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R 6- 2-22(木):統合失調症入院患者自殺について病院不法行為責任が否認された地裁判決紹介
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○被告・香川県の運営する病院に統合失調症で入院していた亡dが、本件病院から無断外出し、付近のマンションから飛び降りて死亡したことについて、亡dの両親である原告らが、被告に対し、診療契約上の債務不履行を主張して、約2864万円の損害賠償金の支払を求めました。

○これに対し、本件入院中、亡dが自殺を図る具体的・現実的危険性があったとは認められず、本件病院の医師において、亡dが自殺に及ぶことの予見可能性があったとはいえないから、亡dに見張りを付ける等の管理体制を構築することなく院内単独外出を許可した本件病院の医師の行為が、安全配慮義務に反するということはできないとした平成31年3月26日高松地裁判決(LEX/DB)関連部分を紹介します。

○判例時報令和6年2月21日号掲載令和5年1月27日最高裁判決の第1審で第2審高松高裁では控訴人原告の請求が一部認められ、最高裁で覆されています。別コンテンツで紹介します。

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主   文
1 原告らの請求をいずれも棄却する。
2 訴訟費用は原告らの負担とする。

事実及び理由
第1 請求

 被告は,原告らに対し,各2864万3166円及びこれに対する平成29年6月20日から支払済みまで年5分の割合による金員をそれぞれ支払え。

第2 事案の概要
 本件は,被告の運営する香川県立丸亀病院(以下「本件病院」という。)に統合失調症で入院していたd(以下「d」という。)が,本件病院から無断外出し,付近のマンションから飛び降りて死亡したことについて,dの両親である原告らが,被告に対し,診療契約上の債務不履行(安全配慮義務違反)を主張して,損害賠償(遅延損害金の起算日は,原告aが民事調停を提起した日の翌日)を求める事案である。

     (中略)

2 争点及びこれに関する当事者の主張
(1)dの自殺を防げなかったことについて被告に診療契約上の債務不履行(安全配慮義務違反)があるか(争点(1))
【原告らの主張】
ア 自殺の予見可能性について
(ア)dは,統合失調症のため本件病院に6回も入院しており,平成10年から平成11年頃の看護記録や診療録には,dの希死念慮をうかがわせる記載がある。また,平成11年には,主治医が「時に抑うつ,希死念慮が生じる。」と診断し,同年度医療記録には,看護上注意を要する行動として自殺企図が挙げられている。さらに,平成13年4月13日付け診断書では,「時に抽象的思考にふけり,理想を追い求め,希死念慮が生じる。」と,平成19年3月16日付け診断書では,「現在の病状,状態像:希死念慮」とそれぞれ記載されている。

(イ)dは,本件入院の際には閉鎖病棟に入院し,頻繁に保護観察室への入退室を繰り返していた上,本件病院敷地外への外出の際には付添いが必要とされる状態にあった。本件入院以前にはこのような状態ではなかったことからすれば,dは,統合失調症による深刻な病状にあったといえる。そして,かかる状態の中,dは,平成22年6月24日には,他患者と口論になったため保護観察室に長時間入室し,同月30日には職員にイライラを訴えるなど,心理的不安定さを増大させていた。

(ウ)以上の事実からすれば,本件事故当時,本件病院医師において,dが自殺を図ることの予見可能性があったといえる。
イ 安全配慮義務違反について
 以上のとおり,本件事故当時,dが自殺を図る具体的な予見可能性があったことからすれば,本件病院の医師には,dに院内外出を許可するに当たって,無断で院外に外出しないよう見張りを付ける等の管理体制を構築すべき義務があった。それにもかかわらず,本件病院の医師は,これを怠ったものであり,診療契約上の安全配慮義務違反がある。

     (中略)

第3 当裁判所の判断
1 前提事実に加え,後掲の証拠及び弁論の全趣旨によれば,次の事実が認められる。
(1)本件病院における管理体制等
ア 本件入院の開始時において,本件病院は五つの病棟(開放病棟1,閉鎖病棟4)に患者を入院させていたが,平成22年3月に開放病棟を休止し,四つの閉鎖病棟のみ稼働させることが決定していたため,平成21年11月頃に新たに入院する患者は,全て閉鎖病棟に入院させる運用となっていた(乙B1・10頁,証人e 2頁)。

イ 閉鎖病棟には,任意入院患者のほか,医療保護入院,措置入院及び医療観察入院の患者が混在している。患者出入口は,常時施錠されている1箇所のみであり,出入口に隣接するナースステーションの看護師が,その鍵を管理していた。患者が医師の許可を受けて閉鎖病棟から外出する場合や,患者の家族等が面会等のため閉鎖病棟に入室する際には,その都度,看護師が,入退室が許可されている患者ないし家族等であるかを確認していた。(乙A32)

ウ 本件病院の入院患者の外出には,病院の敷地内の散歩や院内売店での買物等を認める院内外出と,病院の敷地外への外出を認める院外外出とがある。入院患者は,原則として入院後1週間から10日前後は,閉鎖病棟からの外出が禁止されるが,その後,症状が安定し,自傷他害のおそれがないと主治医が判断した場合には,院内単独外出が許可される。なお,本件病院敷地の門扉は平日の昼間は開放されており,門番もいないため,院内単独外出許可を受けた者が無断で本件病院の敷地外に出ることは可能である。
 また,院外外出の必要性がある者のうち,自分一人で交通手段を使うことができ,自傷他害の危険がない者については,家族等がいないなどやむを得ない場合に,単独での院外外出を許可することがある。(乙A33,証人e 3ないし5頁)。

エ 本件病棟内には,保護観察室が二つある(乙A30)。保護観察室は,精神保健福祉法36条及び37条に基づく行動制限としての隔離のため設けられた部屋であるが,本件病院では,法的隔離対象者以外の者でも,法的隔離の実施に支障がなく,かつ,他の入室希望者との均衡を欠くことのない範囲であれば,隔離室入室希望書に署名させた上,保護観察室への入室を認めることがある(乙A30,乙B3)。

(2)本件入院以前のdの病状及び診療経過等
 dの本件入院以前の診療経過の概要は,別紙「診療経過一覧表」のとおりであるが,これに加え,後掲の各証拠からは以下の事実が認められる。

     (中略)

(4)統合失調症と自殺との関連性について
 統合失調症の患者については,10人に1人以上の患者が自殺するが,自殺の理由は不明なことが多いとされている(証人e 13頁)。

2 争点(1)に対する判断
(1)精神科医療において,医療者は,患者との診療契約に基づき適切な治療行為等を行うべき義務を負うところ,精神疾患を有する患者が自殺行為に及ぶ確率は相対的に高いといえるから,医療者は,患者が自殺を図るのを防止すべき義務を負うと解すべきである。

