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弁護士は儲からない-日本・韓国いずれも同様?

平成22年10月21日(木):初稿
○ある地方の多重債務事件と主に取り扱ってきた弁護士さんから、過払いバブルが終焉しつつある平成22年なって、急激に仕事が入らない時期が数か月続き、大変な焦燥感を感じ、泥縄式でマーケッティングに邁進しているとの話しを聞きました。確かに当事務所でも、平成22年に入って多重債務事件は相当程度減っています。桐での事件簿統計では、平成22年10月現在、多重債務事件の事件数では前年比25%減ですが、収入比は半分以下になっている感じがします。

○私の事務所では、幸い交通事故事件,男女問題事件等の収入で多重債務事件収入減をカバーし、大きな落ち込みにはなっていませんが、全体的に見れば平成20年をピークに減少傾向にあることは変わりません。この弁護士の収入の落ち込みは,おそらく全国の多くの弁護士が感じているものと思われます。

現代ビジネスの平成22年7月9日の記事に「実録『弁護士は儲からない』猛勉強して司法試験に受かって、やっと手に入れた憧れのバッジ・・・。しかし、就職先はなく、携帯1本&ネカフェで営業、年収300万円も。」なんて記事が掲載され、「バッジで食える時代は終わり、食うためにバッジを外す者さえ現れた。弁護士の残酷物語は、過酷さを増す一方だ。」と気の滅入る記述で終わっています。平成21年7月16日、ネットにどこかに掲載された以下の韓国弁護士業界の記事によると、一足先に弁護士残酷時代が始まっています。

○しかし大変だ,大変だと愚痴ばかり言ってても始まりません。この弁護士不況の中でも、懸命なマーケッティングで企業法務等一定分野で成果を上げ、不況とは無縁な弁護士も数多く存在します。勿論、不況に無縁とは当事務所のことではありませんが、必死の営業努力をして事業を維持していくのは,どんな事業でも当然のことです。当事務所でも、お客様に満足して頂き、リピーターになり、或いは、他のお客様を紹介して頂けるようになるにはどうしたらよいか、ああでもない、こうでもないと必死に考え、考えたことは直ぐに実行していく努力を継続していかねばなりません。

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平成21年7月16日配信韓国弁護士業界に関する記事

 今年1月に司法研修院を修了したKさんは、6カ月たつが仕事がない。法律事務所や大手企業などに入社するのは夢のまた夢で、開業弁護士のアシスタントとしての就職にも失敗したからだ。

 ソウル市瑞草区瑞草洞のいわゆる「法曹タウン」で開業して10年のY弁護士は、今年に入ってから1件も仕事がない。Y弁護士は「毎日事務所には出てくるが、同じように仕事がない弁護士たちとサウナなどに出かけて時間をつぶすのが日課」と話す。

 司法研修院を修了しても就職できなかったり、法律事務所を開設しても仕事がない弁護士が増えている。

 司法研修院によると、今年1月13日に研修院を修了した38期978人のうち、34人が先月の時点で仕事がないことが分かった。研修院修了生が数カ月も仕事がない、という事態は今期が初めてだという。

 司法研修院の関係者は「昨年の今ごろ進路を決められなかったのは3人しかいなかったが、今年は予想以上に就職難が深刻だ。不況の影響もあるが、年間1000人も誕生する弁護士の供給過剰も大きな原因だろう」と話す。仕事がない研修院修了生の中には女性が18人いて、男性の16人を上回っていることも分かった。誰もが希望する年俸を大きく引き下げて就職活動を行っているが、それでも職を得るのは難しいという。

 弁護士になって初年度の年俸も大きく落ち込んでいる。瑞草洞に弁護士事務所をオープンした場合、10年前なら研修院修了生には8000万ウォン(現在のレートで約594万円、以下同じ)は確実に支払われていたが、最近はこれが4000万ウォン(約298万円)から5000万ウォン(約373万円)に下がり、募集広告が出されるという。来年研修院を修了予定のKさんは、「就職の問題で頭が痛い。一人で開業するのも負担が大きいし、就職したくても受け入れてくれるところがない」と述べた。

事務所をオープンしても弁護士会の会費を支払えないほど、まったく仕事がないという弁護士も少なくない。ソウル地方弁護士会によると、6月現在で所属弁護士7900人のうち、毎月5万ウォン(約3700円)の会費の支払が遅れている弁護士は1762人いるという。そのうち3カ月以上支払が滞っているのは693人、12カ月以上も105人いることが分かった。

 ソウル地方弁護士会の関係者は「会費の納付を求めると、“社員の給料も支払えない”“不動産はあるがキャッシュはない”とかいった理由で支払を拒むケースが多い」と述べた。
 悪質な延滞者の中には、「行方不明者」となった弁護士も10人いるという。ソウル弁護士会の関係者によると、「所在を調べたところ、知人はもちろん、家族とも連絡を絶っているケースもある」とのことだ。

 弁護士業界の不況が続いているため、事件をあっせんするブローカーが弁護士依頼額の半分を持っていったり、時にはブローカーが弁護士を雇うという、違法な弁護士事務所まで登場している。
 通常、ブローカーたちが事件を紹介する際の紹介料は、依頼額の20%から30%が相場だった。ところが最近はブローカーが半分を要求しても、これに応じる弁護士がいるという。

 法曹界では、このような不況が一時的なもので終わらず、さらに深刻化する可能性もあるとして危機感が高まっている。司法研修院からは弁護士の資格を持つ修了生が毎年1000人ずつ輩出される上に、2012年からは毎年2000人の法科大学院(ロースクール)卒業生も社会に出てくる。

 今年6月現在、全国の弁護士数は1万946人だ。大韓弁護士協会の関係者は、「就職の問題や収入の減少など、弁護士にとって苦難の時代が本格的に始まった。激しい生存競争に勝ち抜いた弁護士だけが生き残ることができるだろう」と述べた。

姜訓(カン・フン)記者


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