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サラ金業者の過払金返還金額大幅増加中

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平成18年 2月27日(月):初稿
2006年02月26日08時27分朝日新聞ニュースによると「貸金業者に対し、利息制限法の上限を超える「グレーゾーン金利」分の返還請求が相次ぐ中で、武富士やアイフルなど消費者金融大手4社が返還に応じた額が、昨年4~12月で358億円に達したことがわかった。最高裁判決などで借りた側に有利な司法判断が定着して返還額は急増。05年度は500億円近くに達する見込みだ。」とのことです。

○当事務所でも過払金返還請求交渉は恒常的に行っており、昨年は一訴訟で10数名の原告が10数名のサラ金業者を被告として約1500万円の返還請求訴訟を提起し、被告側のあるクレジット会社代理人から併合要件を欠く違法な併合による訴えと非難されることもありましたが、全部裁判上の和解で解決し9割の1350万円程度を取り返したこともあります。

○この訴訟での一人当たりの一業者に対するにする返還請求金額は、最低2万円程度から最大200万円まで様々ですが、任意の示談交渉では返還に応じない業者も訴えを提起すると忽ち返還に応じてきます。サラ金業者は1件数万円程度の過払金はゼロ和解(お互いに請求をしないとする和解)を主張し、返還に応じないことが多く、又数万円程度で訴訟を出してこないと高をくくっているため小さい過払金も数を集めて訴え提起に至りました。

○現在もサラ金業者が、任意での返還請求に応じないため、訴えを提起する案件を何件も抱えていますが、ある程度たまった段階で一気にだそうと思っております。但し、原告複数、被告複数の訴えは例が無く、裁判所からは、出来れば被告毎に1件として別々の訴えとして提起して欲しいとの指示を受けたため今後はその方針で提起する予定です。

○上記朝日新聞の記事によると「消費者金融大手4社でみると、05年4~12月の返還額は、武富士128億円、アコム87億円、プロミス75億円、アイフル68億円。武富士では前年同期より6割増で、同期間の当期利益(369億円)が25%減った一因になった。」とのことでサラ金業者は多額の過払金返還をしてもなお利益を保っており、大手サラ金業者は如何に高金利による暴利を貪ってきたかが明らかです。

○サラ金債務整理事件が減ってきた最近はサラ金業者に対する過払金返還請求が弁護士の重要業務になっており、日弁業革委員会で会ったある弁護士から同時廃止で終わった過去の破産事件の過払事案を再調査して過払金返還請求をしているとの話しを聞き驚いたことがあります。私はそこまではやっていませんが、苦しめられた依頼者からすれば、そこまでやれば本当のサービスとして喜ばれるのかも知れません。
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