もっとも,前提事実(4)のとおり,精神科医療の目的やその性質に照らせば,患者の自殺防止のために,当該患者が自殺する抽象的な危険性があるというだけで,医療者に予見可能性があるとして,これを前提とする結果回避義務を負わせるとすると,精神科医療の萎縮を招くのみならず,患者に対する過度の監視や拘束につながり,社会復帰の促進という精神科医療の目的に悖ると共に,患者の人権を無用に制限することになりかねない。

かかる精神科医療の特殊性を考慮すると,医療者の患者に対する自殺防止義務違反があるというためには,単に抽象的な自殺の可能性を認識していただけでは足りず,自殺の具体的・現実的危険性があることを認識し得たことを要すると解するのが相当である。

(2)
ア dが本件入院以前の入通院期間に希死念慮を訴えることはあったが,いずれも長期間継続することはなく投薬等により改善している上,そもそも,希死念慮の存在と,実際に自殺を図る具体的・現実的危険の間には質的に大きな差があるというべきであるから,かかる希死念慮の訴えをもって直ちにdの自殺の具体的・現実的危険性を認めることはできない。

 また,dは,平成11年1月16日に,車で海に飛び込むことを計画したり,同年11月と平成15年6月には,処方された薬をまとめて服用するなど,自殺企図がみられることもあったが,これらの行為は,いずれも,本件入院から7年ないし10年も前の出来事であり,それ以降は自殺企図がみられないから,これらの事実をもって,本件入院期間中,dに自殺の具体的現実的危険性があったと認めることはできない。

イ 本件入院期間中において,dは,落ち着きのなさや焦燥感の訴えはあるものの,希死念慮を訴えることはなく,自殺企図もみられなかった。
 dは,本件事故の約1週間前,他患者とのトラブルをきっかけに2日ほど断続的に自ら希望して保護観察室に入り,部屋のドアに自分の腰を打ち付けるなどしたことが認められるが,これらの行動は自殺を企図した行為とは異なる。

ウ 上記のとおりであるから,本件入院中,dが自殺を図る具体的・現実的危険性があったとは認められず,本件病院の医師において,dが自殺に及ぶことの予見可能性があったとはいえない。したがって,dに見張りを付ける等の管理体制を構築することなく院内単独外出を許可した本件病院の医師の行為が,安全配慮義務に反するということはできない。

(3)この点について,原告らは,保護観察室への入室に加え,dが閉鎖病棟に入院したことや,院外への単独外出は許されていなかったことから,本件入院中の病状が深刻であり,本件病院の医師において,dの自殺を予見することが可能であったと主張する。

 しかし,前記のとおり,保護観察室への入室はdの希望によるものであり,閉鎖病棟への入院も開放病棟の休止に伴うものにすぎない。また、dに院外単独外出が許されていなかったという一事をもって,その病状が深刻で自殺の危険性が高かったと評価し得るものでもないから,原告らの上記主張は採用できない。

(4)また,任意入院患者は開放処遇を原則とし,精神科患者の行動制限を最小限にとどめることが要請されていることに鑑みると,本件入院中におけるdの症状の中に,本件病院の医師が,院内単独外出を許可する際にまで見張りを付ける等の対応をしなければならないほどの事情があるとはいい難い。 

第4 結論
 以上によれば,その余の争点について判断するまでもなく,原告らの請求はいずれも理由がないからこれを棄却することとして,主文のとおり判決する。
高松地方裁判所民事部 裁判長裁判官 森實将人 裁判官 財津陽子 裁判官 上原絵梨
以上:4,360文字
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R 6- 2-21(水):”おとなの週刊現代「血圧」と「血管」の新しい知識”紹介-脳・衝撃
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○「”おとなの週刊現代「血圧」と「血管」の新しい知識”紹介-「血管再生食べ物」」の続きで同著35頁以下、「まったく新しい血圧の下げ方」備忘録です。「クスリもいらない、減塩も苦しい運動も不要」との副題がついています。

○「脳」がカギだった-適度な運動が血圧を低下させるメカニズム
・運動によって脳に加わる物理的衝撃が血圧を下げる効果
・脳(豆腐をイメージ)に含まれる間質液が、ジョギング等の運動で染み出る(豆腐の煮汁のイメージ)
・染み出た間質液が脳に刺激を与え、その刺激が「アンジオテンシン」というタンパク質の発現抑制
・「アンジオテンシン」は血圧の上がり下がりに深く関与する物質-発現抑制で血圧低下?
・「アンジオテンシン」(英語: Angiotensin)とは、ポリペプチドの1種で、血圧上昇(昇圧)作用を持つ生理活性物質(ウィキペディア)

○1ヶ月で「9」下がった
・頭部に1Gの衝撃を加える上下に動く専用椅子に1日30分週3回乗る実験を1ヶ月行い血圧を9下げる効果確認
※私の血圧は数分の間に20~30上下することは良くある-9程度下げることに意味があるか不明?

○「ちょい跳ね歩き」の威力
・手っ取り早い上下運動は「階段を下ること」-上がることではない
・「階段下り」は脳に衝撃を与える
・「ちょい跳ね歩き」も10~15分週2,3回で効果がある


○8秒ジャンプの勧め
・1秒間に2回を目安に8秒間合計16回リズムよくジャンプ-10秒休みを入れて5セット2分弱
・高血圧患者が8秒ジャンプを数ヶ月継続し血圧安定効果を得た

以上:645文字
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R 6- 2-20(火):就労可能期間終期についての判例変遷紹介3
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○「就労可能期間終期についての判例変遷紹介2」の続きで、被害者A(男、17才、工員)の死亡による逸失利益請求における就労期間終期を67歳とした昭和51年3月26日名古屋地裁判決(交通事故民事裁判例集9巻2号448頁)関連部分を紹介します。

○この判例は、死亡当時の年収額をもって算定の基礎とすることは、若年時における極めて低い年収額で固定化することであって不合理であり、全就労期間を通じての年収額は賃金センサス全年齢男子労働者の平均給与額とするのが相当であるとして、就労可能期間67才まで50年間、生活費控除割合50%、中間利息控除方法ライプニッツ方式を採用して、逸失利益として約2112万円を認めました。

○逸失利益2112万円、慰謝料650万円、葬儀費35万円、物損18万円の合計2816万円の損害を認めましたが、被害者Aの過失割合を6割と認定し、過失相殺後残金は1126万円とし、既払自賠責保険金1000万円を差し引き、最終的損害は126万円で弁護士費用12万円を加えた138万円の支払を命じました。

○令和5年現在の自賠責死亡保険金限度額は3000万円、死亡慰謝料基準は一家の支柱でない場合2000~2500万円に引き上げられています。昭和50年当時から自賠責保険金は3倍、死亡慰謝料基準額は4倍程度になっています。しかし、逸失利益請求での就労期間終期67歳は変わっていません。平均余命も昭和50年当時から14年程度上がっているのに就労期間終期だけは67歳を当然の前提としている状況を変えたいところです。

