サイト内全検索
 

[全 5939頁] 本日 昨日累計
ご訪問有り難うございます。当HPは、私の備忘録を兼ねたブログ形式で「桐と自己満足」をキーワードに各種データを上記14の大分類>中分類>テーマ>の三層構造に分類整理して私の人生データベースを構築していくものです。
なお、出典を明示頂ければ、全データの転載もご自由で、転載の連絡も無用です。しかし、データ内容は独断と偏見に満ちており、正確性は担保致しません。データは、決して鵜呑みにすることなく、あくまで参考として利用されるよう、予め、お断り申し上げます。
また、恐縮ですが、データに関するご照会は、全て投稿フォームでお願い致します。電話・FAXによるご照会には、原則として、ご回答致しかねますのでご了承お願い申し上げます。
■ 携帯電話やスマートフォーンでご覧いただいてます皆様へ。下記からもアクセス可能です。ご利用下さい
・モバイル版トップページ http://komatsu-law.com/ ・交通事故関係 http://komatsu-law.com/koutu/
・男女問題関係 http://komatsu-law.com/danjyo/ ・相続家族関係 http://komatsu-law.com/souzoku/
相談専用ホームページ
  

H30- 8-19(日):小松家2回目のSF家族旅行第5日目-最終日、これから帰路につきます
ホーム > 趣味 > 海外旅行 > 「小松家2回目のSF家…」←リンクはこちらでお願いします

恐れ入りますが、本ページは、会員限定です。

以上:21文字
ホーム > 趣味 > 海外旅行 > 「小松家2回目のSF家…」←リンクはこちらでお願いします
H30- 8-18(土):小松家2回目のSF家族旅行第4日目-ジェリーベリー・ファクトリー等見学
ホーム > 趣味 > 海外旅行 > 「小松家2回目のSF家…」←リンクはこちらでお願いします

恐れ入りますが、本ページは、会員限定です。

以上:21文字
ホーム > 趣味 > 海外旅行 > 「小松家2回目のSF家…」←リンクはこちらでお願いします
H30- 8-17(金):小松家2回目のSF家族旅行第3日目-ナパワイナリー巡り
ホーム > 趣味 > 海外旅行 > 「小松家2回目のSF家…」←リンクはこちらでお願いします

恐れ入りますが、本ページは、会員限定です。

以上:21文字
ホーム > 趣味 > 海外旅行 > 「小松家2回目のSF家…」←リンクはこちらでお願いします
H30- 8-16(木):2018年08月16日発行第227号”観賞用弁護士”
ホーム > 事務所 > 大山滋郎弁護士ニュースレター2 > 「2018年08月16…」←リンクはこちらでお願いします
横浜パートナー法律事務所代表弁護士大山滋郎(おおやまじろう)先生が毎月2回発行しているニュースレター出来たてほやほやの平成30年8月16日発行第227号「観賞用弁護士」をお届けします。

○大山先生、高い弁護士費用を請求できるように「今後は、観賞用のイケメン弁護士を採用していこうと、心に誓ったのでした。」とのことです。しかし、イケメンだけでは、高い費用が取れる観賞用弁護士にはなりませんね。イケメンなだけではなく、大山先生のように自ずとにじみ出る何かがないと観賞用弁護士にはなりません。私も大山先生のような高い費用の取れる観賞用弁護士になりたいのですが、夢のまた夢です(^^;)。

*******************************************
横浜弁護士会所属 大山滋郎弁護士作

観賞用弁護士


先日、デパートのフルーツ売場に行ったら、四角いスイカを売っていました。値段が1万円以上するのにも驚きましたが、スイカの脇に置かれた注意書きには感動したのです。「四角いスイカは観賞用です。」

食べられないスイカが、普通のスイカの数倍の価格で売られているんですね。これを見たとき、世の中の仕組みについて、一気に悟りを開きました。つまり、実用性が低いものの方が、値段が高いんです。食用の魚は、いくら高くてもたかが知れています。その一方、観賞用の鯉や金魚は、1千万円のものなどざらにあるようです。

腕時計なんかもそうです。正確な時間を教えてくれる、実用性の高い電波時計などは数千円で買えます。それに対して、故障ばかりしている機械式の高級時計は、数千万円もするんです。我家の昭和2年製柱時計なんて、1日に10分も狂うのに、妻は一番大切にしています。「時間をしっかり教えてくれる、電波式時計の方を大切にしよう。」と、妻に進言したんですが、却下されました。一瞬、評価されなくても愚直に働いている電波時計が自分と重なり、不覚にも涙が頬を伝わったのです。ううう。。。(あ、アホか。)

実用より鑑賞用の価値が高いのは、人間も同じかもしれません。「美人」好きの男性はよくいますよね。「家事なんか出来なくても、金使いが荒らくても良いから、美人と結婚したい!」って感じです。若いころはお金がなかったから、取り敢えず「実用性」の高い女性と結婚したが、その後お金が出来たので、「観賞用」の美人と結婚しなおすなんて、実にうらや、じゃなくて、とんでもない男性もいます。英語には「トロフィーワイフ」なんて言葉まであるんですね。

事務所を開業した直後に、顧問弁護士の依頼がありました。「おもにどんな法律問題があるんでしょうか?」と確認したところ、特に依頼することはないとの返事でした。それならどうして顧問契約を結ぼうと思ったのか聞いてみたんです。「事業もうまくいきだして、金もできたから、そろそろ弁護士でも雇おうかなと思ったんだよ。」ト、トロフィー弁護士ですか?あまりに正直な回答に、思わず言葉を失いました。。。

しかし考えてみますと、顧問税理士の場合は、日常的な業務が必ずありますよね。一方、顧問弁護士は必ずしも日常業務をしなくても、税理士よりも高額な顧問料を貰うのが通常です。まさに、「観賞用」だからこそ、高価格なんだと言われてしまいそうです。

同じ弁護士の中にも、実用性の高い人と、観賞用の人がいるようです。私は会社員生活が長かったんですが、会社や役所でも、こういうことはよく聞きます。「現実に仕事をするのは、若手社員。役職者は座っているだけなのに、高い給料を貰っている。」なんて批判されています。うちの事務所でも実務は若手弁護士が中心になって対応していますが、ここ一番の打ち合わせのときなど、若手に頼まれます。「同席して貰えますか?ただ、座っているだけで良いですから。」

こ、これって完全に「観賞用」の弁護士ではないかと、我ながら複雑な気持ちになるのです。と、ここまで検討した結果、事務所経営について、素晴らしいことを思いつきました!観賞用のスイカを見習い、「当事務所の弁護士は観賞用です。」と注意書きを付けます。「観賞用」ということで、高い弁護士費用を請求するというアイデアなのです!しかし現在、うちの事務所には鑑賞に堪える弁護士は、私を除くと(ホントかよ。。。)いないのです。今後は、観賞用のイケメン弁護士を採用していこうと、心に誓ったのでした。

*******************************************

◇ 弁護士より一言

中学生になり、英語を始めたばかりの息子に聞かれました。「パパ、『イフ』って意味知っている?」

「質問に隠された意味は何だろう?」と深読みしながら、恐る恐る答えたんです。「『もしも』って意味じゃない?」すると息子は、心から感心した顔で言いました。「凄いねパパ!知ってるんだ。さすがは弁護士!!」

「お前のパパは、観賞用じゃなくて、実力派弁護士なんだから、その程度知ってるんだよ!」と、言ってやりたかったんですが、息子の無邪気な尊敬の眼差しに、何も言えなくなったのでした。
以上:2,091文字
ホーム > 事務所 > 大山滋郎弁護士ニュースレター2 > 「2018年08月16…」←リンクはこちらでお願いします
H30- 8-16(木):小松家2回目のSF家族旅行第2日目-グーグル&UCバークレー大学見学
ホーム > 趣味 > 海外旅行 > 「小松家2回目のSF家…」←リンクはこちらでお願いします

恐れ入りますが、本ページは、会員限定です。

以上:21文字
ホーム > 趣味 > 海外旅行 > 「小松家2回目のSF家…」←リンクはこちらでお願いします
H30- 8-15(水):小松家2回目のSF家族旅行第1日目-エンバシースイーツサンラフェル泊
ホーム > 趣味 > 海外旅行 > 「小松家2回目のSF家…」←リンクはこちらでお願いします

