令和 4年 4月 6日(水):初稿 |
○「NHKテレビ小説”カムカムエヴリバディ”空襲場面に涙す」、「NHKテレビ小説”カムカムエヴリバディ”まさかのナレーションに涙す」、「NHKテレビ小説”カムカムエヴリバディ”突然の主役交代に驚く」と記載したとおり、NHKテレビ小説「カムカムエヴリバディ”」は、大変、ストーリー展開が面白く、毎朝、ストレッチ・筋トレ・入浴の日課をこなした後に、欠かさず熱心に見ています。 ○森山良子氏演じるアニー・ヒラカワ女子は、登場と同時に、安子ではと思わせるものでしたが、安子ではと思わせながら、実は安子ではないと思わせる展開も見せ、ハラハラさせること心憎いばかりの演出が続きました。何で、アメリカに住んでいるアニー女史が、名もない萬年斬られ役者の伴虚無蔵氏日米合作の大作映画出演を懇請するのか、不思議でした。それが、令和4年4月5日放送のアニー女史の独白で、全て納得しました。 ○アニー女史が、ラジオインタビューで、突然、隠しながら生きてきた過去について、詳細を告白するに至るストリー展開は、不自然と言えば不自然ですが、そんなことより、兎に角、5分間の独白中は、込み上げる感動で涙が流れて仕方ありませんでした。以下の、記事を読むと、確かに、るいを演じている深津絵里氏の表情だけの見事な演技も感動を深める理由でした。「本作で「るい」の名場面はいくつも見てきたが、この5分間には圧倒された。」は、全く同感です。 ********************************************** 【カムカム】アニーの告白に…表情だけで演じた5分間「震えるくらい感じた、深津絵里のすごさ」 Yahoo!ニュース4/5(火) 13:49配信 女優の川栄李奈が主演するNHK連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」(月~土曜・午前8時)で5日、第109話が放送された。ラジオ番組に出演したアニー・ヒラカワ(森山良子)の突然の告白を聴き入るるいの様子が描かれた。そこに、るいを演じた深津絵里の芝居のすごみを感じさせるシーンがあった。(以下、ネタバレがあります。ご注意ください) 第109話ではラジオのインタビュー番組に出演したアニーの様子が描かれた。岡山での「クリスマス・ジャズ・フェスティバル」の開催当日、ひなた(川栄李奈)とるい(深津絵里)らが控え室で聴くラジオ番組の中で、磯村吟(浜村淳)からの質問に、通訳を介して英語で答えていたアニーだったが、かつての時代劇映画「棗黍之丞シリーズ 第2弾 仁義剣」を鑑賞したか聞かれると、動揺したように突然押し黙った。 しばらくして話し始めたアニーの口から飛び出したのは、これまで聞いたことのない日本語だった。「観ました。1939年、昭和14年に私は『棗黍之丞シリーズ 第2弾 仁義剣』を観ました、後に夫となる人と…」と、身の上話を切り出した。アニーがるいの母親・安子であることが明らかになった。 「貧しくて、苦労もしたけれど幸せでした。あの日、娘の顔に傷をつけてしまうまでは…」。アニーの言葉に、じっと聴き入るるい。「るい…るい…。お母さん、あれから何べんも考えたんよ。なんでこげえなことになってしもうたんじゃろ。私はただ、るいと二人、当たり前の暮らしがしたかっただけじゃのに…」。戸惑うひなたの傍で、立ち上がったるいの瞳から涙がこぼれ落ちた。 アニーの告白が始まると何気なく、ラジオの方を見つめたるい。言葉を発さず、顔のアップのシーンが続いた。最初はうろたえる様子を見せず、ラジオを見つめ続けた。ただ徐々に、首を震わせ、その目が赤くなっていく。アニーがラジオを通じて「るい…」と呼びかけると、瞳孔が揺れ、思わず口を開きそうになった。「お母さん」と叫びたかったのだろうか。アニーが自身の母であると確信していく心の道程が、その表情だけで読みとれた。涙が頬をつたうまで約5分間。息を呑むような無言の演技が続いた。 本作で「るい」の名場面はいくつも見てきたが、この5分間には圧倒された。以前取材した制作統括の堀之内礼二郎氏は、最終週について「震えるくらい、深津絵里のすごさが描かれている」と語っていた。まさに名演だった。きっと多くの視聴者も涙したことだろう。 そして、ネット上で議論されてきた大きな伏線が、ついに回収された。残り3話。運命の母子が再会できることを願いながら、見守りたい。 (記者コラム デジタル編集部・江畑康二郎) 報知新聞社 以上:1,816文字
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