令和 6年11月 9日(土):初稿 |
○令和6年11月4日(月)は夕方、随分前に購入し積ん読になっていたBDソフトで映画「野性の証明」を鑑賞しました。1978(昭和53)年製作の映画で、私が司法修習1年目の時の映画です。当時、角川映画として随分話題になった映画ですが、私は鑑賞していませんでした。その後何度かTV放映され、部分的にチラ見をしていましたが、全編通して鑑賞するのは初めてでした。 ○主演高倉健氏47歳、薬師丸ひろ子氏14歳の時の作品で、映画コムでは、「国家権力によって比類ない殺人技術を叩きこまれた男が、一人少女のなかに、自らの人間性の回復を託そうとする男の姿を描く森村誠一原作の映画化」と紹介されています。薬師丸ひろ子氏は14歳でデビュー作品とのことですが、まだあどけない表情で小学6年生くらいかと思って観ていました。場面冒頭で、自衛隊特殊工作部隊の激しい訓練ぶりと、その訓練を生かす、浅間山荘事件を彷彿させる過激派学生の殺戮場面の後、いきなり、映画「八つ墓村」を彷彿させる山村の虐殺事件現場が登場します。 ○この虐殺現場にたまたま遭遇した高倉健氏演じる主人公味沢の現場での行動になんか変だと言う強い違和感・疑問が生じ、その疑問を抱えたままストーリーは進行します。ストーリー末尾近くになってその疑問解消の説明がなされて納得します。ストーリー自体は、そんなバカなと思える荒唐無稽な筋立てが多数ありましたが、名優高倉健氏と薬師丸ひろ子氏の演技に引き込まれスッカリ感情移入ができて、映画終了時には、大いに感激し、満足感に浸ることができました。映画コムでのレビューは酷評が多く評価点は低いですが、私自身は、前日観た映画「RRR(アールアールアール)」程ではありませんが、感動の映画でした。 ○登場人物は、可憐な美しさの準主役中野良子氏の外に、敵役の大物三國連太郎氏外丹波哲郎氏・松方弘樹氏・成田三喜夫氏・梅宮辰夫氏・ハナ肇氏・芦田伸介氏から田村高広氏等当時の大スターが続々と登場します。おそらく当時はまだそれほど名前の売れていない若々しい舘ひろし氏も重要な役どころで登場します。ヘリや戦車を動員したクライマックスの撮影は、カリフォルニアで行われ、当時の日本映画としては破格のスケールとのレビューもありました。おびただしい戦車や自衛隊車両が登場し、自衛隊の全面協力で製作したと思って観ていましたが、自衛隊の撮影協力は全くなかったとのことで、驚きました。自衛隊を敵とするストーリーからは当然ですが。 映画『野性の証明』(1978)予告編 映画『野性の証明』より 戦士の休息 町田義人 以上:1,064文字
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