恐れ入りますが、本ページは、会員限定です。

以上:21文字
ホーム > 趣味 > 海外旅行 > 「小松家2回目のSF家…」←リンクはこちらでお願いします
H30- 8-14(火):小松家2回目のSF家族旅行出発-恐れ入りますが旅行中は会員限定記事です
ホーム > 趣味 > 海外旅行 > 「小松家2回目のSF家…」←リンクはこちらでお願いします

恐れ入りますが、本ページは、会員限定です。

以上:21文字
ホーム > 趣味 > 海外旅行 > 「小松家2回目のSF家…」←リンクはこちらでお願いします
H30- 8-13(月):NHK番組「”駅の子”の闘い~語り始めた戦争孤児」を観て
ホーム > 趣味 > 歴史等 > 「NHK番組「”駅の子…」←リンクはこちらでお願いします
○平成30年8月12日(日)午後9時からNHK「”駅の子”の闘い~語り始めた戦争孤児」を観ました。30年程前に観たアニメ映画「火垂るの墓」そのもので、涙なくして見ることができない番組でした。番組案内は次の通りです。
親を空襲で亡くしたり、親と離れ離れになったりして生まれた戦争孤児、その数は12万人にも及ぶ。孤児が駅で寝泊まりする姿は全国で目撃され「駅の子」とも呼ばれたが、子どもたちに何があったのか、その実態はよくわかっていない。

NHKでは、この3年間、孤児への聞き取りや、資料発掘を進めてきた。その結果、生々しい悲劇の実態が見えてきた。食べるものがなく、目の前で子どもたちが餓死していく日常、生きるために盗みや売春をせざるをえない子どももいた。重い口を開き始めた孤児たちが訴えるのが、国や大人たちから「見捨てられた」という思いだ。「汚い」とさげずまれ、やさしい言葉をかけてくれる大人はいなかった。進学や就職してからも差別や偏見が続いた。孤児の多くは過去を隠し、1人で生きていくしかなかった。

「戦争が終わってから本当の闘いが始まった」という孤児たち。当事者の証言をもとに、知られざる「駅の子」の実像に迫る。
○戦争孤児は、戦争で両親を失う戦争の最大の被害者であり、且つ、か弱い子供であり、最も援助が必要な立場です。しかるに「『汚い』とさげずまれ、やさしい言葉をかけてくれる大人はいなかった。進学や就職してからも差別や偏見が続いた。」との理不尽さに暗澹たる気持になりました。当時は、みな自分が生きるのに精一杯で他人のことまでかまっている余裕がない時代だったとは思いますが、僅かに手をさしのべる人々も居たことが救いでした。

○NHK番組案内は、「NHKでは、この3年間、孤児への聞き取りや、資料発掘を進めてきた。その結果、生々しい悲劇の実態が見えてきた。」としていますが、殆ど同じ内容のYouTube動画がありました。以下の、「2017/08/13 に公開 目撃!にっぽん『ただぬくもりが欲しかった~戦争孤児たちの戦後史~』」です。これも1年前のNHK番組でした。

2017-08-13 埋もれてきた戦争孤児たちの戦後史
以上:902文字
ホーム > 趣味 > 歴史等 > 「NHK番組「”駅の子…」←リンクはこちらでお願いします
H30- 8-12(日):”原爆投下でチャーチル英首相が最終同意署名1945年の秘密文書”紹介
ホーム > 趣味 > 歴史等 > 「”原爆投下でチャーチ…」←リンクはこちらでお願いします
○「”なぜアメリカは日本に二発の原爆をおとしたのか”感想」に著者日高義樹氏の「当時のトルーマン大統領は、膨大な費用と労力をかけて完成させた3発の原爆の内残り2発とも使用してその効果の程を確認する必要があり、広島だけでなく長崎にも投下する必要があった。真珠湾攻撃の復讐、戦争早期終結なんて理由は、言い訳にすぎない。」との言葉を紹介していました。

○以下に紹介する「原爆投下でチャーチル英首相が7月1日に最終同意署名 1945年の秘密文書」によると「41年10月、英独自の原爆開発計画『チューブ・アロイズ』が始動。米国に開発推進を訴え、42年8月、『マンハッタン計画』が始まった経緯がある。」とのことで英国が米国原爆計画を主導し、そして、最終的にドイツではなく日本に警告なしでの使用を勧めています。当時、英米各国は共に、黄色人種の日本国民を虫けらと見ていたことが明らかです。

○ボルトン補佐官は、「軍事的に正しかっただけではなく、道徳的にも正しかった」と明言しているとのこと、何が「道徳的に正しい」のか問いたいところですが、いまだにトルーマン大統領と同様、「けだものを相手にせねばならないときは、けだものとしてあつかうべきだ」と考えているとしか思えません。このような方がアメリカ大統領補佐官を務めています。

*********************************************

原爆投下でチャーチル英首相が7月1日に最終同意署名 1945年の秘密文書
8/9(木) 23:01配信産経新聞


【ロンドン=岡部伸】第二次大戦中の1945年7月、英国のチャーチル首相(当時)が米国による日本への原爆使用に最終同意して署名していたことが、英国立公文書館所蔵の秘密文書で判明した。約1カ月後の広島と長崎への原爆投下に至る意思決定に、チャーチルが深く関わっていたことを裏付ける資料として注目されそうだ。

同館所蔵ファイル(CAB126/146)によると、原爆開発の「マンハッタン計画」責任者、グローブス米陸軍少将が45年6月初め、英国側代表のウィルソン陸軍元帥を通じて英政府に日本に対する原爆使用を許可するよう求めた。打診は、米国が核兵器開発に成功しても英国が同意しなければ使用できないなどと定めた43年8月の「ケベック協定」に基づく。

英政府内で検討を重ねた結果、チャーチルは容認を決断し、45年7月1日、「オペレーショナル ユース オブ チューブ・アロイズ」(米国が日本に原爆を使用する作戦)に署名した。英首相官邸はこの最終判断を同2日付で公式覚書とした。

同4日、米ワシントンで開かれた原爆開発の相互協力を協議する「合同政策委員会」の席上、ウィルソンが英政府として公式に「日本への原爆使用に同意する」と表明したことが分かっている。同ファイルによると、ウィルソンは米側に、チャーチルがトルーマン米大統領と近く直接協議を望んでいるとも伝えた。

また別のファイル(PREM3/139/9)によると、7月24日のポツダム会談でチャーチルは、44年9月にトルーマンの前任のフランクリン・ルーズベルトと日本への原爆使用を密約した「ハイドパーク協定」を持ち出し、「警告なしで使用すべきだ」とトルーマンに迫った。

トルーマンは翌25日、原爆投下指令を承認、投下命令が出された。その結果8月6日、人類史上初のウラン原爆が広島に、9日にはプルトニウム原爆が長崎にそれぞれ投下された。チャーチルが最終容認した背景には、英国が米国に先行し原爆開発に積極的に関与してきたことがある。

30年代から亡命ユダヤ人科学者によって核分裂や核融合反応で放出されるエネルギーを利用した新兵器研究が進められ、40年にウラン235単独で爆弾が製造可能という理論をまとめた。41年10月、英独自の原爆開発計画「チューブ・アロイズ」が始動。米国に開発推進を訴え、42年8月、「マンハッタン計画」が始まった経緯がある。

さらにファイル(PREM3/139/9)によると、チャーチルが44年9月、米国内のルーズベルトの別荘を訪れた際に結んだハイドパーク協定で、2人は「原爆が完成すれば、熟慮後、おそらく日本に使用される」などと合意した。原爆完成後はドイツではなく日本へ投下することが米英で密約され、翌10月、米国は原爆投下の最終準備に入った。


*********************************************

ボルトン新大統領補佐官は、原爆投下は「道徳的に正しかった」と明言した“モンスター”
飯塚真紀子 | 在米ジャーナリスト 3/25(日) 14:36


恐ろしい人物が国家安全保障問題担当大統領補佐官に指名された。元米国国連大使で、超タカ派のネオコン、ジョン・ボルトン氏だ。彼は“モンスター”か“バンパイア”なのかもしれない。少なくとも、以下のニュース解説チャンネルTYTに出ているコメンテイターたちはそう呼んで憚らない。しかし、それは納得がいく。ボルトン氏は、2年前、トルーマン元大統領の原爆投下について、以下のように明言し、波紋を呼んだのだから。

トルーマンがしたことは、私からしてみれば、軍事的に正しかっただけではなく、道徳的にも正しかったのです
原爆で数十万人の人々が亡くなったにもかかわらず、平然とした顔で“道徳的に正しかった”と言ってのける。こんな発言をする人物が、国家安全保障問題を担う大統領補佐官になるのだ。恐ろしいことだ。

