令和 6年10月 9日(水):初稿 |
○「森永卓郎氏著”書いてはいけない”日本経済墜落の真相紹介1」の続きで、森永卓郎氏著「書いてはいけない」第4章「日本経済墜落の真相」の183頁小見出し「日本の高度経済成長を支えた仕組み」以下の備忘録です。しかし、日本経済墜落の真相1の部分は、私の知識でも、それなりに納得して理解できたつもりでしたが、「日本の高度経済成長を支えた仕組み」以下の記述は、なかなか理解出来ません。それでもポイントと思う部分を抜粋して記載します。 ・日本の高度経済成長を支えた仕組み 1980年代前半までの日本は外資系企業が殆ど無い希有な国-日本コカコーラと日本IBMくらい その理由は、日本の「株式持ち合い」と「不動産担保金融」-これにより企業乗っ取りができない 「不動産担保金融」のお陰で低リスク融資が可能で、銀行の利ザヤはアメリカの半分で済む アメリカは国土が広すぎて日本のような高い地価がつかないので「不動産担保金融」ができない 日本の「不動産担保金融」を崩壊させる方法は ①不動産バブルを起こし、②バブル崩壊後の谷を思い切り深くし、③不良債権処理を断行する-プラザ合意後このシナリオ通り動く ・私の、人生最大の後悔 不良債権処理の大部分は「担保割れ」※6大都市の商業地地価は1990年から2000年の10年間で5分の1に大暴落 100億円の土地を担保に100億円貸し、土地が20億円に下がると80億円が担保不足の不良債権になる 不良債権対処法の 一つ目は地価が戻るのを待つ-2024年現在都心商業地地価はバブル期を上回っているので待っていれば担保割れは解決した 二つ目は不良債権の破綻処理-担保割れ不動産をハゲタカファンドに売却し企業を潰し銀行は未回収損金となる大きな傷 ※一般的に「ハゲタカファンド」は、経営状態が危機に瀕しており、外部からの資本に頼らざるを得ない企業に対して、積極的に投資を行うファンドのこと ※企業の株価などが大きく下がっている状態で安く買いたたき、企業の価値が上がれば速やかに売却を行うという姿勢 銀行は一つ目を主張し、2001年1月就任初代金融担当大臣柳沢伯夫氏も同じ主張 しかし2001年4月誕生小泉内閣は二つ目は不良債権の破綻処理に大きく舵を切る 森永氏人生最大の後悔は、本命橋下・対抗馬麻生・大穴亀井・泡沫小泉の4候補の内泡沫小泉候補当選に大きく寄与したこと ニュースステーションで「自民党をぶっ壊す。構造改革だ。」の言葉を引き出し、結果的に泡沫候補当選の手伝い ・「小泉構造改革の正体」 2001年9月同時多発テロ直後訪米小泉総理にブッシュ大統領から不良債権処理強く要請 年次改革要望書の実態はアメリカのいいなりに日本の経済政策を変更していくこと 2002年9月柳沢金融担当大臣を更迭し竹中平蔵就任・アメリカ要望の郵政民営化不良債権処理を進める ・珍妙な経済理論 郵政民営化で日本経済再生-郵便事業は競争原理で料金が低廉化しサービスも向上するとの触れ込みは20年後インチキが判明 郵政民営化は郵便・貯金・簡易保険3事業を別会社化、アメリカのターゲットは郵便貯金で、郵便貯金を投資信託に誘導し弾けさせハゲタカファンドの餌食とすること 大手30社問題-金融再生プログラムプロジェクトリーダーとして金融庁顧問に木村剛を据え、不良債権査定にアメリカ式ディスカウント・キャッシュ・フロー(DCF法)採用 DCF法では企業の将来のキャッシュフローに基づき不良債権査定し、流通・建設・不動産大手30社を不良債権処理で潰して日本経済再生との珍妙な理論実践 大手30社保有の都心部一等地に莫大な不動産をハゲタカファンドの生け贄に提供-本来は処理する必要のなかった企業資産が不良債権処理の名の下に二束三文でハゲタカファンドに売り飛ばされた ※以上の説明は、判ったような判らないような、余り納得できないもので、他の文献も当たり勉強が必要です。 以上:1,589文字
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