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”パソコンでのメモ”を繰り返していると脳力が落ちる-とは限らず!

平成27年 9月 9日(水):初稿
○経営コンサルタント横山信弘氏の「絶対達成2分間バトル」というサイトの2015年9月8日記事「どうして『パソコンでのメモ』を繰り返していると脳力が落ちるのか?」に「パソコンでメモをとっていると、キーボード入力のスキルは高まるかもしれませんが、肝心の脳が鍛えられません。思考のインフラに厚みが出ないので、たまに手書きでメモをとろうとしてもうまくできず、だからパソコンにしがみつく、という悪循環になります。」との記述があり、ちと、考えさせられました。

○私自身、20年以上前から、お客様との打合せのメモは、パソコンで取っており、ペンで紙にメモを取るのは、例外的な場合のみです。横山氏の記事によると、パソコンによるメモでは「肝心の脳が鍛えられない」とのことです。それみろ、小松弁護士の脳力が弱いのはそのためじゃないかと言われると、返す言葉がありません(^^;)。が、少しばかり反論します。

○平成13年2月に仙台弁護士会会報に寄稿した「これからの弁護士-三大特権喪失の時代に備えて」に、「四 迅速事務処理体制 (中略) 7,8年前までは、打ち合わせではメモを取り、依頼者が帰った後にじっくり起案するスタイルであった。この方法では、聞き忘れたことなど後で依頼者に確認する必要が生じるなど不効率で時間がかかった。これに対し依頼者の居る間に書面を作ることの習慣化により事情聴取もより集中化し、文書作成の時間は半分以下に短縮されたと自分では思っている。」と記載しています。

○弁護士の仕事の多くの部分は書面作りです。お客様の相談を受け、事件として受任すると、事件の相手方に対する通知が必要になる場合が多々あります。私の場合、簡単な催告書等は、お客様の目の前で、お客様用ディスプレイに映しながらその場で催告書面を作ってお客様のご了解があれば、その場で、スターファックスによって相手方FAX番号にFAX送付することを原則としています。勿論、FAX送付する前に相手方に電話してこれからFAXを入れますとの事前通告も原則としています。

○この方法だと、例えば売買代金請求事件の当初の催告書発送処理は、早ければ30分程度で終了し、お客様も弁護士に依頼したら直ぐに事件処理に取りかかって貰い、第一段処理は終了し、その処理過程も確認したことでご満足でお帰り頂きます。

○売買代金請求訴訟を依頼された場合も、内容に特に学説・裁判例等の検討が必要な場合を除いて、シンプルな例では、お客様の前で訴状を完成させて、完成した訴状をお客様に印刷してお渡しして、これで良いかどうか検討して頂きます。

○パソコンでメモを取る最も重要な場面は、準備書面の作成です。訴訟を提起すると答弁書・準備書面と、双方の主張について準備書面での応酬が何回か続きます。この準備書面作成もお客様と打合せをしながら、その場で作成することを原則としています。「打ち合わせではメモを取り、依頼者が帰った後にじっくり起案するスタイル」は、時間がかかって仕方なく、お客様の目の前で作成する方が遙かに時間を短縮できます。

○このように私は20年以上前から、「パソコンでメモを取る」を通り越して「パソコンで、即、文章を作成」する習慣となっており、このスタイルを変えては、到底、仕事になりません。勿論、机にはメモ用紙も置いてあり、ペンで紙にメモをすることもありますが、文章作りにおいては、パソコンメモがメインで、ペンのメモは補足に過ぎません。

○お客様の話を聞いて、即「通知書」や「準備書面」等の文章化して入力する作業は、相当、脳力を使用し、相当の訓練が必要です。お客様のバラバラなご説明を瞬時にまとまりのある体裁良い文章としなければならないからです。実際、司法修習生や、新米弁護士にこの方法をやらせても簡単にはできません。この方法に慣れるには、相当、脳力を高めなければならないと自負しています。お客様の話を聞きながら、パソコン入力を繰り返す訓練でこの能力を獲得していきますが、私は、その過程で、「脳力が鍛えられない」はずはないと確信しています。
お前は、そんなに脳力が鍛えられているのかと、問われると全く自信はありませんが(^^;)。
以上:1,710文字

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