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ご訪問有り難うございます。当HPは、私の備忘録を兼ねたブログ形式で「桐と自己満足」をキーワードに各種データを上記14の大分類>中分類>テーマ>の三層構造に分類整理して私の人生データベースを構築していくものです。
なお、出典を明示頂ければ、全データの転載もご自由で、転載の連絡も無用です。しかし、データ内容は独断と偏見に満ちており、正確性は担保致しません。データは、決して鵜呑みにすることなく、あくまで参考として利用されるよう、予め、お断り申し上げます。
また、恐縮ですが、データに関するご照会は、全て投稿フォームでお願い致します。電話・FAXによるご照会には、原則として、ご回答致しかねますのでご了承お願い申し上げます。
     

R 7- 8-31(日):”レンタル彼氏”業者へのHP作成・更新料請求を認めた地裁判決紹介2
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○「”レンタル彼氏”業者へのHP作成・更新料請求を認めた地裁判決紹介」の続きで「レンタル彼氏」業務に関する話題です。判例データベースでたまたま「レンタル彼氏」と言う用語を見つけ、これは何だと思って判例を当たると令和6年3月13日東京地裁判決(LEX/DB)で、ポータルサイト運営会社から「レンタル彼氏」業者に対する業務委託料請求事件でした。「レンタル彼女」業務はその存在を聞いたことがありましたが、「レンタル彼氏」業務は殆ど聞いたことがなく、ネット検索すると結構サイトが出てきて驚きました。

○「レンタル彼女」業務は、結構需要があり、商売として成り立っていると推測できますが、「レンタル彼氏」業務は需要が少ないのではと推測していました。そこでキーワード「レンタル彼女」で判例データベース検索をすると関連判例は1件も出てきませんが、キーワード「レンタル彼氏」で検索すると関連判例が18件も出てきました。事件内容はポータルサイト運営会社から「レンタル彼氏」業者へのポータルサイト等業務委託料未払代金の請求と思われました。「レンタル彼女」業は、需要も多く商売として成り立ち、ポータルサイト運営委託料も支払い、事件にはならないところ、「レンタル彼氏」業は需要も少なく商売としてうまくゆかずポータルサイト運営委託料支払も滞りがちになり、訴訟に発展すると推測できます。

○「レンタル」業務よりさらに一歩進んだ性風俗産業においては、「風俗産業においても男女平等化が急速に進んでいる報道紹介」に、「女性向け風俗店のサイトを開いてみてビックリ、私には想像もできない世界が開いています。風俗産業においても男女平等化が急速に進んでいることが実感できました。」と記載していました。さらに一歩進んだソープランド業務においては、「やはりソープ・ボーイは“生き地獄”?」に女性向けソープランド業について「女が男を買うことは相当抵抗があるのではと思われ、性産業として成り立つだろうかと疑問を感じていましたが、後記記事によると女の男を買うことへの抵抗はやはり強かったようです。」なんて記載していました。

○いずれにしてもポータルサイト運営委託料の支払いを怠り訴訟沙汰になっているのは「レンタル彼氏」業務の方が「レンタル彼女」業務より圧倒的に多く、「レンタル彼氏」業は商売としてはなかなか難しそうです。ところで、キーワード「レンタル彼氏」で出てくる裁判例の当事者は、殆どが「GOLDMINE株式会社」でした。

○この業者、「レンタル彼氏」業者を食い物にする悪徳業者として以下の通り消費者法ニュースに掲載されていました。最近の判例では、同社の請求は、本件業務提携契約は特商法51条1項に定める業務提供誘引販売取引に該当することとなり、原告は、特商法55条2項所定の書面を被告に交付していないため、被告による特商法58条1項に基づく本件業務提携契約の解除が認められ、その効果は遡及効となることから、原告の請求には理由がないとして棄却されています。特商法の勉強が必要です。

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GOLDMINE事件について
144号シリーズ:特商法・割販法(クレジット・リース)預託商法

弁護士(東京) 瀬戸和宏
弁護士(東京) 川見未華

1 はじめに
(1)事件の概要

 本件の事案は、GOLDMINE株式会社(以下、「G社」という)が、Webページにおいて、高収入のアルバイトであるとしてメンズバイトを募集し、応募者に対し「レンタル彼氏」としてG社の運営するポータルサイト「Cosmen」(以下「本件サイト」という)に登録すれば、初期費用と月額のポータルサイト利用料がかかるが、レンタル彼氏として高収入を得ることができると説明して「業務提携契約」を締結するが、実際には、レンタル彼氏としての仕事はなく、その結果、契約を解除する旨の連絡をしたり、あるいはG社から提供された自身のポータルサイトの情報を更新することもなく放置して月額利用料を支払わないでいたところ、数年後にG社から一括請求を受ける、というものである。

(2)事件の特殊性
 契約者が、G社からの請求に応じないと、支払督促を提起され、これに異議を述べると簡易裁判所の訴訟が係属する。東京簡裁以外の支払督促に異議を述べると、支払督促を取り下げ、合意管轄である東京簡裁に提訴される。この結果、G社を原告とする同一内容の訴訟が東京簡裁に多数係属す・・・
以上:1,850文字
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R 7- 8-30(土):”レンタル彼氏”業者へのHP作成・更新料請求を認めた地裁判決紹介
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○「レンタル彼女」という業務はあることは聞いたことがありましたが、「レンタル彼氏」という業務もあるのですね。「レンタル彼氏レンカレ東京」と言うサイトを見ると、どこまで本当か不明ですが、グループ類型利用者数6万人と表示されています。「レンタル彼氏」については、「本当の彼氏みたいに楽しい一日を過ごしたい。たまの休みには誰かと一緒に出かけたい。彼氏に服を選んでもらいたい。一緒にご飯を食べたい。本命の彼氏のデートの予行演習として利用したい・・。そんな時に是非ご利用下さい。なお、当店はテレビに多数紹介された、安心の法人会社です。ご安心してご利用ください。」と説明されています。

○このサイトは、グループ類型利用者数10万人と表示された「レンタル彼女」運営サイトの「レンカノTOKYO1」と言うサイトも併設されています。「レンタル彼女」については、「彼女みたいに楽しい一日を過ごしたい。たまの休みには誰かと一緒に出かけたい。服を選んでもらいたい。一緒にご飯を食べたい。本命の彼女のデートの予行演習として利用したい・・そんな時に是非ご利用下さい。なお、当店は2014年9月サービスを開始している会社となります。さらにはレンカノというワードを特許庁に商標登録して認められております。ご安心ください。」と説明されています。

○世の中には色々な商売があることを実感します。男女の結びつきは最終的には「性交」ですが、これについは、売春防止法で、
第2条(定義)
 この法律で「売春」とは、対償を受け、又は受ける約束で、不特定の相手方と性交することをいう。
第3条(売春の禁止)
 何人も、売春をし、又はその相手方となつてはならない。

と売春をし、又はその相手方になっただけでは罰則がありませんが、全面的に禁止されています。

○「レンタル彼氏」、「レンタル彼女」いずれも、対償を受け、又は受ける約束で、不特定の相手方と何らかの関係を持つことです。しかし、この関係の程度が「性交」には至らないため、売春防止法での禁止の対象になっておらず、これもどこまで本当かは不明ですが、「レンカノというワードを特許庁に商標登録して認められております。ご安心ください。」なんて説明されています。サイトに表示された利用者数はどこまで本当か不明ですが、商売として成立しているのは、需要すなわち利用者が多数いるからと思われます。自力で彼氏・彼女を作ることができない若者が増えているのは、誠に心配なところです。彼女いない歴の長かった私には、大きなことは言えませんが(^^;)。

