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重畳的債務引受後債務者と引受人は連帯債務が原則との判例紹介1

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平成26年 5月10日:初稿
○現在、併存的(重畳的)債務引受がなされたときの従来の債務者と引受後の債務者の関係について論じた判例を探しています。原則として連帯債務となると解するのが一般とされており、その具体的判例を出来るだけ多く探す必要に迫られており、その1件目、昭和43年11月29日東京高裁判決(金融法務事情539号22頁)の判決理由です。

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判決理由)
一 被控訴人が昭和34年9月初旬Aに25万円を貸付けたこと、その際Aは被控訴人に対し債権者B連帯債務者CおよびD、債権額56万5000円を内容とする千葉地方法務局所属公証人○○○○作成昭和33年第493号債務弁済契約公正証書一通(本件公正証書)を交付したこと、右公正証書は控訴人が債務者CおよびD両名の代理人として関与して作成されたものであること、控訴人が昭和37年4月27日被控訴人との間で被控訴人主張の内容の金銭支払契約(本件支払契約)を結んだこと、その後控訴人とEとの民事訴訟が解決し控訴人は同人から昭和37年7月80万円および昭和39年9月125万円を受取つたこと、以上の事実は当事者間に争いがない。

 すなわち、控訴人は昭和37年4月27日被控訴人との間で「当時控訴人とEとの間に争われている民事訴訟が解決次第控訴人は被控訴人に対し金24万円を支払い、それと引換に被控訴人は控訴人に前記公正証書を引渡す」旨の契約をしたこと、並びにその後右民事訴訟が解決したことは当事者間に争いがない事実である。よつてこれに対する控訴人の各抗弁につき先ず判断する。

二 控訴人の抗弁中原判決事実欄に同人の主張(二)ないし(四)として記されているものについては、当裁判所はいずれもその理由がないものと判断するものであつて、その理由は原判決理由二(一)ないし(二)前段に記すとおりであるからこれを引用する。

三 次に同(五)の抗弁、すなわち、前記当事者間に争ない本件支払契約がAの被控訴人に対する前認定の25万円の債務の重畳的引受になるかどうかについて検討する。
1《証拠》によれば、被控訴人はAに対し昭和34年9月初旬本件の25万円を貸付ける前に別口で15万円と20万円を無担保で貸していたもので、本件公正証書その他の書類は本件の25万円の貸借の際にAから担保として受取つたのであるが、その際の借用証書(甲第5号証)の文言に照らしても、また本件公正証書の債権者がB(Aの母)で同人は本件25万円の借入につきFとともに連帯保証人となつているのに対して前記別個の二口の貸金については同人が債務者または保証人となつていたかは明確でないことや、前記二口の借入金についてはAが当時既に少しづつ返済していたことが《証拠》によつて認められることなどを考慮すると、本件公正証書その他の書類が担保する債権は本件の25万円だけであつて、前記別口の貸金は含まないと認められ、被控訴人本人尋問の結果中この認定に反する部分は措信できない。

2《証拠》を総合すると、本件公正証書は控訴人が債務者D、C両名の代理人として関与作成されているが事実は控訴人は右両名よりその代理権を与えられておらずかような公正証書がAから被控訴人に前記貸金の担保として交付され、被控訴人がその担保の実行として右両名に公正証書記載の金員の請求をしたため、右両名は被控訴人および控訴人に対し右公正証書が偽造である旨抗議したこと、そこで控訴人は被控訴人に対し本件公正証書は偽造であるから返して貰いたいと申し入れたところ、被控訴人は、Aに25万円貸してあるから無償では返せない、1万円まけるから24万円払えば返す、と答えたので控訴人もAのため右金員を支払つて自らは本件公正証書の返還を受けようとするに至り、本件支払契約が結ばれたものであることが認められ、《証拠》中右認定に反する部分も措信できない。

3右1および2に認定した本件支払契約成立の事情にかんがみると、右支払契約は、債務者A、連帯保証人B、Fの被控訴人に対する元金200万円の貸金債務中同24万円の範囲につき、控訴人と被控訴人との間で控訴人が右Aの貸金債務を同人と共に支払うことを約して結ばれた重畳的債務引受契約であると認めるのが相当である。しかして重畳的債務の引受において本人の債務と引受人の債務とは特段の事由ない限り連帯債務と解すべきものであるから(控訴人は不真正連帯債務というが、これは法律上の見解を述べたものにすぎず、裁判所はこの見解に拘束されるものではない、控訴人はAの貸金債務につき24万円の限度で連帯債務を負うに至つたものといわざるを得ない。且つ右連帯債務者間には負担部分の定めについての格別の特約の存在は認められないから右負担部分はAと控訴人においてそれぞれ2分の1ずつとなすべきである。

以上:2,002文字

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