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人身傷害補償担保特約-賠償を自分の保険会社へ

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平成18年 6月 4日(日):初稿
○最近、人身傷害補償担保特約についての相談事例が数件立て続けにありました。人身傷害補償担保特約とは、アクサダイレクトの保険用語辞典では次のように解説されています。
お車の運転者および同乗者に対する保険です。運転中の事故によって死亡したり、身体に後遺障害または傷害を被った場合、加害者との示談解決を待たずに、過失割合にかかわらず定められた基準に基づいて算定した損害額を契約金額の範囲内でお支払いする特約です。なお、記名被保険者とそのご家族であれば、歩行中に自動車事故にあわれた場合についても補償の対象となります。

○この保険特約は、平成10年10月1日、東京海上日動火災保険株式会社から自動車保険両立の完全自由化の目玉として通称TAP(Tokio Automobile Policyの略)の名前で発売され(現時点の商品名はトータルアシスト)、他の保険会社も追随して発売しているものです。

○従来の自家用自動車総合保険(SAP)は①対人賠償保険、②自損事故保険、③無保険車傷害保険、④対物賠償保険、⑤搭乗者傷害、⑥車両保険がセットで他は特約でつけられるものでしたが、これは自分が加害者になった場合、被害者のためにかけると言う意識が強く、自分が被害者になった場合の約款で重要な③無保険車傷害保険の存在も見落とされがちでした。

○無保険車傷害保険は、自分が被害者になったが、加害者が任意保険に加入しておらず、支払能力もない場合、自分がかけた保険会社に損害賠償請求できると言う極めて重要な保険で、私自身の取扱例で何件かこの保険金請求をしたことがありますが、これは傷害の程度が死亡又は後遺障害を残した場合に限られており、制約の大きいものでした。

○しかし人身傷害補償担保特約は、自分が被害者になった場合、「加害者との示談解決を待たずに、過失割合にかかわらず定められた基準に基づいて算定した損害額を契約金額の範囲内でお支払いする特約」であり、傷害の程度も問わず、後遺障害に至らずとも損害が補償されるものであり、被害者になった場合、大変大きな力となる特約です。

○恥ずかしながら今般立て続けにこの人身傷害補償担保特約についての相談を受けるまではこの特約の存在を知りませんでした。保険はSAPからTAPの時代になったと言うことは聞いていたのですが、その中身について検討してなかったからで、交通事故に熱心に取り組むとの宣言に恥じるもので厳しく反省し、約款を十分に検討し交通事故被害回復の重要武器として活用していこうと思った次第です。
以上:1,046文字

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