平成20年 7月19日(土):初稿 |
○「嗚呼!メタボ症候群か-筋肉年齢の重要性」の話を続けます。 「わかさ」2008年8月号には石原結實医師だけでなく数名の医師が筋肉の重要性を説明しており、私のウエイトトレーニング意欲喚起と維持のため備忘録としてまとめます。 ・日米共同研究機関・放射線影響研究所専門委員佐々木英夫氏報告 全身の筋肉量と強さの指標となる握力と死亡率の関係についての30年間の追跡調査結果によると、55~64歳男性では、平均的握力グループの死亡率を1とした場合、握力が最も強いグループの死亡率は0.72、握力が最も弱いグループの死亡率は1.38で握力が強いほど長寿であることが判明。 更に死因をガン・心臓疾患・脳卒中・肺炎に分けて握力の強さとの関連を調べると、ガンを除いて握力が強いグループほど死亡率が低くなっていることも判明。 この原因は、筋肉の主要な材料であるタンパク質の代謝は筋肉量が多いほど活発となり、筋力が強いほど、タンパク質を原料とする白血球や抗体の合成が円滑に行われて免疫力がアップするため。また筋肉量が多いほど血糖を取り込んでエネルギーに換える能力が高まり、肥満や糖尿病、動脈硬化を招きにくくなる。 ・戸田クリニック院長戸田佳孝医師報告 下肢筋率(体重に占める太ももの筋肉量)と健康との関係調査の結果、 35~60歳の女性では、 脂質異常症発症率は、下肢筋率の高いグループが19%、低いグループが40%、 高血圧発症率は、下肢筋率の高いグループが0.3%、低いグループが10%、 60歳以上の女性では 高血圧発症率は、下肢筋率の低いグループが27%で高いグループの2倍、 60歳以上の男性では 脂質異常症発症率は、下肢筋率の低いグループが57%で高いグループの2倍以上 と判明。 この原因は、太ももの筋肉は収縮と拡張を繰り返すことで血液を足から心臓に送り返す働き(第2の心臓)があり、太ももの筋肉が発達しているほど血流が良くなり血圧も安定し、太ももを含む下半身筋肉は体全体の7割以上を占めるため消費エネルギー量も多く下肢筋率が多いほど脂肪が溜まりにくくなるから。 以上:861文字
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