サイト内全検索
 

[全 7021頁] 本日 昨日累計
ご訪問有り難うございます。当HPは、私の備忘録を兼ねたブログ形式で「桐と自己満足」をキーワードに各種データを上記14の大分類>中分類>テーマ>の三層構造に分類整理して私の人生データベースを構築していくものです。
なお、出典を明示頂ければ、全データの転載もご自由で、転載の連絡も無用です。しかし、データ内容は独断と偏見に満ちており、正確性は担保致しません。データは、決して鵜呑みにすることなく、あくまで参考として利用されるよう、予め、お断り申し上げます。
また、恐縮ですが、データに関するご照会は、全て投稿フォームでお願い致します。電話・FAXによるご照会には、原則として、ご回答致しかねますのでご了承お願い申し上げます。
     

R 3- 7-24(土):東京オリンピック2020開幕雑感
ホーム > 弁護士等 > その他弁護士等 > 「東京オリンピック20…」←リンクはこちらでお願いします
○厳しい賛否両論の中、東京オリンピック2020が、令和3年7月23日、開幕しました。昭和39年東京オリンピックは、昭和39年10月10日に開催され、当時、中学1年生だった私もテレビで開会式を観ました。当時、裕福な家庭はカラーテレビを持っていましたが、我が家はまだ白黒テレビでの観戦でした。10月10日は土曜日でしたが、学校は休みになったと記憶しています。テレビ中継は午後から始まり、聖火最終ランナー坂井義則氏の聖火点灯の様子は今でも良く覚えています。

○あれから57年後の令和3年7月23日午後8時開始東京オリンピック2020の開会式は、午後9時40分頃までは観戦しました。いつも午後9時に就寝している私は、午後9時過ぎるとどうしても眠くなり、午後9時40分まで起きているのが限度で、どこかの国が入場しているときに、床に入り、日本の入場式や、大会役員・天皇陛下スピーチは聞けませんでした。以下、天皇陛下スピーチ備忘録です。

*******************************************

 本日、世界各地からお集まりの皆様をここにお迎えすることを大変うれしく思います。

 現在、世界各国は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大という大変に厳しい試練に直面しています。人が集い、つながることが決して簡単ではない状況が続いています。

 そのような困難な状況の中で、今回の大会に出場するために努力を続けてこられたアスリートの皆さん、そのアスリートを支えてきたご家族や関係者の方々のご努力に深い敬意を表します。全てのアスリートが、新型コロナ感染症を防ぎ、出身国・地域とは異なるであろう暑い気候に気をつけつつ、健康な状態で最善を尽くすことができることを希望します。

 オリンピックが長く、そして広く世界で支持されてきたのには、平和と調和というオリンピズムの精神に理由があると思います。私自身にとって、1964年の東京オリンピックの閉会式で各国選手団が国ごとではなく、混ざり合って仲良く行進する姿を目にしたことが、世界の平和を願う気持ちの源となりました。

 新型コロナウイルス感染症の試練を乗り越えるためには、国内外を問わず、私たちが、なお一層心を一つにして協力していくことが大切です。この大会が、わたしたちが平和と調和というオリンピズムの精神に改めて思いをいたし、その精神の灯火を未来へとリレーする大会となることを願います。皆様と共に全てのアスリートのご健闘を祈ります。
以上:1,032文字
ホーム > 弁護士等 > その他弁護士等 > 「東京オリンピック20…」←リンクはこちらでお願いします
R 3- 7-23(金):”もうだまされない新型コロナの大誤解”紹介1
ホーム > 健康 > その他健康 > 「”もうだまされない新…」←リンクはこちらでお願いします
○令和3年7月23日は、東京オリンピック2020開会式だというのに、7月22日は、日本の新型コロナPCR検査陽性者が5000人を超え、「新型コロナウイルスの今後の状況について京都大学の西浦博教授がシミュレーションを行い、東京都では新規感染者数の増え方が現状よりも少し下がったとしても来月上旬には1日3000人を超えるという結果になりました。」なんてニュースが流れて、コロナに対する不安が、煽られています。

○令和3年7月17日(土)夕方、久しぶりに丸善仙台店に行って数冊書籍を購入しましたが、その中の1冊に幻冬舎の国立病院機構仙台医療センター臨床研究部ウイルスセンター長西村秀一医師著作「もうだまされない新型コロナの大誤解」があります。その日の丸善仙台店ベストセラー1位で、中身も確認せず購入しました。2位は、自称世界一?悪名高い医者、嫌われ者の医者と言う内海聡医師著作「医師が教える新型コロナワクチンの正体」だったように記憶しています。これらの著作が良く売れると言うことは、新型コロナ騒動に対し疑問を持つ方が増えていると思われます。

○私も新型コロナ騒動について大いに疑問を感じる一人ですが、この暑いのに、仙台の街もマスク姿で溢れています。そのため、私も街に出るときは、やむを得ずマスクをしますが、できるだけあごマスクにしています。そして、人とすれ違うときや建物に入って人と接触するときだけ鼻から下にかけます。あごマスクのままだと嫌な顔をされる気がするからです。

○令和2年2月からのコロナ騒ぎには、ウンザリするところですが、世の風潮に合わせて当事務所でも、玄関にアルコール消毒液を置き、打合せ机には透明の衝立を立てています。私自身は必要性を感じないのですが、お客様には必要と思う方が居るからです。お客様と相談・打合せの時は、殆どのお客様がマスクをしていますので、合わせて私もマスクをして、相談・打合せをせざるを得ません。ホントに面倒な世の中になりました。

○西村秀一医師著作「もうだまされない新型コロナの大誤解」ですが、私が疑問に感じていたことをスッキリ判りやすく解説されていると感じました。令和3年7月23日現在Amazon上位レビューにいきなり「読む価値なし、こういったデマを流布するような出版物は発行禁止にするべきだと思います。言論の自由と公衆衛生を天秤にかけた時、後者の方が大切なのは明白」なんて記事が掲載されていますが、私自身は大いに読む価値があると思います。

○中身は、書評ブログ!徳本昌大のライフチェンジ・ブログ「西村秀一氏のもうだまされない 新型コロナの大誤解の書評」に簡潔に解説され、本書の要約として「コロナウイスの感染原因は空気感染であることが世界の常識になっています。私たちは患者の口や鼻から出て、空気の流れに乗って運ばれる生きたウイルスをいかに避けるかを考えればよいのです。三密を避け、マスクをしっかりと装着することで、感染のリスクを大幅に下げられます。」とされており、マスク装着は重要でした。

○第1章「新型コロナは空気感染だと知れ」で参考になった記述は以下の通りです。
・真に有効な対策は、換気をシッカリすることに尽きる
・普通の環境下でテーブルやドアノブ表面に生きたウイルスは居ない-物の表面からの感染は無い
・一般的にウイルスは皮膚から感染しない-ウイルスに触れた指でも直ぐその場で鼻の奥まで突っ込まない限り感染しない
・手の消毒のやり過ぎは効果が無く、かえって害
・遺体から生きたウイルスが出てくることなどありえない-遺体を納体袋に密封するのは無意味
以上:1,476文字
ホーム > 健康 > その他健康 > 「”もうだまされない新…」←リンクはこちらでお願いします
R 3- 7-22(木):生活福祉資金貸付制度貸付資金部分預金債権差押命令取消地裁判決紹介
ホーム > 貸借売買等 > 民事執行等 > 「生活福祉資金貸付制度…」←リンクはこちらでお願いします
○債務者が生活福祉資金貸付制度に基づいて社会福祉協議会から貸付けを受けた資金が入金された預金口座に対する債権差押について、民事執行法上の差押禁止財産に相当するとして差押命令の一部取消しが認められた令和2年9月17日大阪地裁判決(判時2481号13頁)全文を紹介します。関連条文は以下の通りです。

民事執行法第152条(差押禁止債権)
 次に掲げる債権については、その支払期に受けるべき給付の4分の3に相当する部分(その額が標準的な世帯の必要生計費を勘案して政令で定める額を超えるときは、政令で定める額に相当する部分)は、差し押さえてはならない。
一 債務者が国及び地方公共団体以外の者から生計を維持するために支給を受ける継続的給付に係る債権
二 給料、賃金、俸給、退職年金及び賞与並びにこれらの性質を有する給与に係る債権


○本件では、債務者の預金口座残高全部の64万6922円が差押の対象となり、債務者がこの預金は、給与と大阪府社協からの生活福祉資金貸付金で全て差押禁止債権に該当するとして本件差押命令の全部を取り消すよう求めたものです。64万6922円の原資は、令和2年6月24日時点残高131円に、給与6万7588円、大阪府社協生活福祉資金貸付金60万円が入金となり、学習塾代金2万0979円が自動引落されたものでした。

○判決は、残高64万6922円から生活福祉資金貸付金60万円全額と給与6万7588円のうち差押禁止対象4分の3相当額5万0691円から自動引き落としされたを差し引いた万0797円から131円を控除した2万0666円を差し引いた3万0025円が差押禁止財産になるとして、64万6922円-60万円-3万0025円=1万6897円を超える部分差押命令を取り消しました。