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主   文
被告(反訴原告)は原告(反訴被告)に対し、金138万円および内金126万円に対する昭和50年1月29日から、内金12万円に対する本判決言渡の翌日から、完済に至るまで年5分の割合による金員を支払え。
原告(反訴被告)その余の請求を棄却する。
原告(反訴被告)は、被告(反訴原告)に対し、金41万7400円および内金37万9400円に対する昭和50年1月29日から、内金3万8000円に対する本判決言渡の翌日から、完済に至るまで年5分の割合による金員を支払え。
被告(反訴原告)のその余の請求を棄却する。
訴訟費用は、本訴、反訴を通じてこれを10分し、その7を原告(反訴被告)の負担とし、その3を被告(反訴原告)の負担とする。
この判決は、原告(反訴被告)および被告(反訴原告)の勝訴部分に限り、仮に執行することができる。

事   実
第一 当事者の求めた裁判

一 原告(反訴被告・以下単に原告という。)
(一) 本訴について
 被告は、原告に対し、545万3952円およびこれに対する昭和50年1月29日から完済に至るまで年5分の割合による金員を支払え。
 訴訟費用は被告の負担とする。
 仮執行の宣言。

     (中略)

理   由

     (中略)

(五) 損害
1 逸失利益 2112万円(端数調整)
 成立に争いのない甲第2号証、第3号証の2、弁論の全趣旨によれば、訴外亡誠は、本件事故当時17才の健康な男子で、名古屋市内の大脇板金工作所に勤務していたものであることが認められるところ、同訴外人の逸失利益の算定については、次の方法によるのが相当と認められる。

(1) 就労可能期間 50年間
事故当時の年齢17才から67才までの50年間

(2) 年収 231万4817円
 昭和49年賃金センサス第一表、産業計、企業計、学歴計、全年齢男子労働者の平均給与年額204万6700円に、労働省発表「昭和50年民間主要企業春季賃上げ状況」による賃上げ率13・1パーセント分を加えたもの。
 なお、成立に争いのない甲第3号証の1、2によれば、訴外亡Aの昭和49年の年収は90万6508円であることが認められるが、同年収額をもつて本件逸失利益算定の基礎とすることは、将来の長期にわたる全就労可能期間を通しての年収額を、若年時におけるきわめて低い年収額で固定化するものであつて不合理であり、同訴外人の右年収額が昭和49年賃金センサスによる17才男子労働者の平均給与年額78万9800円を上廻るもので、同訴外人は少くとも対応年齢男子労働者の平均的労働能力を有していると推認されること等を考慮に入れると、同訴外人の全就労可能期間を通じての年収額は賃金センサスによる全年齢男子労働者の平均給与年額とするのが相当である。

(3) 生活費の控除 50パーセント

(4) 中間利息の控除 ライプニツツ方式
 なお、中間利息の控除方法に関し、原告はホフマン方式を主張しているが、複利計算を用いるライプニツツ方式又は単利計算を用いるホフマン方式のいずれを採用するかは結局損害の公平な負担という見地から決められるべきものと考えられるところ、本件の場合、訴外亡誠の収入について、同訴外人の事故当時である17才時の現実の収入額ではなく、これよりはるかに多額となる賃金センサスによる全年齢男子労働者の平均収入額を基準としていること、同訴外人の就労可能期間は50年であるが、ホフマン方式(年別、複式、利率年5分)によれば、就労可能期間が36年以上の場合、賠償金元本から生ずる年5分の利息額が年間逸失利益額を越えるという不合理な結果になること、等を考慮すると、ライプニツツ方式を採用するのが相当である。

(5) 逸失利益の現価 2112万8492円
231万4817×(1-(50÷100))×18.255=約2112万8492円
以上:2,273文字
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R 6- 2-19(月):不貞期間1年間に不貞行為に慰謝料150万円を認めた地裁判決紹介
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○原告が、被告に対し、同人が原告の夫Cと不貞行為に及んだとして、不法行為に基づく損害賠償として300万円の慰謝料と弁護士費用を請求しました。

○これに対し、原告とCの婚姻関係は15年以上の間、円満に保たれていたものの、被告がCとの性的関係を持つようになり、被告とCは継続的に不貞行為に及んでいたことが認められ、このような被告の行為により被った原告の精神的苦痛は大きく、他方、原告とCは離婚及び別居には至っておらず、夫婦関係が確定的に破綻したとまでは評価できないとして、慰謝料150万円と弁護士費用の請求を認めた令和4年9月21日東京地裁判決(LEX/DB)関連部分を紹介します。

○不貞行為期間が令和元年6月から令和2年5月までの1年間で、被告が、令和2年1月23日午前1時頃、Cとホテルにいた際に原告に架電した。その際、被告は、原告に対して、被告とCが食事や旅行に行ったことや、Cの母から指輪をもらったことを話し、Cとは別れる旨告げていながら、関係を継続した点を悪質と評価しています。

○原告と夫Cがまだ同居を継続し離婚に至っていないにも拘わらず、150万円の慰謝料は相場より高いと感じますが、判決文によると、被告がCとの関係を終了させるために原告へ架電する必要性は何ら認められず、むしろ、夫の不貞相手から、夜中に急に電話を受け、不貞関係継続の事実を告げられた原告の精神的苦痛は相当のものであったと評価できるとして慰謝料が増額されたようです。

*********************************************

主   文
1 被告は、原告に対し、165万円及びこれに対する令和3年3月27日から支払済みまで年3分の割合による金員を支払え。
2 原告のその余の請求を棄却する。
3 訴訟費用はこれを2分し、その1を被告の負担とし、その余を原告の負担とする。
4 この判決は、第1項に限り、仮に執行することができる。

事実及び理由
第1 請求の趣旨

 被告は、原告に対し、330万円及びこれに対する令和3年3月27日から支払済みまで年3分の割合による金員を支払え。

第2 事案の概要等
1 本件は、原告が、被告に対し、同人が原告の夫と不貞行為に及んだとして、不法行為に基づく損害賠償金330万円(慰謝料300万円及び弁護士費用30万円)及びこれに対する令和3年3月27日(訴状送達日の翌日)から支払済みまで民法所定の年3分の割合による金員の支払を求める事案である。
2 前提事実(争いがないか、証拠及び弁論の全趣旨により容易に認められる事実)

     (中略)

第3 当裁判所の判断
1 認定事実

 後掲の証拠及び弁論の全趣旨によれば、以下の各事実を認めることができる。
(1)被告とCは、令和元年6月25日以降、月に約6~11回程度、性的関係を持っていた。(乙8)