ちなみにこの発言は、2016年5月、オバマ元大統領の広島訪問に際して、ボルトン氏がフォックスニュースのインタビューで放ったもの。ボルトン氏はオバマ大統領の広島訪問は“恥ずべき謝罪ツアー”だと批判し、トルーマン元大統領の判断は正しかったと以下のように主張したのだ。

「ウィンストン・チャーチルは、日本本土に侵攻するとアメリカ人が流血することになると言っていました。そうならないようにするために、トルーマンは原爆投下を命じたのです。それは正しい判断でした。ロナルド・レーガンが広島に行っていたとしたら、そう主張したでしょう」

コメンテイターは「ボルトン氏には日本の市民への気遣いが1秒たりとも感じられない。まるで日本の一般市民は存在しないも同然、彼らを人間だとは考えていないかのようだ。アメリカ兵を死なせたくないとだけ言っている」とボルトン氏を声高に非難している。確かにこの発言を聞く限り、ボルトン氏の頭には、アメリカを守ることだけしかないように見える。”アメリカ第一”という意味で、トランプ大統領と考え方が同じなのだ。トランプ大統領はボルトン氏に自分自身を見たから、彼を指名したのだろう。

先制攻撃は正当
“アメリカ第一”のボルトン氏は、先月、ウォール・ストリートジャーナルの意見記事の中で、北朝鮮への先制攻撃の正当性についてこう書いている。

「北朝鮮の核兵器が引き起こしている今の窮境に、アメリカが先制攻撃で応じるのは全く正当なことだ」

“原爆正しい発言”からわかるように、アメリカにとって「道徳的に正しい」ことが正しいと考えているボルトン氏であるから、先制攻撃をして、北朝鮮の市民や、北朝鮮から大きな反撃を受けることになる日本や韓国の市民が何十万人亡くなったところで、先制攻撃は「道徳的に正しい」と考えるに違いない。

ダブル・スタンダード
ボルトン氏の考え方には明らかに、アメリカのダブル・スタンダードが見て取れる。マサチューセッツ工科大学名誉教授のノーム・チョムスキー博士も、アメリカのダブル・スタンダードな姿勢について、筆者のインタビューでこう批判していた。

「日本の真珠湾攻撃は、アメリカの攻撃計画に気づいていた日本からすれば“自国の脅威に対する先制攻撃”です。これは今のアメリカと同じ基準であり、実際、アメリカはこの基準に従ってイラク戦争を起こしました。それなのに、アメリカはイラク戦争は正当な戦いで、真珠湾攻撃は不当な戦いだと考えているのです。これはアメリカの帝国主義的傲慢さに起因したダブル・スタンダードに他なりません」

北朝鮮の核ICBMが完成間近の今、トランプ大統領は“自国の脅威”に晒されていると感じている。そして、トランプ大統領とボルトン氏という“超ダブル・スタンダード”の二人がタッグを組んだ。トランプ政権が“道徳的な正しさ”という大義名分の下、戦争を始めないことを祈るばかりだ。
以上:3,451文字
ホーム > 趣味 > 歴史等 > 「”原爆投下でチャーチ…」←リンクはこちらでお願いします
H30- 8-11(土):不貞行為慰謝料2000万円不動産財産分与支払約束書を無効とした判例紹介1
ホーム > 男女問題 > 不倫問題 > 「不貞行為慰謝料200…」←リンクはこちらでお願いします
○「不貞行為慰謝料2940万円支払約束公正証書を無効とした判例紹介」で、妻の不貞行為相手方に対し慰謝料として2000万円の支払義務を認める書面を作成させて執拗に請求してきた事案を取り扱ったことを記載しました。

○平成21年2月26日仙台地裁判決(判タ1312号288頁)に更に凄まじい事案でした。事例概要は以下の通りです。
・X(1968年4月生まれの外国人男性)とY(昭和49年7月生まれの日本人女性)は,平成6年9月に結婚し,2男1女をもうけたが,平成17年8月に協議離婚
・Yは,平成17年3月ころから,2人の男性と肉体関係を持ち,このことを知ったXに対し,同年8月に不動産財産分与・平成18年2月に慰謝料2000万円支払約束文書作成交付
・Xは,これらの約束文書に基づき、Yに対し、不動産所有権移転登記手続,慰謝料2000万円の支払請求の訴訟を提起


○これに対し、仙台地裁判決は、本件財産分与合意書及び本件慰謝料等支払約束書は、いずれも、Xが、Yの不貞行為を責める態度に終始し、Yに対する暴力を繰り返し、Yを自己のコントロール下に置いた上で、YをしてXの指図どおりの内容で本件財産分与合意書及び本件慰謝料支払約束書を作成させたものであって、被告の自由意思に基づいて作成された文書ではなくYの意思表示はいずれも無効としてXの請求を棄却しました。

○請求の相手方は、不貞行為第三者ではなく、自分の妻ですが、不貞行為を理由に不動産譲渡に加えて、2000万円もの多額の慰謝料支払約束文書を、判決の認定では、身の毛もよだつような凄まじい暴力と暴言を繰り返した挙げ句に、正に無理矢理書かせています。裁判でXは、暴力の事実を否定したはずですが、おそらく判決はYの主張をそのまま認めています。

○判決認定通りの事実関係とすれば、Xが傷害罪等で刑務所行きになり、また、Xの方がYに対し1000万円以上の慰謝料支払義務を認めて然るべき凄まじい事案で、Yはそれほど凄まじい暴力を受け、よくぞ我慢していたものだと驚きます。世の中には色々な事案があると実感するものでした。

*********************************************

主   文
1 原告の請求をいずれも棄却する。
2 訴訟費用は,原告の負担とする。

事実及び理由
第1 当事者の求めた裁判
1 請求の趣旨

(1)被告は,原告に対し,別紙物件目録記載の各不動産について,財産分与を原因とする所有権移転登記手続をせよ。
(2)被告は,原告に対し,2000万円及びこれに対する平成18年7月28日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
(3)訴訟費用は,被告の負担とする。
(4)第2項につき仮執行宣言

2 請求の趣旨に対する答弁
(1)原告の請求をいずれも棄却する。
(2)訴訟費用は,原告の負担とする。

第2 事案の概要
1 本件は,原告が,被告に対し,財産分与の合意に基づき,別紙物件目録記載の各不動産(以下「本件不動産」という。)について所有権移転登記手続を求めるとともに,慰謝料等の支払約束に基づき,2000万円及びこれに対する本訴状送達の日の翌日である平成18年7月28日から支払済みまで民法所定年5分の割合による遅延損害金の支払を求めた事案である。

2 前提事実

         (中略)

第3 当裁判所の判断
1 本件不動産の所有権の取得経緯について

(1)原告は,本件土地売買契約及び本件建物請負契約の実質的当事者は原告であり,その代金もすべて原告が支払ってきたから,原告は,本件土地及び本件建物の所有権を原始的に取得したと主張するが,当裁判所は,上記主張事実を認めるには足りないと判断する。その理由は以下のとおりである。

ア 原告はイスラエル国籍を有する者である(前提事実)が,本件土地売買契約及び本件建物請負契約の締結当時,日本の永住権を取得すれば,金融機関からその取得代金の融資を得ることは可能であったにもかかわらず,これをせず(原告が永住資格を取得したのは平成16年12月28日である。甲6),いずれの契約についても,妻である被告の名義で契約書が作成され,被告名義で所有権移転登記がなされ,本件建物の所有権保存登記がなされた。後記2のとおり,上記各契約締結当時,原告と被告との間の夫婦関係は円満に推移しており,原告が,日本国籍を有する被告に本件不動産を実質的に取得させる意思であったことは十分に考えられるところである。

イ 後記2のとおり,本件不動産の取得代金の大部分の出捐原資となっていたグッピー(アクセサリー小売業)は,その代表者は原告ではあったものの,妻である被告も実質的に関与し,実質的には原告と被告との共同経営と見るのが相当であるから,本件不動産の取得の対価という観点から見ても,これを原告の単独所有と見るべき合理的根拠はないというべきである。

ウ 前記前提事実及び後記2のとおり,原告は,平成17年8月24日,被告に命じて,本件不動産の所有権が被告に帰属していることを前提とする本件財産分与合意書(甲7)を作成させており,この時点においては,原告自身も,本件不動産の所有権が被告に帰属していたことを認めていたと推認するのが合理的である。