***********************************************

主   文
1 上記当事者間の当庁令和2年(ル)第2954号債権差押命令申立事件について、当裁判所が令和2年7月1日に発した債権差押命令中、第三債務者株式会社A銀行(B支店扱い)に係る部分のうち1万6897円を超える部分を取り消す。
2 申立人のその余の申立てを却下する。
3 申立費用はこれを100分し、その3を申立人の負担とし、その余を相手方の負担とする。

理   由
第1 申立ての趣旨及び理由

 申立人は、基本事件(当庁令和2年(ル)第2954号)について当裁判所が令和2年7月1日に発した債権差押命令中、申立人の第三債務者株式会社A銀行(B支店扱い)に対する預金債権(以下「本件預金債権」といい、これが存在する申立人名義の預金口座を「本件預金口座」という。)を差し押さえた部分(以下、同部分に係る債権差押命令を「本件差押命令」という。)について、本件預金債権は、申立人が社会福祉法人大阪府社会福祉協議会(以下「大阪府社協」という。)から貸付けを受けた生活福祉資金及び勤務先からの給与を原資とするものであり、民事執行法152条1項1号及び2号ないし性質上の差押禁止債権を原資としていること又は本件預金債権自体が差押禁止債権に当たること、並びに本件預金債権が差し押さえられると申立人の生活が著しく困窮することを理由として、本件差押命令の全部を取り消すよう求めた。

第2 当裁判所の判断
1 本件及び基本事件の記録によれば、次の事実が認められる。
(1)申立人の生活状況等
ア 申立人は、申立人の両親宅において、3人の子ら(長男・19歳、二男・17歳、長女・15歳)と共に生活している。

イ 申立人は、従前、介護の事業所(老人ホーム)で稼働していたところ,同事業所の営業状態の悪化等により、令和2年4月頃、同所を退職し、その後は、パートタイムで週2、3日程度、稼働していた。申立人は、同年7月4日頃、新たに高齢者施設に入職した。

ウ 申立人は、勤務先からの給与のほか児童手当や児童扶養手当等の公的給付を受け、生計を立てている。 
 申立人の令和2年5月及び6月の家計収支(ただし、臨時的な収入及び支出を除く。)は、収入が月額約10万ないし13万円【内訳:給与約4万ないし7万円、児童手当1万円(1か月当たり)、児童扶養手当5万6240円(1か月当たり)】、支出が約16万ないし20万円【内訳:食費約8万円、電話料金約8000円、衣類・日用品代約1万円、保険料約1万円、子らの教育費・通学費等約3万ないし7万円、雑費約2万円等】であった。

(2)大阪府社協からの生活福祉資金の借入れ
ア 申立人は、令和2年6月10日、大阪府社協に対し、新型コロナウイルス感染症の影響により2か月間失業したこと等を理由に、総合支援資金特例貸付の借入れを申し込んだ。

イ 大阪府社協は、令和2年6月29日、申立人に対し、以下の内容の生活福祉資金の貸付決定をした。
 貸付資金種類 総合支援資金(生活支援費)・新型コロナウイルス特例
 貸付決定額 60万円(月額20万円×3か月)
 貸付期間 令和2年6月から同年8月まで
 貸付利子 0円(無利子)
 償還開始日 令和3年9月1日
 最終償還期日 令和13年8月31日
 償還回数 120回

ウ 大阪府社協は、令和2年6月30日、上記貸付決定に基づき、申立人名義の本件預金口座に60万円を振り込んだ(以下「本件貸付金」という。)。

(3)生活福祉資金貸付制度の概要
ア 生活福祉資金貸付制度は、低所得者、障害者又は高齢者に対し、資金の貸付けと必要な相談支援を行うことにより、その経済的自立及び生活意欲の助長促進並びに在宅福祉及び社会参加の促進を図り、安定した生活を送れるようにすることを目的とするものである。また、同制度は、生活困窮者自立支援法に基づく各事業と連携し、効果的、効率的な支援を実施することにより、生活困窮者の自立の促進を図るものとされている。
 生活福祉資金の貸付けは、都道府県知事等に対する厚生労働事務次官通知に基づき実施されているものであり、社会福祉法110条1項に規定する都道府県社会福祉協議会(以下「都道府県社協」という。)が行うものとされている。

イ 生活福祉資金の種類には、総合支援資金、福祉資金、教育支援資金、不動産担保型生活資金の4種類がある。
 このうち総合支援資金は、失業者等、日常生活全般に困難を抱えており、生活の立て直しのために継続的な相談支援(就労支援、家計相談支援等)と生活費及び一時的な資金を必要とし、貸付けを行うことにより自立が見込まれる世帯であって、所定の要件(低所得世帯であって、収入の減少や失業等により生活に困窮し、日常生活の維持が困難となっていること、資金の貸付けを受けようとする者の本人確認が可能であること、現に住居を有し又は生活困窮者自立支援法に基づく生活困窮者住居確保給付金の申請により住居の確保が確実に見込まれること、実施主体が貸付け及び関係機関とともに支援を行うことにより、自立した生活を営めることが見込まれ、償還を見込めること、生活保護や年金等の他の公的給付又は公的な貸付けを現に受けることができず、生活費を賄うことができないこと)をいずれも満たす場合に、生活支援費(生活再建までの間に必要な生活費用)等として貸し付ける資金をいう。

 総合支援資金の貸付けに際しては、原則として同法に基づく自立相談支援事業等による支援を受けるとともに、実施主体及び関係機関から貸付け後の継続的な支援を受けることに同意していることを要件とする。もっとも、新型コロナウイルス感染症の感染拡大を踏まえ、厚生労働省社会・援護局長通知(令和2年3月11日社援発0311第8号)により、生活困窮者の資金需要に的確に応え、切れ目ない支援を実現するため、早急に総合支援資金の貸付金が手元に届くよう対応する必要があることから、新型コロナウイルス感染症の影響で収入の減少があれば休業状態や失業状態でなくても貸付けの対象となること、基本的に同法に基づく自立相談支援事業等による支援を不要として貸付けに向けた手続を行うこと等の特例措置が設けられた(新型コロナウイルス特例)。

ウ 借受人は、借入れの目的に即して資金を使用するとともに、都道府県社協等が行う必要な相談支援や生活困窮者自立支援法に基づく自立相談支援事業等による支援により、経済的及び社会的な自立を図り、安定した生活を送れるよう努めなければならない。
 都道府県社協会長は、借受人が貸付金の使途をみだりに変更し又は他に流用したとき、借受人が借受期間中に就職等による自立又は必要な資金の融通を他から受けるなどして貸付けの目的を達成したと認められるとき、借受人が貸付けの目的を達成する見込みがないと認められるとき等は、いつでも貸付金の全部又は一部につき一括償還等を請求することができる。

(4)本件預金口座の入出金の状況等
ア 本件預金口座には、申立人の給与や児童手当、児童扶養手当等の公的給付が振り込まれているところ、申立人は、これをその都度引出したり、支払の引落し等に充てている。令和2年5月及び6月において、本件預金口座には、給与、児童手当及び児童扶養手当のほか、同年5月20日にC市から臨時給付金5万円が、同年6月9日に大阪府社協から生活福祉資金(総合支援資金(生活支援費))貸付金20万円が、同月16日にC市から子育て給付金1万円が、同月24日にC市から特別定額給付金40万円が、同月30日に大阪府社協から本件貸付金60万円がそれぞれ入金されている。

イ 本件預金口座は、令和2年6月24日の時点において、残高が131円であったところ、その後、同月25日に給与として6万7588円の入金が、同月30日に学習塾への支払として2万0797円の引落しが、同日に本件貸付金として60万円の入金がそれぞれあり、同日時点の残高は、64万6922円となった。

ウ 令和2年7月3日、本件差押命令に基づき、本件預金口座の残高64万6922円(本件預金債権)が差し押さえられた(以下「本件差押え」という。)。

2 預金債権の原資が差押禁止債権であっても、当該債権が預金口座に振り込まれた場合には、その法的性質は預金債権に変わり、差押禁止債権の属性を承継しないから、当該預金債権に対する差押えが直ちに差押禁止に反するものとはいえない。もっとも、差押禁止債権の範囲変更の申立てにおいて、裁判所が債務者及び債権者の生活の状況その他の事情を考慮して範囲変更の必要性を検討するに当たっては、差押えに係る預金債権の原資が差押禁止債権であることは重要な考慮要素であるというべきであり、当該預金債権の原資が差押禁止債権であることが認められれば、他に生計を維持する財産や手段があること等その取消しを不当とする特段の事情のない限り、当該預金債権に対する差押命令を取り消すのが相当である。

(1)本件預金債権のうち本件貸付金相当額の60万円の部分について
ア 上記1(4)イ及びウのとおり、本件預金口座に本件貸付金60万円が入金された後、本件差押えがされるまでの間に本件預金口座への入金がないことからすれば、本件預金債権(64万6922円)のうち60万円の部分について、本件貸付金が原資となっていることは明らかである。

イ そこで、進んで、本件貸付金の交付を受ける権利が差押禁止債権であるかどうかを検討する。
 まず、本件貸付金は、申立人の生活支援費(生活再建までの間に必要な生活費用)として支払われたものではあるが、月額20万円の貸付金の3か月分(合計60万円)が一括して一度に支払われたものであり、今後給付が続くものではなく、継続的給付とはいえないから、民事執行法152条1項1号所定の差押禁止債権には当たらないと解される。
 もっとも、法律上の差押禁止債権に当たらない場合であっても、当該債権が、譲渡性のない債権であったり、他人が代わって行使することのできない債権等であるときは、その性質上、当該債権を差し押さえることは許されないと解すべきである。

