平成24年 3月 1日(木):初稿 |
○平成24年2月27日(月)は、仙台弁護士会気仙沼法律相談センターの相談担当で、勤務弁護士運転の自動車で、朝8時30分に仙台を発ち、午前11時から午後3時30分までの相談時間を過ごした後、母の介護施設を訪ねて、久しぶりに90歳の母の顔を見て、午後4時30分頃気仙沼を発ち、仙台は午後7時30分頃戻ってきました。実に11時間の出張です。 ○仙台弁護士会気仙沼法律相談センターは、10年以上前に開設され、応募した相談担当者数名の持ち回りで担当しており、私自身は気仙沼の事件は受任しなくなり、気仙沼の方からの相談があると地元にいる2名の弁護士のいずれか希望する方に紹介していたため、気仙沼相談センターには担当応募していませんでした。ところが1,2年前から相談センターの制度が変わり、古川、気仙沼、登米、県南、石巻と4つある支部法律相談センターのどれかを選んで登録することが出来なくなり、気仙沼も担当することになりました。 ○そこで平成24年2月27日(月)の担当を希望して初めて気仙沼法律相談センターを訪れました。震災直後は、震災関連相談が多数あったのかも知れませんが、当事務所では、ここ数ヶ月は震災関連相談は殆どなくなり、果たして気仙沼法律相談センターで何件相談あるだろうか,殆どないのではと推測していきました。実際、推測通りで、午前11時到着を待ち構えていた相談が1件あっただけで、その後、午後3時の受付終了時刻まで全くありませんでした。 ○受付女性に聞いてみると、毎週月・水・金曜日および毎月第一土曜日(祝日を除く)の午前11時から午後3時まで受付をして、原則予約制とのことですが、ここ数ヶ月多くて3件程度、ゼロの時もあるとのことで、ここでも相談センター来訪者の減少傾向は変わらないようです。法テラス宮城の事務所一覧を見ると南三陸、山元、東松島があり、気仙沼、石巻などはおそらく仙台弁護士会法律相談センターがあるためここに兼務させて独自の事務所はありません。 ○弁護士が2人で丸11時間もかけて気仙沼に行って、相談者が僅かに1人で,且つ、相談内容も相談のみで十分足りるもので、事件にはならない無料相談をしただけでは、全く割に合わないと思われます。勿論、勤務弁護士は、見習いとして連れて行っただけで日当等は出ませんが、勤務弁護士の相談見習いにもなりませんでした。このような状況が数ヶ月継続するのであれば,民間企業であればとっくに廃止検討に入るのですが、相談センター委員会にも全く出席しておらず、動向は全く判りません。 ○平成24年2月25日(土)は年に1回の仙台弁護士会定期総会で私も午後4時過ぎには出席するつもりでしたが、打ち合わせが長引き、結局、午後6時からのあるホテルでの定期総会後懇親会だけに参加しました。この席で、仙台弁護士会法律相談センター予算も赤字に転換しつつあるような話をチラリと聞きましたが、大阪をはじめ全国の法律相談センターが相談者減少で同様の状況になっているはずです。 ○この原因は繰り返し記載していますが,法テラスの設立でこちらに相談者がゴソッと移動したこと、最近は多重債務・過払金事件が激減したこと、一部大量宣伝広告事務所にも相談者が移動したこと、更に司法書士・行政書士等隣接他士業者にも移動していること等があります。更に法テラスの弁護士費用扶助が浸透して、弁護士費用の法テラス料金への大幅ダンピングが進行し、弁護士業務単価が下がり、弁護士業界はかつてない二重苦三重苦の状況です。 ○しかし、かような状況でもお客様の心を捉えるマーケッティングに邁進し他の事務所との違いを強調したブランディング化を成功させて、僅かの開業期間で相当の収益を上げている事務所も存在します。逆に旧態依然のお客様が来るのを待つだけの姿勢で客がサッパリ来なくなっている事務所も相当あり、淘汰の時代をシッカリ認識して、マーケッティングに如何に励むか模索しているところです。 以上:1,618文字
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