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拒否を無視して支払を強要する行為への対処法3

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平成24年 5月23日(水):初稿
○「拒否を無視して支払を強要する行為への対処法」に記載したとおり、「ひとたび代理人を選任した場合には、その相手方は、直接本人と交渉してはならないとの一般規定を設けることが必要である。」として、「代理人依頼権確保に関する法律(仮称)の制定」についての検討を担当していますが、「拒否を無視して支払を強要する行為への対処法2」を中途半端に記載したとおり、なかなか考えが進みません。

○先ずは現行法の規定から、この拒否を無視して支払を強要する行為を規制することに関係しそうなものを探しています。先ず軽犯罪法です。軽犯罪法は、昭和23年5月1日に制定された、さまざまな軽微な秩序違反行為に対して拘留、科料の刑を定める法律で、拘留とは、1日以上30日未満(最長29日)の範囲で受刑者を刑事施設に拘置する自由刑、科料(とがりょう)とは1000円以上1万円未満(9999円以下)を強制的に徴収する財産刑です。

○支払を強要する行為の典型は、面会して、直接、支払を催告する言葉を発することですが、これを規制するのに関係しそうな軽犯罪法規定としては、
第1条 左の各号の一に該当する者は、これを拘留又は科料に処する。
(中略)
28.他人の進路に立ちふさがつて、若しくはその身辺に群がつて立ち退こうとせず、又は不安若しくは迷惑を覚えさせるような仕方で他人につきまとつた者
(中略)
32.入ることを禁じた場所又は他人の田畑に正当な理由がなくて入つた者


○上記28号は、支払催告を拒否し、或いは裁判手続で請求するよう回答し、直接話はしないので帰って頂きたいと要請していることを無視して、拒否者の身辺近くに留まって支払催告を繰り返す場合、「その身辺に群がつて立ち退こうとせず」、或いは「不安若しくは迷惑を覚えさせるような仕方で他人につきまとつた」として、刑事告訴することも理屈上は可能です。

○各都道府県レベルでの迷惑防止条例に規定がないか探してみましたが、近くでは岩手県平成11年12月17日条例第78号公衆に著しく迷惑をかける行為の防止に関する条例に以下の規定がありました。
第8条(つきまとい行為等の禁止)
 何人も、みだりに、特定の者に対し、追随、待ち伏せ又は住居、勤務場所若しくは学校の訪問を反復して行い、かつ、威迫して面談その他義務のないことを行うよう要求してはならない。
第9条(電話等による嫌がらせ行為の禁止)
 何人も、みだりに、特定の者に対し、反復して、電話又は文書により、虚偽の事項若しくは卑わいな事項を告げ、若しくは威迫し、又は無言の電話をかけてはならない。
第12条(罰則)
 第2条から第10条までの規定のいずれかに違反した者は、10万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。


宮城県にも昭和42年10月16日宮城県条例第29号公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例がありますが、残念ながら岩手県条例の第8,9条に相当する規定はありません。

以上:1,212文字

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