 本件貸付金は、生活福祉資金の種類の1つである総合支援資金(生活支援費)として、さらには、新型コロナウイルス特例として貸し付けられた資金である。生活福祉資金は、社会福祉法に定める社会福祉事業(同法2条3項1号参照)の理念に基づき生活困難者に対して貸し付けられる資金であると解されるところ、その貸付けの目的は、生活困窮者自立支援法に基づく各事業との連携の下、低所得世帯等に対し、生活再建までの間に必要な生活費用等を貸し付けることにより、その経済的自立を図ること等にある。これに加え、新型コロナウイルス特例に基づく貸付けについては、新型コロナウイルス感染症の感染拡大を踏まえ、生活困窮者の資金需要に的確に応え、切れ目ない支援を実現するため、早急に貸付金が手元に届くよう対応する必要があるとされている。

このとおり、本件貸付金は、生活困窮者の経済的自立を図ること等を目的として貸し付けられる資金であるとともに、新型コロナウイルス感染症の感染が拡大する状況下において、早急かつ確実に生活困窮者の手元に届けられることが要請される資金であるから、上記目的及び要請の実現のためには、本件貸付金が借受人である申立人に対して現実に支払われることが不可欠であると解される。

 また、本件貸付金は、申立人の生活費に充てられることを前提に貸し付けられたものであるところ、申立人がこれを他に流用したり、貸付けの目的が達成されたり、貸付けの目的が達成される見込みがないときは、一括償還等を求められることがあること等からすれば、現に申立人に貸し付けられた資金は、申立人の経済的自立という目的達成のために確実に使用される必要があると解され、本件貸付金とその貸付けの目的である申立人の経済的自立とは、密接不可分の関係にあるといえる。


 これらのことからすれば、本件貸付金の交付を受ける権利は、その借受人である申立人のみが行使できる権利であり、申立人の債権者等の他人が行使することができない権利というべきであるから、性質上の差押禁止債権に当たるというべきである。

ウ 上記のとおり、本件預金債権のうち本件貸付金相当額の60万円の部分については、その原資が差押禁止債権であると認められるから、他に生計を維持する財産や手段があるなどの特段の事情のない限り、差押えは許されないところ、上記1(1)ウのとおり、申立人には、給与及び児童手当、児童扶養手当の公的給付を併せ、月額10万ないし13万円程度の収入しかなく、その他見るべき資産もないことからすれば、上記特段の事情があるとは認められない。

エ 以上より、本件預金債権のうち本件貸付金相当額の60万円の部分について差押えをすることは許されないから、これを取り消すこととするのが相当である。

(2)本件預金債権のうちその余の4万6922円の部分について
 上記1(4)イのとおり、本件預金債権から本件貸付金相当額を除いた4万6922円の部分は、本件預金口座の残高が131円である時に、給与として6万7588円が入金され、その後、学習塾への支払として2万0797円が引き落とされたことにより、形成されたものである。そして、給与のうち4分の3に相当する部分は、法律上、差押禁止とされることから(民事執行法151条1項2号)、上記給与6万7588円のうちその4分の3に相当する額である5万0691円は、差押禁止債権に当たるところ、このうち2万0666円(ただし、2万0797円から131円を控除した額)は、申立人世帯の生活費(学習塾への支払)に充てられたと認められるから、これを控除した後の差押禁止部分は、3万0025円になると認められる。

 このとおり、本件預金債権から本件貸付金相当額を除いた4万6922円のうち3万0025円の部分については、その原資が差押禁止債権であると認められるから、他に生計を維持する財産や手段があるなどの特段の事情のない限り、差押えは許されないところ、上記2(1)ウで述べたとおり、申立人について上記特段の事情があるとは認められない。

 以上より、本件預金債権から本件貸付金相当額を除いた4万6922円のうち3万0025円の部分について差押えをすることは許されないから、これを取り消すこととするのが相当である。

3 上記2で述べたことからすれば、本件預金債権のうち1万6897円の部分(ただし、64万6922円から差押禁止部分の60万及び3万0025円を控除した部分)は、差押禁止債権に当たらないところ、この部分についても、申立人の生活困窮を理由に差押えを取り消すべきかが問題となる。

 この点、上記1(1)ウのとおり、申立人の1か月の家計収支は、支出が収入を3万ないし10万円程度上回る状況であるものの、上記1(4)アのとおり、申立人は、本件差押えを受ける前の1か月以内の間に、生活福祉資金20万円や特別定額給付金40万円等のまとまった資金を得ていることに加え、本決定により、本件貸付金相当額(60万円)についても差押えが取り消される見込みであること等からすれば、上記1万6897円の部分の差押えにより、申立人が現在の一般的な生活水準の生活を維持できなくなるとまでは認められない。
 したがって、本件預金債権のうち1万6897円の部分について、差押えを取り消すべき事由は認められない。

4 以上によれば、本件申立ては、本件差押命令のうち1万6897円を超える部分の取消しを求める部分について理由があるからこの限度で認容し、その余は理由がないからこれを却下することとして、主文のとおり決定する。
(裁判長裁判官 濱本章子 裁判官 本多健司 大畑勇馬)
以上:7,236文字
ホーム > 貸借売買等 > 民事執行等 > 「生活福祉資金貸付制度…」←リンクはこちらでお願いします
R 3- 7-21(水):一番町壱弐参横丁カレー専門店”れーげんぼーげん”紹介
ホーム > 健康 > その他健康 > 「一番町壱弐参横丁カレ…」←リンクはこちらでお願いします
○令和3年7月17日(土)夕方丸善仙台店に行くと入り口近くに大きな書棚が立っており、A3版の大きな黄色い表紙の「仙台版おいしいカレーの店」副題話題のスパイスカレーから王道カレーまでと言う本が、書棚いっぱいにおそらく数百冊飾られていました。丸善に入ると直ぐの場所なので多くの方が手に取って見ており、私もつられて手に取って見ました。

○末尾から2枚目の81頁に最寄り駅別INDEXとして掲載されたおよそ70店の店名が記載されています。仙台版と言いながら仙南の名取市・岩沼市・柴田町、仙北の古川市・鳴子町当たりまでのカレー店が紹介されています。私が、最近、土日のいずれの昼食として食べているカレー店の「スパイスカレーれーげんぼーげん」が掲載されているかと探すと、48頁下半分にありました。

○ネット検索すると結構紹介サイトがありますが、「壱弐参横丁に「れーげんぼーげん」がオープン!自作スパイスの本格カレーに舌鼓」が詳しく、良くまとまっています。この記事によると令和2年10月17日オープンとのことです。私はたまたま仙台放送TV番組で紹介されているのを見て、令和2年12月になって初めて家族でいってみました。家族全員、その味のとりこになり、最近は土日のいずれかの昼食をこの店のカレーとしています。

○れーげんぼーげん、ドイツ語で「虹」という意味の店名とのことです。「仙台 カレー 人気ランキングTOP20」というサイトを覗くと15位にランクされていました。私が時々行っていた「ヴァサラロード 仙台アエル店」は12位です。「ヴァサラロード 仙台アエル店」のカレーは、辛さを求めて行くのですが、「れーげんぼーげん」は、辛さよりも、独特の味を求めて行ってます。どこかのサイトに「中毒性がある」と記載されていましたが、食べた後、一定時間経つと、また食べたくなる、正に「中毒性」があります。

○カレーは常時2種類あり、定番のポークビンダルー以外は週替わりで変更されますが、私は、定番の方が好みです。いつもカレーもご飯も大盛りで注文しています。午前11時30分開店ですが、6席しかないため直ぐに満杯になり、いつも午前11時20分には店の前に行き、開店を待っています。店主の佐藤さんは、高校の先生からカレー店主に職替えしたと言う変わり種ですが、誰かに似ていると思ったら、令和2年大河ドラマの最後の室町将軍の役者さんに似ていました。「仙台版おいしいカレーの店」に掲載された顔写真はちとイメージと異なります。
以上:1,033文字
ホーム > 健康 > その他健康 > 「一番町壱弐参横丁カレ…」←リンクはこちらでお願いします
R 3- 7-20(火):事故2ヶ月経過後からの治療に因果関係を認めた地裁判決紹介
ホーム > 交通事故 > 交通事故重要判例 > 「事故2ヶ月経過後から…」←リンクはこちらでお願いします
○保険会社は、事故から1週間程度過ぎてからの治療開始でも、その治療と交通事故の因果関係を否認することが多いのですが、なんと事故から2ヶ月後に治療を開始した事案で、その治療と交通事故の因果関係を認めた令和2年6月4日神戸地裁判決(交通事故民事裁判例集53巻3号617頁)関連部分を紹介します。

○判決は、原告夏子は、本件事故により身体が揺さぶれれていること(甲16)、本件事故の翌月には倦怠感のあること、6月の診断においても「頚部痛が増しており」と訴えており以前から頚部痛があったことが窺えること、本件事故後に頚部を損傷するような出来事があったとは認められないこと等に照らせば、原告夏子の頚部痛が本件事故によるものであるとしても不自然ではないとして因果関係を認めています。

