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第6回カディスの赤い星コンサート”グリーシャ”氏演奏に感激2

平成26年 5月20日(火):初稿
○「第6回カディスの赤い星コンサート”グリーシャ”氏演奏に感激」を続けます。
ロシア出身ギタリストグリーシャ氏の演奏に大感激でしたが、演奏だけでなく、舞台で見せる同氏の仕草、表情、言葉から、その人柄の良さを感じたのも気持ちの良いものでした。曲を弾きながらも、観客への笑顔サービスを忘れず、演奏中、節目節目で舞台から客席に向かってはにかんだような笑顔を見せてくれるのに、大変好感を持ちました。そして、一曲演奏が終わる毎に観客席に向かって深々と頭を下げます。頭を下げると言うより腰から上半身を折り曲げて、正に「深々」と観客に鑑賞してくれたことを感謝しているように見えました。

○15歳でパコ・デ・ルシアのロシア公演を聞いて、一目惚れならぬ一聴き惚れして、正にパコ・デ・ルシアに恋い焦がれるようになり、その後、スペイン公演後、パコ・デ・ルシアに招待されて師事し、パコ・デ・ルシアを師匠として研鑽を重ねたとのことです。パコ・デ・ルシアを尊敬し、最高のギタリストで彼を超えることは、到底出来ないと逢坂氏の質問に答えていました。逢坂氏の、本音は「自分が一番と思っているのでは」との質問に対し、「そういう思いはありませんが、好きという気持ちがあることでずっとやっていけると思っています。」ときっぱり応えたのには、何事にも謙虚で控えめを旨とする私は、更に感激しました(^^;)。

○どこかに第6回カディスの赤い星コンサートでのグリーシャ氏についての感想ブログがないかと探したら、後記の「来し方行く末」「第6回 逢坂剛 カディスの赤い星 ギターコンサート」での文章が見つかり、私なんぞより遙かに格調高い文章で見事にグリーシャ氏を表現するものが見つかり、感激し、後記の通り文章を無断拝借します(^^;)。フェイスブックもやっており、私の娘の世代の若い女性のようですが、プロのフラメンコバイラオーラなど芸術の世界の方のようにお見受けしました。

○沖仁氏の演奏について、「最近生まれたばかりの幼子への想いが込められた『エスペランド』は円熟した境地の子守歌さながらであり、静謐な音の余韻の中に永遠の愛を満たしていた。」と評していましたが、この曲の時私は、ホントに眠ってしまいましたが、「子守歌」と聞いて納得しました(^^;)。

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(ブログ「来し方行く末」「第6回 逢坂剛 カディスの赤い星 ギターコンサート」から抜粋)

「煌めく星の融合」

初めて会うという感じがしない、と沖仁は言った。
ギタリスト同士で共演すると一瞬で相手の歩んで来たギター人生が分かるという。そしてグリーシャには、外国人としてフラメンコをやる者同士のシンパシーを感じたと笑顔で語った。

沖仁とそのような高いレベルでの絆で結ばれたアメリカ在住、ロシア出身の気鋭のギタリスト、グリーシャの鮮烈な日本デビューに立ち会えたことは、なんと幸運だったことか。冒頭で逢坂剛に促され、名刺代わりにリムスキー・コルサコフ『熊蜂の飛行』のヴィルトゥオーゾ的パッセージを超高速でさらりと弾き切る。

逢坂はその誇り高いテクニックの凄さに感嘆しつつ冗談を交えて、芸術で生きていく人間は口に出さずとも自分が一番と思わなければやっていけないものでしょうね、と投げ掛けると、グリーシャは少しはにかんだ表情で、そういう思いはありませんが、好きという気持ちがあることでずっとやっていけると思っています、と控えめにきっぱりと答えた。その慎み深さの奥にある芯の強さが人を引き付ける不思議な魅力となっていた。

そしてその言葉通り、フラメンコへの愛情と敬意に満ちた演奏で一曲終えるごとに聴く者の心をしっかりと捉えていく。アルベニスの名曲『グラナダ』では、繊細な音が天上からふわりと降ってきて、柔らかく全身が包まれるような恍惚を覚え、それは新鮮な驚きだった。フィッシャー・ディースカウのソフトで端正なバリトンが聴こえてきたような気がした。

超絶技巧を持ちながらもそれを前面に出さず、自分を主張することなく、曲の世界に自らを素直に委ね、銘器の持つ美音をあますところなく引き出し歌わせていく。そうしたアプローチに彼の音楽家としての器の大きさを感じる。また随所で聴かせる音の厚み、音の粒の煌めくような立ち上がり、流麗なクレシェンドに正統派ロシアのピアニズムが滲む。クラシックギタリストの父親の影響で6歳からギターを始めたという彼は幼少の頃からセゴビアやジョン・ウィリアムズに憧れ、そしてパコ・デ・ルシアに行き着く。素晴らしい音楽との出会いを重ね、謙虚に畏れを知る者ののびしろは計り知れない。そんな頼もしい末恐ろしさをグリーシャは秘めているように思う。


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