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映画「容疑者室井慎次」を観て

平成17年 9月 6日(火):初稿
○一昨日の日曜日、仙台市内の老舗映画館仙台東宝劇場で「容疑者室井慎次」を観てきました。平成12年12月にMOVIX仙台が出来るまでは良く利用していましたが、最近は殆ど利用することなく、久しぶりの入館でした。

○「容疑者室井慎次」を仙台東宝劇場で観たのは、MOVIX仙台等のシネマ・コンプレックス(複合映画館)の進出で観客数が減り、平成18年2月で廃業になると発表されたことと、9月3日(土)、4日(日)の2日間、聴覚障害者用日本語字幕が付くと聞いたからです。

○久しぶりの仙台東宝劇場入館でしたが、ここ数年利用していたMOVIX仙台に比較し、相当設備が劣ると実感しました。先ず肝心の銀幕に映し出される画像解像度が落ちます。全体にぼやけた感じがします。難聴の私には判りませんが、おそらくスピーカーの性能が遙かに落ち、音の迫力が相当程度劣るものと思われます。更に椅子が貧弱です。

○この映画館は今から42年前の昭和38年開業とのことで、MOVIX仙台のような最新の高性能映画館を経験すると、観客は古ぼけた映画館には行く気にならなくなると思われ、観客数減少もやむを得ないものです。

○肝心の「容疑者室井慎次」ですが、前評判が良かった割には、ガッカリする映画でした。設定が「そんな馬鹿な」としか思えない展開のオンパレードだからでした。
荒唐無稽なストーリーに徹するならばそれでよいのですが、妙にリアリティに拘ってもいるようで私にとっては中途半端としか評価できないものでした。

○最後にあれよあれよという間に事件は急展開で解決しますが、余りのあっけなさに盛り上げるどころか、盛り下がってしまい、最後まで不満の残る映画でした。

○警察庁キャリアで警視庁に派遣されたエリート警察官を東京地検が逮捕するという設定自体に相当無理があり、この筋立てを自然に見せるにはかなりの工夫が必要なところ、余りに雑な展開です。更に仮にこのような大事件が発生した場合の弁護人を弁護士1年生が一人で担当するなんてことは実際実務ではあり得ません。

○実際実務ではあり得ないことを味わうのが映画の楽しみであり、野暮なことは言うなと叱られそうですが、新人弁護士小原久美子役の田中麗奈ちゃんの可愛さ、室井を助ける同僚管理官沖田仁美役の真矢みきさんのキリリとした美しさには見惚れました(^^)。

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