(2)原告は、令和元年10月26日の深夜、自宅の寝室で先にCが寝ており、原告の枕の上にCの携帯電話があったため、これをどかそうとした。その際、原告は、ハートマークがついたLINEが目に入ったため、Cの携帯電話における被告とのLINEのやりとりを見たところ、被告とCが性的関係を持っていたことを知った。原告は、その後、同日早朝にCを問い詰めたところ、Cは、相手はプールで知り合った女性で、相手には夫と子どもがいると被告のことを話し、被告とは別れることを約束した。(甲15、乙1、原告本人)

 他方、Cは、同日早朝、被告に対して、原告にCと被告との関係を知られてしまったことや、原告とCとの話合いの内容をLINEで報告した。その後、被告とCは、同日会って、翌27日の午前中までを一緒に過ごした。(乙1、被告本人)
 Cは、同月27日午後11時50分に、被告に対して、「なんとか、上手く騙せました!今後とも、よろしく」とLINEを送り、結局、被告とCとの関係は継続した。(乙1、14)

(3)被告は、令和2年1月23日午前1時頃、Cとホテルにいた際に原告に架電した。その際、被告は、原告に対して、被告とCが食事や旅行に行ったことや、Cの母から指輪をもらったことを話し、Cとは別れる旨告げた。(原告本人4~7頁、被告本人)

 被告とCは、お互いのLINEの友達登録を消去し、二度と連絡はしない約束をして別れた。(乙14、被告本人)
 しかし、同月25日、被告の車に、「プール来ている様子なので少し安心しました。」と書かれたCの名刺が挟まれ、その約1週間後に、Cから、もう一度会って話がしたい旨のLINEが送られてきた。結局、令和2年2月上旬から、被告とCは復縁した。(乙2、14、被告本人)

(4)被告は、令和2年2月25日、不安障害の診断を受け、診療内科に通い始めた。(乙12、14)

(5)被告は、令和2年3月下旬、Cに対して、別れたい旨伝えて、連絡や会いに来ることはやめてほしい旨LINEした。(乙4)
 また、被告は、同年4月27日、Cに対して、「もう気持ちがなくなったから別れたいです。」「精神的にもたないから、ごめんね」などとLINEした。これに対して、Cは、「自分から喧嘩ふっかけてきたんだろ」「俺を納得されろという事だよ」などとLINEを返し、被告からのLINEには納得しなかった。(乙5)

(6)被告は、令和2年5月15日、Cから被告に架電があったことについて、Cに対し、「もう私たちの関係は終わったので用事もなく電話とかメールはやめてください。」「完全に終わったという認識でいいんだよね?けじめとして私やりたいことがあるんだ」などとLINEを送った。これに対し、Cは、「終わらない選択もあるの?」「納得してないけど無視されて、ブロックされたらそう思うしかないよね酷いことしてしまったのは自分だから…」などとLINEを送った。(甲2)

 さらに、被告は、「これからやります。若干、躊躇しますが、けじめです。もうメール一切しないでください!」「やっと守りにはいったんだね。遅いけど。Cさん、みんなに裏切られていたこと気づかないなんて可哀想な人だ」「全てバラす」などとLINEを送った。(甲2)

 これに対して、Cは、「今まで、ありがとう 最後にLINEで話せてうれしかった」「全ては自業自得なんだよね…言ってること理解して反省してます… REIをこんなにも激昂させたのも自分だし、本当に申し訳ないと思っています。」などとLINEした。(甲7、8)
 Cは、同月18日、被告に対し、「やりなおそうよ」「もう一度」とLINEし、これに対して被告は、「ちょっと今は心が不安定。やめたほうがいい、って気持ちと、もう一度仲良くできるのかな、という期待と両方あるんだよね」と返信した。(甲5)
 被告は、同月22日、Cに対して「DさんからLINEがありました。Cさんから何か言ったのでしょうか…真相はわかりませんが、そうだとしたら周りの方を巻き込むのはやめてください。」とLINEしたが、これが既読になることはなかった。(甲10)

(7)被告は、Cの勤務先の外部コンプライアンス窓口に電話をかけ、担当者の指示に基づき、令和2年5月25日に、令和元年6月25日から令和2年4月27日までの間で被告がCと会っていた際の行動記録を記した資料(以下「本件資料」という。)をCの勤務先に提出した。本件資料には、被告がCと会った日にち、時間、滞在したホテルの名称及び被告がCから受け取ったお弁当が記載されている表等が記載されていた。(乙8、被告本人、弁論の全趣旨)

(8)原告は、会社側からCの本件懲戒解雇に関してヒアリングを受けたことはなく、また、同僚等からCの不貞について尋ねられたようなこともない。(原告本人)

(9)原告とCは、離婚しておらず、依然同居している。(原告本人、弁論の全趣旨)

2 争点(原告の損害額)について
(1)慰謝料
ア 前記前提事実及び前記認定事実によれば、原告とCの婚姻関係は15年以上の間、円満に保たれていたものの、令和元年6月以降、被告がCとの性的関係を持つようになり、令和2年5月までの間被告とCは継続的に不貞行為に及んでいたことが認められる。しかも、令和元年10月に原告に被告とCの関係が知られるに至った後も、被告はCとの関係を継続し、さらには、令和2年1月の夜中に、しかもCとホテルに滞在していた際に、被告が直接原告に架電して、関係が継続していたことを一方的に告げ、Cと別れることを約束しながらも、その後もなお関係を継続させていた。このような被告の行為により被った原告の精神的苦痛は大きいと言わざるを得ない。他方、原告とCは離婚及び別居には至っておらず、夫婦関係が確定的に破綻したとまでは評価できない。
 以上の事情に加え、本件に顕れた一切の事情を考慮すると、原告の被った精神的苦痛を慰謝すべき金員は150万円とするのが相当である。


イ これに対し、被告は、被告とCとの関係においては、Cが主導的であり、令和2年1月の架電もCとの関係を終わらせるために架電したものである旨主張する。しかし、被告とCとの関係において、Cが完全に被告を支配していたというまでの事情はなく、被告の意思でCとの関係を終了させることは可能な関係であったといえるから、本件における被告とCの関係性が慰謝料の減額事由となるとは認められない。

また、被告がCとの関係を終了させるために原告へ架電する必要性は何ら認められず、むしろ、夫の不貞相手から、夜中に急に電話を受け、不貞関係継続の事実を告げられた原告の精神的苦痛は相当のものであったと評価できる。したがって、被告の主張をもってしても、上記判断を左右するものではない。

ウ 他方、原告は、被告が、C及び原告の勤務先に対して当該不貞関係に関する資料を提出し、被告とCとの不貞行為の詳細をC及び原告の勤務先に暴露した旨主張する。

しかし、上記1(7)によれば、被告がC及び原告の勤務先に本件資料を提出したのは、外部コンプライアンス窓口から指示を受けた限られた担当者に対してのみであって、本件資料及び被告とCとの関係に関する情報が、本件懲戒解雇の判断に必要な範囲を超えて勤務先の人間に広まったような事情は認められない。かえって、上記1(8)によれば、原告は、勤務先から事情聴取を受けたことはなく、また、原告自身もCの不貞について勤務先でどの程度広まっているのか把握できていないことからすると、被告とCの関係が勤務先に広まっていると認めるに足りない。そうすると、原告の主張を踏まえても、上記アの判断を左右するものではない。

