平成21年12月18日(金):初稿 |
○「弁護士の平均年収が平成18年以降大激減か?」で「年収ラボ弁護士の平均年収によると、弁護士の平均年収はに平成17年(2005)年の2097万円から平成18(2006)年は772万円と3分の1近くに大激減となっています。」と記載していました。年収ラボ弁護士の平均年収によると、弁護士の平均所得は平成18年772万円、平成19年852万、平成20年801万円と頭打ちのように記載されています。 ○ところが、弁護士実勢(弁護士センサス)調査集計結果(2008.06アンケート集計 総回答数4661)によると、以下の通り上記年収ラボ弁護士の平均年収と数字とは相当かけ離れた数字になっており、弁護士収入平成19年以降大激減とは思えません。経費控除前の総売上を平成17年と比較すると低額の2000万円以下が34.3%から38.5%に増加し、高額の1億円以上が3.3%から4.6%に増加しています。経費等を控除した申告所得でも、低額の1000万円未満が32.2%から36.1%に増加し、高額の5000万円以上が1.7%から4.4%に増加しており、貧富の差が開き始めたというところでしょうか。 ○我が仙台弁護士会は平成19年は確か59期生が一気に20人前後入会して285人位になったと記憶しており、その人数に割合をかけた換算計算では、1億円以上の売上を上げている弁護士が13名もいることになります。これはあくまで全国平均からの換算データであり、全国平均と同様に仙台弁護士会も貧富の差が開き始めているかどうかは、仙台弁護士会独自データがありませんので判りませんが。 平成19年弁護士の収入(経費控除前の総売上) 金額 割合 累計 (仙台弁護士会285名換算数、累計) 2000万円未満 38.5% 38.5% (109名、109名) 2000万円~4000万円24.1% 62.6% ( 69名、178名) 4000万円~6000万円11.3% 73.9% ( 32名、210名) 6000万円~8000万円 5.0% 78.9% ( 14名、224名) 8000万円~1億円 2.8% 81.7% ( 8名、232名) 1億円以上 4.6% 86.3% ( 13名、245名) 未回答 13.7% 平成19年弁護士の所得(経費等控除したもの) 金額 割合 累計 (仙台弁護士会285名換算数、累計) 1000万円未満 36.1% 36.1% (104名、104名) 1000万円~2000万円24.9% 61.0% ( 71名、175名) 2000万円~3000万円12.1% 73.1% ( 35名、210名) 3000万円~4000万円 5.7% 78.8% ( 17名、227名) 4000万円~5000万円 2.1% 80.9% ( 6名、233名) 5000万円以上 4.4% 85.3% ( 13名、246名) 未回答 14.0% ○以下、弁護士白書2009年版の弁護士の収入画像です。確かに貧富の差が開き始めたようで、20~30年未満経験の弁護士では、1億円以上の売上が9.6%即ち10人に1人近く居ることに驚きました。 ご参考に、私が如何に暇かを明らかにしていますが(^^;)。 以上:1,353文字
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