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"弁護士のためのメンタルヘルスガイダンスブック"-そう病備忘録

平成27年10月23日(金):初稿
○「"弁護士のためのメンタルヘルスガイダンスブック"一部内容紹介」の続きで、躁うつ病(双極性障害)の備忘録です。
従前からのお客様が躁状態がひどくなったということで、その家族に乞われて面会したときは、その状況に、同じ人がこれほど変わるのかと、躁病の凄まじさに唖然としました。」と記載していました。おそらく、重篤なレベルの躁病例と思われ、初めて接したときは、詳しいことは書けませんが、正に「凄まじいな」と感じて、これは大変な病気だと実感しました。

○私が初めて躁病患者に接したのは10年ほど前のことで、その当時は、うつ病に関しては、文献やネット上データが相当ありましたが、躁病に関しては、余りデータがありませんでした。平成27年現在は、双極性障害としての文献は相当出版されており、ネット上で探すと「双極性障害(躁うつ病)」と言うサイトが見つかりました。このサイトでの「躁状態(躁病エピソード)」とはどういう症状?というページに具体的には、として次の記述がありました。
□気分が良すぎたり、ハイになったり、興奮したり、調子が上がりすぎたり、時には怒りっぽく不機嫌になったりして、他人から普段のあなたとは違うと思われてしまう
□自分が偉くなったように感じる
□いつもよりおしゃべりになる
□色々な考えが次々と頭に浮かぶ
□注意がそれやすい
□活動性が高まり、ひどくなると全くじっとしていられなくなる
□後で困ったことになるのが明らかなのに、つい自分が楽しいことに熱中してしまう
(例えば、買い物への浪費・性的無分別・ばかげた商売への投資など)

上記(1)~(7)の症状のうち、少なくとも、(1)を含む4つ以上((1)怒りっぽく不機嫌な場合は、5つ以上)の症状が、1週間以上続く場合、「躁状態(躁病エピソード)」の疑いが高くなり、さらに、仕事や人間関係に差し支えたり、入院が必要になるほどであれば、「躁状態(躁病エピソード)」と診断されます。1)


○双極性障害には、双極Ⅰ型障害、双極Ⅱ型障害、双極スペクトラムの3種があるようです。
・双極Ⅰ型障害
重い”躁状態(躁病エピソード)と”うつ状態”を繰り返す

「躁状態(躁病エピソード)」がはっきりしていて症状が重いのが特徴で、躁状態のときは、本人は病気と自覚できず、他人への攻撃性が増して、そのためにトラブルで仕事を失ったり、離婚など、深刻な損失をこうむるケースがあるとのことで、私が出会った例は、正にこれでした。

・双極Ⅱ型障害
”軽躁状態(軽躁病エピソード)”と”うつ状態”を繰り返す
軽躁状態(軽躁病エピソード)」は「持続的に高揚した開放的な気分が、少なくとも4日以上続く」というのが、ひとつの基準で、程度にかかわらず、本人は“調子が良い”と感じているので、なかなか問題に気がつかず、ほとんどの場合、トラブルも起こさないので、周りからも見過ごされがちだが、摂食障害や不安障害、アルコール依存などが合併しやすく、じつは深刻とのことです。

・双極スペクトラム
Ⅰ型とⅡ型の間には移行型もあるうえ、これらの診断を満たさなくても双極性障害に準じた治療が必要なケースもあることなどから、双極性障害の概念を連続的な「スペクトラム(七色の虹の様な状態を指す)障害」として考えようという動きが出てたとのことです。

○精神疾患の診断は、おそらく相当困難で、「病気との付き合い方~私の体験~」の各患者さんの報告例を読むと、当初の診断が後日変更されることも多々あるようです。
以上:1,425文字

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