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平成18年 7月10日(月):初稿 |
○交通事故損害賠償請求訴訟における争いの大きなものの一つに現在の症状が後遺障害に該当するかどうか、又該当するとしてその等級程度はと言う症状の解明と更に加えて現在の症状と交通事故との因果関係等の医学上の問題があり、私が現在扱っている交通事故事件も死亡事件以外の殆どが医学上の問題点を抱えています。 ○従って交通事故専門弁護士を目指す場合最低限の医学知識が必要であると交通事故エキスパート弁護士からいつも言われてきました。この経緯は「交通事故事件取組には医学知識が不可欠」にも記載しております。弁護士が交通事故賠償請求に必要な医学知識を習得するのに必要な文献としては、交通事故110番の「後遺障害」が大変役に立ちますが、日弁連交通事故相談センターHPに掲載されている「交通賠償に必要な医学知識」と言うPDFファイルや、株式会社ぎょうせい発行Q&A交通事故診療ハンドブックも役に立ちそうです。 ○今後、これらの文献を元に私の備忘録として「交通賠償に必要な医学知識」をまとめていきますが、先ず医学的な証拠(医証)について検討します。 ・加害者側入手医証 □自動車損害賠償責任保険診療報酬明細書 □自動車損害賠償責任保険調剤報酬明細書 但し個人情報保護法施行によりこれらの医証取得にも被害者の同意書が必要。 ・被害者側必要医証 東京地裁交通専門部要請医証 □診断書(入通院実日数の記載のあるもの) □診療報酬明細書 □領収証(治療費) □後遺障害診断書 □カルテ(診療録) カルテ(診療録)の具体例 □看護記録 □医師記録 □リハビリテーション実施記録 □手術承諾書 □入院注射表 □所検査結果記録 □医師指示表 □投薬記録 □紹介状(診断情報提供者) □レントゲン・CT・MRIのフィルム □診療報酬請求書 (注)□レントゲン・CT・MRIのフィルムは診療録と別扱いになっている場合もあるので調査嘱託手続においては特に記載すること。 診療録は通常入院記録分と通院記録分が分けられている。 ○診療録の保存期間は5年間(医師法24条2項)であり、期間経過前に医証の取寄が必要です。 以上:852文字
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