○そして、原告夏子の本件事故当時の年齢(82歳)に照らして、平成29年賃金センサス女子学歴計70歳以上の平均賃金である317万0900円(日額8687円)を基礎収入とするのが相当とし、原告夏子の通院日(65日)について20%の労働能力喪失分を休業損害と認め、さらに通院慰謝料として109万円を認めています。

******************************************

主   文
(中略)
2 被告丙川は、原告夏子に対し、31万4431円及びこれに対する平成29年4月25日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。

         (中略)

事実及び理由
第1 請

(甲事件)
(中略)
2 被告丙川は、原告夏子に対し、93万0330円及びこれに対する平成29年4月25日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。

第2 事案の概要
1 事案の要旨

 本件は、高速道路上で、原告春男運転の普通乗用自動車(以下「原告車両」という。)と被告丙川運転の大型貨物自動車(以下「被告車両」という。)が2度接触した事故(以下、先の事故を「本件第1事故」、後の事故を「本件第2事故」といい、2つの事故を併せて「本件事故」という。)について、原告車両の所有者兼運転者である原告春男が、被告丙川に対し、自動車損害賠償保障法(以下「自賠法」という。)3条に基づく損害賠償として原告春男に生じた人的損害51万4400円及び民法709条に基づく損害賠償として原告春男に生じた物的損害45万7396円の合計97万1796円及びこれに対する本件事故の日である平成29年4月25日から支払済みまで民法所定の年5分の割合の遅延損害金の支払を求め、原告車両の同乗者である原告夏子が、被告丙川に対し、自賠法3条に基づく損害賠償として、原告夏子に生じた人的損害93万0330円及びこれに対する本件事故の日である平成29年4月25日から支払済みまで民法所定の年5分の割合の遅延損害金を求める事案(甲事件)と、被告車両の所有者である原告会社が、原告春男に対し、民法709条に基づく損害賠償として、被告車両に生じた物的損害合計38万0872円及びこれに対する本件事故の日である平成29年4月25日から支払済みまで民法所定の年5分の割合の遅延損害金を求める事案(乙事件)である。

2 争いのない事実等

         (中略)

3 争点及び争点に対する当事者の主張

         (中略)

(3)原告夏子の人的損害
(原告夏子の主張)
ア 通院状況等
 原告夏子は、本件事故により頚部捻挫等の傷害を負い、その治療のため、B整形に平成29年4月26日から平成30年1月19日までの間、合計65日通院した。

イ 治療費等 43万5275円
 B整形等における治療費等は、合計43万5275円であった。

ウ 休業損害 67万2830円
 原告夏子は、本件事故による受傷の通院のため、家事に従事することが困難になったので、下記の休業損害が発生している。
(ア)基礎収入 377万8200円
 平成29年賃金センサス女性全年齢平均

(イ)計算
377万8200円÷365×65

エ 通院慰謝料 109万円
 上記アの通院治療に対する慰謝料として。

オ 既払い金 135万1775円
 原告夏子は、本件事故による人的損害に対する補填として、原告春男の付保する保険会社から人身傷害保険金135万1775円を受領している。

カ 弁護士費用 8万4000円

(被告丙川の主張)
ア 通院状況等
 否認ないし争う。
 原告夏子の頸部痛については、本件事故と相当因果関係はない。

イ 治療費等
 否認ないし争う。

ウ 休業損害
 否認ないし争う。
 たとえ、休業損害が発生するとしても、基礎収入としては平成29年賃金センサス70歳以上女性の317万0900円を用いるべきである。

エ 通院慰謝料
 認める。

オ 既払い金
 認める。

カ 弁護士費用
 否認ないし争う。

         (中略)

第3 当裁判所の判断
1 本件事故の態様等について


         (中略)

3 原告夏子の人的損害
(1)通院状況等
ア 証拠(甲11の1から11の11)によると、原告夏子は、本件事故により神経症及び頚部痛の傷害を負い、その治療のため、B整形に平成29年4月26日から平成30年1月19日までの間、合計65日通院したことが認められる。したがって、上記全通院を本件事故と相当因果関係のある通院治療と認める。

イ これに対して、被告らは、原告夏子の頚部痛については、本件事故から約2か月後に治療が開始されており、本件事故による傷害とは認められないと主張する。しかしながら、原告夏子は、本件事故により身体が揺さぶれれていること(甲16)、本件事故の翌月には倦怠感のあること、6月の診断においても「頚部痛が増しており」と訴えており以前から頚部痛があったことが窺えること、本件事故後に頚部を損傷するような出来事があったとは認められないこと等に照らせば、原告夏子の頚部痛が本件事故によるものであるとしても不自然ではなく、被告らの主張は採用できない。

(2)治療費等 43万5275円
 証拠(甲11の1から11の14)によれば、原告夏子のB整形等における治療費等は、合計43万5275円であったことが認められる。したがって、同金員を本件事故と相当因果関係のある損害と認める。

(3)休業損害 11万2931円
ア 休業損害の存否
 証拠(甲16、原告夏子本人、原告春男本人)及び弁論の全趣旨によれば、原告夏子は、本件事故当時、原告春男と同居し、専業主婦であったことが認められる。これに加え、前記認定の原告夏子の通院状況を考慮すれば、原告夏子の家事労働について、休業損害を認めるのが相当である。

イ 休業損害の額
(ア)基礎収入
 原告夏子の本件事故当時の年齢(82歳)に照らして、平成29年賃金センサス女子学歴計70歳以上の平均賃金である317万0900円(日額8687円)を基礎収入とするのが相当である。

(イ)休業期間と労働能力喪失率
 前記認定の原告夏子の通院状況に加え、原告夏子が、本件事故前に足の手術を受け通院していたこと(原告夏子本人)を考慮すれば、原告夏子の通院日(65日)について20%の労働能力喪失があったと認めるのが相当である。

(ウ)計算
8687円×65日×0.2

(4)通院慰謝料 109万円
 原告夏子の受傷状況,通院状況に照らして、上記(1)の通院治療に対する慰謝料として109万円を認めるのが相当である。 

(5)既払い金 135万1775円
 原告夏子が、本件事故による人的損害に対する補填として、原告春男の付保する保険会社から人身傷害保険金135万1775円を受領していることについて、当事者に争いはない。

(6)小括
 そうすると、原告夏子の本件事故による人的損害は、上記(2)、(3)、(4)の合計163万8206円に1(2)ウの過失割合を掛けた147万4385円から(5)の既払い金のうち原告春男の過失割合分を控除し金額を控除した28万6431円となる。

(7)弁護士費用 2万8000円
 弁論の全趣旨によると、原告夏子は、本件事故による損害を請求するために弁護士に委任し本件訴訟を提起したことが認められる。そうすると、本件事故と相当因果関係のある弁護士費用として上記(6)で認定した損害の約1割にあたる2万8000円を認めるのが相当である

(8)結論
 以上によると、被告丙川は、原告夏子に対し、自賠法3条に基づく損害賠償として31万4431円及びこれに対する本件事故の日である平成29年4月25日から支払済みまで民法所定の年5分の割合の遅延損害金を請求できることとなる。
以上:3,497文字
ホーム > 交通事故 > 交通事故重要判例 > 「事故2ヶ月経過後から…」←リンクはこちらでお願いします
R 3- 7-19(月):映画”ファイナル・プラン”を観て-最後はスッキリします
ホーム > 趣味 > 映画3 > 「映画”ファイナル・プ…」←リンクはこちらでお願いします
○○令和3年7月18日(日)、「TOHOシネマズ仙台」で、今話題の「ファイナル・プラン」を観てきました。映画「シンドラーのリスト」や96時間シリーズでおなじみの名優リーアム・ニーソン氏の主演です。予告編を繰り返し観て内容は単純明快でスカッとする映画と思い、梅雨明けの暑さを吹き飛ばそうと思って鑑賞しました。

○この日は、仙台も日中33°まで上昇し、また暑さに慣れていない身体には結構身体にこたえる暑さでした。「ファイナル・プラン」の予告編では、金庫を爆破する銀行強盗で大金を得てきた主人公が、運命の女性に出会って罪を償い人生をやり直すためFBIに自首したところ、捜査に当たった2人の捜査官が、主人公の盗んだ大金に触れて目がくらみ、大金を横領し、主人公を罠にはめ、主人公の恋人に危害を加えたことに怒った主人公が2人の捜査官復讐のため壮絶なバトルを繰り返すことが判り、96時間シリーズ同様の激しいバトルの応酬が続くのだろうと思って鑑賞しました。

○原題は「Honest Thief」で「正直な泥棒」ですが、日本版では「ファイナル・プラン」最後の計画で、計画の詳細さからは、日本版表題の方がしっくりきます。予告編はバトル場面だけが強調されており、全編バトルを期待して鑑賞したのですが、全体的に見るとバトル場面は意外に少なく、静かな場面が多い印象でした。ターミネーター2で、T-1000という冷酷なターミネーターを演じたロバート・パトリック氏もFBI捜査官上司として登場します。ターミネーター2時代からの時の経過を実感させる容貌に変わっていましたが、出番と役割は小さいものでした。

○最後はスッキリする結末ですが、2人の悪徳捜査官のうち極悪人ではない方の捜査官の行方が気になり、UHDが発売されたら購入して再鑑賞し、その行方をシッカリ観察したいと思いました。

