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【最新更新記事】 R 7- 9-17(水):事務所 > 大山滋郎弁護士ニュースレター3

2025年09月16日発行第397号”弁護士のin other words”

○横浜パートナー法律事務所代表弁護士大山滋郎(おおやまじろう)先生が毎月2回発行しているニュースレター出来たてほやほやの令和7年9月16日発行第397号「弁護士のin other words」をお届けします。

○「fly me to the moon」との言葉はどこかで聞いたことがあると思いましたが、ウィキペディアでは「「フライ・ミー・トゥー・ザ・ムーン」(英: Fly Me to the Moon)は、ジャズのスタンダード・ナンバー楽曲。日本語で「私を月に連れて行って」といった意味になる。原題は「イン・アザー・ワーズ」(英: In Other Words)。」とあり、ジャズコンサートで聴いたことがあるようです。しかし曲の内容は全く覚えていません。流石、大山先生は、サックスで演奏されるとのことで、博識の上に多趣味です。

○弁護士業務で「危ない事件」は「無理筋事件」とも呼ばれ、結構、相談があります。あなたの要求は、無理ですねとズバリ回答したら、「無理を通すのが弁護士さんの仕事ではないですか」と言われて驚いたことがあります。私の能力では、到底、無理なので、弁護士会に行って優秀な弁護士さんを探して下さいと言って逃げますが、これも「in other words」ですかな。

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横浜弁護士会所属 大山滋郎弁護士作

弁護士のin other words

夏目漱石が「I love you」を「月が綺麗ですね」と和訳したという話があります。「婉曲的な表現が日本語の特徴だ」という文脈で使われるエピソードですが、これについて私は以前から疑問に思っていたのです。「fly me to the moon」って歌がありますよね。米国のアポロ計画のときに大ヒットして、今の曲名になりましたが、もともとは「in other words」というタイトルだったそうです。和訳すれば、「別の言葉では」「言い換えると」くらいでしょうか。「私を月に連れて行って 星々の間で遊ばせて 木星と火星の春の様子を見せてちょうだい」といった歌詞に続いて、fly me to the という言葉に込めた、別の意味を歌っていきます。「手を握って」「キスして」「誠実でいて」ときて、最後に「in other words, I love you」で終わるんです。

とても良い曲だと思う一方、この歌詞については以前から不思議に思っていました。そもそも、fly me to the moonの訳としては「私を月まで飛ばして」が正しい気がします。かぐや姫を思い出させますが、そういえば姫も、最初から振るつもりで無茶なお願いをしていたなと思いだします。そういえば、婚活で初めて知り合った女性から「私を高級寿司店に連れて行って」と言われた男性の話を聞いたことがあります。ご馳走になるだけなって、その後連絡がつかなくなるそうです。この場合の「連れて行って」が「I love you」でないと、さすがに私でも分かるのです。そういえば江戸川柳に、「恋しくて 愛しくそして 金と書き」なんてありました。こうなってくると、「I love you」もin other wordsでは「I need money」になっちゃいそうです。

こういう風に、本来の意味とは別の意味を持つ言葉を使うというのは、よくあることですね。そういえばチェーホフの小説に、女性から告白された男性の断り文句がありました。「あなたを心から尊敬しているのです」 これなんて、さすが大作家ですね。本当にうまいと感心しました。もっとも作家でなくても、「in other words」で拒絶する言葉はありますね。お見合いのときの断り文句で、「私にはもったいない人で。。。」なんて有名なのがありました。ということで、弁護士業務における「in other words」について考察しちゃいます。

まず有名なのは「誠意がない」という言葉です。刑事事件の犯人の為に示談交渉をしていて、被害者側からこの言葉を言われることはよくあります。この言葉、「in other words」で表現すると、多くの場合「示談金が足りない」という意味なんです。だからと言って、お金の話だけすると、「金の問題じゃない。バカにするな」と怒られます。強い反省の気持ちの表れとして、示談金を増額する必要があるのです。次によくあるのが、共犯事件の犯人の親が、「うちの息子にも悪い点はあったけれど。。。」という言葉もあります。「あれと出るなと 双方の親が言い」なんて江戸川柳にありましたが、この言葉は「in other words」しちゃうと「うちの子は、巻き込まれた被害者みたいなものです」となります。

もっとひどいケースだと、性犯罪の事件で「うちの子も悪いですが、女性の方ももっとしっかりしていれば。。。」なんて言う親もいます。弁護士だけにこっそり言うのならまだ良いのですが、情状証人として呼ばれた裁判の場でこんなこと言われると、検察官が怖い顔しているので、小心者の私などドキドキしてしまいます。「 in other words」は、弁護士もよく使います。「これは受けたら危ない事件だな」という案件も定期的にきます。例えば、前の弁護士と喧嘩別れしてきた人の依頼は、かなりの割合で危ない案件です。そういうときには、「これはとても難しい案件なので、専門の弁護士に頼んだ方が良いと思います」なんて断わるのです。

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◇ 弁護士より一言

私は「fly me to the moon」が好きで、サックスでも練習してました。すると娘が、「パパ、プロ並みのうまさじゃん。もう練習しなくても大丈夫だよ!」と言われたので、とても良い気分になったんです。でも、「in other words」だと「これ以上、家では練習しないで!」の意味だと気が付いたのでした。。。

以上:2,479文字

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