(2)弁護士費用
 本件事案の内容、審理の経過及び慰謝料額等を考慮すると、被告とCとの不貞行為と相当因果関係のある弁護士費用の額は、15万円と認めるのが相当である。

(3)小括
 以上によれば、原告の損害額の合計は165万円となる。

第4 結論
 よって、原告の請求は主文掲記の限度で理由があるからその限度で認容し、その余は理由がないから棄却することとして、主文のとおり判決する。
東京地方裁判所民事第42部 裁判官原美湖
以上:4,533文字
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R 6- 2-18(日):映画”月に囚われた男”を観て-面白さ理解出来ず
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○令和6年2月17日(土)は、ツルカメフラメンコアンサンブル練習会でしたが、練習終了後、夕食を採った後恒例の映画鑑賞会となり、4KUHDソフトで映画「月に囚われた男」を鑑賞しました。数年前に購入していたソフトで、一度は観たような記憶がありますが、殆ど覚えておらず、初めて観る感覚で鑑賞しました。

○映画コムでの説明は、「燃料資源を使い果たした未来の地球。3年契約のもと、たった1人で月に赴任した宇宙飛行士のサムは、燃料を詰めたポッドを地球に送る単調な毎日を過ごす。愛する家族との再会を待ちわびながら、孤独な生活に耐えるサムだったが、ある日不注意から事故を起こしてしまう。診療室で目を覚ましたサムは、そこで自分と瓜二つの男に会う。」と始まります。映画「2001年宇宙の旅」同様SF映画ですが、退屈というか、ストーリーに全く感情移入が出来ず、観ている内に強烈な睡魔に襲われて、睡魔と闘いながら、眼を開けているのがようやくで、ストーリー展開が殆ど飲み込めないまま終了しました。

○数年前確かに一度は観ているとの記憶が蘇ってきましたが、前回観た時も全然面白いとは思わず、ストーリーに感情移入も出来ないまま終わったため、殆ど記憶が残らなかったと思われます。そのため鑑賞しても、感想文は書きませんでした。4KUHDソフトが発売される映画は、結構高い価格でも買って貰える優れた面白い映画のはずですが、中にはハズレもあり、この映画は正にハズレと感じました。しかし、映画コムのレビューを見ると10年に1本の名作なんて感想もあり、私の感性に問題があるのかもしれません。

映画『月に囚われた男』予告編


ガーティ 俺はクローンか? | 月に囚われた男 | 映画シーン

以上:714文字
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R 6- 2-17(土):2024年02月16日発行第359号”弁護士のペンとカネ”
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横浜パートナー法律事務所代表弁護士大山滋郎(おおやまじろう)先生が毎月2回発行しているニュースレター出来たてほやほやの令和6年2月16日発行第359号弁護士のペンとカネをお届けします。

○「学問のすゝめ」の福澤諭吉は、お金儲けも大変上手かったとのことで、ネット検索すると「「22億4千万の諭吉」慶應の祖、実は凄まじい富豪だった」なんて記事がありました。ウィキペディアでは、「諭吉は日清戦争後の晩年にも午前に3時間から4時間、午後に2時間は勉強し、また居合や米搗きも続け、最期まで無造作な老書生といった風の生活を送った」と記載されていますが、慶応大学・時事新報の経営でも儲かったようです。大山先生の記事で勉強になりました。

○「カネ」と言えば、現在は自民党の裏金問題で毎日大騒ぎですが、政治家では何と言っても金権政治の権化と言われた田中角栄氏です。現役時代は1000億円のカネを動かし、亡くなったときの遺産総額は200億円とも言われ、裸一貫上京し、政治家をやりながら、一代でそれだけの財産を残すのは凄まじいの一言です。その田中氏は大変な勉強家で、大事なことは学歴ではなく学問だとの言葉を残しています。「ペン」に学問・勉強の意味があるとすれば、「カネ」を生むのは「ペン」であり、福澤諭吉先生の勉強ぶりからも、最終的には「ペンはカネより強し」となりそうです。

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横浜弁護士会所属 大山滋郎弁護士作

弁護士のペンとカネ

前回は、「ペンは剣より強し」という言葉について考察しました。近代国家では、剣が得意な人より、国家権力を「ペン」で動かせる人の方が強いという話です。まさに、近代国家を象徴する標語が「ペンは剣より強し」なんです。一方近代国家において、市民間の問題は「カネ」で解決されます。これが資本主義社会です。そんな資本主義社会を現す標語は、「カネは剣より強し」ということになるはずです。

原始時代や封建時代には、力(剣)の強い人間が強かったのが、現代ではお金持の方が強いということは、皆が知っていることでしょう。ちなみにこれって、人間の一生についても当てはまるそうです。子供の頃は、力が強くて運動ができる子がもてるけれど、大人になると収入の高い人がもてだすんですね。事程左様に、現代社会において「カネ」の力は凄いのです。しかし、ペンを使いこなす人が強い力を持つことに関しては、多くの人が良いものだと褒めています。それなのに、カネで力を持った人の方は、悪の象徴みたいに非難されることが多いです。

確かにお金は、必ずしも公平にいきわたりません。現代社会では、少数の大金持ちと、多数の貧困者が生まれています。そういう社会はおかしいだろうと思う人が出てくるのももっともなことに思えます。極端な貧富の差を無くそうと考えるのも当然です。そう言えば、「メジャーリーグの大谷選手の年収は1億円に抑えるべきだ」と主張した大学教授がいました。その分、社会に役立つ仕事の給料を上げられます。この人は、マルクス経済の学者だそうですが、国家が経済を統制して、野球選手を始め個人の年収まで国が決める社会を望んでいるのでしょう。

これまで、「共産主義」を名乗る国家がいくつも生まれてきました。そこでは「剣」(暴力)だけでなく「カネ」(経済)も全て、国家権力が統制します。そういう社会で起こったのは、独裁下の官僚制です。そこでは、カネを稼ぐ能力ではなく、官僚として出世する能力(ペン)が重要となりました。そんな共産主義社会での標語は、「ペンはカネより強し」になるんだそうです。もしもそんな社会になったとしたら、「ペン」に秀でた教授先生が、大谷選手より強い立場になったうえに、標語まで作っちゃいそうです。「ペンはバットより強し !」