(2)したがって,原告が本件不動産の所有権を原始的に取得したとする原告の主張は採用できない。

2 本件財産分与及び本件慰謝料等支払約束の効力如何について
(1)前記前提事実に証拠(〈証拠等略〉)及び弁論の全趣旨を総合すると,本件財産分与合意書及び本件慰謝料等支払約束書の作成経緯について,以下の事実が認められ,この認定に反する原告本人の陳述(甲18,36,39,44,49)及び供述は採用することができず,他にこの認定を覆すに足りる証拠はない。

ア 原告と被告は,平成5年12月ころ,被告が,仙台市青葉区クリスロードでアクセサリー販売の露天商をしていた原告の店に客として立ち寄ったことをきっかけに交際するようになった。平成6年3月ころ,原告から被告に結婚の申し込みがあった。被告は,当時19歳で,白百合短大に在学しており,まだ結婚は早いと考えていたが,原告が結婚できないなら別れると言い出したため,被告は,20歳になったら結婚すると話した。同年5月ころ,被告は,原告を両親に紹介し,結婚したい旨を伝えたが,被告の両親は,原告がきちんとした職についていないため,原告との結婚に反対し,その場で大喧嘩となった。被告は,同年6月,家出をし,仙台市太白区向山のアパートで原告と同棲を始め,同年9月29日,被告は両親の承諾を得ることなく入籍した。

イ 平成7年3月,被告は短大を卒業し,同年6月,被告は,原告とともにシルバーアクセサリーの卸業を始めた。平成8年8月ころ,原告と被告は,仙台市青葉区中央二丁目にテナントを借り,シルバーアクセサリーの小売業を始めた。

ウ 平成9年1月ころ,原告は,店の客である女性と親しくなり,男女関係を持つようになり,家に帰らない日が続いた。被告は,原告を失いたくないという気持ちから,何事も原告の言うとおりにするように努め,自分の意見を言わないようになった。被告は,このことのショックのため,体重がかなり落ちてしまった。同年4月ころ,被告が上記女性に対し,夫を愛しているからあなたにとられたくない旨を伝えたところ,ようやく原告は家に帰ってくるようになった。

エ 平成9年12月ころ,原告は,仙台市青葉区本町に新店舗をオープンさせた。平成10年4月ころ,原告は,女性スタッフとともに店の内装をするため,毎晩午前2時,3時ころに帰宅するようになった。同年6月ころ,内装を手伝っていた女性スタッフが突然辞めたいと言い出したため,被告がその理由を尋ねたところ,原告からわいせつ行為をされた旨を訴えてきた。被告が,原告に問い質すと,原告はこれを否定し,被告が原告を疑ったことに腹を立て,「私たちに何かあったら,被告には絶対子供は渡さない。」と怒鳴りつけた。

オ 平成10年7月,被告は長男を出産した。被告は,退院後,実家で1か月ほど静養する予定であったが,原告はこれに不満を持ち,被告が帰省して2日目の夜には「子供だけ連れて帰る。」と怒鳴るなどしたため,被告は,やむなく翌日長男を連れて家に戻った。被告は,長男をかわいがる一方,長男が夜泣きをすると「うるさい」と被告を怒鳴りつけた。被告は,長男が夜泣きをするたびに恐怖を感じるようになり,産後の体調不良もなかなか回復しなかった。原告は,体調の芳しくない被告にも仕事をするように命じ,被告が仕事に集中できないでいると,「被告はスタッフと同じだ。頼んだ仕事もできない。」「被告に仕事は任せられない。」などと責め立てた。

カ 平成10年8月,本町の新店舗の売上は芳しくなく,わずか8か月余りで閉店することになった。

キ 原告は,長男が生まれてから,無免許運転を繰り返すようになった。平成10年9月ころ,原告が違法駐車をして警察に出頭しなければならなくなった際には,原告は被告が違法駐車をしたことにし,そうするのが妻として当たり前という態度であった。原告は,その後も約7年間無免許運転を続けた。被告は,このような状態で大事故でも起きたら,保険も下りないといつも心を悩ませていたが,原告は,被告が免許を取って欲しいと話しても一向に気に留めず,逆に怒り出す始末であった。また,原告は,勝手に40万円をかけて車を改造したり,友人と飲みに行くといって出かけたまま朝方まで帰ってこないことが頻繁にあった。

ク 平成12年4月,仙台市青葉区新川に土地を購入し,家を建てることになった。従前から,被告は,原告が永住権を取るのに必要な書類を取り寄せていたが,原告は,「まだいい。」と放置して取ろうとせず,家を建築する段になっても永住権を取ろうとしなかった。そのため,原告は住宅金融公庫の融資を受けることができず,被告が借り入れることになった。家の建築は大工をしている被告の叔父に依頼したが,原告は,叔父たち大工との間でもトラブルを起こし,争いが絶えなかった。

ケ 平成13年3月,被告は,長女を出産した。同年6月ころ,原告と被告は新川の新居(本件建物)に転居したが,原告は,自分の頼んだとおりにできていない,見積に入っていたはずだなどと理由を付けては建築代金を叔父に支払わず,毎月請求書が送られてくるようになった。また,原告は,近隣の住民が草刈りや雑草を燃やすことが気に入らず,怒鳴り込んだりして大騒ぎすることがしばしばあった。被告が,ここは田舎なんだから仕方がないんだよと諭すと,原告は,「被告は誰の味方なんだ。どんなときでも夫の味方をするのが妻なんだ。」と被告を怒鳴りつけた。被告は,このとき,また原告を怒らせてしまったと後悔した。

 原告は,無免許で,幼い子供を乗せているにもかかわらず,スピードを出したり,追い越し禁止区域で追い越しをするなど危険な運転をするため,被告が,「標識は分かっているの?」と尋ねると,原告は,激怒し,「これから楽しい思いをさせてやろうとしているのに,被告は何を考えているんだ。もう行くのは止めた。全部被告のせいだ。」と怒鳴りつけた。

 被告は,このように,原告に責められてばかりいるため,何事においても自信が持てなくなり,情緒不安定となり,スプレー缶で両足を叩き付けるといった自傷行為を行ってしまった。これを見た原告は,被告の母を呼びつけ,「見ろ,この馬鹿な娘を。何をやっているんだ。こんな女母親じゃない。仕事もできない無能な女だ。私は子供を連れてイスラエルに帰る。」と被告の母を怒鳴りつけた。

 被告は,子供たちのため,何とか原告との生活を立て直そうと必死であったが,原告は,被告が自分の気に入らない人と会うことを許さず,このため,被告は,誰にも相談できない状態が続いた。

コ 被告は,平成15年3月,二男を出産した。原告は,家事育児を全く負担しない一方,被告に対しては,家事の外,4歳,2歳,0歳の子供の育児の外仕事もやるように要求し,仕事ができていないと被告を怒鳴りつけた。

サ 平成16年11月,原告が頻繁に高級車を乗り換えるため,被告は,原告に対し,余りお金がないことを伝えた。原告は,被告が子供たちの前でお金がないと言ったことに激怒し,それまで,被告が管理していた預金通帳などを自分で管理するようになった。
 被告は,家計をやりくりしつつ月2,3万円ずつ貯めた預金80万円と,被告の生命保険を解約した返戻金70万円があることを原告に伝えていなかった。これは,原告の父が体調が悪いと聞いていたため,いざというときの渡航費としてとって置いたものであった。しかし,原告は,被告がお金を隠し持っていたと激怒し,子供たちのパスポートも持っていってしまった。被告は,原告が子供たちを連れてイスラエルに行ってしまうのではないかという不安を抱えながら生活するようになった。

シ その後,原告は,「飲み屋を開きたい。」と言い出し,友人とリサーチと称して遅くまで出かけるようになった。原告は,飲食関係の仕事をしている友人Mにも出店について相談した。原告は,友人Mに夫婦仲のことも相談したらしく,この友人Mから被告に夫婦仲を心配する電話がかかってくるようになった。被告は,原告が夫婦仲について話していたことに気を許し,友人Mに悩みを相談するようになった。そして,平成17年3月ころ,被告は友人Mと交際するようになった。

ス 平成17年6月,原告は,山形市に新店舗を開店し,経費節減のため,被告が店に出るようになった。同年6月12日夜,原告は,被告に対し,「正直に話して欲しい。浮気しているんだろう。」と尋ねてきた。被告が,「好きな人がいた。」と答えると,原告は怒り出し,不貞の相手に電話をかけるよう怒鳴りつけた。原告は,電話の相手が友人Mだと分かると,Mを呼び出した。その後,M夫人も呼び出せとMに命じた。