○この「レンタル彼氏」業務を営む被告から、ポータルサイト運営・各種更新作業の業務委託を受け、その業務委託料約45万円が未払とのことで、訴えを提起し全て認めた令和6年3月13日東京地裁判決(LEX/DB)関連部分を紹介します。本人訴訟で代理人弁護士はついていません。被告は、請求を争うも、口頭弁論期日に欠席し具体的な主張立証をしていないため原告請求が全て認められました。

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主   文
1 被告は、原告に対し、44万4512円及びうち35万4340円に対する令和5年11月1日から支払済みまで年5%の割合による金員を支払え。
2 被告は、原告に対し、56万1023円及びうち53万2400円に対する令和5年11月1日から支払済みまで年3%の割合による金員を支払え。
3 訴訟費用は被告の負担とする。
4 この判決は、仮に執行することができる。

事実及び理由
第1 請求

 主文同旨

第2 当事者の主張
1 請求原因
 別紙「請求の原因」及び別紙未払金計算書記載のとおり
2 請求原因に対する認否等
 被告が支払督促に異議を申し立てたことにより本訴に移行したことなど、弁論の全趣旨によれば、被告は請求原因事実を争うものと認められるが、本訴移行後、被告は口頭弁論期日に欠席し、具体的な主張立証をしない。

第3 判断
 証拠(甲1ないし5)及び弁論の全趣旨によれば、請求原因事実がいずれも認められるところ、前記のとおり、被告は具体的な主張立証をしない。
 よって、原告の請求は理由があるからこれを認容することとし、主文のとおり判決する。
東京地方裁判所民事第44部
裁判官 小堀瑠生子

別紙 請求の原因

第1 業務提携契約(業務委託契約)の締結

 原告と被告は、2018年3月26日、被告が個人事業主として営む「レンタル彼氏」業務について、以下の内容で業務提携契約(性質としては業務委託契約)を締結した。
(1)目的 被告が行う一般的サービス提供業務を原告が支援すること
(2)原告の業務
〔1〕ポータルサイト(以下「原告サイト」という。)の運営
〔2〕被告が使用するためのブログの更新(ブログサイトの利用権限を被告に対して付与することを含む)
〔3〕被告のPR画像・プロフィールページの更新
〔4〕原告サイトの宣伝広告
(3)対価

・前記(2)〔2〕に関する初回の更新作業の対価として,ブログ更新手数料金3万3000円(税別)
・前記(2)〔3〕に関する初回の更新作業の対価として、PR画像・プロフィールページの更新手数料金3万3000円(税別)

(以下、省略)
以上:2,144文字
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R 7- 8-29(金):民法第718条動物占有者責任を否定した地裁判決紹介
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○ネット検索するとドッグランとは、犬が自由に遊んだり運動したりするために作られた場所で、通常、リードを外して犬を遊ばせることができ、ストレス解消や運動不足の解消に役立ち、ドッグランは、柵で囲まれた安全な空間で、他の犬と交流することも可能です。室内と屋外の施設があり、快適に犬を遊ばせることができますと説明されています。

○このドッグランにおいて、被告の占有する犬が原告に衝突し、これによって原告が傷害を負ったと主張して、民法動物占有者責任(民法718条1項本文)に基づき、①損害賠償金約3523万円、②確定遅延損害金、③遅延損害金の支払を求めました。

第718条(動物の占有者等の責任)
 動物の占有者は、その動物が他人に加えた損害を賠償する責任を負う。ただし、動物の種類及び性質に従い相当の注意をもってその管理をしたときは、この限りでない。
2 占有者に代わって動物を管理する者も、前項の責任を負う。


○これに対し、被告は、本件事故当時、リードを持って被告犬の行動に合わせて数メートル程度の距離に位置していたと認められ、被告犬の行動や状態に応じて被告犬を制止したりリードをつけたりすることができるように被告犬の動静を監視していたということができ、また、被告は、本件ドッグランの中央付近に位置していた原告が被告犬を含む他の犬の動静を注視しないことまで予見することはできなかったと認められるから、被告は被告犬の動静について相当の注意を払っていたと認めることができるとして、原告の請求を棄却した令和7年1月20日神戸地裁尼崎支部判決(裁判所ウェブサイト)関連部分を紹介します。

○この判決は控訴審で覆されており、別コンテンツで紹介します。

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主   文
1 原告の請求を棄却する。
2 訴訟費用は、原告の負担とする。

事実及び理由
第1 請求

 被告は、原告に対し、3739万6538円及びうち3527万9753円に対する令和5年2月6日から支払済みまで年3%の割合による金員を支払え。

第2 事案の概要
1 事案の要旨

 原告は、被告に対し、ドッグランにおいて被告の占有する犬が原告に衝突し、これによって原告が傷害を負ったと主張して、動物占有者責任(民法718条1項本文)に基づき、〔1〕損害賠償金3527万9753円、〔2〕〔1〕に対する令和3年2月6日(事故日)から令和5年2月5日までの民法所定の年3%の割合による確定遅延損害金211万6785円、〔3〕〔1〕に対する同月6日から支払済みまで民法所定の年3%の割合による遅延損害金の支払を求める。

2 前提事実(証拠等を付記したものを除き、当事者間に争いがない。)
(1)原告は、昭和57年12月生まれの男性である(甲2の1)。
(2)事故の発生
 令和3年2月6日、大阪市甲区内のg(以下「本件ドッグラン」という。)において、被告の占有する犬(ゴールデンレトリバー。以下「被告犬」という。)が原告の後方から衝突した(かかる限度では当事者間に争いがない。以下「本件事故」という。)。

3 争点及び争点に関する当事者の主張
 本件の争点は次のとおりであり、これに対する当事者の主張の要旨は別紙1のとおりである。
(1)被告が相当の注意を払ったか否か(争点1)
(2)本件事故と原告の損害の因果関係の存否(争点2)
(3)原告の損害の有無及び額(争点3)

第3 当裁判所の判断
1 認定事実

 前記前提事実に加えて、証拠(甲36、乙18のほか各掲記のもの)及び弁論の全趣旨によれば、次の事実を認めることができる。
(1)本件ドッグランについて
 本件ドッグランには大型犬が利用するエリアと小型犬が利用するエリアが存在し、両エリアは別紙2のとおりフェンスによって区切られていた(甲14、15の1~3、原告本人〔1頁〕)。

(2)本件事故時の利用状況
ア 原告は、本件事故当日、配偶者と原告犬と共に本件ドッグランを訪れた。
イ 被告は、被告犬と共に本件ドッグランを訪れた。被告は、被告犬にリードをつけた状態で数分歩いた後、被告犬のリードを外した(被告本人〔2、9頁〕。
ウ 被告犬は、本件事故前の時点で、原告犬を追い掛けるなどしていた(甲17の2、18、19の1~4、原告本人〔3頁〕、被告本人〔3頁〕)。
エ 原告は、本件事故直前、本件ドッグランの中央付近にいて、南側のフェンス付近の白い椅子に座っていた配偶者の方を見ていた。すると、被告犬が原告の後方から衝突した。本件事故当時の原告がいた位置や被告犬が原告に衝突する態様は、概ね別紙2のとおりである。(甲1、14、19の1、原告本人〔8頁〕、被告本人〔3頁〕)
オ 本件事故当時、原告ら家族及び被告ら家族の他に、二、三組程度が本件ドッグランを利用していた(原告本人〔27頁〕)。

2 争点1(被告が相当の注意を払ったか否か)について
(1)原告の主張する被告の過失について
ア 原告は、被告には、被告犬が興奮した状態にあったのに、リードを離して本件ドッグランに入場させた、再度リードをつけるなどしなかった過失(過失1、2)があると主張する。
 確かに、本件事故の前段階において、原告犬と被告犬は走りながら追いかけっこをしていた(認定事実(2)ウ)。もっとも、かかる挙動から被告犬がリードをつけて制御しなければならないような状態にあったとは直ちに認められない。原告は、何が起こるか分からず危険と感じたため双方の犬をずっと観察して目を離していなかったと供述する一方、原告が被告犬を動画撮影した理由については原告犬が他の犬に追い掛けられるのは初めてで驚いた、実際にけんかをする様子もなく楽しそうに見えたと供述する(原告本人〔5、28頁〕)。本件の全証拠によっても、お互いに走り合いながら、犬どうしがぶつかるなどの事態は生じたとは認められない。そして、路上などであれば格別、ドッグランという施設の性質に照らして、被告犬がリードを外した状態で走っていたことが不適切ということもできない。

