平成24年 6月24日(日):初稿 |
○平成24年6月23日(土)の夜、自宅AVルームで、久しぶりにBD版映画”必死剣鳥刺し”を観て久しぶりに、ハラハラ・ドキドキ・ワクワクの感動を味わいました。自宅AVルームでの鑑賞は最近は52インチ液晶TVになっていますが、最後の15分の死闘後エンドクレジットが始まってもしばらく立ち上がれず、映画館の大画面で観たら更に大きな感動があったはずと、映画館で鑑賞しなかったことを後悔しました。 ○「蝉しぐれ」、「たそがれ清兵衛」、「武士の一分」藤沢周平三部作とのことですが、「蝉しぐれ」はいまいち感動できず、「武士の一分」は、4,5年前に今は販売していないHDDVD版を購入していますが、何故か観る気が起きず未だに積ん読のままです。同じ藤沢周平原作「必死剣鳥刺し」も1年以上前にBD版を購入していましたが、何故か観る気が起きずにいたところ、ようやく、鑑賞し、もっと早く観ておけば良かったと後悔しました。 ○物語の前半というか、4分の3くらいは、実にシンプルに淡々と判りやすいストーリーが、およそ、ハラハラ・ドキドキ・ワクワクとは、かけ離れた展開で進行しますが、骨太というか、その判りやすさのため眠くなることもなく、シッカリ、感情移入出来ながら、進行していきます。主役豊川悦司氏は、NHK大河ドラマ「江~姫たちの戦国~」で、準主役吉川晃司氏はNHK大河ドラマ「天地人」で共に織田信長を演じたことで、そのお顔はシッカリ覚えていましたが、それ以外の出演作品は、殆ど観たことがありませんでした。 ○今回は、ご両人が、本来、同じ志しで、同志として協同して不条理に立ち向かうべきところ、運命の皮肉で直接対決せざるを得ない状況に追い込まれ、先ず最初の見せ場として、ご両人の直接対決の場面になった辺りから、一気にハラハラ・ドキドキ・ワクワク感が盛り上がってきます。豊川氏は天心独名流の達人兼見三左エ門、吉川晃司氏は直心流の名手帯屋隼人正役で、お互い名だたる剣豪として、直接対決しますが、これがまた、結構な迫力で、見応えがありました。 ○この両者の対決終了後に、最大のクライマックス場面が15分間展開します。BD版ジャケットには「死ぬことさえ,許されない。ならば、運命を切り開くまで。」、「策略、裏切り、運命の不条理、全てを断ち切る壮絶な殺陣。過酷な運命の中で、男は何を貫こうとしたのか。」とのキャッチフレーズが記載されていますが、直心流の名手帯屋隼人正との迫真の戦いが終了した直後に、天心独名流の達人兼見三左エ門に全ての策略が明らかにされます。 ○どこかおかしいなと思っていたストリーの進行の謎が一気に明らかとなり、なるほど、そういうことだったかと納得させられると同時に、帯屋隼人正との殺陣以上に壮絶な殺陣が始まります。この場面に至る前に、必死剣鳥刺しとは、流儀の秘伝ではなく、三左ェ門が工夫し、かりに名付けた剣で、つまり、この必死剣を遣うときは、半ば死んでいるときで、絶体絶命の時にしか使わないから、そう名付けたと三左ェ門から説明されています。 ○その必死剣鳥刺しが、最後の最後、正に絶体絶命の時に炸裂し、それまでの不条理を一気に覆し、スカッとさせてくれますが、折角だから、もう1名束ねて、「必死剣鳥刺し」ならぬ、「必死剣串刺し」にして欲しかったというのが、私の最後の感想・願いでした。こんな、曖昧な記述では,何が何だかサッパリ判らないと言う方が多いでしょうが、実際、この映画を観た方は、10人中9人は串刺しを願うこと間違いありません。その理由を知りたかったら是非観て下さい(^^)。 以上:1,469文字
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