しかし私には、それが望ましい社会とも思えないのです。というわけで、「ペン」によって生活している弁護士にとっての、「剣とペンとカネ」について考察しちゃいます。まず、「剣」との対応ですと、暴力団や闇金とやりあう場合ですが、大して怖く思ったことはありません。いざとなれば、警察に保護して貰えます。まさに「ペンは剣より強し」なんです。もっとも、カルト教団に殺された弁護士や、離婚裁判で、依頼女性の夫に刺殺された弁護士もいますから、弁護士稼業を続けていくには、「剣」に対する十分な注意も必要です。

弁護士業務と「カネ」との関係で言いますと、バブルのころには、「カネ」で身を持ち崩した弁護士が沢山いたようです。コツコツと「ペン」を使って仕事をするより、当時は不動産を転がした方が簡単に儲かりました。そういう中で、道を踏み外してしまったのでしょう。刑事弁護の仕事をしているときにも「ペンとカネ」の問題は起きます。弁護活動において、「ペン」が重要なのは言うまでもありません。特に無罪を争っているような事件ですと、まさに弁護人の「ペン」の力で結果が左右されることもあります。しかし、ほとんどの事件では、被告人が罪を認めていることを前提に、少しでも軽い処分を得ることが重要です。そのときにものをいうのは「カネ」です。ほとんどの犯罪では被害者がいます。その被害者に、うまく「カネ」を受け取ってもらうのが、多くの場合一番の弁護活動となります。これができないと、どれほど頑張って「ペン」を振るっても、あまり役に立たない。ここではまさに、「カネはペンより強し」が当てはまるのです。。。

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◇ 弁護士より一言

慶応義塾大学の校章は、ペンが2本交差しています。これは、「ペンは剣より強し」を象徴しているそうです。学問を修める大学には、こういう校章が望ましいのでしょう。しかし1万円札になった福沢諭吉は、お金儲けも大変上手かったし、剣道でも居合の達人と言われていたそうです。世の中には剣もカネもペンも得意な人がいて、不公平だなと感じてしまうのです。
以上:2,477文字
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R 6- 2-16(金):就労可能期間終期についての判例変遷紹介2
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○「就労可能期間終期についての判例変遷紹介1」の続きで、交通事故で死亡した10歳女子の逸失利益請求における就労可能期間終期を63歳と認定した昭和49年3月14日福岡地裁行橋支部判決(最高裁判所民事判例集32巻7号1509頁)の請求原因・答弁・判決理由部分を紹介します。

○判決は、厚生省第12回生命表によると、事故にあわなければ、智子は64年余の余命があつたと考えられ、右各事実によると、智子は高校卒業の満18才から満63才に至るまで45年間は就労可能であつたと認定しています。余命期間の殆どを就労可能期間と認定しています。

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(原告請求原因)
(一)、智子の生年月日は前記のとおりであり、昭和44年の簡易生命表によると、あと66.02年の余命があり、原告らの家庭状況、高校教育の現状に照し、智子は生存していれば、高校教育を受けることは間違いなく、18才から63才まで45年間就労可能である。

そして高卒女子全産業年令帯別賃金によれば、最低別表のとおりの賃金収入を得た筈であるから、同表(三)欄記載の期間中総計額につき、各年令帯の最後に賃金を得るものとして、ホフマン方式によりその現在高を算出すると、同表(四)欄記載の金額となり、これより生活費として賃金の2分の1を控除した440万2260円が智子の逸失利益となる。

(被告答弁)
智子は、その能力、家庭環境から考えれば、通常25才までには結婚して家庭の主婦になつた筈であるから、25才から63才までの勤労婦人としての逸失利益を損害とすることは妥当でない。なお原告両名は智子の扶養義務者であり、同人の死亡により同人の将来の養育料、教育費(一カ月1万円)の支出を免れたことに帰するから原告らが相続した智子の逸失利益の賠償請求額からこれを控除すべきである。

(判決理由)
原告らは、智子の逸失利益など財産上の損害も含ませて原告らの慰藉料を請求しているが、右は要するに、本件事故により原告らに生じた財産上、精神上の一切の損害を求めるというに帰するので、以下右損害を順次検討する。

(一)、智子の逸失利益
前掲甲第11号証、原告ら各本人尋問の結果によると、智子は昭和36年5月10日生れの健康な女子で、事故当時満10才であつたこと(智子の生年月日は、被告会社および被告井無田の認めるところである。)、原告らの家庭状況からも智子が生存していたら高校教育は受けたであろうこと、以上が認められ、厚生省第12回生命表によると、事故にあわなければ、智子は64年余の余命があつたと考えられ、右各事実によると、智子は高校卒業の満18才から満63才に至るまで45年間は就労可能であつたと認めるのが相当である。

そして労働省労働統計調査部発行の賃金構造基本統計調査昭和四六年第一巻第一表によると、同年度高卒の女子全産業(企業規模計)労働者の平均賃金収入は、毎月きまつて支給される給与が4万2900円、年間賞与その他特別支給額が12万3000円であり、従つて智子も生存していれば前記就労可能期間中、右平均賃金収入を下らない収入があつたと認めるのが相当である(なお、女児につき結婚を考慮すべきでないと解する)。

すると、智子が前記就労可能期間中毎年得べかりし収入は、次のとおり63万7800円となり、4万2900円×12(月)+12万3000円=63万7800円
生活費として右年収の2分の1を控除した純年収3万8900円を満18才で高卒後、前記期間毎年年度末に受取るものとして、その合計額をライプニツツ式計算法によつて年5分の割合による中間利息を控除して事故時の現価にひき直すと、次のとおりその額は、345万7960円となり、
31万8900×(18.5651(事故時より就労最終年度末までの期間の系数)-7.7217(事故時より就労開始年度末までの期間の系数))=345万7960(円未満切捨)
右345万7960円が智子の逸失利益となる。
以上:1,658文字
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R 6- 2-15(木):就労可能期間終期についての判例変遷紹介1
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○死亡或いは後遺障害を残した場合の逸失利益算定のための就労可能期間終期は67歳とされており、その根拠は、1975(昭和50)年4月号別冊判例タイムズ第1号の「稼動就労終了時期を67歳としたのは第12回生命表(昭和44年)0歳男子の平均余命67.74歳によったものである。すべての年齢の者の平均余命が即その年齢の者の就労可能期間とはいえないであろうが、一応0歳のそれを採用した」との記述にあるとされています。

○令和3年現在男子平均余命は81.47歳ですから、令和6年時の就労可能期間終期は80歳位に伸ばして然るべきと思います。しかし、裁判実務では、令和5年現在も就労可能期間終期は67歳とされています。過去の裁判例がどうなっているか見てみると以下の通り、就労可能期間終期は、令和5年からは60年前の昭和38年判決65歳、令和5年判決で67歳で、60年経て平均余命が大幅に伸びても、僅か2年しか違いません。

○令和5年の判決では、原告請求原因での主張も就労可能期間終期67歳としていますので判決もそれに従っています。これから逸失利益を請求する事件を受けたら、人生100年時代になったのだから就労可能期間終期80歳とすべきとして請求しようかと思っています(^^)。