 また、原告は、被告犬を遊ばせる前の時点において、被告からの声掛けはなく、原告犬と被告犬の相性確認もなかった旨供述するが(原告本人〔28頁〕)、双方の犬が追いかけっこをしている様子を見て仲良く遊んでいるように感じて原告から被告にやめさせるよう声を掛けることもなかったというのであるから、原告の供述する事実関係は前記認定を左右するものではない。
 したがって,原告の主張する前記過失(過失1、2)が被告にあったとは認められない。 

イ また、原告は、被告が被告犬の動静を監視していたのであれば、原告に衝突し得ることを予見し得たのに、制止しなかった過失(過失3)があると主張する。
 しかしながら、ドッグランである以上、犬が動き回ったり、走り回ったりすることは利用者であれば誰でも予見することができる。原告はそのような場所の中央付近に立っていたのであるから(認定事実(2)エ)、本件ドッグランを利用する犬の動静については注視して、その動静に応じて衝突を避けるべき義務を原告も負っていたというべきである。本件事故当時、原告は南側にあった白いテーブル付近を見ており(認定事実(2)エ)、本件ドッグランを利用する犬から視線を切らしていたということができる。

 なお、原告は、本件事故当時、原告犬は配偶者と共に南側の白いテーブル付近にいたと主張し、これに沿う供述をする(原告本人〔8頁〕)。しかしながら、原告は前記のとおり供述する一方で、原告犬は走っていなかったものの具体的に何をしていたか分からないとも供述する(原告本人〔17頁〕)。仮に、原告犬が南側の白いテーブル付近にいたならば、当該場所から相応に離れた本件ドッグランの中央付近に原告が立っていたのは、本件ドッグランを利用する複数の犬(認定事実(2)オ)が走り回ることが想定されることに照らして危険であり、不自然ということができる。したがって、本件事故当時、原告犬が南側の白いテーブル付近にいたと認めることはできず、原告犬が本件事故当時にいた位置を認めるに足りる的確な証拠はない。

 そして、被告は、中央付近に立っている利用者に対して、本件ドッグランを利用している犬の動静を注視して、その動静に応じた行動をとることを期待し、予見していたというべきであり、利用者が他の犬の動静を注視しないという事態まで予見することはできなかった。また、被告犬は初めから原告に向かって走っていた訳ではなく、本件ドッグラン全体を走り回っていたのであるから(甲17の2、被告本人〔10、16頁〕)、本件事故直前に原告にぶつかり得る可能性を認識し、予見したとしても、原告が適切な行動をとらないことまでは予見し得なかったのであるから、衝突という結果の回避可能性はなかったと認められる。
 したがって、原告の主張する前記過失(過失3)が被告にあったとは認められない。


(2)被告が相当の注意を払ったかについて
 被告は、本件事故当時、リードを持って被告犬の行動に合わせて数メートル程度の距離に位置していたと認められ(被告本人〔3、10、16頁〕。本件事故前の挙動〔甲19の2〕と整合するほか、ドッグランを利用する者の行動として自然であり、信用することができる。)、被告犬の行動や状態に応じて被告犬を制止したりリードをつけたりすることができるように被告犬の動静を監視していたということができる。これに加えて前記(1)イに説示したことも併せれば、被告は、本件ドッグランの中央付近に位置していた原告が被告犬を含む他の犬の動静を注視しないことまで予見することはできなかったと認められる。そうすると、被告は被告犬の動静について相当の注意を払っていたと認めることができる。

第4 結論
 よって、その余の点(争点2、3)について判断するまでもなく、原告の請求はいずれも理由がないからこれを棄却することとして、主文のとおり判決する。
神戸地方裁判所尼崎支部第1民事部 裁判官 木村航晟

(別紙1)争点に対する当事者の主張の要旨
(省略)

以上:4,146文字
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R 7- 8-28(木):外傷性末梢性右顔面神経不全麻痺残す暴行慰謝料100万円地裁判決紹介
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○暴行を受けたことに寄る打撲傷等についての慰謝料請求事案を探しています。原告が、(1)原告の兄である被告が原告の顔面を殴打したことにより傷害を負った(本件暴行)として、被告に対し不法行為による損害賠償請求権に基づき慰謝料等330万円及び遅延損害金の支払を求めた令和6年2月27日東京地裁判決(LEX/DB)を紹介します。

○争いのない事実として、原告の兄である被告は平成30年5月7日、原告に対し、その顔面を殴打し、原告は、顔面打撲傷、右眼窩骨折、右頬骨骨折の傷害を負い、全治3か月の見込みである旨の診断を受け、なお、原告の上記傷害について、外傷性末梢性右顔面神経不全麻痺(顔貌の左右差)が残存し、症状固定している旨の令和4年11月18日付け診断書が存在しています。

○外傷性末梢性右顔面神経不全麻痺(顔貌の左右差)が残存は、後遺障害として自賠責基準では神経性障害12級相当の主張も可能で、少なくとも14級は明白と思われます。交通事故の場合、この後遺障害だけで110万円から290万円の慰謝料が認められます。さらに全治3ヵ月の通院慰謝料は骨折を伴う傷害なので73万円程度の慰謝料が認められます。従って請求額300万円程度の慰謝料が認められる可能性もあります。

○ところが、この判例は、本件全証拠によっても、本件暴行に至る経緯において被告に酌むべき事情があるとは認められないこと等本件に顕れた全事情を総合考慮すると、本件暴行により原告に生じた精神的苦痛に対する慰謝料として100万円を認めるのが相当であるとして100万円しか慰謝料を認めませんでした。

○正に、そんな馬鹿なと思える判断です。原告の主張は、原告の受傷及び後遺症の程度、〔2〕被告が被害弁償を一切行っていないこと、〔3〕故意の暴行による傷害であることを考慮すると、本件暴行により原告に生じた精神的苦痛に対する慰謝料は300万円を下らないとしていますが、後遺障害による慰謝料について詳しい主張していなかったのが惜しまれるところです。

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主   文
1 被告は、原告に対し、110万円及びこれに対する平成30年5月7日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
2 被告は、原告に対し、316万3018円及びこれに対する令和6年1月1日から支払済みまで年3パーセントの割合による金員を支払え。
3 原告のその余の請求を棄却する。
4 訴訟費用は、これを10分し、その4を原告の負担とし、その余を被告の負担とする。

事実及び理由
第1 請求
1 被告は、原告に対し、330万円及びこれに対する平成30年5月7日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
2 被告は、原告に対し、316万3018円及びこれに対する令和6年1月1日から支払済みまで年3パーセントの割合による金員を支払え。

第2 事実関係
1 事案の概要

 本件は、原告が、〔1〕原告の兄である被告が原告の顔面を殴打したことにより傷害を負った(以下「本件暴行」という)と主張して、被告に対し、不法行為による損害賠償請求権に基づき、慰謝料等330万円及びこれに対する平成30年5月7日(本件暴行の日)から支払済みまで民法(平成29年法律第44号による改正前のもの。)所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求め、〔2〕被告は、原告及び被告の母である亡C(以下「亡C」という。)の相続財産に属する共同住宅(以下「本件建物」という。)の賃料等を法定相続分である2分の1を超えて法律上の原因なく受領し、これにより原告は損失を被ったところ、被告は上記受領に法律上の原因はないことを知っており、悪意の受益者にあたる旨主張して、被告に対し、不当利得返還請求権に基づき、316万3018円及びこれに対する令和6年1月1日(最後の受領の日より後の日)から支払済みまで年3パーセントの割合による利息金の支払を求める事案である。

