平成19年 5月31日(木):初稿 |
○サンフランシスコ視察旅行第4日目も3件の法律事務所を廻りました。今回のSF視察旅行は、3日間でSF市内9件もの法律事務所で聞き取り調査を行うもので、全て鈴木淳司弁護士のプロデュースであり、通訳等も殆どを彼及び彼の事務所のスタッフの方に行っていただき、彼の尽力無しには実現出来ないもので、鈴木淳司弁護士には改めて感謝いたします。 ○調査2日目の1件目は、全員で8人のスタッフを抱えた移民法専門の事務所です。パート弁護士に仕事の一部を手伝って貰うこともあるとのことでした。この事務所もHPを持ち顧客の3分の1はHP経由とのことです。電話帳(イエローページ)にも掲載しているが、これによる顧客はたまにしかなく、後は口コミとのことでした。移民法に付いての著作があり、これが有名で、待合室にこの本だけを置いておくと、訪問者は目を通さざるを得ず、これが依頼に繋がると言う話が印象的でした。移民法の専門認定も受けているが、顧客獲得にはあまり効果がなさそうです。報酬は、ワーキングビザ取得で2500~4000ドル、永住権取得で8500ドル程度とのことでした。 ○2件目は3人のパートナー弁護士と1名の事務員での不動産を専門とする事務所です。ここでもHP広告をしておりHP経由顧客は全体の4分の1を占め、その他にはイエローページと口コミ、従前依頼者の紹介等とのことで、広告方法としてはHPが相当程度普及していると感じました。昼食を取りながらインタビューをして、その後事務所を訪れましたが、事務所には3人のパートナーの部屋と事務員スペースでさほど広くはなく、ローコストでやっていると感じました。サンフランシスコでは競争が激しく、何か特色を持たせる即ち専門分野を持たないと経営は大変であり、自分が取り扱う不動産分野は専門領域認定がされていないので、認定される運動をし、認定されたら自分も取りたいと思っているとの話が印象に残りました。 ○3件目は、2人のパートナー弁護士、2名のオブカウンセル(準パートナー?)の4名の弁護士に4名の事務員のいる事務所です。驚いたのはHPは持っているが、顧客の殆どは従前からの固定顧客で、特に宣伝はしていないとのことでした。過去にローヤーズドットコムという値段の高いサイトを使って人身傷害の事件をとろうとしたが,全然客がなく、他方,小さいところに知財の広告を載せたら,1年で相当の収入になる事件が入ったことがあり、弁護士のマーケティングプログラムというものをあまり信用していないと言う話が印象に残りました。いったん掴んだ顧客のニーズに応じた全てのサービスが提供できるよう努めているため特に専門分野はもうけていないとのことですが、若いけれども大変やり手の弁護士さんと感じました。 ○夕食は待望のカニ料理で一心不乱にむしゃぶりつきました。このカニ料理については後日機会があれば詳しく記録を残したいと思っております。 以上:1,201文字
|