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令和5年10月27日東京地裁判決(裁判所ウェブサイト)
第3 当裁判所の判断

1 Kの逸失利益 4494万1380円
 証拠(甲12、原告C本人)及び弁論の全趣旨によれば、Kは専業主婦であったことが認められ、基礎収入は、令和元年賃金センサス女性学歴計全年齢平均を上回らない原告ら主張の388万円とした上で、生活費控除率を30%とするのが相当である。また、就労可能期間は、Kが本件事故当時31歳であったことから、36年間(対応する年5%のライプニッツ係数16.5469)とするのが相当である。
 そうすると、逸失利益の額は、以下の計算式のとおりである。
 【計算式】 3,880,000×16.5469×(1-0.3)=44,941,380


昭和38年7月2日宮崎地裁延岡支部判決(交通下民388頁)
理由

 次に労働力の低下により喪失すべき得べかりし利益につき考察する。原告が本件事故により筋肉挫断を伴う右前腕挫創及び撓骨骨折等の傷害を蒙り治療を加えたが完全治癒に至らず右腕の機能が回復しないため、永年本職として来た鳶職ができなくなり、昭和36年頃から日給900円の工員として作業の手伝程度の労務に従事しているが、本来の鳶職がなし得た場合は日給1500円を得られる事実は既に認定したところである。そして原告の右腕の機能が将来においても回復し難い状況にあることも既に認定した事実より充分窺知できるところである。

 従つて、このような原告の身体的状況、就労状況等からすれば、原告は通常の身体状況の場合に比し少くとも40パーセントの労働力の低下を来たしていることが推認される。ところで、第9回生命表によれば満60才の男子の平均余命は14年15であることは明らかであり、原告が通常の身体状況の場合には満65才までは鳶職として稼働し得ることは充分考え得るところであるから、原告が主張する昭和35年9月1日から5年間は優に右稼働期間と認めることができる。

 そしてこの頃から各種職人の日給が高くなつて来たことは周知の事実であり、原告本人尋問の結果によつても延岡市方面においても鳶職の日給が1200円程度になつていたことが認められ、又名古屋市方面に出稼した後の状況も前記認定の如くであるからこの場合原告が40パーセントの労働力の低下の為失う収入額は原告が名古屋市に出稼に行く前の昭和35年9月1日以降1年間は1日金480円、名古屋市に出稼に行つてからは1日金600円と認められ、原告本人尋問の結果によれば1箇月の就労日数は25日を下ることがない事実を認め得るので、右出稼前は1箇月1万2000円、一箇年で14万4000円の、右出稼後は1箇月1万5000円、1箇年で18万円の損失額となるから、前記五箇年で合計86万4千円の損失額となる。これをホフマン式計算法により年5分の中間利息を控除すると現在において賠償を請求し得る金額は69万1200円となる。
以上:1,777文字
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R 6- 2-14(水):”おとなの週刊現代「血圧」と「血管」の新しい知識”紹介-「血管再生食べ物」
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○「”おとなの週刊現代「血圧」と「血管」の新しい知識”紹介-「血管」」の続きで同著32頁以下、「最新科学でわかった血管を「再生」させる食べ物」の備忘録です。味噌なら赤味噌、卵は1日3個、ウリ科の野菜ほかとの副題がついています。

○動物性タンパク質のちから-特に卵が重要
・血管をしなやかに保つために動物性食材を控え野菜を食べるべしとの常識は昔の話
・2015年厚労省・アメリカFDA(食品医薬品局)食事摂取基準で卵摂取量上限がなくなる
・理由は体内コレステロール増加と卵の摂取量には関係がないと判明したから
・全ての食材の中でアミノ酸をもっとも豊富に含んでいる卵は「完全食」
・血管を健康に保つには卵をはじめとした動物性タンパク質が欠かせない
・人体をつくるタンパク質の元になるアミノ酸は全部で20種-それらを全て含む食材は卵、肉類、マグロ、アジ、大豆、牛乳等
・卵黄に含まれるレシチン(脂質)は血管にこびりつくLDL(悪玉)コレステロールを分解
・卵の調理は半熟がおすすめ-アミノ酸は加熱したときのほうが吸収されやすいが固まりすぎても吸収率が落ちるから
・卵は1日3個食べても問題がない
・卵に次いで効率よくアミノ酸を摂れるのは豚肉、特にモモ肉はタンパク質が豊富で脂質・カロリーが少ない
・豚肉は糖の吸収を助けるビタミンB1を牛肉の10倍含み血糖値を抑え血管を守る働き
・納豆に含むナットウキナーゼは高血圧を防ぐカリウムなど血管によい成分が多く含まれている
・おすすめは、納豆に低カロリー且つ血管細胞壁を守る作用があるアルギン酸を多く含むひじきと混ぜ合わせて食べること
・シトルリンというアミノ酸を含むウリ科植物スイカ・きゅうり・冬瓜(とうがん)がおすすめ

○「赤」がいい理由
・にんじんに含まれる色素β-カロテン・リコピンは血管細胞の老化を防ぎしなやかさを保つために欠かせない
・赤味噌に含まれるメラノイジンは血管の健康を保ち糖尿病を予防
・生姜ゆず茶がおすすめ-生姜は血管を広げ血圧を下げる効果、ゆずは毛細血管を強くするビタミンPを多く含む
以上:851文字
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R 6- 2-13(火):”おとなの週刊現代「血圧」と「血管」の新しい知識”紹介-「血管」
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○私を遙かに上回る健康オタクの友人から「おとなの週刊現代2024Vol.1」「「血圧」と「血管」の新しい知識」を是非読むようにと進められ早速丸善仙台店で購入してきました。「「血圧」と「血管」の最新知識を中心に、身も心も健康になるための情報がたっぷり詰まっています。」との触れ込みです。

○私は、日曜日以外の毎朝行っているストレッチ・筋トレ・入浴の後、タニタ体組成計に乗り、体重・体脂肪率等のデータをスマホとwebマイページに同期し、それを桐師匠【多遊】さんにつくって頂いた桐ファイルにワンクリック自動入力し、その後、血圧と脈拍を測って、桐ファイルに手入力しています。ここ数年の血圧は、上110~150、下を55~80を行き来し、上150でも、数回測定で120台に下がり、平均的には上120~130,下60~70で問題無いと思っています。血圧は、上も下も短時間のうちに20~30変動し、上が150以上になっても数回繰り返し計っていると120台に下がることが殆どで、150計測されても余り気にしません。