2 前提事実(争いのない事実、顕著な事実並びに掲記の証拠及び弁論の全趣旨により容易に認められる事実)
(1)当事者等
 原告は昭和39年○月○○日生まれの女性である。
 被告は昭和36年○月○日生まれの男性である。
 被告は原告の兄であり、原告及び被告は、亡C(令和3年5月29日死亡)の子らである。原告及び被告の他に亡Cの相続人は存在しない。

(争いのない事実、甲5)
(2)本件暴行に係る事実経過
ア 被告は、平成30年5月7日、原告に対し、その顔面を殴打した。これにより、原告は、顔面打撲傷、右眼窩骨折、右頬骨骨折の傷害を負い、全治3か月の見込みである旨の診断を受けた。なお、原告の上記傷害について、外傷性末梢性右顔面神経不全麻痺(顔貌の左右差)が残存し、症状固定している旨の令和4年11月18日付け診断書が存在する。(争いのない事実、甲1、甲2)。
イ 被告は、本件暴行について、懲役1年6月、3年間刑執行猶予の判決を受けた(甲4)。

(3)本件建物に関する事実経過

     (中略)

4 争点に関する当事者の主張の要旨
(1)争点(1)(本件暴行による原告の損害)について
(原告の主張の要旨)
ア 慰謝料 300万円
〔1〕原告の受傷及び後遺症の程度、〔2〕被告が被害弁償を一切行っていないこと、〔3〕故意の暴行による傷害であることを考慮すると、本件暴行により原告に生じた精神的苦痛に対する慰謝料は300万円を下らない。
イ 弁護士費用 30万円
ウ 合計 330万円

     (中略)

第3 当裁判所の判断
1 争点(1)(本件暴行による原告の損害)について

(1)慰謝料 100万円
〔1〕原告は、本件暴行により、顔面打撲傷、右眼窩骨折、右頬骨骨折の傷害を負い、全治3か月の見込みである旨の診断を受けたこと(前提事実(2)ア)、〔2〕原告の上記傷害について、外傷性末梢性右顔面神経不全麻痺(顔貌の左右差)が残存し、症状固定している旨の令和4年11月18日付け診断書が存在すること(前提事実(2)ア)、〔3〕原告は上記傷害の治療に相応の治療費用を支出したことがうかがわれること、〔4〕本件暴行は、故意の不法行為であり、原告の傷害からすれば相応の強度によるものと認められること、〔5〕本件全証拠によっても、本件暴行に至る経緯において被告に酌むべき事情があるとは認められないこと等本件に顕れた全事情を総合考慮すると、本件暴行により原告に生じた精神的苦痛に対する慰謝料として100万円を認めるのが相当である。 

(2)弁護士費用 10万円

(3)合計 110万円

(4)よって、被告は、本件暴行について、原告に対し、不法行為に基づき、110万円及びこれに対する平成30年5月7日(本件暴行の日)から支払済みまで民法(平成29年法律第44号による改正前のもの)所定の年5分の割合による遅延損害金を支払う義務を負う。

2 争点(2)(本件建物の賃料等の全額を受領したことにつき被告が悪意の受益者にあたるか)について

     (中略)

第4 結論
 以上検討したところによれば、原告の請求は主文掲記の限度で理由があるからこれらを認容し、その余は理由がないからこれを棄却することとして、主文のとおり判決する。
東京地方裁判所民事第5部
裁判官 山川勇人
以上:2,983文字
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R 7- 8-27(水):被相続人不動産売買契約締結努力に寄与分を認めた家裁審判紹介
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○寄与分に関する裁判例を探していますが、遺産分割に伴う寄与分を定める処分申立事件について、被相続人所有の土地の売却に当たり、同土地上の家屋の借家人との立退交渉、同家屋の取壊し及び滅失登記手続、同土地の売買契約の締結等に努力した相続人につき、土地売却価格の増加に対する寄与を認め、寄与の程度を定めるにあたり、不動産仲介人の手数料基準をも考慮した昭和62年9月1日長崎家裁諫早出張所審判(家庭裁判月報40巻8号77頁)関連部分を紹介します。

○介護費用に関する寄与分の主張は、被相続人の介助の点については,被相続人に対する世話は日常生活(食事の仕度・洗濯等)の範囲内のもので,それ以上の特別の介護費用を要する種類のものではなく,肉身としての当然の互助の範囲を出るものではなく,相続財産の維持に貢献したとまでみることはできないとして認められませんでした。

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主   文
1 被相続人Aの遺産を次のとおり分割する。
(1) 申立人Bは,別紙遺産目録A不動産aの土地,B預貯金のうち393万0255円,Cの家財道具類一式及びD同人の既取得にかかる現金13万1880円を取得する。
(2) 相手方Cは別紙遺産目録A不動産cの土地とdの家屋及びB預貯金のうち676万8135円を取得する。
(3) 両事件相手方Dは別紙遺産目録A不動産bの土地及びB預貯金のうち335万4135円を取得する。
(4) 両事件相手方E,同F,同Gはそれぞれ別紙遺産目録B預貯金のうち323万6711円あてを取得する。
2 相手方Cの寄与分を金300万円と定める。
3 両事件に関する手続費用中,鑑定人○○○○に支給した鑑定費用24万3000円は,申立人B,相手方C,両事件相手方Dが各6万0750円あて,両事件相手方E,同F,同Gが各2万0250円あてを負担することとし,その余の手続費用は各自の負担とする。


理   由
第1 申

 申立人B(以下,単に申立人という)は,被相続人Aの遺産について適正な分割を求め,相手方C(以下,単に相手方Cという)は,被相続人Aの遺産についての寄与分を定めることを求めた。

第2 当裁判所の判断

     (中略)

(4) 寄与分
 相手方Cは,その費用で,長崎市○○○××番地所在の被相続人の自宅を改造し,母屋を間貸し,小屋を自用できるようにした。その後本家建物の老朽化にともない建物を解体更地とするため借家人の立退き交渉や建物の解体・滅失登記手続をなした。また,被相続人の売却依頼に基づき,該土地の買手を探し,昭和54年2月10日○○○○○工業(株)との間で坪25万円で売買契約を締結した。その際公簿面積は462平方メートルであつたが,隣接地権者との交渉を重ね,実測面積527.72平方メートルを確保し,売買面積を65.72平方メートル増加させた。

その後,その売却代金のうち2000万円を信託預金にし,また余剰金は預金・定期預金にするなどして管理し,流動資産の減少防止,有利な運用に努めた。さらに,被相続人と昭和54年5月11日から同56年7月25日まで約2年2月同居して,その介助身辺の世話をした。以上の様な資産の増加に貢献した額は500万円世話・扶養の額は260万円計760万円を相手方原田の特別寄与として主張するとしている。

 ところで,被相続人の介助の点については,被相続人に対する世話は日常生活(食事の仕度・洗濯等)の範囲内のもので,それ以上の特別の介護費用を要する種類のものではなく,肉身としての当然の互助の範囲を出るものではなく,相続財産の維持に貢献したとまでみることはできない。

 次に,土地売却にあたつての寄与の主張については,土地の実測面積が公簿面積より広かつたことは,土地自体の有していた経済的価値が顕現したものにすぎず,このこと自体を相手方原田の寄与とみることはできない。しかし,土地売却にあたり借家人の立退交渉,家屋の取壊し,滅失登記手続,売買契約の締結等に努力したとの事実は認められるので,売却価格の増加に対する寄与はあつたものとみることができる。そして,その程度は,不動産仲介人の手数料基準をも考慮し,300万円と認めるのが相当である。
従つて,相手方Cの寄与分を300万円と定める。
以上:1,773文字
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R 7- 8-26(火):婿養子の義兄と共に気仙沼実家を継いでくれた実姉に感謝の一言
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恐れ入りますが、本ページは、会員限定です。

