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齋藤孝氏著”田中角栄 人を動かす話し方の極意”紹介-数値データの効用

平成28年10月26日(水):初稿
○丸善等本屋に行くと田中角栄コーナーがあり、最近のベストセラー石原慎太郎氏著「天才」を初めとする角栄本が置いてありますが、このところ少し減ってきたとも感じています。角栄本というと著者は、昭和16年生まれの小林吉弥氏始め70代以上の方が多いのですが、珍しく昭和60年生まれでまだ50代の明治大学文学部教授齋藤孝氏が「田中角栄 人を動かす話し方の極意」を平成28年10月30日付第1刷を発行していました。

○齋藤孝氏の著作は、その独自の視点が参考になり、「ざっくり日本史」、「ざっくり世界史」等何冊か購入して勉強しています。齋藤孝氏の初めての「角栄本」もいつもように直ちに購入してザッと斜め読みしました。これまでの角栄本にない齋藤氏独自の「角栄」観が披露されており、結構、参考になる記述があり、私の備忘録として紹介していきます。

○「田中角栄の100の言葉-別冊宝島編集部編から-2章人生1」にも記載していますが、第5章「強から使える仕事術」の中の暗記の重要性について説いた「教育で大切なのは暗記だ」の備忘録です。
・”闇将軍の源泉は勉強にあり”
・暗記教育は古く、くだらないという人があるが、暗記は教育のなかで一番大切なことのひとつだと私は信じている
・人間の脳とは数多いモーターの集まりである。普通の人間はそのなかの10個か15個のモーターを回しておけば生きていける。しかし、この脳中のモーターは努力しさえすれば何百個も動かすことが可能だ。それには勉強し、数多く暗記することである


○特に参考になったのは、角栄氏の数字に強いとの特徴です。角栄氏は、関係者の住所の地番までシッカリ記憶していたとのことで、兎に角、数字に強かったことは、他の角栄本にも盛んに記述されています。その数字に強いのは、数学が好きだったことも関係しているようです。角栄氏自身は、子供時代、強度の吃りに悩まされていましたが、数学は吃りでもハンディがないことで数学が一番好きだったと述べています。

○議論の場では、印象論や感情論を語り合っても埒があかず、具体的数字でデータを示すことで、問題状況が良く判るようになり、議論も進むことが良くあります。そのため角栄氏は、兎に角、数字データを正確に暗記して、これを披露して相手を圧倒して自説を推し進めていくことが常でした。

○そこで齋藤孝氏も、角栄氏が数字に強かったと知って以来、例えば新分野仕事上の資料に目を通すとき、取りあえず数字の部分だけ拾って暗記して、相手の説得材料に使ったり、講演会で紹介したりするそうです。講演会や講義での物事の説明は、抽象論をぐだぐだ述べても、聞かされる方は眠くなるだけです。できるだけ具体的数値を挙げるとイメージが具体的となり、その説得力が増します。私もたまには講義・講演を依頼されることがあります。兎に角、角栄氏を真似て、抽象論は省き、具体的数値で説明するとの方針での講義録作りに励もうと思っております。
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