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平成 6年 9月22日(木):初稿 平成17年 1月 8日(土):更新 |
以下、交通事故の損害賠償の際、よく問題になる点について簡単に説明します。 金額の基準は、原則として(財)日弁連交通事故相談センター「交通事故損害額算定基準」平成16年1月第19訂版(以下、日弁連青本といいます)によります。 1.治療費関係 ⅰ) 健康保険の使用は? 交通事故による傷害でも健康保険がききます。医者の中でも交通事故の場合、自由診療しかできないという人もいますが、それは間違いです。(昭和43年10月12日付厚生省保険局保険課長、同国民健康保険課長連名通知) 後々のことを考えると(ex.過失相殺)、交通事故の場合でも健保診療を受けた方が得です。 健保診療と自由診療では治療内容にそれ程差がないのに、後者の治療費が高額になることが多いようです。 ⅱ) 医師以外の治療費は? 鍼灸・マッサージ費用、温泉療養費等の正規の医師以外の治療による費用や特別室等の特別の治療費や医療器具、補助器具購入費は、原則として医師の必要であるとの証明書がない限り損害として認められませんが、傷害の部位、程度、症状等から接骨院や整骨院の治療費を損害と認められる場合もあります。 ⅲ) 通院交通費はどこまで? バス、電車料金が原則です。傷害の程度によってはタクシー料金が認められることもあります。自家用車の場合はガソリン代等の実費相当額。看護のための近親者の交通費も請求できます。 ⅳ) 付添費(介護料)はどこまで? 医師の指示または受傷の程度、被害者の年令等により必要があれば職業付添人は実費全額。近親者付添人の場合は入院付添1日につき5500~7000円、通院付添(幼児、身障者など必要な場合)1日につき3000~4000円です。 重度後遺障害の場合は、将来の付添費として原則として平均余命までの間の職業付添人の場合は実費全額、近親者付添の場合は1日6500~8500円が、又障害の内容によっては将来の治療費や衛生費等の雑費も定期金又は一括支払として認められます。一括支払の場合、逸失利益を認める期間は障害の内容により異なり、又次頁の逸失利益と同様に中間利息は控除されます。 以上:895文字
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