 同日夜12時ころ,自宅にMが来ると,原告は,いきなり金属バットでMに襲いかかり,Mが乗ってきた車のガラスもたたき割り,大声で怒鳴り,Mにバットで殴ったり蹴ったりといった暴行を加えた。後から自宅にやってきたM夫人は,この様子を見て逃げ出し,近隣の人に助けを求めた。同月13日午前8時過ぎころ,パトカーが臨場し,原告は,傷害罪の現行犯で逮捕された(以下「本件傷害事件」という。)。

セ 原告は,本件傷害事件を被疑事実として勾留された。勾留中,原告は,毎日のように被告に「愛している。」と手紙を書いてきた。被告は,原告に対する恐怖心を抱えながら,家事,育児の傍ら,仙台と山形の店,警察,検察庁,弁護士事務所を走り回った。Mとは,原告が200万円の慰謝料を支払うほか,同年9月30日までにイスラエルに帰国し,再入国しないことを約束し,示談した。被告は,学資保険の解約金とバイクの売却代金で慰謝料を捻出した。

ソ 被告は,原告が勾留中,山形店の隣のテナントの社長が親身になって話を聞いてくれたことから,同人と性関係を持ってしまった。
 平成17年7月1日,原告は,罰金30万円の刑に処せられ,釈放された。原告は,自宅に戻って来るなり,結婚10周年の記念に植えた木を根こそぎ抜き放り投げ,被告の下着をはさみで切り刻む一方,被告の両親に対しては,「申し訳なかった。自分が悪かったので直していきたい。」と謝罪した。

 原告は,被告に対しては,「被告の不貞行為について,正直にすべてを話して欲しい。」と問い質した。しかし,被告は,原告の暴力が恐ろしくて話せないでいた。被告は,「子供たちを連れて先にイスラエルに帰国して欲しい。」と頼んだが,原告は,「新しい生活を始めるなら,家族みんな一緒じゃないと駄目だ。」と帰国を拒んだ。

タ 原告は,感情の起伏が激しく,一旦怒りの感情が吹き出すとこれを自制できない性格であったが,上記の傷害事件を起こした後,一層その傾向が激しくなり,被告に対して優しく接することもある一方,被告に対する不信感が増幅されると,被告を一方的に問いつめ,暴力を振るうという行動を繰り返すようになった。

 平成17年7月中旬ころ,原告が夫婦だけで旅行に行きたいと希望したため,原告と被告は,子供たちを被告の実家に預け,韓国に旅行に行った。しかし,旅行先で,原告は,被告の手帳をバラバラに壊し,「まだ,浮気相手のことが好きなんだろう。」と怒鳴りまくったり,ホテルの部屋で被告を突き飛ばしたりした。原告は,被告に対し,Mのことを正直に話すよう執拗に求め,被告がやむなく本当のことを言うと,被告を突き飛ばし,顔を平手打ちにし,蹴りつけた。

 帰国後も,原告は,常に被告が不貞をしたことが頭から離れない様子であり,ちょっとした会話からも目の色を変えて,被告を追及し,暴力を振るうようになった。原告は,子供たちの前でも被告を怒鳴りつけ,髪をわしづかみにして,「こんなママは最悪だ。嘘つきだ。こんなママいらないよな。」と子供らに尋ねたり,「何も不自由なく生活してきたのに,ご立派な生活をしていたのに,今では,子供たちまでおかしくなってしまっている。全部被告のせいでこうなってしまっている。本当のことを知りたいだけなのに,何でこんなことにならなければならない。」等と言って,被告の頭や顔を殴るなどの暴力を振るった。


以上:7,103文字
ホーム > 男女問題 > 不倫問題 > 「不貞行為慰謝料200…」←リンクはこちらでお願いします
H30- 8-11(土):不貞行為慰謝料2000万円不動産財産分与支払約束書を無効とした判例紹介2
ホーム > 男女問題 > 不倫問題 > 「不貞行為慰謝料200…」←リンクはこちらでお願いします
不貞行為慰謝料2000万円不動産財産分与支払約束書を無効とした判例紹介1」の続きです。

判決は、「本件傷害事件に現れた原告の暴行の態様(乙16ないし19,20の1・2,21ないし34)や被告の受傷状況を撮影した写真(乙1の1ないし3,8の1ないし4)に加え,被告本人尋問の実施時,被告本人が原告から暴行を受けた状況を供述した際の恐怖の表情等を総合すると,本件財産分与合意書及び本件慰謝料等支払約束書が作成された当時,被告が原告から苛烈な暴行を受けていたことは明白」と認定しています。

*********************************************

チ 平成17年8月初旬ころ,原告は,子供たちの親権者を原告とする離婚届を作成させ,被告の両親に「離婚するかどうかまだ分からないが,そうなったときのためにお父さんたちに保証人になってもらいたい。被告は,嘘ばかり言って,私はもう疲れた。被告次第だ。」と言って,保証人欄への署名を求めた。被告の両親は,これに応じ,保証人欄に署名した。

 同月18日,原告は,被告と子供たちを車に乗せ,離婚届を提出するため,仙台市青葉区宮城町支所に出かけた。原告は,離婚届を提出することを躊躇したのか,被告と子供たちを車中に待たせた後,突然,被告に対し,自分が勾留中メールをしていた相手は誰なのかと怒鳴りだした。被告が,山形のテナントの社長と一緒にご飯を食べたことを告白すると,怒り狂い,そのまま被告を窓口に連れて行き,「こんな安いまんことは離婚してやる!ばかたれ!ここにいる人たち皆に顔を見せてやれ!こいつは安いまんこだ!」と周囲の人に聞こえるように大声で怒鳴り、財布で被告の頭を叩いた。さらに,原告は,入口の陰に被告を連れて行き,頭と顔を殴りつけた後,駐車場の裏の茂みに被告を連れて行って被告の臀部と太ももを何度も蹴りつけた。その後,原告は,子供たちの親権者を原告とする離婚届を提出した。

 帰宅する車中でも,原告は,被告の髪を引っ張ったり,頭や腕を殴りつけた。原告は,「何でそんなことをした。何であんなやつに話した。メールで何を話したんだ。ご飯を食べに言った後どうした。」などと詰問し,自宅に着くと,被告をガレージの方に連れて行き,被告の臀部と太ももを蹴りつけ,その後被告を家の2階に連れて行き,「たたけば本当のことを言うのか。」と,髪を掴んで振り回したり,頭や顔を殴ったり床に叩き付けたりした。被告は,原告の暴力を受けながら,やっていないことも問われるままに認めてしまった。被告の顔は腫れ上がり,太ももと臀部は,紫色になってしゃがむこともできないほどであった。
 
ツ その後も,原告は,「離婚届を出したのは間違いだった。」と後悔する一方で,被告の不貞について詰問しては暴力を振るうことを繰り返した。
 平成17年8月24日,原告は,被告に対し,不貞について執拗に事細かく問いつめ,被告の髪をむしり,頭部を殴り,突き飛ばすという暴力を振るった後,紙とペンを被告に渡し,「今から私の言うとおりに書け。」と命じた。被告が,原告の言うとおりに書かなかったところ,原告は,「言ったとおりに書けと言っただろう。」と被告を怒鳴りつけ,書いたものを破り散らした。被告は恐怖で抵抗することもできず,原告の言うままに書き入れて書面にした。これが本件財産分与合意書である。
 原告は,翻訳会社で同書面を英訳してもらった書面も作成した。

テ 平成17年8月末ころ,友人Mとの約束もあり,原告は,イスラエルに引っ越すことになった。原告は,「新しい生活を始めるのなら,家族みんなで,被告を愛しているから一緒に来て欲しい。」と言ってきた。被告は,子供たちと離れられず,一緒に行くことにした。しかし,原告は,イスラエルに行く道中でも,被告が夕食の際,隣に座っているカップルが楽しそうにしているのを見れば,「前,浮気していたときのことを思い出していたんだろう。」「こうやって,あいつと二人で食事していたんだろう。」と邪推し,ホテルの部屋で被告の髪を掴んで引きずり回したり,臀部や脚を蹴りつけたりし,被告が黙っていれば,「嘘を考えているところだな。」と,被告の胸や腕を殴りつけたり,床に踏みつけたりした。被告は,原告の暴力で,体中に青あざや擦り傷ができ,顔を殴られたことで口を開けることもできない状態であった。

