平成19年 5月30日(水):初稿 |
○サンフランシスコ視察旅行第3日目からいよいよ弁護士事務所の訪問調査開始です。 調査質問事項は経歴、事務所概要、事務所の特色・専門分野等、宣伝広告等顧客開拓方法、事務所規模等多岐に渡りますが、宣伝広告方法等を中心にレポートします。 ○1件目は弁護士一人、イソ弁一人と秘書一人(4名の専門家の共通)の典型的個人事務所です。訴訟案件が中心で特に控訴審事件に力を入れているとのことでしたが、顧客開拓方法としては事務所HPをフル活用し、年間300万ドルの予算で検索サイトの上位に来る契約を締結し、事務所顧客の50%がHP、25%が電話帳イエローページ、残り25%が口コミとのことでした。 ○2件目は弁護士8名、事務員4名の共同事務所です。内5名の弁護士と1名の事務員は支店勤務のようです。仙台だったら弁護士8人もいれば大事務所ですが、アメリカでは小さな共同事務所です。意外だったのは、顧客開拓方法として宣伝広告は殆どしていないとのことで、事務所HPもないようでした。顧客の殆どは口コミで訪れ、宣伝広告をしなくてもこれまでは全く問題がなかったとのことでした。印象的だった言葉は、小さい事務所がうまくいく秘訣として雇っている弁護士やアシスタントに対して,私がそうされたいと思っていることをするように努め、友達や家族のような関係を作るように努力し、仕事以外でもいろいろと懇親を図っているということでした。 ○3件目は飲酒・薬物使用等運転専門の65歳の弁護士一人事務所です。事務員は妻と一緒に事務所を借りている他の7名の弁護士との共通受付スタッフが1名だけでした。コスト削減を徹底しています。事務所の入り口部分の壁には専門登録認定証が入った額が飾られ、飲酒・薬物等運転専門であることは、イエローページに大きく且つ複数ページに広告を掲載し、更に事務所HPも作成していました。顧客は、30~40%がイエローページ、HPが15~20%、その他口コミ等とのことでした。 イエローページの裏表紙に大きく掲載した広告を紹介してくれました。 ○鈴木淳司弁護士のプロデュースでそれぞれ特徴ある事務所を3件回って見ましたが、アメリカの弁護士は兎に角元気があるなと言うのが感想でした。一緒に回った日弁連業務改革シンポ第1分科会委員の各位も、元気すぎるくらいの人が多いのにも驚きましたが。 以上:964文字
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