以上:767文字
ホーム > 趣味 > 映画3 > 「映画”ファイナル・プ…」←リンクはこちらでお願いします
R 3- 7-18(日):昭和39年東京オリンピック金メダル第1号三宅義信氏現況に驚く
ホーム > 健康 > 筋トレの話し > 「昭和39年東京オリン…」←リンクはこちらでお願いします
○令和3年7月16日(金)午後7時30分からNHK東北の番組に昭和39年東京オリンピックのレジェンドの一人三宅義信氏が登場しました。同番組は、令和3年7月23日から始まる東京オリンピック2020東北6県出身参加者紹介特集でしたが、57年前の昭和39年東京オリンピックでレジェンドと呼ばれた東北出身者の紹介もしました。

○最初に紹介されたレジェンドは、秋田県能代市出身体操の小野喬氏でした。これまでのオリンピックで獲得したメダル数各都道府県別ランキングは、大阪が46個でトップですが、東北では秋田県が20個で上位に入っていました。秋田県20個ですが、そのうち13個は秋田県能代高校出身体操の小野喬氏が一人で取っていました。ウィキペディアの解説では、「オリンピックでも4大会連続で出場し、金メダル5つ、銀メダル4つ、銅メダル4つを獲得した。」とされています。小野喬氏は89歳で存命のようですが、現在の状況は紹介されませんでした。

○我が宮城県でのオリンピックレジェンドはなんと言っても、村田町出身重量挙げの三宅義信氏です。昭和39年東京オリンピックでは日本金メダル第1号となりました。私も当時中学1年生で、三宅義信氏がジャークで152.5㎏を挙げて金メダルを獲得した様子をテレビで何回も見ています。私が筋トレ好きになった原点はこの三宅義信氏のオリンピックでの大活躍でした。

○「私が過去及び現在も筋トレに打ち込む理由1」に「この筋トレ好きの原点は中学2年生に遡ります。当時、鉄製プレートを買うお金など無かったので、セメントを円盤型枠に流し込んで、セメント製プレートを何種類も作り、これを水道管1.8m程度に切ったものを通して、手製バーベルを作りました。そして近所の同年代の子供達7,8人で、重量挙げごっこをして遊んだものでした。」と記載していますが、これも三宅義信氏の影響です。三宅義信氏の東京オリンピックでの活躍で日本に重量挙げブームが起きたと記憶しています。

○その三宅義信氏、令和3年7月現在81歳となり、16日のNHKテレビに久しぶりに登場しました。2年前最愛の奥様を亡くされ、都内の自宅で一人暮らしとのことです。その自宅での、毎日水風呂に入り、ストレッチ運動を行い、なんと毎日2時間の筋トレをしている様子が放映され、大変な刺激を受けました。さらにスタジオでは、バーベル人生という唄まで披露してくれました。

○兎に角、溌剌として元気な様子に驚きました。現在も、東京国際大学でウエイトリフティングクラブの監督をしており、60年に一人という逸材を東京オリンピック2020で金メダルと取らせることが目的とのことです。自ら、毎日、水風呂入浴・ストレッチ・2時間の筋トレを継続し、さらに大学で若者を指導し、日常的に若者達と接しているのが、三宅氏の若さの秘訣と思います。

○私も毎日30分ストレッチ運動と20~30分の筋トレも継続していますが、81歳になる三宅氏の毎日2時間の筋トレは、大変な刺激です(^^;)。2時間とは言わずともせめて1時間位筋トレに励むべきかと反省を強いられました。最後に司会者から、三宅氏の筋トレにはどのような意味があるのですかと問われて、三宅氏、しばし考えて「なんの意味も無いな!」と答えてスタジオ大爆笑となり、そのユーモア精神も大きな刺激でした(^^)。
以上:1,374文字
ホーム > 健康 > 筋トレの話し > 「昭和39年東京オリン…」←リンクはこちらでお願いします
R 3- 7-17(土):2021年07月16日発行第297号”全く新しい弁護士”
ホーム > 事務所 > 大山滋郎弁護士ニュースレター2 > 「2021年07月16…」←リンクはこちらでお願いします
横浜パートナー法律事務所代表弁護士大山滋郎(おおやまじろう)先生が毎月2回発行しているニュースレター出来たてほやほやの令和3年7月16日発行第297号「全く新しい弁護士」をお届けします。

○憲法は世の中の動きに合わせて変えるべきところは変えて然るべきですが、日本国憲法は、改正というと戦争放棄の9条にばかり目がいって改正反対の声が強く、9条以外については、改正が必要な条文もあるのに、憲法全体について改正がままならない状況が続いています。

○日本国憲法第24条「婚姻は、両性の合意のみに基いて成立」との規定は、現在の世の中の状勢からは時代遅れと感じる方も多い規定です。台湾では憲法第7条「中華民国の人民は男女の区別なく、宗教、種族、階級、党派の区別なく、法律上等しく平等である」との規定から結婚の自由は「結婚するかどうか」「だれと結婚するか」も含めた基本的な人権であり、憲法の保障を受けるべきものだとして、最高裁に相当する大法官会議で同性同士の婚姻制限は違憲と判断され、その後、同性婚が法制化されたとのことです。

○台湾の憲法に「婚姻は、両性の合意のみに基いて成立」との規定はなかったようです。日本国憲法はわざわざ「両性の合意」とされているのが、同性婚法制化のネックとなっています。しかし、この憲法条文を変えようという動きは余り聞きません。同性婚を認めるためには「両性の合意」という憲法規定を変えるべきとの声が出ても良いと思うのですが。

*******************************************
横浜弁護士会所属 大山滋郎弁護士作

全く新しい弁護士


先日、マイルス・デイヴィスのドキュメンタリーを見ました。マイルスといえば、ジャズの神様みたいな人ですよね。プレイヤーとしても凄いんですが、それだけではない。常に新しいことにチャレンジしたところと、若手を自分の楽団に入れて育てたところが、非常に高く評価されています。ドキュメンタリーの中で、新しいジャズを始めようとしたマイルスが、かつてのメンバーに声をかける話がありました。自分がやろうとしている音楽が、これまでのものとは違い、全く新しいものであることを、熱を込めて説明してから、最後に言います。「楽譜以外は、全く新しいんだ!」 これ、私には、何のことだか分からなかったのです。「楽譜が同じなら、音楽としてもほぼ同じじゃないの?」

更に驚いたのは、私と違って、マイルスから勧誘を受けたメンバーが、申し入れを断った理由です。「自分はこれまでのジャズを捨てて、そんな全く新しいものをやることはできない」というわけです。楽譜が同じでも、全く新しい曲になるという点には、特に疑いが無いみたいでした。

というわけで、法律の話に移ります。マイルスの活躍したアメリカの場合、新しいことに対処するには、法律を変更するのが常識です。憲法さえも、何度でも修正していますよね。これは欧州諸国でも同じです。憲法も手段に過ぎないのだから、使い勝手の良いように変更しようというのが常識になっているように思えます。ところがこの点、日本は全く違うんですね。昔も今も憲法は「不磨の大典」ですから、一字一句たりとも変更できません。第2次世界大戦で日本が負けて、連合軍に占領されたときに、憲法改正の話が出てきました。いうまでもなく、このときの改正で、今の「日本国憲法」が出来ました。しかし、当時の日本の政治家や学者は、憲法改正には消極的でした。

これまで通りの「大日本帝国憲法」を使って、全く新しい国にできると、大真面目で主張していた学者は沢山いたのです。普通に考えると、「大日本帝国は、万世一系の天皇これを統治す」という憲法のもと、どうすれば全く新しい民主主義の国の形ができるのかと考えちゃいます。ただ、戦争中の一時を除いて、以前の憲法のもとでも民主的な運用がなされていたことも事実なのです。私自身としては、大日本帝国憲法という「楽譜」でもって、民主主義国家という全く新しい音楽を作ることは、案外できたのではと思っています。考えてみますと現行憲法でも、「条文以外は全く新しい」運用がなされていたりします。憲法9条なんて有名です。憲法では「戦争放棄」「戦力不保持」と定められていますが、条文は変えずに、アジア有数の軍隊である「自衛隊」は設置できてしまいました。自衛隊について反対と言っている政党や学者も、本気で解散をさせる気は無いようです。

結婚制度についてもそうですね。憲法の条文を読むと「婚姻は両性の合意のみに基づいて成立し」と書いてあります。この条文は残したまま、「同性婚を認めないのは違憲だ」という、全く新しい制度を作り上げようとしている人たちが沢山います。別に私も、その運動に反対しているわけではないのです。しかし、「全く新しい結婚制度を作る。憲法以外はすべて新しいんだ!」という考えが、当然のように主張されている点が、とても面白いなと思うのです。弁護士制度についても、これは応用できそうです。多くの人たちにとって弁護士は、「敷居が高くて利用し辛い」存在のようです。弁護士会や規則はそのままでも、使い勝手の良い、「全く新しい弁護士」として活動できたらと思っています。