ト 平成17年9月,原告と被告と子供たちはイスラエルに着き,原告の父の家で生活するようになった。原告は,当初は落ち着いていたものの,しばらくすると,被告を愛しているという一方,毎日本当のことを話すよう詰問し,被告は,原告に対する恐怖心から,原告の言うことにうなずき,してもいないことを認めるようになった。被告が「日本に帰りたい。」と話しても,原告は,「おまえにそんな自由を与えるようなことをしたくないからだめだ。」「被告の親がイスラエルに迎えに来るときは死んだときだぞ。」と帰国を許さなかった。
 その後も,原告は,被告を詰問し,被告が本当のことを言っているにもかかわらず,「その目は嘘の目だ。本当のことを言え。この前もしていないと言ってたことがしてただろう。だから本当のことを言え。」「嘘をついている。」等と被告の顔や頭を殴り,髪の毛をわしづかみにして引き抜いたりした。

ナ 平成18年1月,原告は,イスラエルでは職もなく,生活できないため,日本に帰国することにした。帰国する数日前,原告は,「日本に帰る前に本当のことを言え。あとから絶対本当のことがばれるぞ。そのときは大変なことになるからな。」と脅してきた。被告は,やむなく山形のテナントの社長と関係を持ったことを話した。すると,原告は,被告を殴る,蹴る,突き飛ばす,髪の毛を掴んで振り回す,コンクリートの壁や床に頭を打ち付けるといった暴力を振るった。原告は,被告に対し,「今度もし被告がまた不貞を犯したり,嘘をついたり,子供が欲しいと言ってきたら,これを使って裁判を起こせるから。」と,日本で作成した英訳した書面に再度署名押印させた。
 同年1月10日,原告は,日本に帰国する機内でも,被告の腕が紫色に腫れ上がるほど強く握りしめたり,爪を立てたりした。

ニ 日本に帰国後,原告は,被告に対し,山形のテナントの社長夫人にあったことをすべて話せと強要したことから,被告は,やむなく同夫人に会い話をした。原告は,その帰途の車中で,被告が夫人と話していたときの態度が気に入らないと,被告の髪を掴んでハンドルに何度も叩き付けたり,髪の毛を引き抜いたり,胸を殴ったりした。
 その後も,原告は,毎日のように本当のことを言えと被告を責め,その都度「嘘をついている。」と被告に暴行を加えた。

ヌ 平成18年1月末ころから,原告は,被告と性関係を持つと被告が浮気をしている姿を想像してしまうと言って,風俗を利用するようになった。同年2月初旬ころからは,原告は毎晩風俗に通うようになり,一晩で10万円ぐらい使って,夜中過ぎや朝方8時ころに帰宅するようになった。

ネ 平成18年2月7日,原告は,被告に本を読むことを禁じていたが,被告が原告の留守中本を読んだことを知ると,「何で被告は私の言ったことを守れないんだ。私の見えないところでまた本を読んだのか。私のことがそんなに馬鹿に見えるか。」と怒鳴り,ダイニングテーブルの上にあった醤油のトレーやティッシュなどをすべてなぎ払い,テーブルを持ち上げてひっくり返そうとしたり,椅子を蹴り飛ばしたりした。リビングでテレビを見ていた子供たちは恐怖に怯え,長男は「パパ止めてー」と言ったが,原告は「うるさい!」「泣くな!」と長男の髪の毛をむしるように引っ張った。子供らはリビングの隅で固まって怯えていた。

 被告が,子供たちをかばおうとしたところ,原告は,「おまえは子供たちに触るな!」と被告の胸ぐらを掴み,頭部を殴って突き飛ばし,髪の毛をむしり取った。原告は,台所から包丁を持ち出し,「これで私を殺せ。」と怒鳴りつけ,自分ののど元に刃先を当てたが,幸い切れない包丁だったため,刃先が食い込んだ跡がついただけであった。

 原告は,目の色が変わっており,「何でおまえは今まで自殺していないんだ。」「自分が悪いと思っているんなら,何でもっと前に自殺しないんだ。」と怒鳴り,被告の髪の毛をわしづかみにして何度も振り回し,リビングの3段ほどある階段から突き落とし,倒れた被告を蹴りつけ,髪の毛をむしった。被告はあまりの恐怖に失禁してしまった。

 原告は,それでも暴行を止めず,「おまえは汚いやつだ。」「気持ち悪い。」と言いながら被告を裸にし,無理矢理性交した後,「気持ち悪い。」と被告を蹴りつけ,裸のままの被告の髪をむしり続けた。被告の髪は,原告にむしり取られたことにより頭頂部がはげ,結んでも人差し指の太さにもならないほど少なくなってしまった。原告は,被告を鏡の前に連れて行き,「おまえは安いまんこだから,体を売る仕事が似合う。」「今から風俗の社長に電話しておまえを働かせるようお願いするから,体を売る仕事をしろ。」と命じた。


 原告は,夜中中,被告にいろいろと詰問しては暴力を振るい,「おまえのせいでこんなことになったんだ。」「おまえには子供たちは絶対渡さない。」「子供を育てるのに一人1000万円かかるから,私は一人分は自分の力で払えるけど,被告はあと二人を育てるお金2000万円を払え。」「親に頼んで出してもらえ。」「親に被告のしたことを全部話せ。」「被告の実家がどうなろうと私には関係ない。何とかしろ。」と怒鳴りつけた。

ノ 平成18年2月8日朝方,ようやく原告は暴力を振るうことを止め,「そのまま寝ろ。」と被告に命じた。しかし,被告は,いつまた原告の暴力が始まるのか恐ろしく,眠ることができなかった。
 同日午前8時ころ,被告は,実家に電話をかけ,被告の母に2000万円を用意してくれるよう頼むとともに,「お母さんいつ迎えに来てくれるの。助けて,殺される。」と告げた。このとき,被告の母親は,2000万円貸付の件は断わったが,被告の漏らした上記言葉を心配し,宮城県の女性相談室に電話をし,被告の件について相談した。

 原告は,被告が実家からお金を用意することを拒否されたことを知ると,被告に対し,「ここに座れ。今から,私の言うことを,自分の気持ちとして書け。」と命じ,2000万円を10日以内に支払うという内容の念書を作成することを求めた。被告は,原告から暴力を振るわれ,その作成を拒絶するとまた暴力を振るわれ,殺されるのではないかという恐怖心から,やむなく原告の言うとおりに書面を作成し,署名押印した。これが,本件慰謝料等支払約束書である。

ハ それ以降,被告は,2000万円を調達しなければならないと思い詰め,毎日のように,両親や金融業者,銀行などいろいろなところに電話をかけ,2000万円を借り入れようとした。原告は,「早くお金を何とかしろ。」「Mを殺して,おまえもお父さんの前で自殺しろ。」等と言って被告を連日責め立てた。

ヒ 平成18年2月10日,原告にむしられて薄くなってしまった被告の頭頂部を見て,原告は,「その髪の毛は一度坊主にした方がいい。」と言った。被告は,頭部全体が腫れていたため,バリカンをあてると痛みが伴ったが,原告の言うとおりに6ミリほどの坊主にした。

フ 平成18年2月13日,被告の両親が原告らを訪ねた。原告は,風俗に行っており留守であった。被告の両親は,被告を実家に連れて帰ろうとしたが,被告は,「子供だけ置いていけない。」とこれを断った。
 原告は,帰宅すると,被告の父に子供二人分の養育費として2000万円を支払うよう求めてきた。被告の父が,2000万円は養育費として妥当な金額ではないこと,弁護士に相談すると話したところ,「私はこのお金を遊ぶために使うのだ。こうなったのはすべて被告のせいなのだから,親が責任を取るのは当たり前のことだ。」「暴力団を使って復讐する。」「弁護士を付けるならば3000万円にしよう。」等と暴言を吐いた。
 これに対し,被告の父親は支払を拒絶し,被告を連れて帰ろうとしたが,原告が「動くな。」「約束を守れ。」「2000万円すぐに用意しろ。それまでここを出さないからな。」と被告の近くで指を指して命じ,被告もこの命令を守らなければならないと思い込んでいたことから,被告は,両親とは一緒に行かず,自宅に残った。

