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映画「キングコング」を観て

平成18年 1月10日(火):初稿
○H18年1月9日、MOVIX仙台で話題の映画「キングコング」を観てきました。予告編が大変素晴らしく、前評判も大変良いと言うことで大いに期待して観に行きました。

○髑髏島に到着するまでは、少々退屈する場面が続きましたが、髑髏島に到着してからは、これでもかこれでもかと凄まじい迫力の画面が次から次へと繰り出し、正にハラハラドキドキと手に汗握る場面が続き、3時間という長時間上映も苦にはなりませんでした。

ナオミ・ワッツ扮するヒロインとキングコングの交流シーンも胸にジンときて、涙が出そうになる場面もちりばめられていました。キングコングの表情、特に眼の動きが自然で何とも素晴らしかったからです。おそらくCGで作られたものでしょうが、技術の高さに驚きました。

○しかし終了後前回観た「男たちの大和」の様な胸にズシンと響く感動は残りませんでした。その理由はやはりストーリー展開にあったように思います。監督の観客に対するサービス精神の旺盛さには敬意を表しますが、その旺盛さがストーリー展開の不自然さをもたらしたように感じました。

○これは基本的にファンタジー映画なのでストーリー展開など余り気にしないでそのサービス精神溢れる画面展開を楽しめば良いのかも知れません。しかし髑髏島でのキングコングがヒロインを手に握ったまま3頭もの最強恐竜ティラノサウルス?と死闘を演じる場面は、正にハラハラドキドキで大変素晴らしかったのですが、あの状況では力が入ってヒロインを握りつぶしてしまうはずで、もう少し場面展開に工夫が欲しいと思いました。

○又髑髏島の至るところに大量に生息しているグロテスクで獰猛な恐竜達を観て、よくぞ原住民が共存出来るものだと不思議に思いました。その恐竜達と探検隊との死闘シーンも見応えのあるハラハラドキドキと手に汗握る場面の連続で凄かったのですが、ちとやりすぎだなと感じる場面も多々ありました。

○観客を大いに楽しませようという監督の意図は判るのですが、サービス過剰で私としては少々辟易となったところがありました。髑髏島最後の場面でクロロフォルムで眠らされたキングコングが次の場面でいきなりニューヨークの劇場で太い鎖に繋がれ見せ物にされているのも、あれっと思いました。

○私としては、過剰戦闘シーンは少しカットしてキングコングとヒロインの交流場面がもう少し欲しかった気がしますが、いずれにしても一級の娯楽作品であることは間違いなく一見に値する映画です。
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