令和 5年 6月12日(月):初稿 |
○令和5年6月11日(日)は、4KUHDソフトで黒澤明監督作品映画「天国と地獄」を鑑賞しました。昭和38年3月公開の映画ですので、私が小学5年生から6年生にかけての映画で、当時、「用心棒」や「椿三十郎」を観てスッカリ黒澤明監督ファンになっており、気仙沼市内にあった旭映画館で鑑賞した映画です。DVDも購入していますので、少なくとも2回は鑑賞済みで、特に誘拐犯人役の山崎努氏の接見室内での苦悶の表情が強く印象に残ってしました。 ○ところが犯人逮捕に至るストーリー展開はスッカリ忘却の彼方で、冒頭、製靴会社重役達の謀議場面から殆ど覚えておらず、初めて観る感覚での鑑賞でした。前半のハイライトシーンである特急こだまから誘拐された子供を確認して、身代金の現金3000万円が入った鞄を狭い窓から投げ落とすシーンは微かに記憶がありましたが、子供が解放されて主人公権藤金吾役の三船敏郎氏が懸命に走って子供と抱き合うシーンには感動で涙がウルウルでした。設定では、誘拐されたのは権藤金吾の子供ではなく、お抱え運転手の子供です。 ○小学4,5年生時に観た「用心棒」、「椿三十郎」はストーリー展開等良く覚えており、最近、4KUHDソフトで鑑賞した際、初めて観る感覚ではありませんでしたが、「天国と地獄」は殆ど覚えていなかった理由は、おそらく感動の程度が、時代劇の「用心棒」等ほどではなかったからと思います。しかし、今回の鑑賞では、両者に劣らずハラハラ・ドキドキしながら、これは面白いと感じながらの鑑賞ができました。しかし、ネタバレはしませんが、最後の最後が、あれっ、こんなものだったかとちとガッカリでした。 ○しかし、それでもやはり昭和60年代の黒澤明監督作品は、抜群に面白く、映画の楽しみをシッカリと堪能させてくれると実感しました。最近再鑑賞した平成になってからの黒澤作品「影武者」とは大違いです。スピルバーグ監督作品「シンドラーのリスト」は、黒澤監督を尊敬するスピルバーグが「天国と地獄」の手法・展開を一部取り入れているとのことで、なるほどと実感したところがあります。 黒澤明 天国と地獄 (1963) 予告編 【天国と地獄①】天国と地獄のロケ地を1963年と2020年で比較してみた【横浜・浅間台編】 【天国と地獄②】天国と地獄のロケ地を1963年と2021年で比較考察してみた【南太田編】 以上:977文字
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