以上:21文字
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R 7- 8-25(月):”ロシアとウクライナの首脳会談、開催の期待薄れる”紹介
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○「トランプ・プーチン両大統領直接会談でウクライナ停戦可能かsyumi/25081301.htm,トランプ・プーチン両大統領直接会談でウクライナ停戦可能か」の続きで、予想されたことですが、残念なニュースの紹介です。

○「トランプ・プーチン両大統領直接会談でウクライナ停戦可能かsyumi/25081301.htm,トランプ・プーチン両大統領直接会談でウクライナ停戦可能か」で、「トランプ氏はプーチン氏に巧く利用されているだけであり、両氏直接会談で、ウクライナも納得してのウクライナ停戦が実現するとは、到底、思えません。」と記載していましたが、令和7年8月15日のトランプ・プーチン両大統領直接会談は、「米露会談、トランプ「合意には至らず」。プーチンに感謝して進展はあったとしつつ「成立するまでは合意ではない」」の記事では、「トランプ氏は今回の会談の最重要課題はウクライナでの停戦だとしていたが、合意には至らなかった」と予想通りでした。

○いつも思うのですが、プーチン大統領は、トランプ大統領に対し、狡猾で役者が1枚上だと言うことです。「トランプ大統領とプーチン大統領直接会談 ALASKA 2025 (会談内容全日本語訳)」には、プーチン大統領の「本日、トランプ大統領が、もし当時自身が大統領であったならば戦争は起こらなかったであろうと述べられていますが、私は確かにその通りであったと確信しています。」と露骨なトランプ大統領にゴマすりが記載されています。

○だったら、俺が大統領に復帰したのだから、直ぐに戦争を止めろとプーチン大統領に迫ってもよいところ、トランプ大統領のプーチン大統領への態度はいつも及び腰です。何か、決定的な弱みでも握られているのではと勘ぐりたくなります。トランプ大統領は「2週間後には、どちらに進むかがわかるだろう。」と述べながら、「何もせず、これはあなたたちの戦いだと言うかだ」との結論が目に見えています。

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ロシアとウクライナの首脳会談、開催の期待薄れる
AFP●BBNews 2025年8月23日 9:53 発信地:ワシントン/米国 [ 米国 北米 ]

米国のドナルド・トランプ大統領が和平努力に疲弊した様子を見せ、ロシアがウクライナでの長引く紛争を終わらせる努力に冷や水を浴びせたことで、ロシアとウクライナの首脳会談の可能性は薄れた。

トランプ氏は18日、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領とウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領が直接会談に合意したと述べて期待を高めていたが、22日には両者を「酢と油」に例えた。

トランプ氏は記者団に対し、ウクライナ和平の努力について2週間以内に「重要な」決定を下すとし、ロシアは大規模な制裁に直面する可能性があると明言したが、何もしない可能性もあると付け加えた。


「2週間後には、どちらに進むかがわかるだろう。どちらかの道に進むつもりだから、どちらに進むのかわかるだろう」「大規模な制裁か、大規模な関税か、またはその両方かどうか。あるいは何もせず、これはあなたたちの戦いだと言うかだ」

一方でロシアのセルゲイ・ラブロフ外相は、ゼレンスキー大統領の正当性に疑問を呈し、ロシア大統領府(クレムリン)の強硬な主張を繰り返した。

米NBCのインタビューでラブロフ氏は「会談は予定されていない」と述べた。同氏は、プーチン氏が「議題が準備され次第、ゼレンスキーと会う準備ができている」としたものの、その議題が「全く準備されていない」と付け加えた。

ゼレンスキー氏は22日、キーウを訪れた北大西洋条約機構(NATO)のマルク・ルッテ事務総長とともに、「ロシアとの合意はない」と述べた。

ウクライナに対する安全の保証問題は、紛争終結に向けた和平合意を仲介するための、米国主導の外交努力の中心となっている。

キーウ市内全域で空襲警報が鳴り響く中でルッテ事務総長は、安全の保証は「ロシアがいかなる合意も守り、二度とウクライナの1平方キロメートルを奪おうとしない」ようにするために必要なことだと話した。(c)AFP
以上:1,710文字
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R 7- 8-24(日):映画”マン・オブ・スティール”を観て-感情移入できず終わる
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○令和7年8月23日(土)は、4KUHDソフトで最近入手した2013(平成25)年製作映画「マン・オブ・スティール」を鑑賞しました。2週間ほど前に4KUHDソフトで1978(昭和53)年製作映画「スーパーマン」を鑑賞していましたが、その35年後製作のリメイク映画です。なお、最近のリメイクスーパーマン映画として2025年7月製作映画のスーパーマンがありました。なかなか評判が良いとのことで映画館で鑑賞しようと思っていましたが見逃してしまいました。

映画「マン・オブ・スティール」は、映画コムでは「無敵の能力を備えながらも、それゆえに苦悩して育った青年クラーク・ケントが、いかにしてスーパーマンとして立ち上がったのか、これまで描かれてこなかったスーパーマン誕生の物語を描く。」と解説されています。スーパーマンは、1938年に発行されたアメリカンコミックが原点ですが、何度も映画化されているとのことで、子どもの頃にTVでも何度も観た記憶があります。

○2013(平成25)年製作映画「マン・オブ・スティール」は、35年前に製作された映画「スーパーマン」と基本のあらすじは同じです。父親役が1924年生まれマーロン・ブランド氏から1964年生まれラッセル・クロウ氏に変わり40年若くなっています。令和7年からは47年前の映画「スーパーマン」は鑑賞しても殆ど感動がなく、感想を書く気にもなれませんでした。令和7年から12年前の映画「マン・オブ・スティール」も、映像はまずまず綺麗で迫力もありましたが、ストーリーは、不自然と感じる箇所が多く、全く馴染めないまま、感情移入ができないままに終わりました。スーパーマンとは相性が良くないようです。

○1ヵ月ほど前まで劇場上映されていた2025年製作映画「スーパーマン」は評判が良かったようなので、4KUHDソフトが発売され、価格が下がった時点で購入して鑑賞しようと思っております。相当先になりそうですが。

映画『マン・オブ・スティール』本予告 2013年8月30日公開


以上:844文字
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R 7- 8-23(土):再転相続人(おいの母)としての相続放棄受理申述を受理した高裁決定紹介
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○「再転相続人(おいの母)としての相続放棄受理申述を却下した家裁審判紹介」の続きで、その抗告審令和6年7月18日東京高裁決定(判タ1532号75頁・判時2624号39頁)全文を紹介します。

○先ず事案再現です。
被相続人B-Bの兄H = 妻(相続放棄申述人)
                    |
         Hの相続人は妻Cの間の子A、I、D
                       |
             Iの相続人は妻E、子F・G

・平成16年、死亡被相続人Bの相続について、相続人のHは、平成28年に相続の承認又は放棄をしないで死亡
・令和5年4月、再転相続人となったHの妻Cと子A・Dが相続放棄申述受理(①放棄申述)
・令和5年*月、Hの子IがBの相続放棄申述をしないまま死去
・令和5年3月、Iの妻Eと子F・Gは、Bの再転相続人として相続放棄申述受理(②放棄申述)
・令和5年5月、Hの妻Cは、Iの再転相続人として相続放棄申述(③放棄申述)
・令和5年8月、東京家裁立川支部はCの相続放棄申述却下、C即時抗告
・令和5年*月、C死去・子が手続承継


○東京家裁立川支部のCの相続放棄申述却下理由は、B相続人Hの再転相続人妻Cと子A・Dが再転相続放棄申述受理され、Iについてもその相続人妻Eと子F・Gが再転相続放棄申述受理されたことで、Hは始めからBの相続人ではなかったことになり、CがIの相続人になってもBの相続人にはならないとし、一見もっともだと思いました。