*******************************************

◇ 弁護士より一言

アマゾンで、注文していない商品が、知らない住所に配送されていました。不正使用ということで、妻が申告したところ、アマゾンの担当者から言われたそうです。「言いにくいのですが、こういうケースではご主人が他にもお宅があって商品を配送していることがよくあります」 これを聞いて、妻も言葉に詰まったそうです。「もしかしてもう一つ住所あるの?」と聞かれてしまいました。し、失礼な。「全く新しい生活」をするときでも、家族は同じにしておきます!
以上:2,409文字
ホーム > 事務所 > 大山滋郎弁護士ニュースレター2 > 「2021年07月16…」←リンクはこちらでお願いします
R 3- 7-16(金):NHK”日本人のお名前”で郷里気仙沼紹介-語源等勉強になりました
ホーム > 趣味 > 歴史等 > 「NHK”日本人のお名…」←リンクはこちらでお願いします
○令和3年7月15日放送NHK日本人のお名前は、「“おかえりモネ”コラボスペシャル」と題して、我が郷里気仙沼のおなまえの謎、“沼じゃない”意外なルーツとは?として、地名の語源が解説されました。私は、気仙沼の元々の名前は「けせもい」と記憶していましたが、日本人のお名前での解説は全く違っていました。

○「おかえりモネ」の故郷である気仙沼の大島(番組では亀島)に古くからある大嶋神社に気仙沼の語源の由来があるとのことで、その神社の宮司が紹介され、気仙沼の元々の名前は「けせま(計仙麻)」とのことで、初めて知りました。ウィキペディアでの気仙沼地名の語源では、「「気仙沼」は古くは「計仙麻」と書いた。この字はケセヌマ、ケセンマ等とも読まれていた可能性もなくもないが、通常は「ケセマ」と読んでいる。延喜元年(901年)成立の『日本三代実録』に「計仙麻」という地名の記述があり、これが最古の文献である」と解説されています。

○ウィキペディアの解説では、気仙沼の語源はアイヌ語説と日本語説があり、アイヌ語説には、私が覚えていた「けせもい」も紹介されており、私の記憶も間違いではありませんでした。「けせもい」の意味は、「最南端の港」と「静かな海」の2説があるとのことで、そこまでは知りませんでした。

○番組で紹介された「ケセマ」は、日本語説で、気仙沼出身民俗学者川島秀一氏が登場して解説しており、「ケセ」は「刻む」、「削る」、「マ」は「船着場」との意味で、リアス式海岸のことをいうと説明されていました。しかし、ウィキペディアの解説を見ると、その他にも諸説あるようです。

○番組では気仙沼の牡蠣養殖が紹介され、リアス式海岸の内湾は波がなく、穏やかなところに、川が注いでおり、川は上流の山の葉っぱなどの栄養が詰まった水が流れて海に注ぎ、栄養価の高い美味しい牡蠣ができると説明されていました。「おかえりモネ」の中でも、モネの祖父役の藤竜也氏が同じ説明をしていましたが、日本人のお名前では、「森は海の恋人」で有名な畠山重篤氏が登場して説明していました。

「ヒロインの祖父、モデルは畠山重篤さん 森と海つなぐカキ養殖家 アグリラボ所長コラム」とのサイトもありました。気仙沼の特産というと、カツオ・サンマ・サメ等が有名ですが、牡蠣は、余り意識せず、不勉強でした。しかし、おかえりモネの実家も大島(番組の中では亀島)の牡蠣養殖業者で、気仙沼の牡蠣も大いに宣伝になったようです。
以上:1,013文字
ホーム > 趣味 > 歴史等 > 「NHK”日本人のお名…」←リンクはこちらでお願いします
R 3- 7-15(木):不当訴訟等理由の遺言執行者による廃除申立を却下した高裁決定紹介
ホーム > 相続家族 > 相続人 > 「不当訴訟等理由の遺言…」←リンクはこちらでお願いします
○「不当訴訟等理由の遺言執行者による廃除申立を認めた家裁審判紹介」の続きで、その抗告審の令和2年2月27日大阪高裁決定(判時2480号16頁)全文を紹介します。

○死亡した被相続人が、遺言公正証書において、夫である抗告人を廃除する意思を表示したことを理由に、遺言執行者である原審申立人が推定相続人廃除の審判を求め、原審裁判所が原審申立人の本件申立てを認容する原審判をしていました。

○これを不服とする抗告人夫が即時抗告をしましたが、大阪高裁決定は、被相続人の挙げる各事由は、被相続人と抗告人との夫婦関係の不和が高じたものであるが、当該事業を巡る紛争に関連して生じており、約44年間に及ぶ婚姻期間のうちの5年余りの間に生じたものに過ぎず、被相続人の遺産形成への抗告人の寄与を考慮すれば、その遺留分を否定することが正当であると評価できる程度に重大なものということはできないから、廃除事由には該当しないとして、原審判を取り消し、原審申立人の本件申立てを却下しました。

○夫は、妻生前妻に対し離婚請求をしていましたが、妻と株式会社Dを設立して共同経営をしており、Dから夫に支払われるべき金員を妻が支払わず,管理保管しているとして,その金員の半額の1400万円を財産分与し,婚姻破綻の原因が被相続人妻にあるとして慰謝料300万円を支払うこと求め、離婚が棄却されたため、いずれも棄却されました。妻は、財産を夫にやりたくないため離婚を拒否し、さらに相続人廃除を求めたもので、結局、お金の争いでした。

********************************************

主   文
1 原審判を取り消す。
2 原審申立人の本件申立てを却下する。
3 手続費用は、原審及び当審を通じて、原審申立人の負担とする。

理   由
第1 抗告の趣旨及び理由

1 抗告の趣旨
 主文と同旨

2 抗告の理由
 別紙抗告理由書《略》及び抗告人準備書面《略》(各写し)のとおり

第2 当裁判所の判断
1 本件は、被相続人(平成31年▲月▲日死亡)が、平成▲年2月15日付け遺言公正証書(以下「本件遺言」という。)において、夫である抗告人を廃除する意思を表示したことを理由に、遺言執行者である原審申立人が推定相続人廃除の審判を求める事案である。
 原審裁判所は、原審申立人の本件申立てを認容する原審判をしたが、これを不服とする抗告人が即時抗告をした。

2 当裁判所は、抗告人の被相続人に対する虐待、重大な侮辱、その他の著しい非行(廃除事由。民法892条)を認めることができないから、本件申立ては理由がなく、却下すべきであると判断する。
 その理由は、次のとおり補正するほかは、原審判の理由説示のとおりであるから、これを引用する。
(1)原審判5頁4行目及び23行目の各「当裁判所」をいずれも「奈良家庭裁判所葛城支部」に改め、24行目の「19日に」の次に「同裁判所に」を加える。

(2)同6頁3行目の「しかし、当裁判所は、」を「これに対して、被相続人は、抗告人の離婚請求について、婚姻を継続し難い重大な事由(民法770条1項5号)はないし、これが存在するとしても、有責配偶者からの離婚請求であり、また、婚姻の継続を相当と認めるべき事情がある(同条2項)と主張して争った。同裁判所は、」に改める。

(3)同7頁24行目から9頁14行目までを次のとおり改める。
 「(2)前記認定事実に基づき、原審申立人の本件申立てについて判断する。
ア 推定相続人の廃除は、被相続人の意思によって遺留分を有する推定相続人の相続権を剥奪する制度であるから、廃除事由である被相続人に対する虐待や重大な侮辱、その他の著しい非行は、被相続人との人的信頼関係を破壊し、推定相続人の遺留分を否定することが正当であると評価できる程度に重大なものでなければならず、夫婦関係にある推定相続人の場合には、離婚原因である「婚姻を継続し難い重大な事由」(民法770条1項5号)と同程度の非行が必要であると解するべきである。

イ 被相続人は、本件遺言において、抗告人から精神的、経済的虐待を受けたと主張し、具体的理由として、〔1〕離婚請求、〔2〕不当訴訟の提起、〔3〕刑事告訴、〔4〕取締役の不当解任、〔5〕婚姻費用の不払い及び〔6〕被相続人の放置の各事由を挙げる。

 しかし、被相続人は、本件遺言時に係属中であった離婚訴訟において、婚姻を継続し難い重大な事由はないし、これが存在するとしても有責配偶者からの離婚請求であるか、婚姻の継続を相当と認めるべき事情がある旨を主張して争ったうえ、本件遺言作成の後に言い渡された上記離婚訴訟の判決において、婚姻を継続し難い重大な事由(離婚原因)が認められないと判断された。

しかも、被相続人の遺産は、Dの株式など抗告人とともに営んでいた事業(D)を通じて形成されたものである。被相続人の挙げる上記〔1〕ないし〔6〕の各事由は、被相続人と抗告人との夫婦関係の不和が高じたものであるが、上記事業を巡る紛争に関連して生じており、約44年間に及ぶ婚姻期間のうちの5年余りの間に生じたものにすぎないのであり、被相続人の遺産形成への抗告人の寄与を考慮すれば、その遺留分を否定することが正当であると評価できる程度に重大なものということはできず,廃除事由には該当しない。


ウ そして、事実の調査の結果を総合しても、他に、抗告人を被相続人の推定相続人から廃除すべき事由は見当たらない。 

(3)以上によれば、原審申立人の本件申立ては理由がないから、これを却下すべきである。」

3 よって、上記判断と異なる原審判は相当でないから、これを取消して、本件申立てを却下することとし、主文のとおり決定する。
(裁判長裁判官 永井裕之 裁判官 上田日出子 大淵茂樹)

