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2012年6月1日発行第78号”弁護士には夢がある”

平成24年 6月 1日(金):初稿
横浜パートナー法律事務所代表弁護士大山滋郎(おおやまじろう)先生が毎月2回発行しているニュースレター出来たてほやほやの平成24年6月1日発行第78号「弁護士には夢がある」をお届けします。
今の世の小学6年生の夢の一つが、「ラクしてお金持ちになること」だそうですが、これは私の夢の一つでもあります(^^;)。

○これは多くの人々の本音の夢と確信していますが、「お金持ち」の程度、「ラクして」しての意味は、人によって相当異なるでしょう。数十億、数百億のお金を貯めて初めて「お金持ち」と思う人から、私のように老後、子供や社会の世話にならず何とか暮らせる程度のお金を貯めれば「お金持ち」と思う層まで色々です。

○問題は「ラクして」の意味でしょうね。一般的にはろくに働かなくても、他人に比べて努力しなくても、お金が稼げる様になるとの意味でしょう。その意味では、司法改革前の弁護士の様に「独占・寡占・競争排除」の特権に守られてさしたる営業努力もせずにお金を稼ぐのも「ラクしてお金持ちになる」ことと大して変わりません。

○私も「ラクして」お金を稼ぎたいとの意欲は人一倍持ってきたつもりです。しかし、私の場合の、「ラクして」は「特権に守られて」ではなく、如何に合理的に、無駄を省いて、余計な労力は使わないで、お金を稼ぎたいとの夢実現を目指して法律事務処理のIT化を図ってきたつもりです。
なんて偉そうなことを言いましたが、以下の、キング牧師、松下幸之助・本田宗一郎各氏の夢に比べるとなんてちんけな夢だと情けなくなります(^^;)。

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横浜弁護士会所属 大山滋郎弁護士作

弁護士には夢がある

かつて、マーティン・ルーサー・キング牧師は、「私には夢がある」と演説しました。私も高校生のころ、原文を暗記したものです。キング牧師の「夢」は、多くの人々の心を打ったんですね。
「私には夢がある。ジョージアの赤い丘の上で、奴隷の子孫と、奴隷所有者の子孫が、友達として同じテーブルにつく日が来るという夢が。」
「私には夢がある。私の4人の小さい子ども達が、肌の色ではなく、内なる人格で評価される国に住める日が、いつか来るという夢が。」

自分のことではなく、社会の為、多くの人達の為になることを願う「夢」には、沢山の人々が共感し、社会を動かす力が生まれるんですね。

話は変わりますが、小学6年生の娘が学校で、将来の夢を書くことになったんだそうです。娘は「まだ決まっていないから白紙で出したんだ。」と言っていました。そこで、他の子供達は、どんな「夢」を書いたのか、娘に聞いてみたんです。多くの子が書いていた「夢」は、次のようなものだったそうです。
「安定した仕事につくこと」(へっ?)
「良い大学に行くこと」(はあー)
「ラクしてお金持ちになること」(おいおい!)

なんだそりゃ、という気になりますね。
もっとも、考えてみますと、皆がそれなりに豊かになった現代では、かえって「夢」を持ちにくくなっているのかもしれません。

松下幸之助は、戦後の廃墟の中で、蛇口をひねれば水が出るように、日本中どこでも電化製品が溢れているような社会を夢見たそうです。本田宗一郎も、皆が自由にオートバイに乗れるような社会を夢見たんですね。戦後の貧しい時代でしたら、こういう「夢」は多くの人の共感を得られたんでしょう。しかし、今の時代そんな「夢」を語っても、誰も感動してくれないでしょう。

というわけで、今回は、弁護士はどのような「夢」を持ち、社会に語っているのかを考えてみます。
かつての、国家や軍部が無茶をして、個人の権利を平気で侵害していた時代でしたら、「人権が守られ、みんなが自由に暮らせる社会を作る!」というのは、多くの人の共感を得ることのできる「夢」だったと思います。しかし、今の世の中では、そのような「夢」に共感する人の方が少数派でしょうね。「人権・人権と言いながら、現実に弁護士がしていることは、悪い奴の味方をして、犯罪被害者の権利を踏みにじっているだけじゃないか!」なんて思っている国民の方が、多数派かもしれないのです。

社会の人達の共感を得られる「夢」を提示できない中、現在多くの弁護士が迷走しているように思えます。弁護士が現状で一番夢中になっている活動は、弁護士になる人数を減少させるよう、国に対して働きかけることなんです。弁護士の数が増えると、競争が厳しくなり、お客の取り合いが起こって大変だから、弁護士になる数を減らせ減らせと主張しているんですね。これでは、「ラクしてお金持ちになること」が「夢」だと言っている小学生を笑えません。

多数の人の共感を得ることができる「夢」を持つのが難しい現代社会で、弁護士としてどのような「夢」を国民のみなさんにアピールできるのかが、全ての弁護士に問われているのだと思います。

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◇ 弁護士より一言

5年生の娘にも、将来の夢があるのか聞いてみました。すると、夢は3つあるんだと、元気一杯に答えてくれました。
「1つ目は、サヤエンドウ・スナックを食べること」(はぁ?)
「2つ目は、コンビニのおにぎりを100個食べること」(あ、アホか!)
「3つ目は、もっと頭が良くなること!」(・・・)

親として、3つ目の夢だけは、何とか実現して欲しいものだと、強く思ったのでした。
引き続きコメントを楽しみにしております。
以上:2,259文字

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