○ところが、東京高裁は、相続放棄申述却下は、却下すべきことが明白な場合を除いては,相続放棄の申述を受理するのが相当として、本件で、①放棄申述は、CとしてはHの再転相続人としての放棄申述であり、母として子Iの再転相続人としての放棄申述ではなく、②放棄申述受理の結果、母Cは子Iの再転相続人としての地位が残ると解する余地が残り、却下することが明白な場合に該当しないとして、受理するのが相当として、原審判を取り消し、Cの相続放棄申述を受理しました。

○事案が複雑で判りづらい面がありますが、兎に角、相続放棄申述は、却下すべきことが明白な場合を除いては受理されるべきとの原則を覚えておきます。

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主   文
1 原審判を取り消す。
2 被承継人亡Cの相続放棄の申述を受理する。
3 手続費用は,第1,2審を通じ,抗告人の負担とする。

理   由
第1 事案の概要
(以下,略称は,特記しない限り,原審判の例による。)
1 本件は,被承継人亡C(以下「申述人」という。)が,東京家庭裁判所立川支部に対し,令和5年6月8日に,再転相続人として,被相続人(被相続人B)の相続(第1次相続)について,相続放棄の申述(以下「本件申述」という。)をした事案である。なお,申述人は,同支部に対し,同年3月29日にも再転相続人として第1次相続について相続放棄の申述(以下「別件申述」という。)をしており、別件申述は同年4月19日に受理された。

2 原審は,重ねて相続放棄をする必要は認められないとして,本件申述を却下する審判をし,申述人がこれを不服として即時抗告を提起した。申述人は,即時抗告を提起した後に死亡し,抗告人が手続を受継した。 

3 抗告の趣旨及び理由は,別紙抗告状に記載のとおりである。

第2 当裁判所の判断
1 当裁判所は,本件申述を受理するのが相当であると判断する。その理由は,以下のとおりである。

2 認定事実(一件記録によって認められる事実)
 以下のとおり補正するほかは,原審判2頁7行目から3頁3行目までに記載のとおりであるから,これを引用する。
(1)原審判2頁12行目から同頁13行目にかけての「A(以下「A」という。)」を「抗告人」に改める。

(2)原審判2頁17行目の「申述人は」から同頁19行目末尾までを以下のとおり改める。
 「抗告人及びDは,東京家庭裁判所立川支部に対し,令和5年2月23日,再転相続人として,第1次相続について,相続放棄の申述をし,同年3月15日,これらの申述がいずれも受理された(同支部**,**)。」

(3)原審判2頁20行目の「申述人,A及びDとは異なり,」を削る。

(4)原審判2頁24行目の「E,F」から同頁26行目末尾までを以下のとおり改める。
 「E,F及びGは,東京家庭裁判所立川支部に対し,令和5年3月14日までに,再転相続人として,第1次相続について,相続放棄の申述(以下「Eらの申述」と総称する。)をし,同月27日までに,Eらの申述がいずれも受理された(同支部**,**,**)。」

(5)原審判3頁1行目から同頁3行目までを以下のとおり改める。
 「(5)申述人は,東京家庭裁判所立川支部に対し,令和5年3月29日,再転相続人として,第1次相続について,相続放棄の申述(別件申述)をし,同年4月19日,別件申述が受理された(同支部**)。別件申述に係る申述書には,申述人と被相続人Bとの関係について「兄弟の配偶者」と記載されており,別件申述に係る事件記録の表紙には,申述人(申立人)の氏名等として,「相続人亡H再転相続人C」と記載されている。

(6)申述人は,東京家庭裁判所立川支部に対し,令和5年6月8日,再転相続人として,第1次相続について,相続放棄の申述(本件申述)をした(同支部同年(家)第8325号)。本件申述に係る申述書には,申述人が同年5月19日にEらの申述を知った旨が記載されており,申述人と被相続人Bとの関係について「その他(おいの母)」と記載されている。また,本件申述に係る事件記録の表紙には,申述人(申立人)の氏名等として,「相続人亡H再転相続人亡I再転相続人C」と記載されている。

(7)東京家庭裁判所立川支部は,令和5年8月8日,本件申述を却下する旨の原決定をし,申述人は,*月*日,原決定を不服として,即時抗告を提起した。
 申述人は,同年*月*日死亡し,申述人の子である抗告人が手続を受継した。」

3 検討
(1)相続放棄の申述は,これが受理された場合であっても,相続放棄の実体法上の効力を確定させるものではなく,相続放棄の効力を争う者は,その旨を主張することができる一方で,これが却下された場合には,民法938条の要件を欠くことになり,相続放棄をしたことを主張することができなくなる。このような手続の性格に鑑みれば,家庭裁判所は,却下すべきことが明白な場合を除いては,相続放棄の申述を受理するのが相当である。

(2)
ア これを本件についてみると,抗告人は,申述人は,第1次相続について,Hの再転相続人としての地位と,Eらの申述の結果として取得することとなったIの再転相続人としての地位とを併有していたところ,別件申述は,Hの再転相続人としての地位に基づいてされたものであり,申述人は,別件申述が受理された後も,依然として,Iの再転相続人としての地位に基づいて,第1次相続についての相続人であったのであるから,本件申述によって,第1次相続について相続放棄をすることができると主張しており,上記2において認定説示した本件申述に係る申述書の記載からは,申述人は,本件申述の際にも,これと同旨の主張をしていたと解される。

イ 抗告人の上記主張は,まず,Iの第1順位の法定相続人であるF及びGが,Iの再転相続人として,第1次相続について,相続放棄の申述(Eらの申述)をしたことによって,F及びGが初めから第1次相続についての相続人とならなかったものとみなされ,その結果,Iの第2順位の法定相続人である申述人が,第1次相続について,Iの再転相続人となるとの解釈を前提とするものと理解することができる。このような解釈は,民法上一般的なものであるかはともかくとして,およそ成り立ち得ないものということはできず,採用される見込みがないとはいえない。

ウ 次に,上記イの解釈を前提として,申述人が,別件申述をした当時,第1次相続について,Hの再転相続人としての地位とIの再転相続人としての地位を併有していたと解する場合には,別件申述に係る申述書に,申述人と被相続人Bとの関係について「兄弟の配偶者」と記載され,別件申述に係る事件記録の表紙に,申述人(申立人)の氏名等として,「相続人亡H再転相続人C」と記載されていることを踏まえると,別件申述は,上記二つの地位のうち,Hの再転相続人としての地位との関係においてのみ,第1次相続について,相続放棄をする趣旨であったと解する見解が成り立つ余地がある。

エ そうすると,仮に上記イの解釈及びウの見解を前提とするならば,申述人は,本件申述をした当時,第1次相続について,Iの再転相続人としての地位を有していたと解する余地があることになり,申述人は本件申述においてこのような主張をしていたのであるから,申述人が,本件申述をした当時,第1次相続についての相続人でないことが明白であったということはできない。そして,ほかに,本件申述に関し,相続放棄の要件を欠くことが明白であるといえる事情は存在しない。


(3)以上によれば,本件申述については,却下すべきことが明白であるとは認められないから,これを受理するのが相当である。

第3 結論
 以上の判断に従って,原審判を取消して,本件申述を受理することとして,主文のとおり決定する。
(裁判長裁判官 筒井健夫 裁判官 武田美和子 裁判官 坂庭正将)