別紙 抗告理由書《略》
別紙 抗告人準備書面《略》
以上:2,397文字
ホーム > 相続家族 > 相続人 > 「不当訴訟等理由の遺言…」←リンクはこちらでお願いします
R 3- 7-14(水):不当訴訟等理由の遺言執行者による廃除申立を認めた家裁審判紹介
ホーム > 相続家族 > 相続人 > 「不当訴訟等理由の遺言…」←リンクはこちらでお願いします
○「多額の負債立替等を理由に遺言執行者による廃除申立を認めた家裁審判紹介」の続きで、被相続人の会社に対する不当訴訟・刑事告訴・取締役不当解任・婚姻費用不払い等を理由に被相続人の夫である推定相続人の廃除をする趣旨の遺言をして、遺言執行者による廃除を認めた令和元年12月6日奈良家裁葛城支部審判(判時2480号18頁)を紹介します。

○この審判は、令和2年2月27日大阪高裁決定で覆されていますので、別コンテンツで紹介します。当事務所でも現在相続人「廃除」が認められるかどうか微妙な案件の相談を受けており、以下の廃除の条文について、具体例として参考になります。

第892条(推定相続人の廃除)
 遺留分を有する推定相続人(相続が開始した場合に相続人となるべき者をいう。以下同じ。)が、被相続人に対して虐待をし、若しくはこれに重大な侮辱を加えたとき、又は推定相続人にその他の著しい非行があったときは、被相続人は、その推定相続人の廃除を家庭裁判所に請求することができる。

第893条(遺言による推定相続人の廃除)
 被相続人が遺言で推定相続人を廃除する意思を表示したときは、遺言執行者は、その遺言が効力を生じた後、遅滞なく、その推定相続人の廃除を家庭裁判所に請求しなければならない。この場合において、その推定相続人の廃除は、被相続人の死亡の時にさかのぼってその効力を生ずる。


○廃除の対象となった被相続人の夫は、被相続人である妻生前に、妻に対し離婚訴訟を提起し、最高裁まで争っています。妻は夫と離婚してしまえば、夫は妻の相続人としての地位を失いますので、相続人廃除の遺言を作成するより、離婚すれば良かったのにと思いますが、妻には何か離婚できない特殊事情があったものと思われます。

*********************************************

主   文
1 利害関係参加人Aを被相続人Cの推定相続人から廃除する。
2 手続費用は申立人の負担とする。
 
理   由
第1 申立ての趣旨及び理由の要旨

1 利害関係参加人(以下「参加人」という。)は,被相続人の夫であり推定相続人である。

2 被相続人は,平成○○年2月15日付け遺言公正証書(E公証役場平成○○年第○○号)において,参加人が被相続人に対して虐待及び重大な侮辱を加えたので推定相続人から廃除する旨の意思表示をし,遺言執行者として申立人を指定した。

3 被相続人は,平成31年○○月○○日死亡し,前記遺言の効力が生じた。

4 参加人には,次のような被相続人に対する虐待及び重大な侮辱があった。
(1) 離婚請求
 参加人は,平成27年9月以降,被相続人に対して離婚請求を続け,離婚事由が存在せず,1,2審とも請求棄却となったにもかかわらず,さらに上告・上告受理申立までし,平成27年当時から癌になり闘病していた被相続人を死ぬまで苦しめた。

(2) 不当訴訟の提起
 参加人は,株式会社D(以下単に「○○」という。)を共同経営していた被相続人が同社の多額の資金を使い込んだと事実無根の主張をして返還請求訴訟を提起し,1,2審とも敗訴となったが,病身の被相続人を訴訟の負担で苦しめた。

(3) 刑事告訴
 参加人は,(2)の使い込みの事実など存在しないにもかかわらず,F県G警察署に被相続人を刑事告訴し,犯罪者扱いして繰り返し犯罪者だと罵り続け,侮辱した。

(4) 取締役の不当解任
 参加人は,Dの取締役であった被相続人に対し,後の訴訟で不存在及び取消が確認された二度の株主総会によって取締役を解任して不実の登記をした上,役員報酬の支払いを打ち切り,癌で働けない被相続人の貴重な収入源を断ち,被相続人に苦しい生活を余儀なくさせた。

(5) 婚姻費用の不払い
 参加人は,(4)のとおり被相続人を不当に解任し,その収入を奪っておきながら,病人である被相続人からの婚姻費用分担の調停に全く応じず,生活費を考慮せずに放置し,経済的に虐待した。

(6) 被相続人の放置
 参加人は,被相続人が病気で苦しみながら生活をしている状況を知っていたにもかかわらず,最後まで被相続人を苦しめ続けて放置した。

5 よって,申立人は,前記遺言により,遺言執行者として,参加人を被相続人の推定相続人から廃除するとの審判を求める。

第2 当裁判所の判断
1 当裁判所の事実調査の結果によれば,第1の1ないし3の事実が争いなく認められる。

2 第1の4について
(1) 前記認定事実に当裁判所の事実調査の結果を総合すれば,以下の事実が認められる。
① 被相続人と参加人は,昭和50年10月6日に婚姻し,参加人の実家でその両親と同居して2人の子(長男H及び長女I。以下名前のみで記載する。)をもうけた。その後,被相続人と参加人は,自動車修理業を営むようになり,昭和63年7月8日にこれを法人化してDを設立し,参加人が代表取締役に,被相続人と参加人の母であるJが取締役にそれぞれ就任した(なお,その後,H及びIもDの仕事を手伝うようになり,それぞれ取締役に就任している。)。そして,被相続人は,Dにおいて経理を担当し,Dから支払われる参加人や被相続人ら家族の役員報酬,参加人やJの地代家賃を管理し,これらの金銭を被相続人や参加人ら家族の家計及び参加人の父母の生活費に充てていた。

② 被相続人及び参加人ら家族は,平成8年12月,前記実家近くのDの工場建物内に転居し,参加人の父母と別居するようになったが,平成24年○○月に参加人の父が死亡し,Jが一人暮らしをするようになると,被相続人が食事を作って届けるようになり,やがて,参加人が自宅で被相続人と食事を摂った後,被相続人の作った食事を持って実家に赴き,泊まってJの身の回りの世話をした上,翌朝帰宅するようになった。このような状態は,Jが平成28年1月に特別養護老人ホームに入所するまで続いた。

③ 被相続人は,平成25年6月頃,参加人が近隣の女性宅に赴いていたことから不貞を疑い,参加人の顔写真やその女性の写真のコピーに「死ね」とか「色きちがい」と書いて参加人の居室に張るという行為に及んだ。また,被相続人は,平成26年4月17日頃,参加人の父から相続した土地で農作業ばかりしてDの仕事をせず,Jの面倒を見ない参加人に詰め寄り,参加人から暴力を振るわれて約6週間の加療を要する頸椎捻挫,右足関節外側靭帯損傷の傷害を負ったこともあった。

さらに,参加人は,被相続人が自分やJに役員報酬や地代・家賃を渡していないとして不満を募らせ,Dの顧客であるKにそのことを話したところ,平成27年8月頃,Kが被相続人に対し,参加人に役員報酬等を支払っているか確認し,参加人との離婚を勧めたこともあった(なお,参加人は,Dの経営について,L及びMに相談し,顧問料として6万円を支払うようにもなった。)。

このように,被相続人と参加人との間で諍いが生じるようになり,両者の関係は悪くなっていった。そして,被相続人と参加人との関係の悪化に伴い,被相続人とともにDの修理等の主要な業務や営業を行うHや同社の事務を行うIとの関係も悪化したため,両名は,平成27年9月30日,参加人を相手方として,当裁判所に親子関係の円満な調整を求める調停を申し立て,その頃,被相続人も参加人に対して夫婦関係の調整を求める調停を申し立てたが,平成28年2月24日,これらの調停はいずれも不成立となった。

もっとも,参加人は,Jが特別養護老人ホームに入所した平成28年1月以降,Jのいた実家で生活するようになったところ,被相続人が防犯のためDの事務所から2階の自宅に上がる入り口の引き戸の内側にコピー用紙の束を当てて事務所側から開けられないようにするようになったものの,平成28年末頃までは食事を被相続人のいる自宅で摂っており,平成28年8月8日に自損事故を起こして左腕及び右足骨折の傷害を負って同年10月3日まで入院した際も,被相続人が参加人の身の回りの世話をしていた。

④ 被相続人は,平成27年12月に大腸がんに罹患しているとの診断を受け,平成28年1月15日に入院し,同月19日に手術を受けて,同月29日に退院したが,医師からは,今後1年間は治療に専念すべきであり,体力面及び精神面に負担のかかるものは極力控えるよう指示されていた。被相続人は,上記手術後,肝臓にがんの転移していることがわかり,平成29年4月11日からその治療のため入院し,その後退院して自宅に戻り療養を続けたが,平成31年○○月○○日死亡した。

⑤ 参加人は,前記③の調停事件が不成立となると,被相続人を相手方として夫婦関係調整(離婚)調停を当裁判所に申し立て,この調停事件が平成28年9月23日に不成立になると,同年10月19日に離婚訴訟を提起し,被相続人に対し,離婚とともに,被相続人がDから参加人に支払われるべき金員を支払わず,管理保管しているとして,その金員の半額の1400万円を財産分与し,婚姻破綻の原因が被相続人にあるとして慰謝料300万円を支払うこと求めた。

