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映画”アルキメデスの大戦”を観て-大和沈没シーンは見もの

令和 3年 8月15日(日):初稿
○令和3年8月14日(土)の夕方2時間ほどかけてBDで映画「アルキメデスの大戦」を鑑賞しました。面白いと勧められて観たのですが、冒頭大和がアメリカ軍航空機に滅茶苦茶にやられて、横転して沈没するシーンは、迫力たっぷりで見応えのあるものでした。平成18年1月に映画館で観た「男たちの大和」での大和沈没シーンより迫力がありました。10年の経過でCG技術もさらに進歩していることもありますが、横転して巨砲が全て下向きになって沈没していく状況は、「男たちの大和」では再現されていませんでした。

○物語は、「週刊ヤングマガジン」連載の三田紀房のコミックを原作にした歴史ドラマで、1930年代の日本を舞台に、戦艦大和の建造計画を食い止めようとする数学者を描くという完全なフィクションです。菅田将暉氏が、100年に一人という天才数学者を演じていますが、いきなり、海軍少佐にさせられ、世界に威厳を示すための超大型戦艦大和の建造計画を阻止するため、僅か2週間で大和の高額の建造費用を試算し、計画の裏でうごめく軍部の陰謀を暴くことを命じられます。

○軍艦について全く知識のない数学者が、いくら天才とは言え、数学の知識だけで大和の高額の建造費用を試算することなんてできるはずがなく、いかにもウソっぽい設定です。しかし、巧みなストーリーで、本物らしく感じさせる展開は見事でした。最後は、ある計算式を発見し、従前の実際の艦船建造費をピタリ言い当て、実際の大和の高額建造費用を暴き出します。実際にそんなことができるはずがないと判っていながら、そのストーリー展開に痛快と感じさせてくれます。

○その後のストーリー展開は、全く想定外で、それがこの物語のメインテーマです。ネタバレになるので記述しませんが、ホントにそうだったのかと考えさせられました。大和は、図体ばかりでかくて見かけ倒しで戦闘能力はなく、実際、最初の出陣であっけなく沈没させられたと一般に言われていますが、その役割について色々考えさせられます。

○この「アルキメデスの大戦」はYahoo!映画でのレビューを見ると大変高評価が多いのですが、中には、「戦艦大和だって有効に使えば大活躍出来たのである。そして必要な戦艦だったのである。」、「大和を使用するタイミングを見失い、艦艇同士が互いに守り戦う思想も旧日本海軍には足りなかったのである。」が、現代軍事理論では常識と断定する意見もあります。軍事理論など全く不勉強な私には、どちらが正しい判断できませんが、仮に大和を有効活用したとしても、日本がアメリカに勝つなどおよそあり得ないことは確かと確信しています。

映画『アルキメデスの大戦』予告
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