別紙 抗告状〈省略〉

以上:3,896文字
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R 7- 8-22(金):再転相続人(おいの母)としての相続放棄受理申述を却下した家裁審判紹介
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○「再転相続での相続放棄に関する判例説明補充」で、「Aが死亡してBが相続人となったが、承認又は放棄の熟慮期間内にBが選択権を行使することなく死亡し、CがBの相続人となった場合を、講学上「再転相続」と呼び、代襲相続と区別しています。代襲相続の場合は、BがAより先に死亡しているため、CがBの地位に上がって甲を相続することになり、相続は一つですが、再転相続の場合には、A→B、B→Cと2つの相続が順次開始しています。」と説明していました。

○申述人は、平成16年に死亡した被相続人B(第一次相続)の兄Hの妻ですが、Hは、被相続人Bの相続につき承認又は放棄をしないで、平成28年*月*日に死亡しました。この場合、申述人は被相続人Bの再転相続人です。申述人は、被相続人Bに債務があり、申述人が被相続人Bの相続人となっていることを令和5年2月14日に知り、被相続人Bの相続財産が債務超過であることから、被相続人Bの再転相続人として、Hとの子A・Dと共に相続放棄の申述をし、受理されました。

○その後、Hの相続人であるIの第1順位の相続人E・F・Gが被相続人Bについて相続放棄の申述をし、受理されたことを令和5年5月19日に知ったことから、Iの第2順位の相続人である申述人(被相続人Bの甥Iの母)が、改めて被相続人Bについて再転相続人として相続放棄の申述をしました。

○IはHの相続人として、Bの相続放棄申述をしないまま令和5年死去し、その相続人は妻Eと子F,Gで、E・F・Gは、被相続人Bの再転相続人として,被相続人Bの第1次相続につき相続放棄の申述受理の申立てをし,いずれも受理されました。

○事案を図示すると以下の通りです。

被相続人B-Bの兄H = 妻(相続放棄申述人)
           |
      Hと妻の間の子A、I、D
      Iの相続人はその妻E、子F・G


○この場合の、相続放棄申述について、申述人、A及びDは、被相続人Bの相続人亡Hの再転相続人としてHの選択権を行使し、第1次相続につき相続放棄の申述受理の申立てをし、いずれも受理され、Iについても、その相続人であるE、子F・Gが、被相続人Bの相続人亡Hの再転相続人として同様にHの選択権を行使し、第1次相続につき相続放棄の申述受理の申立てをし、いずれも受理され、この結果、Hは初めから第1次相続に係る相続人でなかったことになり、申述人を含むHの相続人らが被相続人Bの財産に属した権利又は義務を承継することもなく、申述人は、Iの母でありIの相続人の地位にあったとしても、申述人の主張には理由がなく、重ねて相続を放棄する必要は認められないとして、申述人の相続放棄の申述を却下した令和5年8月8日東京家裁立川支部審判(判タ1532号78頁・判時2624号42頁)全文を紹介します。

○この審判は、一見筋が通っていると思ったのですが、東京高裁で覆されており、別コンテンツで紹介します。

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主   文
1 申述人の相続放棄の申述を却下する。
2 手続費用は申述人の負担とする。

理   由
第1 申述の趣旨及び理由
1 申述の趣旨

 申述人は,被相続人Bの相続の放棄をする。

2 申述の理由
 申述人は,被相続人Bの兄H(以下「H」という。)の妻である。Hは,被相続人Bの相続につき承認又は放棄をしないで,平成28年*月*日に死亡した。申述人は,被相続人Bに債務があり,申述人が被相続人Bの相続人となっていることを令和5年2月14日に知り,被相続人Bの相続財産が債務超過であることから,被相続人Bの再転相続人として,相続放棄の申述をし,受理された。

その後,Hの相続人であるI(以下「I」という。)の第1順位の相続人が被相続人Bについて相続放棄の申述をし,受理されたことを令和5年5月19日に知ったことから,Iの第2順位の相続人である申述人は改めて被相続人Bについて再転相続人として相続放棄の申述をする。

第2 当裁判所の判断
1 一件記録によれば,以下の事実が認められる。

(1)被相続人Bは,平成16年*月*日に死亡し,相続(以下「第1次相続」という。)が開始した。被相続人Bに配偶者及び子はなく,直系尊属は既に死亡していたため,兄であるHが相続人となった。

(2)Hは,第1次相続につき承認又は放棄をしないで,平成28年*月*日に死亡し,Hの相続(以下「第2次相続」という。)が開始した。Hの相続人は,妻である申述人並びに子であるA(以下「A」という。),I及びD(以下「D」という。)のみであった。

(3)申述人は,令和5年2月14日に,被相続人Bが居住していたマンションの管理組合(以下「債権者」という。)から,被相続人Bに債務があり,申述人が被相続人Bの相続人となっている旨の通知を受けた。申述人は,A及びDとともに,被相続人Bの再転相続人として,第1次相続につき相続放棄の申述受理の申立てをし,いずれも受理された。

(4)Iは,申述人,A及びDとは異なり,第1次相続につき承認又は放棄をしないで令和5年*月*日に死亡し,その相続(以下「第3次相続」という。)が開始した。Iの相続人は,妻であるE(以下「E」という。),子であるF(以下「F」という。)及びG(以下「G」という。)のみであったところ,E,F及びGは,被相続人Bの再転相続人として,第1次相続につき相続放棄の申述受理の申立てをし,いずれも受理された。

(6)申述人は,Iの母でありIの相続人の地位にあることから,その地位に基づいて改めて第1次相続につき相続の放棄をする必要があると考え,本件申述受理の申立てをした。

2 判断
(1)前記1の認定事実によれば,被相続人Bについての第1次相続の相続人であるHは,相続の承認又は放棄をしないで死亡しており,このような場合に,Hの相続人である申述人,A,I及びDは,第2次相続に係る自らの選択権のほか,第1次相続に係る相続の放棄,承認等の選択権を行使する前のHの地位も承継しており,第1次相続に係るHの選択権及び第2次相続に係る自らの選択権を併有するものと解される。

 また,Iがこのような各選択権を有する状況で死亡したことから,Iの相続人であるE,F及びGは,第1次相続に係るHの選択権,第2次相続に係るIの選択権及び第3次相続に係る自らの選択権を併有するものと解される。

(2)相続の放棄をした者は,その相続に関しては,初めから相続人とならなかったものとみなされる(民法939条)。
 前記1の認定事実によれば,申述人,A及びDは,被相続人Bの相続人亡Hの再転相続人としてHの選択権を行使し,第1次相続につき相続放棄の申述受理の申立てをし,いずれも受理され、Iについても,その相続人であるE,F及びGにおいて,被相続人Bの相続人亡Hの再転相続人として同様にHの選択権を行使し,第1次相続につき相続放棄の申述受理の申立てをし,いずれも受理されたことが認められる。この結果,Hは初めから第1次相続に係る相続人でなかったことになるものと解され,ひいては,申述人を含むHの相続人らが被相続人Bの財産に属した権利又は義務を承継することもない。

(3)申述人は,Iの母でありIの相続人の地位にあることから,その地位に基づいて改めて第1次相続につき相続の放棄をする必要があるとするが,前記(2)のとおりの本件の法律関係に照らせば,申述人の主張には理由がなく,重ねて相続を放棄する必要は認められない。 

 以上によれば,本件申述は理由がないから却下することとして,主文のとおり審判する。
裁判官 小林愛子
以上:3,139文字
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R 7- 8-21(木):不貞行為に基づく慰謝料500万円の請求を棄却した地裁判決紹介
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○原告男性と被告女性Bは元夫婦で平成31年1月4日に離婚しましたが、被告Bと被告Cが、平成29年頃から男女の交際を開始し、平成30年頃には不貞行為を伴う関係になったとして、被告B・Cに対し、不法行為に基づき、連帯して慰謝料500万円の支払を求めて提訴しました。被告らは、平成30年頃に不貞行為をしていたとの事実を否認しました。

