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令和 3年 4月28日(水):初稿 |
○「”弁護士のための医療法務入門”-カルテの書き方紹介1」を続けます。 カルテは、10年程前は、手書きが多く、手書きカルテは医師によっては、文字のクセが強く何を書いているのは判読できないものが多くて大変でした。しかし、最近のカルテは、電子カルテが多くなり、ワープロ文字で印刷されてきますので、判読に苦労することがなくなりました。 以下、電子カルテについての記述です。 ○電子カルテについて ・電子カルテとは、診療録・診療に関する諸記録等について、電子媒体で作成・保存するもの ・電子カルテ導入メリット 入力と同時に処方箋・レセプトも作成され転記の手間が省略され転記のミスも防ぎ、作業効率化ができる 患者記録を一元的に管理し、過去病歴・投薬歴等の参照が短時間でできる 診療録・診療に関する諸記録の保管場所が節約できる ・電子カルテの法的問題点 民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する法律 第3条(電磁的記録による保存) 民間事業者等は、保存のうち当該保存に関する他の法令の規定により書面により行わなければならないとされているもの(主務省令で定めるものに限る。)については、当該法令の規定にかかわらず、主務省令で定めるところにより、書面の保存に代えて当該書面に係る電磁的記録の保存を行うことができる。 2 前項の規定により行われた保存については、当該保存を書面により行わなければならないとした保存に関する法令の規定に規定する書面により行われたものとみなして、当該保存に関する法令の規定を適用する。 厚生労働省の所管する法令の規定に基づく民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する省令 第4条(電磁的記録による保存) 民間事業者等が、法第3条第1項の規定に基づき、別表第一の一及び二の表の上欄に掲げる法令のこれらの表の下欄に掲げる書面の保存に代えて当該書面に係る電磁的記録の保存を行う場合並びに別表第一の四の表の上欄に掲げる法令の同表の下欄に掲げる電磁的記録による保存を行う場合は、次に掲げる方法のいずれかにより行わなければならない。 一 作成された電磁的記録を民間事業者等の使用に係る電子計算機に備えられたファイル又は磁気ディスク、シーディー・ロムその他これらに準ずる方法により一定の事項を確実に記録しておくことができる物(以下「磁気ディスク等」という。)をもって調製するファイルにより保存する方法 二 書面に記載されている事項をスキャナ(これに準ずる画像読取装置を含む。)により読み取ってできた電磁的記録を民間事業者等の使用に係る電子計算機に備えられたファイル又は磁気ディスク等をもって調製するファイルにより保存する方法 2 民間事業者等が、法第3条第1項の規定に基づき、別表第一の三の表の上欄に掲げる法令の同表の下欄に掲げる書面の保存に代えて当該書面に係る電磁的記録の保存を行う場合は、前項第二号に掲げる方法により行わなければならない。 3 民間事業者等が、第1項各号の規定に基づき別表第一の一の表に係る電磁的記録の保存を行う場合は、必要に応じ電磁的記録に記録された事項を出力することにより、直ちに明瞭かつ整然とした形式で使用に係る電子計算機その他の機器に表示し、及び書面を作成できるようにしなければならない。 4 民間事業者等が、第1項各号又は第2項の規定に基づき別表第一の二若しくは四又は三の表に係る電磁的記録の保存を行う場合は、次に掲げる措置を講じなければならない。 一 必要に応じ電磁的記録に記録された事項を出力することにより、直ちに明瞭かつ整然とした形式で使用に係る電子計算機その他の機器に表示し、及び書面を作成できるようにすること。 二 電磁的記録に記録された事項について、保存すべき期間中における当該事項の改変又は消去の事実の有無及びその内容を確認することができる措置を講じ、かつ、当該電磁的記録の作成に係る責任の所在を明らかにしていること。 三 電磁的記録に記録された事項について、保存すべき期間中において復元可能な状態で保存することができる措置を講じていること。 5 別表第一の一の表の上欄に掲げる法令の同表の下欄に掲げる書面の保存につき、同一内容の書面を二以上の事務所等(書面又は電磁的記録の保存が義務付けられている場所をいう。以下同じ。)に保存をしなければならないとされている民間事業者等が、第1項の規定に基づき、当該二以上の事務所等のうち、一の事務所等に当該書面に係る電磁的記録の保存を行うとともに、当該電磁的記録に記録されている事項を他の事務所等に備え付けた電子計算機の映像面に表示し、及び書面を作成することができる措置を講じた場合は、当該他の事務所等に当該書面の保存が行われたものとみなす 上記規定により次の条件を満たせば診療録・診療に関する諸記録の作成は電子的に行うことが認められる。 ・見読性の確保-権限保有者の要求に応じて肉眼で見読可能な状態にできること ・真正性の確保-作成責任所在が明確で、故意・過失による虚偽入力・書換・消去・混同が防止されていること ・保存性の確保-法令で定められた期間真正性を保ち見読可能な状態で保存されること 以上:2,132文字
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