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FRIDAY7/16号”実録弁護士は儲からない”雑感3

平成22年 7月13日(火):初稿
○「FRIDAY7/16号”実録弁護士は儲からない”雑感2」の続きです。
このFRIDAY7/16号”実録弁護士は儲からない”の記事全文が紹介されているページがありました。その記事の中で、私が一番印象に残った記事は次の部分です。
今後、増えすぎた弁護士によるパイの取り合いは、ますます激化し、仕事にあぶれる弁護士は増えていくだろう。そんな時代で生き残るため、「意識改革が不可欠だ」と訴えるのは首都圏で中堅クラスの事務所を営むボス弁のK氏だ。

「私見ですが、仕事がないと嘆いている弁護士には、仕事を開拓しようという気持ちが乏しい。これが最大の問題です。 以前の弁護士には、依頼者や知人の紹介がないと仕事を受けない『一見さんお断り』の料亭商売をしていた人も多かったけれど、今はそれでは通用しません。

 僕は即独組で、自宅へ掛かってくる電話を携帯電話に転送して、24時間仕事をしていました。毎晩外に出ていろいろな人と会い、名刺も月100枚以上は配るというノルマを自分に課した。人との関係を築くために、呼ばれればバスケでも野球でもやった。そうしてコツコツと依頼者を増やしていったのです。」
○普通の商売では、このような意識で仕事に取り組むことが当然のことです。合格者500人時代のこれまで弁護士が、その資格を取っただけで就職先が引く手あまたで、さしたる営業努力をすることがなくても食えたのは、合格者が500人に限定されていたからです。合格者500人が2000人、3000人と増えれば、500番以内でなければ、合格しなかったのが、3000番でも合格するわけですから、合格しやすくなることは確実です。合格しやすくなって人数が増えれば、一人当たりの仕事が減り、資格を取っただけで食えるようにはならなくなるのは当然のことです。

○合格者500人時代でも、「昔の弁護士は儲かる商売ではなかったはず」記載の通り、私の学生時代の昭和40年代当時は弁護士になっても若い内は仕事も乏しく楽ではないとの認識で、実際、東京で弁護士をしている親戚が居ると言う近所の方に、弁護士になっても経済的には大変らしいですよ、なんて話しを聞かされたこともこともありました。しかし、そんなに儲かる商売ではなくても、弁護士資格を取れば、食いっぱぐれはないだろうというのが、私の弁護士志望の理由の一つでした。

○残念ながら、2000人時代になった今は、弁護士資格を取れば食いっぱぐれはない、と言う時代ではなくなりました。程度の問題ではありますが、500人時代は、資格を取るまでに大変な苦労がありましたが、2000人時代は,その苦労は、ある程度は緩和されているはずです。問題は法科大学院なんて余計なお金のかかるところに入らなければならないとの苦労が増えたことです。これからの若い方のためには、誰でも受験できる予備試験コースを拡大して、余計なお金をかけなくても弁護士資格が取れるようにし、且つ、資格取得後は、先のK氏の心意気を持って、苦労しながら仕事に励んで弁護士としての食い扶持を確立できるような制度になればと思っております。
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