○長男の親権者変更申立事件で作成された家庭裁判所調査官調査報告書には、長男の陳述として、家によく遊びに来ていた男性がいて、その男性と母との関係性については知らないが、母被告Bとその男性が一緒に風呂に入ったりしていたので、そういう人には来てほしくないと思っていたこと、被告Bは離婚しているので、いいのかもしれないけど、子供の前でどうかと思うことなどが記載されていました。

○この事案について、長男は家庭裁判所調査官の調査において、家によく遊びに来ていた男性がいたという趣旨の陳述をし、証人尋問において、別居直後の平成31年2月頃から、被告Cが被告Bのマンションに来ており、両者は恋人のような関係であった旨を供述しているが、いずれも、原告と被告Bが離婚した後の出来事であるから、上記供述等をもって、被告Bの婚姻中に被告らが不貞関係にあったことが推認されるとはいえないとして、原告の請求を棄却した令和 6年1月29日東京地裁判決(LEX/DB)関連部分を紹介します。

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主   文
1 原告の請求をいずれも棄却する。
2 訴訟費用は原告の負担とする。

事実及び理由
第1 請求の趣旨

1 被告らは、原告に対し、連帯して、550万円及びこれに対する被告Bについては令和4年7月8日から、被告Cについては同月7日から、それぞれ支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
2 被告Bは、原告に対し、98万8107円及びこれに対する平成31年1月5日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。

第2 事案の概要
 原告と被告Bは元夫婦であるところ、請求の趣旨第1項は、原告が、被告Bと被告Cが不貞行為に及んだとして、被告らに対し、不法行為に基づき、連帯して、550万円及びこれに対する訴状送達の日の翌日から支払済みまで、民法(平成29年法律第44号による改正前のもの。以下同じ。)所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求める事案である。

     (中略)

1 前提事実
(1)当事者
 原告と被告Bは、平成14年12月16日に婚姻し、平成17年○月○○日に長男D(以下「長男」という。)を、平成19年○月○○日に二男Eを、平成24年○月○日に長女Fを、それぞれもうけた。
 原告と被告Bは、平成31年1月4日に離婚した。離婚に際して、子らの親権者を母と定めたが、その後、長男については、親権者を父と変更する審判がされた。(甲1、乙3)

(2)解約金の入金

     (中略)

3 争点に関する当事者の主張
(1)不貞行為の有無
(原告の主張)
 被告らは、平成29年頃から男女の交際を開始し、平成30年頃には不貞行為を伴う関係になった。

(被告らの主張)
 否認する。 

(2)損害の発生及び損害額

     (中略)

第3 当裁判所の判断
1 認定事実

 前記前提事実に後掲の証拠及び弁論の全趣旨を総合すると、以下の事実を認めることができる。
(1)預金口座からの出金

     (中略)

(5)家庭裁判所調査官による調査報告書の記載
 長男の親権者変更申立事件に関して作成された家庭裁判所調査官の調査報告書には、長男の陳述として、妻がいるのに家によく遊びに来ていた男性がいたこと、その男性は毎週火曜日に来ていたこと、被告Bとその男性との関係性については知らないが、被告Bとその男性が一緒に風呂に入ったりしていたので、そういう人には来てほしくないと思っていたこと、被告Bは離婚しているので、いいのかもしれないけど、子供の前でどうかと思うことなどが記載されている。(甲9)

2 争点(1)(不貞行為の有無)について
 株式会社Hの作成に係る調査報告書には、平成31年1月29日午後6時33分頃、被告Cが被告Bとともに被告Bの自宅に入り、同日午後9時56分頃、同自宅を出る様子が記録されているが(前記1(3))、これは原告と被告Bが離婚した同月4日以降の行動であって、これをもって、被告Bの婚姻中に被告らが不貞関係にあったことが推認されるとはいえない。

 長男は、親権者変更申立事件の家庭裁判所調査官の調査において、家によく遊びに来ていた男性がいたという趣旨の陳述をしており(前記1(5))、また、証人尋問において、別居直後の平成31年2月頃から、被告Cが被告Bのマンションに来ており、両者は恋人のような関係であった旨を供述しているが、いずれも、原告と被告Bが離婚した後の出来事であるから、上記供述等をもって、被告Bの婚姻中に被告らが不貞関係にあったことが推認されるとはいえない。

 被告Cが被告Bの自宅を訪問している様子等を撮影した写真(甲15~17、19、20)についても、いずれも原告と被告Bとの離婚後に撮影されたものであり、これらの証拠から、被告Bの婚姻中に被告らが不貞関係にあったことが推認されるとはいえない。また、被告らと被告Bの友人らが平成31年3月29日に交わしたとされる会話(甲22の1、22の2)についても、どのような経緯及び状況で交わされたものか明らかでない上、被告らが被告Bの婚姻中から不貞関係にあったことを前提とするやり取りは交わされておらず、これをもって、被告らの不貞行為を認めることはできない。
 ほかに、被告Bの婚姻中に被告らが不貞関係にあったことを認めるに足りる証拠はない。

 なお、被告らは、被告Cが被告Bの自宅を訪れたのは他の知人も含めた食事会のためであり、被告Bが被告Cに抱き着いている様子等を写した写真(甲15~17、19、20)は悪ふざけが過ぎたものという趣旨の供述をするところ、上記供述は、長男の供述等に必ずしも整合していないが、これらがいずれも被告Bの離婚後の出来事であることは上記説示のとおりであり、被告らの上記供述をもって、離婚前から両者が不貞関係にあったことが推認されるということはできない。

 よって、被告らが、平成29年頃から男女の交際を開始し、平成30年頃には不貞行為を伴う関係になったと認めることはできない。

     (中略)

5 結論
 以上によれば、その余の争点について判断するまでもなく、原告の請求にはいずれも理由がないからこれらを棄却することとして、主文のとおり判決する。
東京地方裁判所民事第50部
裁判官 小川惠輔
以上:2,746文字
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R 7- 8-20(水):週刊ポスト令和7年9月5日号”70歳でボケる人100歳でもボケない人”紹介
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○週刊ポスト令和7年9月5日号50頁以下に米国トップ病院の医師が解説「70歳でボケる人100歳でもボケない人」が解説されています。米マウントサイナイ医科大学病院老年医学専門医山田悠史医師による解説で、YouTube動画解説は以下の通りです。

【科学的に正しい認知症予防法】全米No.1病院の医師が解説/脳の老化を遅らせる方法/認知症と遺伝/認知症になった人との接し方


【目次】
00:11 たまにパニックになる90代
01:30 まだら認知症の親が子ども返り
02:55 薬を飲んでくれない
04:21 おかしな行動、止めるべき?
05:28 90代の親の妄想がすごい
07:45 認知症患者にぶたれる!
09:28 「愛される老人」になりたい
11:07 家族以外の介護を拒否


【認知症一問一答】全米No.1病院の医師に相談/親の暴言がひどい/患者にぶたれる/親が子ども返り/愛される老人になりたい


【目次】
1:52  家から出ない70代は大丈夫?
6:52  100歳でも元気な人の日常生活
9:09  大切なのは頭を使い続けること
12:46 自分が無理なく好きで続けられる学びを
14:36 人とのコミュニケーションと脳
21:14 人生で大切にしていることを知る
23:25 お酒と認知症の関係
27:30 認知症は遺伝するのか
30:43 耳が聞こえにくくなると認知症になりやすい
35:10 認知症になっても安心して生きるには?
40:20 認知症になった人との接し方
44:03 書籍『認知症になる人 ならない人』


認知症リスクを上げる要因12
・換気扇を回さず料理する
・幹線道路沿いに住んでいる
・部屋の鴨居が低い
・1日8時間以上座っている
・缶ビールを毎日2杯以上飲む
・甘い飲料を日常的に飲む
・夜食にカップラーメンを食べる
・カラオケに良く行く
・視力低下を放置する
・SNSを長時間利用する
・友人がいない
・定年後に完全リタイアする
以上:802文字
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