平成25年 9月27日(金):初稿 |
○平成25年9月26日午後10時、自宅AVルームのテレビで東北楽天ゴールデンイーグルスの初優勝の瞬間を観ていました。4対3の僅か1点差で8回裏西武の攻撃を迎えます。ピッチャーの外国人投手ハウザーが、1アウトを取った後、右肩に変調を来したようで、選手やコーチがマウンド上に上がり、色々遣り取りがありました。結局、ハウザーはマウンドを降り、仙台出身で大リーグを引退して今期から楽天に入団した43歳の斎藤隆投手がマウンドに上がりました。 ○この大事な場面で、東北ゆかりの選手を使う星野監督の采配に感心しました。しかし、僅か1点差ですから、一発出れば同点振出に戻ります。正に固唾をのんで斎藤隆投手の一投一投を見守ります。斎藤投手、期待に応えて、7番熊代をライトフライ、8番上本を空振り三振で打ち取り、ホッとさせます。続く9回表楽天攻撃最終回、何とか、せめて1点の追加点をと、楽天打撃陣に期待をかけます。しかし、西武涌井投手は、8回表楽天攻撃時、5番マギー・6番枡田連続見逃し三振、7番松井も空振り三振の、三者連続三振を取る好調ぶりです。 ○9回表楽天の攻撃は、8番嶋からですが、ピッチャーゴロで倒れ、続く9番聖澤は空振り三振、1番岡島はファーストゴロで3者とも簡単に打ち取られ、いよいよ、9回裏西武最終回の攻撃。点差は僅か1点差。この頃、札幌球場の2位ロッテの敗戦情報が入り、楽天マジックは1に減り、ここで楽天が勝てば優勝となることが決まりました。この大事な、大事な場面で登場したのが、満を持しての田中将大投手。如何に田中といえど一発出れば同点振出です。 ○この場面での田中登場に、最高のシナリオで舞台設定されて登場する、正に千両役者登場との感を持ちました。ここであっと言う間に三者三振のシナリオかと思いきや、なんと最初の9番鬼崎にセカンドへの内野安打を許します。次の1番ヘルマン、粘りに粘って(と感じました)フォアボールで、あっと言う間にノーアウト1,2塁。そして次の2番片岡が見送りバント成功で、1アウト2,3塁、一打逆転の絶体絶命のピンチを迎えます。 ○流石の田中もこれでダメか、振出に戻るか、逆転で、今日の優勝はお預けかと観念しました。ところが、ここからが田中の真骨頂です。3番栗山は一度もバットを振ることなく3球三振で2アウト、流石、田中と思わず拍手。続いてあと一人が西武4番浅村、田中は150キロを越す剛速球でツーストライク、ワンボールと追い込みます。そして最後は153キロ直球に空振り三振のアウト。お見事!としか言えません。ハラハラ、ドキドキ、ワクワクと、心憎いばかりの見事なシナリオ展開で、東北楽天ゴールデンイーグルスの初優勝が決まりました。 テレビで観ていた私でも思わず飛び上がって大きな拍手。兎に角、田中の投球は、凄い!、としか言えません。ただただ、感動でした。 ************************************************** 【楽天】球団創設9年目で初V!マー9回抑え胴上げ投手!- スポーツ報知(2013年9月26日08時00分) ◆西武3─4楽天(26日・西武ドーム) 楽天が球団創設9年目で初のリーグ優勝を決めた。前日まで2試合連続でサヨナラ負けを喫していたが、優勝マジック「2」で迎えたこの日、2位ロッテが敗れ、西武に逆転勝利しパ・リーグ初制覇を決めた。9回からは開幕22連勝中のエース・田中将大投手(24)が中4日で登板、2死二、三塁のピンチも無失点に抑えた。就任3年目の星野仙一監督(66)は胴上げで7度宙に舞った。 楽天は1回、先頭の岡島、藤田の連打で好機を広げ2死満塁、枡田は押し出し四球で1点を先制した。1─3の7回は2死満塁からジョーンズの走者一掃の右中間適時二塁打で一挙3点を加え逆転に成功した。 今季は4月21日のロッテ戦(QVCマリン)に敗れ、3連敗で最下位に転落。しかし、5月は23試合で16勝7敗と巻き返し、7月6日のソフトバンク戦(福岡ヤフオクドーム)でパ・リーグの単独首位に立った。そこから一度も首位を譲らず、8月28日に球団初のマジックが「28」で点灯。その後も白星を重ねて初のリーグ制覇を決めた。 田中将大投手「最高です。あの場面は自然と(気持ちが)入ると思うので、入れ込みすぎないように気を付けた。いろんなことを想定してマウンドに上がれたが、緊張した。これで終わりじゃない。ここからが本当の勝負」 星野仙一監督「東北の皆さんと一緒にあきらめないで戦ってきた。大震災でえらいことになってしまったと思ったが、少しでも(ファンに)強さを見せて苦労を和らげてあげようとやってきた。これで全てお返ししたわけじゃないが、これからも一つ一つ、皆さんと歩んでいきたい」 野村克也(楽天元監督)「星野監督の手腕じゃないか。私の時の選手は田中と嶋くらいしかいない。自分が監督の時も社長や球団代表に、中心なき組織は機能しないと口酸っぱく言っていた。野球はエースと4番がしっかりできれば後は枝葉だから、それが今はできている」 マリナーズ・岩隈久志投手(前楽天)「おめでとうございます。新規参入球団として、地域密着という形でつくり上げてきたチームだったので、それがやっと実を結んだ。本当に1年目から東北のファンの方の温かみを感じていたので、うれしいと思う」 楽天・三木谷浩史オーナー「皆さんがやってくれたので感謝です。最初の出だしを考えたら、いろいろなことがあったので感無量。常に前進してもらいたい」 ◆楽天過去の成績 ▽2005年 田尾安志監督 6位 136試合38勝97敗1分け ▽2006年 野村克也監督 6位 136試合47勝85敗4分け ▽2007年 野村克也監督 4位 144試合67勝75敗2分け ▽2008年 野村克也監督 5位 144試合65勝76敗3分け ▽2009年 野村克也監督 2位 144試合77勝66敗1分け ▽2010年 ブラウン監督 6位 144試合62勝79敗3分け ▽2011年 星野仙一監督 5位 144試合66勝71敗7分け ▽2012年 星野仙一監督 4位 144試合67勝67敗10分け 以上:2,523文字
|