平成22年 5月11日(火):初稿 |
○平成22年5月10日、あるお方から平成22年3月に開催された第3回カディスの赤い星コンサートを平成22年4月17日TV放映された録画ビデオを贈呈頂きました。出演者は、「良き時代のフラメンコ、サビーカス、リカルドなどの名曲に新しい命を与える若手技巧派ギタリストハビエル・コンデとその師匠である父ホセ・アントニオ・コンデにお馴染みの日本を代表するフラメンコギタリストの沖仁です。 ○このカディスの赤い星コンサートは、古き良き時代のフラメンコギターに魅せられた団塊の世代の人々が定年を迎え、これから更に人生を楽しむために昔、憧れたフラメンコギターをもう一度楽しんでもらうための企画と言うことです。私は,団塊の世代に次ぐ世代に属しますが、確かにフラメンコギターに打ち込んだ方々は団塊の世代に多く、次いで私の世代も多かったのですが、しばらく間を置いて、沖仁に代表される30代の方々がフラメンコギターに興味を持つ方が多いのではと感じています。 ○私が最初にフラメンコギターに興味を持った昭和40年代半ばサビーカスの全盛時代で夥しいレコードが出されており、私も数枚のLPレコードを購入し、繰り返し聴いたものでしたが、昭和40年代後半になるとパコ・デ・ルシア、セラニートの時代となり、これもLPレコードが日本で発売される度に購入し,繰り返し聴いて憧れたものでした。 ○しかしLPレコードからCD時代になってからはパコ・デ・ルシアのCDは何枚か購入しましたが、その後平成時代になってから新人フラメンコギタリストのCDは購入せず、ビセンテ・アミーゴ、トマティート等の演奏は殆ど聴いたことがなく、フラメンコ好きの友人からそのCDやビデオを贈呈されては居ましたが、聴いても馴染めず殆どが積ん読になっており、ビセンテ・アミーゴ以降の若いフラメンコギタリストの曲はもう馴染めないだろうと決め付けていました。 ○それが僅か21歳の若者がリカルド、サビーカス、更にパコやセラニートの原曲をそのまま弾くということを今回の第3回赤い星コンサートTV録画ビデオを贈呈してくれた方から聞かされ、早速、再生してみました。サビーカス、パコ、セラニートよりも更に巧いとも説明されており、ホントかな疑問に思って聴きましたが、聴いてビックリでした。 ○昔繰り返し聴いたサビーカス、セラニートの曲を原曲そのままにも拘わらず、微妙に違って正に自分の音楽としてサビーカス、セラニートの超絶技巧を更に上回るのではと思われる程安定した技術で弾きまくっています。先ず感動したのはその姿勢です。指盤一点を見つめ、演奏中上半身を殆ど動かさず、淡々とさりげなく、ごく当たり前の如くに超絶技巧を駆使してアッサリと終了し、にこやかに聴衆に御礼する姿に好感を持ちました。力みや気負いが全く感じられない演奏に逆に物凄い練習をしているのだろうと感じました。 ○ハビエルを聴いた後、沖仁が登場し、演奏を披露しましたが、第2回より進歩しているのではと思いながらも、その上半身が不安定に動く演奏姿勢が余り気分の良いものではなく、ハビエルの安定した演奏と演奏姿勢の良さが際立ちました。ハビエルが繰り出すサビーカスやセラニートの原曲に益々やる気を起こして貰えそうです(^^)。 以上:1,332文字
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