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”米軍需産業にカモられる日本”-”選択”2017年10月号から紹介

平成29年10月 3日(火):初稿
○北朝鮮とアメリカの対立について、米国軍需産業と北朝鮮がグルになった陰謀説を聞いたことがあります。北朝鮮にミサイル発射、核実験等繰り返させて軍事的緊張感を高めて、米国軍需産業が、日本や韓国に高価な防衛装備を買わせるというものです。どこまで本当か知りませんが、日本がアメリカから実際に高額の防衛装備を購入しているとすると、結果としては、完全に否定できないと感じていました。

○「トランプ米大統領は1日、ティラーソン国務長官に対し、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長との対話を図ることで時間を無駄にすべきでないと伝えたとツイッターで明らかにした。」なんてニュースを聞くと、トランプ大統領もこの米国軍需産業の陰謀の片棒を担いでいるのではと疑いを出てきます(^^;)。緊張感の緩和は、米国軍需産業の商売の邪魔になるからです。

○その陰謀説を裏付けるような「選択」2017年10月号「『ミサイル防衛』が招く財政悪化 米軍需産業にカモられる日本」記事を見つけました。その前文は、以下の通りです。
北東アジア地域は地球上でただ一つ、冷戦構造が残された場所と言われるようになって久しい。執拗な弾道ミサイル発射と核実験を続ける北朝鮮の存在は、米ソ冷戦時に核戦争の危機をもたらしたキューバとも重なって見える。冷戦と現在の状況が似て非なる点は、前者は軍拡競争に伴う財政支出増に耐えきれなかったソ連の自壊を招いたのに対し、後者の米朝対立の下で強烈な歳出圧力にさらされ、国家財政破綻への道を進もうとしているのは、米国でも北朝鮮でも、その後ろ盾の中国でもなく、「第三国」の日本だということだ。
 米大統領ドナルド・トランプは9月19日、国連総会での演説で、「7千億ドルを投じ、米軍は史上最強になる」と宣言、北朝鮮を名指しで批判し、米国や同盟国を守らねばならない局面では「完全に破壊する」と見栄を切った。
○この「米朝対立の下で強烈な歳出圧力にさらされ、国家財政破綻への道を進もうとしているのは、米国でも北朝鮮でも、その後ろ盾の中国でもなく、「第三国」の日本だ」との指摘に妙に納得しました。

○この記事の概要は以下の通りです。
・アメリカの2018会計年度国防予算総額は6391億ドル(約71兆円)
・北朝鮮国家予算は、ジェトロ推計年間7500万ドル(84億円)、最も高い見積でも3000億円で軍事予算はその16%
・北朝鮮GDPですら3兆2億円で米国国防予算の20分の1以下で、「対米戦争勝利」の軍拡は非現実的
・米国は改めて軍備増強を行うことなく北朝鮮を完全破壊する軍事力を持っている
・北朝鮮の中距離弾道ミサイル射程内の日本は、北朝鮮の核やミサイル能力向上に伴いミサイル防衛のための最新装備を米国から買わなければならない
・海自イージス艦迎撃ミサイルを陸上に備える「イージス・アショア」は、2機1600億円とさらに運用警備に多額の人件費
・北朝鮮のミサイル1発に対し打ち損じを考慮して3発撃つことになっている迎撃ミサイルは1発20億円
・トランプ政権は「イージス・アショア」以上の高額なTHAAD(終末高高度防衛ミサイル)の日本への売り込みに躍起で、これは1機約1200億円で日本全土防衛に6機必要
・高性能レーダーSPY-6は1機333億円プラス開発費
・これらの防衛装備は、米国製のため維持・管理は全て米国依存で、「金食い虫」になる
・北朝鮮兵器は、「核実験1回5億円、ミサイル1発数億円」の安物で、北朝鮮が振りかざす「安物」に日本は米国製「高級品」で対抗する


○この記事の結論は、「米国第一主義に利用される」として、「うがって見れば、トランプが危機を煽れば煽るほど米軍事産業が潤う構図は、『米国第一主義』の具現化に日本が利用されているようにも映る。空席だった米陸軍長官には7月、ミサイル製造のレイセオン社の副社長マーク・エスパーが指名されている。
 防衛費拡充に前のめりの安倍が内閣支持率下落のピンチに直面する度に、北朝鮮がミサイル発射や核実験を行い、その危機対応によって支持率が回復するパターンが繰り返されるのも不思議だ。まるでトランプと金正恩が手を組み、安倍に無駄な兵器を買わせているようにさえ見える。
」としています。どこまで真実からは不明ですが(^^;)。
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