○「「血圧」と「血管」の新しい知識」で特に注目したのが、「ほぐせばきっとよみがえる1日1分「血管体操」」との表題の記事で、「血管も「筋肉」だとご存じですか」との副題もついています。以下、その備忘録です。
・人の体内では、体重65㎏の人でおよそ5リットルの血液がつねに循環-体重およそ60㎏の私は4.6リットルの血液
・張り巡らされた血管を真っ直ぐに繋げると長さ10万㎞、地球2周半
・血管も実は「筋肉」でできている-外膜・中膜・内膜とも
・血管中膜は、血管平滑筋という筋肉で加齢により石灰化(カルシウム沈着)し、「繊維芽細胞」が増え、柔軟性失う
・血管が硬くなり損傷するとLDL(悪玉)コレステロール等入り込み、肥大化するとプラーク(塊)が血栓となり血管を詰まらせる
・血管も体の外の部分と同様にストレッチ等で鍛えることができる-硬くこり固まった血管を「ほぐす」ことが重要
・60歳以上対象者実験で身体の硬い人は柔らかい人より動脈硬化が進行していることが判明
・固まった血管をほぐすために効率的なのは体のなかで一番筋肉量が多く太い血管が通っている脚をねらったストレッチ

・脚の血管・筋肉で重要なのは
①太ももの大腿動脈と大腿四頭筋
②ふくらはぎにある後脛骨動脈とヒラメ筋・腓腹筋
③膝の裏を通る膝窩動脈
④足の甲を通る足背動脈と足先の毛細血管


・「伸ばして、休む」が肝心-ストレッチは各動作毎に10~20秒休みながらやるべき


○このストレッチのやり方は、「血管をやわらかくするストレッチとは?血管の専門家に聞いた、運動が苦手でも続けやすいストレッチ」と言うサイトに図解されています。このサイトの元になっている家光素行氏著「体がやわらかくなると血管が強くなる」を早速注文しました。
以上:1,168文字
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R 6- 2-12(月):映画”バイオレント・ナイト”を観て-ハチャメチャながらホロリ
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○令和6年2月11日(日)は、夕方、4KUHDソフトで映画「バイオレント・ナイト」を鑑賞しました。バイオレント・ナイトはサイレント・ナイトのもじりで、正に凶暴化したサンタクロースの、ハチャメチャなハナシです。余り期待しないで観たのですが、結構、ホロリとさせられる期待外れの面白い映画でした。映画コムでは、「子どもたちにプレゼントを届ける能力はあっても戦闘能力はゼロのサンタが、武装集団を相手に孤軍奮闘する。」と説明されています。

○このサンタさん、年齢は1100歳とのことですが、最初は正に戦闘能力ゼロのモッタリした感じでしたが、いったん目覚めて凶暴化した後は、凄まじーバイオレントシーンが連続します。R+15に指定されただけあってグロいイシーンも連続します。しかし、最後はホロリとさせられるシーンもあります。

○強盗団に狙われる大富豪の豪邸は、守衛がいる受付ゲートから相当の距離を走行してようやく玄関まで着き、さらに邸宅の周辺と内部に多数の護衛監視員が配置されています。流石、アメリカの豪邸はスケールが違います。ところが、凶悪強盗団が押し入り、護衛監視員全員が、あっけなく殺されてしまい、豪邸の持ち主と家族が監禁されたところにサンタさんが鉢合わせします。当初は見なかったことにして立ち去ろうとするも、たまたま監禁された家族の混血の子供とトランシーバーで繋がり、助けに入る羽目になります。

○この混血の子供が、映画ホーム・アローンのファンとのことで、監禁から逃れて屋根裏部屋に隠れて、ホーム・アローン張りというか、それ以上の仕掛けを作って強盗団に対抗する様子は痛快で、ホーム・アローンを再鑑賞したくなりました。しかし、まだホーム・アローンの4KUHDソフトが発売されておらず、しばらく様子を見ます。

映画『バイオレント・ナイト』90秒予告大ヒット上映中


映画『バイオレント・ナイト』特別映像(Stunt Actors In Action!)大ヒット上映中!

以上:819文字
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R 6- 2-11(日):”田中角栄本”整理中-まだ121冊だけでした
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○20年近く前の平成16年10月に記述した「熱情-田中角栄をとりこにした芸者」に「昔から田中角栄ファンを自称している私は、表題に田中角栄と言う名が入っていると中身も確認せず購入してきた。」と記載していましたが、その後も「角栄本」を買い続け、優に100冊は越えたと思っていました。最近、「角栄本」の整理を思いつき、田中角栄関連本という桐ファイルを作成し、表題・著者・発行年・定価等データベース化しましたが、冊数はまだ121冊でした。

○昭和49年10月初めに発行された文藝春秋昭和49年11月号に発表された「田中角栄研究」以来2年間にわたって、田中金脈とロッキード事件に関して書き継いでまとめた立花隆氏著昭和51年10月発行「田中角栄研究全記録(上)」から始まり、田原総一朗、前野雅弥氏著令和4年4月26日発行「田中角栄がいま首相だったら-天才・田中角栄の日本再生計画大予測」までで121冊です。しかしこの昭和51年10月から令和4年4月まで46年間で発行された角栄本は、優に300冊程度はあり、私が購入した分は半分にも達していないと推測しています。

「データとランキングで見る首相100代64人」を見ると、日本の首相は、初代伊藤博文氏から現在の101代岸田文雄氏まで合計64人いますが、その中で関連著作が発行された中でダントツは田中角栄氏と思われます。田中角栄氏近辺の首相では、佐藤栄作氏・三木武夫氏・福田赳夫氏・大平正芳氏・鈴木善幸氏・中曽根康弘氏等いますが、佐藤栄作本、中曽根康弘本は、少しはあるのでしょうが、私は聞いたことがなく、全く購入する気にもならず、全く購入していません。早野透・松田喬和各氏著「田中角栄と中曽根康弘」という著作はありますが、角栄本に分類されます。

○田中角栄氏ほど毀誉褒貶著しい政治家は居ないと思われますが、毀誉褒貶の毀・貶の典型が立花隆氏で、昭和49年10月初めに文藝春秋昭和49年11月号で「田中角栄研究」発表し、その僅か2ヶ月弱経た同年11月末に田中内閣が退陣に追い込まれています。田中氏退陣の最大の契機は、角栄氏本人の言では、金脈研究ではなく、文藝春秋の同じ号に掲載された児玉隆也氏著「寂しき越山会の女王」の記事とのことですが、一般には金脈研究の記事で退陣に追い込まれたと思われています。

○私が集めた角栄本の中には、どちらかと言えば、毀・貶の側に立つものとして、藤原弘達氏著「角栄もういいかげんにせんかい」、文藝春秋臨時増刊号「1000億円を動かした男田中角栄全人像」、中尾庸藏氏著「角さん、ほめられ過ぎですよ!-田中角栄礼賛の真偽。角栄は、功も多き”怪物”であるが、”英雄”ではない」等もあります。121冊斜め読み・積ん読も多く、時間はたっぷりありますので、これから徐々に読み直していきたいと思っております。
以上:1,167文字
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