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映画”ドライブ・マイ・カー”を観て-3時間長く感じず-原作確認

令和 4年 2月14日(月):初稿
○「映画”ドライブ・マイ・カー”を観て-3時間長く感じず」の続きです。
3時間の長丁場の映画「ドライブ・マイ・カー」を観た翌日、その原作を読みたくなり、丸善仙台店に立ち寄った際、初めて村上春樹氏の文春文庫版「女のいない男たち」を購入しました。裏表紙に「舞台俳優・家福を苛み続ける亡き妻の記憶。彼女はなぜあの男と関係をしたのかを負う「ドライブ・マイ・カー」」との説明書きが気になったからです。

○映画「ドライブ・マイ・カー」の原作は、この「女のいない男たち」に収められた短編のうち「ドライブ・マイ・カー」の外に「シェエラザード」、「木野」のエピソードも投影されているとのことです。先ず「ドライブ・マイ・カー」だけ読んでみました。毎年、ノーベル文学賞が期待されている偉大な村上春樹氏の小説初鑑賞でした。

○「ドライブ・マイ・カー」は、文春文庫版「女のいない男たち」の中で19頁から79頁まで僅か50頁の短編で、文章は大変平易で読みやすく30分程で一気に読めました。なかなか面白いと実感し、小説を殆ど読まない私でも、村上氏は手慣れた物書きだと実感しました。雇った女性ドライバーの「ちょいと偏屈なところがあり」、「ぶっきらぼうで、無口で、むやみにタバコを吸う」渡利みさきと言う名の女性と家福との遣り取りを通じて、家福を苛み続ける亡き妻の浮気の理由を探っていきます。

○映画では、家福が海外出張に出かけるが飛行機が欠便となり自宅マンションに戻ったところで鏡に写った妻の浮気現場を目撃します。しかし家福は、アッサリと立ち去り、その後も妻を追求など全くせずに何食わぬ顔で過ごします。その後まもなく、妻はまもなく硬膜下血腫で急逝します。小説では、浮気目撃現場はなく、妻は子宮がんの長患いの末亡くなり、亡くなる少し前まで、少なくとも4人の男性と浮気をしていることを家福は知りながら、知らぬフリをしているうちに妻が亡くなるとの設定でした。

○法律事務所には、配偶者が浮気をしていることが発覚し、激昂して損害賠償を意気込む他方配偶者の方が良く訪れます。最近の発覚の理由は、殆どがスマホの確認です。最近は、浮気相手とのLINEの遣り取りが多くなっています。中にはよくそこまで書くものだと思うような浮気状況の詳細な記述もあり、その辺の三文小説より迫力があるのではと感じるものもあります。まだ若い配偶者の場合は、読まされる方は激昂するのも当然です。そして浮気相手に怒り心頭となり損害賠償だと息巻くのが普通です。

○しかし結婚20年以上経た家福は、妻の浮気原因を知りたく、妻の死後、敢えて妻の浮気相手の俳優と飲み友達の友人となり、バーでの会話で、妻の浮気の原因を探ろうとして、妻の浮気相手と家福との遣り取りも「ドライブ・マイ・カー」のテーマの一つになっています。この辺は映画でも、設定は違いますが、妻の浮気相手役演ずる岡田将生氏が熱演しています。早くも2月18日には映画「ドライブ・マイ・カー」のBDが発売されるとのことで、映画では良く聞き取れなかったセリフを字幕付でシッカリ再鑑賞を楽しみたいと思います。
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