ヘ 平成18年2月14日,原告は,昨日,被告の両親が自宅を訪ねてくると約束していなかったにもかかわらず,被告の両親に原告が約束を忘れたと言われても,被告が原告を全くかばおうとしなかったとして怒り出し,「自分のことばっかり。」「親の前で昨日はぶるぶる震えていたのに,何で今は震えていないのだ。」「人を馬鹿にしたな。」と言って被告をはり倒した上,短くなった被告の前頭部の髪を掴むようにして引っ張り,髪が思うように掴めずに,今度は被告の左耳を掴んで振り回したため,被告の左耳は裂けて出血した。

 原告は,手についた血を被告の顔にこすりつけ,台ふきんで被告の傷口をごしごしと拭いた。被告が抵抗して原告の顔を平手で叩いたところ,原告は,更に足で被告の顔と頭を蹴り,首を絞め,壁に押しつけた。そのため,被告は,呼吸ができなくなり,その場に倒れ込んだ。被告の耳は原告のこのときの暴行で変形してしまい,元に戻らなくなった。


ホ 被告は,何とか2000万円を借り入れなければと必死となり,サラ金や銀行などに毎日のように電話をかけた。そのような被告の様子を見ていた原告は,被告に対し,「被告が借入をするとシャロンの名前に傷が付くので父親に借りろ。」と命じた。被告は,原告の暴力によって正常な判断力がなくなっており,どうにかして2000万円を用意しなければならないと思い詰め,何度も父親に連絡を入れたが,被告の父親は,そんな養育費は妥当ではないし,遊ぶために使うのだから一銭も出すつもりはないとして貸してくれる様子を見せなかった。
 原告は,被告がお金を用意できないと怒り,連日暴力を振るったり,被告に「風俗で働け。」と命じたりした。

マ 平成18年2月27日,被告が,原告に対し,父親がお金を貸してくれないことを伝えると,「明日実家に行って親と話してこい。」「2000万円何とかしろ。」「親にすべてを話して相談すれば,親も責任を感じて絶対払うはずだから。」「もし,それでも払わないと言うんだったら,おまえがまた嘘をついたことになるからな。」と命じた。

ミ 同月28日,被告は,銀行でローンを組むためのパンフレット,タウンページで調べた消費者金融業者の情報,風俗で働くための雑誌等を持参して自宅を出て,実家に向かい,被告の両親と話をしに行ったところ,被告の母親に役所の福祉課に連れて行かれ,女性センターに保護された。それ以降,被告は,原告と別居生活を続けている。

(2)上記(1)の事実に照らすと,本件財産分与合意書及び本件慰謝料等支払約束書は,いずれも,原告が,被告の不貞行為を責める態度に終始し,被告に対する暴力を繰り返し,被告を自己のコントロール下に置いた上で,被告をして原告の指図どおりの内容で本件財産分与合意書及び本件慰謝料等支払約束書を作成させたものであって,被告の自由意思に基づいて作成された文書ではないと認めるのが相当である。したがって,本件財産分与合意書及び本件慰謝料等支払約束書に表示された被告の意思表示は,意思表示としての効力を有さず,いずれも無効というべきである。

(3)原告は,本件財産分与合意書及び本件慰謝料等支払約束書を作成したときも,原告が被告に対して暴力を振るった事実はなく,これらの書面は,二人の冷静な話し合いの結果作成されたものであると主張する。
 しかし,上記書面には,いずれも,被告の不貞行為が家族崩壊の原因であることを被告において自認し,家族崩壊の責任が一方的に被告にあることを認める内容や,子供たち3人を原告に全面的に任せる内容の記載が見られるところ,上記(1)の事実経過に照らし,上記記載内容は客観的な事実に反し,被告において到底受入れ難い内容のものであることが認められるのであって,その文面内容自体から,原告による強制があったことが窺われる。また,本件慰謝料等支払約束書が作成された当時,被告には10日以内に2000万円を支払えるような資金調達の目途はなかったことが認められる(乙10,11,証人甲野花子,被告本人)ところ,それにもかかわらず,本件慰謝料等支払約束書には2000万円を10日以内に支払う旨の履行不可能な内容が記載されているのであって,この点から見ても,本件慰謝料等支払約束書が原告の強制によって作成されたものであることが十分に窺われるというべきである。

 さらに,本件傷害事件に現れた原告の暴行の態様(乙16ないし19,20の1・2,21ないし34)や被告の受傷状況を撮影した写真(乙1の1ないし3,8の1ないし4)に加え,被告本人尋問の実施時,被告本人が原告から暴行を受けた状況を供述した際の恐怖の表情等を総合すると,本件財産分与合意書及び本件慰謝料等支払約束書が作成された当時,被告が原告から苛烈な暴行を受けていたことは明白と言うべきであり,これを否定する原告本人の陳述(甲18,36,39,44,49)及び供述は採用することができない。


(4)そうすると,本件財産分与及び本件慰謝料等支払約束はいずれも無効というべきであって,これに基づく原告の被告に対する本訴請求は,いずれも理由がないというべきである。

3 よって,主文のとおり判決する。(裁判官 潮見直之)

別紙 物件目録〈省略〉
以上:7,269文字
ホーム > 男女問題 > 不倫問題 > 「不貞行為慰謝料200…」←リンクはこちらでお願いします
H30- 8-10(金):不貞行為慰謝料2940万円支払約束公正証書を無効とした判例紹介
ホーム > 男女問題 > 不倫問題 > 「不貞行為慰謝料294…」←リンクはこちらでお願いします
○妻の不貞行為を原因とする損害賠償として妻が夫に対し3000万円の内金2940万円を支払う旨の公正証書は強迫による取消しにより無効であるとした平成22年7月28日千葉地裁佐倉支部判決(判タ1334号97頁)全文を紹介します。

○事案は以下の通りです。
・Yは昭和36年A女と結婚し三子儲けたが、Aは昭和46年Xと男女関係になりYに判明
・Y・Aは昭和61年離婚、YはXから不貞行為慰謝料として60万円受領
・その後、YはXに対し不貞行為慰謝料3000万円を支払約束書面の作成を要求し続け、平成20年7月、3年後までに2940万円を支払う旨の公正証書作成し、X所有不動産に抵当権設定登記
・Xは、Yの強迫による取消、信義則違反及び錯誤無効を主張し、公正証書無効・抵当権設定登記抹消等の訴え提起


○判決は,Yは,Xに対し,平成20年3月以降,離婚したA女と関係した慰謝料3000万円を一貫して要求してX方に押しかけ,暴行脅迫を繰り返し,執拗に同一内容の脅迫を続けていたものであるから,Xの損害賠償債務を承認する旨の意思表示は,Yの強迫によって形成された瑕疵ある意思表示であって,公正証書作成の手続を経てXの意思が公証人によって確認されたとしてもYの強迫による瑕疵ある意思表示であるといわざるを得ないとして、Xの請求を認めました。

○私も数年前、不貞行為を理由に2000万円の支払約束書面を作成させられ、執拗にその支払を迫られている事案を受任したことがありますが、世の中には驚くべき事案が、結構あるものです。

*********************************************

主   文
1 原告と被告間において,千葉地方法務局所属公証人千葉春彦作成平成20年第327号損害賠償契約公正証書が無効であることを確認する。
2 被告から原告に対する前項記載の公正証書に基づく強制執行はこれを許さない。
3 被告は,原告に対し,別紙物件目録記載の土地及び建物につき千葉地方法務局成田出張所平成20年7月18日受付第20504号抵当権設定登記の抹消登記手続をせよ。
4 訴訟費用は,被告の負担とする。 

事実及び理由
第1 請求

 主文1から4項までと同旨

第2 事案の概要
 本件は,原告が,被告に対し,公正証書による不貞の慰謝料3000万円の損害賠償債務に関する執行受諾及び抵当権設定につき,被告の強迫による取消,信義則違反及び錯誤による無効を主張して公正証書の無効,強制執行の不許,抵当権設定登記の抹消手続を求め,被告は,これを争う事案である。
1 争いのない事実等
(1)被告を債権者,原告を債務者とする平成20年7月18日付け千葉地方法務局所属公証人千葉春彦作成平成20年第327号損害賠償契約公正証書(以下「本件公正証書」という。)が存在し,本件公正証書において,原告が被告に対し,原告と被告の妻との間の不貞行為を原因とする不法行為による損害賠償として3000万円の支払義務(うち金60万円は支払済み,以下「本件損害賠償債務」という。)があることを確認するとともに,これを平成21年7月末日限り1000万円を,平成22年7月末日限り1000万円を,平成23年7月末日限り940万円を分割して支払う旨約束し,同債務について強制執行を受諾する旨の陳述をした。