しかし,当裁判所は,参加人や被相続人の本人尋問(被相続人については同人宅での所在尋問)をした上,平成30年3月13日,参加人と被相続人の婚姻関係が破たんしているとは認められないとして,参加人の請求を棄却する旨判決した。これに対し,参加人は,大阪高等裁判所に控訴したが,同裁判所は,同年10月11日,やはり婚姻関係が破たんしているとは認められないとして参加人の控訴を棄却する旨判決した。参加人は,この控訴審判決に対し,さらに上告及び上告受理の申立てをしたが,最高裁判所は,令和元年5月22日,被相続人の死亡により離婚請求及び財産分与の申立てに係る部分が終了したことを宣言して上告を受理せず,それ以外の申立てについては上告を却下する旨決定した。

⑥ また,参加人が,平成28年3月1日,被相続人を招集することなくDの臨時株主総会を開催し,同社の取締役に就任していた被相続人,H及びIらを取締役から解任し,K及びNを取締役に選任するとの決議を行い,同月10日付けでその旨の登記をしたため,被相続人は,同年5月6日,Dを被告として上記株主総会決議の不存在確認等を求める訴訟を奈良地方裁判所葛城支部に提起した。

さらに,参加人が,同年10月24日,取締役会の議決を経ないで,Dの臨時株主総会を招集・開催して,再び被相続人らを取締役から解任するなどの決議を行ったため,被相続人は,同年12月2日,この株主総会決議についても,不存在確認等を求める訴訟を同支部に提起した。同支部は,被相続人が提起したこれらの事件を併合審理し,平成29年11月10日,前者については総会決議不存在確認請求を認容し,後者については総会決議不存在確認請求は棄却したものの,取消請求を認容する旨判決した。この判決に対し,被相続人及びDの代表取締役として参加人の双方が控訴したものの,大阪高等裁判所は,平成30年4月11日,双方の控訴をいずれも棄却する旨の判決し,同判決は同月26日確定した。

⑦ 他方,参加人が,Dの取締役から解任したことに基づき,平成28年8月以降の被相続人の役員報酬の支払いを打ち切ったため,被相続人は,同月10日,婚姻費用分担請求の調停を申し立てたが,平成29年6月23日,前記病気(肝転移)のため,この調停申立を取り下げた。

⑧ さらに,参加人は,Dの代表取締役として,平成28年5月23日,被相続人及びHがDに帰属する金員を着服したなどと主張し,同人らを被告として不当利得返還請求訴訟を同支部に提起するとともに,平成29年6月26日には,被相続人を会社法違反の被疑事実でF県G警察署に刑事告訴した。参加人は,その後,Hに対する訴えを取り下げたものの,被相続人に対する訴えは維持していたところ,同支部は,平成29年11月10日,Dの資金やJへの地代を家計と一体として被相続人が管理することを参加人やJが了承ないし許容していたなどとして,Dの請求を棄却する旨判決した。

これに対し,参加人は,Dを代表して控訴したものの,大阪高等裁判所は,平成30年4月19日,控訴棄却の判決をし,同判決は,同年5月8日に確定した。他方,被相続人は,参加人の刑事告訴について,捜査を担当するF県G警察署に平成30年5月1日付け上申書を提出して対応したところ,その後,この刑事告訴については,F地方検察庁O支部において,嫌疑不十分の理由で不起訴処分がなされた。

(2) 前記認定事実によれば,被相続人と参加人との婚姻関係は,平成25年頃から次第に悪化していったことは認められるが,その原因は,不貞を疑われるような行為に及んだり,Dの仕事をしないとして詰め寄った被相続人に暴力を振るったり,家族で経営していたDに他人を関わらせ,被相続人に自分やJの役員報酬や地代・家賃を被相続人が取り込んでしまっているなどと言うようになった参加人の言動にあったといえる。

しかし,参加人は,平成28年末頃までは自宅で食事を摂るなどしていたもので,夫婦が完全に別居するに至ったとはいえないし,参加人及びJの役員報酬や地代・家賃についても,同人らがDの経理を任されていた被相続人において,これらを管理し家計に充てることを了承していたのであって,被相続人が取り込んで私的に流用していたともいえないのであるから,被相続人と参加人との婚姻関係が破綻していたとまでは認められない。

なお,前記③で認定のとおり,被相続人が参加人の顔写真等に「死ね」とか「色きちがい」と書いて参加人の居室に張るといった行為に及んではいるが,これは参加人が不貞を疑われるような行為をしたことに起因するもので,やや感情的ではあるものの,その心情は理解できる。また,実家に住むようになった参加人が自由に自宅に入れないような措置を被相続人が講じたこともあったが,参加人が自宅で食事を摂っていたことからすると,同人の帰宅を拒否するものとはいえない。被相続人のこれらの行為が夫婦関係悪化の原因になったとは考えられない。

 しかるに,参加人は,被相続人が大腸がんにかかって入院して手術を受け,その後がんが肝臓に転移して病状が悪化していたのに,夫婦関係調整(離婚)調停や離婚等訴訟を申し立て,1審で婚姻関係が破綻していないとして請求が認められなかったにもかかわらず,控訴・上告して被相続人が死亡するまでこの訴訟を維持し続けた。

また,参加人は,その間,株主総会決議を経ないなどして被相続人をDの取締役から解任し役員報酬を打ち切ったことから,被相続人に株主総会決議不存在確認請求訴訟の提起や婚姻費用分担調停の申立てをせざるを得なくさせたり,Dから参加人やJに支払われる役員報酬や地代・家賃を取り込んでいるなどと主張し,不当利得返還請求訴訟を提起して被相続人に応訴を余儀なくさせ,さらには被相続人を犯罪者として刑事告訴までして被相続人にその対応を迫らせていた。

参加人のこれら一連の行為がいずれも根拠のないことは,一連の訴訟がすべて参加人の敗訴で確定し,刑事告訴についても嫌疑不十分で不起訴となっていることからも明らかであるところ,これらの行為が重篤な病気を抱えた被相続人に与えた肉体的・精神的苦痛は甚大であり,被相続人が前記公正証書遺言の中で参加人を許せないとしているのも至極当然といえる。

 以上によれば,参加人の一連の行為は,被相続人に対する虐待及び重大な侮辱にあたるというべきであり,参加人を被相続人の推定相続人から廃除するのが相当である。


3 よって,本件申立てを相当と認め,手続費用は申立人の負担とすることとして,主文のとおり審判する。
 奈良家庭裁判所葛城支部 (裁判官 奥田哲也)
以上:6,418文字
ホーム > 相続家族 > 相続人 > 「不当訴訟等理由の遺言…」←リンクはこちらでお願いします
R 3- 7-13(火):再々々度5年ぶりの運転免許更新-とうとう高齢運転者
ホーム > 弁護士等 > 教育・家族等 > 「再々々度5年ぶりの運…」←リンクはこちらでお願いします
○令和3年7月12日、宮城県運転免許センターで5年ぶりの運転免許更新手続をしてきました。「再々度5年ぶりの運転免許更新-とうとう眼鏡使用」に記載した平成28年7月15日以来です。「とうとう高齢運転者になります-高齢者講習受講」記載の通り、高齢運転者になりました。

○10年前平成23年7月22日記載「再度5年ぶりの運転免許更新-爺顔にガックリ」に、運転免許証に掲載された自分の顔について「自分ではまだまだ若いと思っている幻想を完全に打ち砕かれ、しばし呆然自失の状態でした」なんて記載していましたが、10年後の今回は、掲載された、正に「爺顔」に納得しました。

○これまでの免許更新は、受付開始時刻が午前8時30分なので午前8時頃には自宅を出ていたのですが、高齢運転者はコロナウイルス感染防止対策で、一般運転者とは別に午前10時30分からの受付開始となったため午前9時45分頃事務所を出て運転免許センターに向かい、午前10時15分頃到着しました。

○その時刻には既に一般の運転免許更新者は殆ど見られず、高齢運転者受付前に相当数の高齢運転者更新手続の方々が並んでいました。中には杖をついている方もおり、いかにもお爺さんと言う感じの方々が並んでおり、ああ、自分もこの列に並ぶようになったのかと、感慨深いものでした。女性も2割程度居ましたが、男性に比べるとはつらつとした感じに見える方が多く、高齢になると女性の方が元気であることも実感しました。

○高齢者講習の際受け取った「~高齢運転者の方へ~」との案内書には手数料2500円と記載されていましたが、受付手続の途中で交通安全協会に加入しますかと問われて、いつも加入しているので加入しますと回答するとさらに2500円支払が必要で合計5000円の手数料でした。交通安全協会に入るのは当然の義務と思っていたら、入らない人も多く居て、入らないと申込手続書の一部を自分で書く必要があるようでした。

○受付を済ませると、視力検査と写真撮影があり、30分程度で視力検査・写真撮影が終わり、次は講習かと思っていたら、高齢者講習の際の講習で受講済みとなっており、直ぐに旧免許証と引換に新免許証の交付となり、午前10時30分の受付手続開始から1時間程度であっけなく運転免許証更新手続は終了しました。更新手続は相当合理化されたと実感しました。しかし、5年以上無事故・無違反の優良運転者カード交付省略されており、少しガッカリしましたが、5年後の免許更新まで、シッカリ安全運転を心がけます。
以上:1,041文字
ホーム > 弁護士等 > 教育・家族等 > 「再々々度5年ぶりの運…」←リンクはこちらでお願いします