令和 2年 7月25日(土):初稿 |
○階段昇りは足腰の良い運動になると確信しており、14階建てマンションの7階にある事務所までエレベーターを使わず、階段を歩いて、且つ、一段置きに上っていた時期がありました。しかし、7階まで階段を一段置きに上ると、結構、息が上がり、ここ10年程はエレベーターが点検中などで使えないとき以外は、7階まで歩いて上ることはなくなっていました。 ○しかし、下りは、7階から1階まで歩いても殆ど息が上がることがなく、楽に行けるので、エレベーターがなかなか来ない時など、歩いて下ることが多くあります。但し、何かの機会に、階段の下りは膝に負担がかかるので余り歩かない方が良いと知らされたことがあり、下り階段を歩くのは控えた方が良いと覚えていました。 ○ところが、令和2年7月24日の昼過ぎに再放送されたNHK番組「美と若さの新常識」の「階段は下るだけも良い筋トレ!」を見て驚きました。20代から30代の女性6人が、3人ずつのグループに分かれ、東京タワーの階段1800段を、一方は登りを歩き下りはエレベーター、他方は登りはエレベーター、下りは階段を歩く実験をしました。 ○その結果、心拍数を計測すると、登りチーム3人は、79→183、104→175、92→171と大幅に上昇しましたが、下りチームは、97→118、79→109、74→86とさほど上昇していません。やはり、息が上がるのは階段昇りで、階段下りはさほど運動になっていないと思わせました。 ○ところが、翌日、意外なことが起こりました。下りチームは、全員が筋肉痛で歩くのも辛い状況になっているところ、上りチームは、筋肉痛は全然なく、疲れもスッカリ回復していると言います。私は、1800段もの階段ですので、てっきり、上りチームに筋肉痛や疲れが残るとばかり思っていましたが、結果は全く逆でした。 ○この結果について、鹿屋体育大学山本教授は「上りだと、心臓や肺に大きな負担がかかるから、息が切れたり心臓がドキドキして苦しいなって思います。下りは心臓や肺には負担がほとんどかかりません。どこに負担がかかるかというと、筋肉に負担がかかっています。特に足でブレーキをするために、太ももの前面の大腿四頭筋というところに負担がかかるんです。」と解説されています。 ○山本教授は、さらに「下ると、上りよりも少し強めの衝撃が筋肉にかかり、筋の中の細い繊維が少し壊れるんです。そのあとに、壊れた筋の繊維が修復されます。そのときに筋肉が強くなるし、筋力もアップすると説明されることが多いです。」と解説してくれました。階段下りが、立派な筋トレになる理由は、足にかかる衝撃の強さで、階段を昇るときより、下るときの衝撃が2倍になっています。 ○下りの衝撃は、平らなところをジョギングしているときの衝撃とほぼ同等か、それ以上ぐらいにきつい衝撃で、下りは楽に感じるが、実は身体にかかる衝撃は、上りより下りの方が2倍は大きいとのことで、1000mを上り下りしたときの筋肉損傷度は、下りが上りの3倍近いとのことです。階段下りは筋肉の損傷が大きいだけでなく、骨密度も高めると言うことで良いことずくめに解説されています。問題は、階段下りは、膝にも相当負担がかかりそうで、この点どうなのか調査を継続します。 以上:1,335文字
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