(2)原告は,被告に対し,平成20年7月18日本件損害賠償債務を担保するために別紙物件目録記載の土地及び建物(以下「本件土地建物」という。)について抵当権を設定し,これに基づき本件土地建物につき千葉地方法務局成田出張所平成20年7月18日受付第20504号抵当権設定登記をなした。

2 争点
(1)強迫による取消

ア 原告は,平成20年3月24日被告に拉致され人通りのない河川敷において竹刀で肩,太もも,尻等を何度も殴られ,同年6月29日被告の自宅に呼び出されテーブルを叩いたり,ライターで原告の頭を叩いたりしながら「警察なんて怖くない。出てきたらお前を殺してやる。」等と原告を脅して16時間も監禁され,言われるままに3000万円の慰謝料を払う旨の書面案を渡され,同年7月18日に呼出されて本件公正証書における本件損害賠償債務の承認をしたものであるから,本件公正証書における本件損害賠償債務の承認は被告の強迫による意思表示であるとして,本件訴状をもってその取消をしたと主張する。

イ 被告は,原告と幼なじみであって,当事者双方が結婚してからも家族ぐるみで交際していた親しい関係であったが,原告は被告の元妻花子と昭和46年春ころ風呂に一緒に入ったり,昭和48年夏双方の家族が雑魚寝していたときに花子と関係を持ち,昭和51年秋双方の家族旅行をした際にも花子と関係をしたものであり,被告は原告に対し事あるごとに抗議していたが花子との関係を続けていたもので,昭和61年に被告は花子との関係修復不可能として離婚したが,その原因は原告と花子の関係に起因するものであった。被告は,このような原告の不貞行為の継続により長年の苦しみを受けていたことから,平成20年になって原告と会った際に慰謝料5000万円を請求したところ,原告は「3000万円は払う。3000万円で勘弁してくれ」というので,3000万円支払う旨の書面案を原告に渡し,その後,本件公正証書を作成することになったものであって,被告が原告と対峙した際に人生を目茶目茶にされたとの思いから高揚して大声を出したり小突いたりしたことはあるが,強迫というにはあたらないし,平成20年4月1日には警察官の面前で書面での解決が図られており,また,当事者が公証人役場に出頭して公証人に作成を嘱託する公正証書では,作成経過からも強迫による合意はあり得ないと反論する。

(2)信義則違反による無効(予備的)
ア 原告は,原告と被告の元妻との不貞行為が昭和46年春ころ1回で,しかも被告から交渉を任された丙川に対し平成元年ころ既に1200万円を支払っており,被告と元妻は昭和61年7月に離婚していること等からすると,本件公正証書は,信義則に違反し無効である。

イ 被告は,前記(1)イのとおり原告と被告の元妻花子との関係は長期間であったし,原告と丙川との交渉は知らず,花子との離婚が20余年になるとしても,原告が公証人の前で債務を承認した本件公正証書は,信義則に違反し無効となるものではないと反論する。

(3)錯誤無効(予備的)
ア 原告は,前記(1)アのように脅されて,慰謝料の相当額として3000万円が高額過ぎることを全く知らず,3000万円の支払義務があるとの錯誤に陥り本件公正証書の債務承認をしたものであるから,要素の錯誤にあたり,高齢な原告には重過失もないので,本件公正証書の債務承認は錯誤により無効であると主張する。

イ 被告は,本件公正証書は公証人が作成したものであり,その作成にあたっては,原告にも債務承認の意思を確認していたのであるから,原告が錯誤に陥っていたとはいえないと反論する。

第3 争点に対する判断
1 事実関係について

 証拠(甲1から11まで,乙1,2,3,原告本人及び被告本人)によれば,つぎの事実が認められる。
(1)被告(昭和12年*月*日生)は,昭和36年9月18日花子(昭和16年*月*日生)と婚姻し,同女との間に昭和37年*月*日長女葉子,昭和38年*月*日長男正夫,昭和44年*月*日二男明夫を儲けた。

(2)原告(昭和12年*月*日生)は,被告と幼なじみであったが,昭和46年ころ,被告の妻であった花子と男女関係を持ったところを被告にみつかった。

(3)被告は,花子から離婚することを求められたことから,昭和61年7月24日協議離婚した。

(4)原告は,被告から交渉を任された丙川に対し,被告の元妻花子との不倫関係の解決金として平成元年7月ころ600万円,同年9月に600万円を支払った(甲1,2)。

(5)被告は,70歳を終えたころ夫婦で老後の生活ができなくなったことの不満を持つようになり,原告に対する鬱憤を募らせ,平成20年3月20日原告に対し電話で慰謝料の支払を要求し,原告から3日待ってくれるように言われたが,原告からは連絡がなかった。そこで被告は,同月24日夜に原告方に押しかけ,帰宅した原告に対し,「花子との間の不倫の慰謝料を支払え」と怒鳴り,顔を殴り,利根川河川敷に連れ出し,竹刀で原告の足・肩・尻などを殴打し,包丁の箱を指し示して「おまえを殺そうと思って,包丁を持って来た」旨脅し翌日午前2時ころ原告方で解放した。原告は同月26日,被告に60万円支払ったが,被告は請求する3000万円の内金とするとしてこれを受け取った(甲4)。

(6)被告が翌27日に3000万円の支払を要求したことから,原告は印西警察署に恐喝されていると相談した。同警察は,同年4月1日被告を呼んで,原告との話合いの場を提供し,原告は謝罪し会うことも電話で話すこともしない旨の誓約書を,被告は原告に何もしない旨の誓約書を交換した(甲5,6)。

(7)被告は,原告が花子と一緒に歩いていることを見つけてまだ付き合っていると不満を持ち,同年6月29日午後7時半ころ原告を被告方に呼び出しテーブルを叩くなどしながら翌30日まで慰謝料3000万円の支払に応じる書面作成を要求し続け,3年後までに既払いの60万円を控除した2940万円を支払う旨の書面を作成させた(乙3)。

(8)被告は同年7月18日原告を呼び出し,コンビニで待ち合わせた上で成田の公証人役場に赴き,3年後までに3000万円を支払う旨の書面(乙3)を示して,本件公正証書の作成を依頼し,本件損害賠償債務を確認し分割弁済を約する公正証書が作成され,さらに同日本件土地建物につき抵当権を設定しその旨の登記もなされた。

2 争点(1)について
 前記認定のとおり,被告は原告に対し,平成20年3月以降20年以上前に離婚した元妻と関係した慰謝料3000万円を一貫して要求して原告方に押しかけ深夜まで長時間怒鳴って原告の顔を殴り,深夜の利根川河川敷に連れ出し竹刀で殴打し包丁の箱を指すなどの暴行脅迫を繰り返し,このような脅迫の開始から本件公正証書作成までの期間が3か月半ほどあるとはいえ,執拗に同一内容の脅迫を続けていたものであって,一時的中断も原告が警察に相談して警察が介入した結果に過ぎず,その後も同年6月下旬から同一内容の脅迫を再開して本件損害賠償債務を承認する本件公正証書を作成させ本件土地建物に抵当権設定とその登記がなされたものであって,これを全体として見ると,上記認定のような被告による長期間にわたる一貫した強迫行為により原告を畏怖させ,原告の自由な意思形成に重大な影響を及ぼし,その結果被告にいわれるがままに慰謝料3000万円を前提とした本件損害賠償債務を承認する本件公正証書作成・本件土地建物の抵当権設定とその登記をしたものであるから,本件損害賠償債務を承認する原告の意思表示は,被告の強迫によって形成された瑕疵ある意思表示であって,公正証書作成の手続を経て原告の意思が公証人によって確認されているものの,これをもって強迫状態から脱したとはいえず,被告の強迫による瑕疵ある意思表示であるといわざるを得ない

 原告により本訴状をもって,上記強迫による本件債務承認行為を取り消されたので,本件公正証書は効力を持たず,これによる強制執行は許されないし,また本件抵当権設定も効力がなくその旨の登記の抹消も免れないといわざるを得ない。

3 結論
 よって,原告の請求には,いずれも理由があるのでこれを認容し,主文のとおり判決する。
(裁判官 石田浩二) 

 別紙 物件目録〈省略〉
 
以上:4,787文字
ホーム > 男女問題 > 不倫問題 > 「不貞行為慰謝料294…」←リンクはこちらでお願いします