令和 3年 9月 3日(金):初稿 |
○自民党が揺れています。選挙で負け続きの菅首相の下では秋の衆院選で自民党当選者大幅減の予測が出て、政権交代の希望的観測まで出始めています。しかし、「平成21年衆議院総選挙民主党大勝利雑感」に、「私自身、今回は試しに民主党政権になって欲しいと思い、おそらく、多くの国民もそう思っているのではと予測していました」と記載したような政権交代の期待は全くありません。その後の民主党政権の大失敗に懲り懲りという感覚がまだ残っており、今の立憲民主党を初めとする野党に全く期待できないからです。 ○かといって菅首相のままの自民党政権で良いかというと、これまた不安を感じます。横浜市長選挙の結果は、自民党菅政権への拒否反応の表れで、全く無名だった立憲民主・共産支持候補者が圧勝しましたが、それ故益々不安になっています。菅首相、9月29日に自民党総裁選を控えて、党役員人事刷新・内閣改造なんて報道されていますが、自民党総裁選で再選される保障もないのに新役員・閣僚になる人が居るのだろうかと疑問を持つ人も多いでしょう。総裁選立候補者岸田氏は、菅首相の新役員人事は、自分が総裁になれば白紙と明言しています。 ○菅首相のギリギリ党役員人事刷新・内閣改造が実現するかどうかが、実現してもその内容が総裁選の行方に大きく影響します。果たして実現可能かどうか、誰がどうなるか、30年前の海部首相になるとの説もあり、固唾をのんで見守ります。 ******************************************** 自民総裁選 追い込まれる菅首相 二階氏交代にも党内冷ややか 毎日新聞9/2(木) 21:00配信 菅義偉首相が、9月17日告示、29日投開票の自民党総裁選を前に追い込まれている。首相は3日の臨時党役員会、総務会で人事への一任を取り付け、6日にも政権浮揚を期待して二階俊博幹事長らを交代させる予定だ。だが、党内からは人事刷新に「首相の個利個略だ」などと冷ややかな声が噴出。首相の求心力低下で「菅降ろし」を求める声が収まらず、再選戦略は揺らいでいる。 首相は2日、自民党本部で二階氏と会談し、総裁選に立候補する考えを伝えた。二階氏周辺は「総理はやる気満々だった」と話す。 首相が総裁選を乗り切るには、内閣支持率の回復が必須となる。総裁選が迫るなか、異例のタイミングで切ったカードが党役員と閣僚の人事だった。「二階氏交代」で、安倍晋三前首相や麻生太郎副総理兼財務相ら党内の支持を広げ、知名度の高い議員を要職に据えて世論にアピールする狙いだ。 だが、人事刷新策は首相の思惑通りの評価を得られていない。党内には人事権をちらつかせる手法に反発も強い。首相が支持を期待する安倍氏は「人事をやれば選挙に勝てるわけではない」と首をひねり、麻生氏も「閣内にいるので首相を支えるが、2、3回生はそうじゃない」と周囲に漏らしたという。 安倍氏が影響力を誇る細田派は8月31日、幹部会合を開いたが、総裁選への対応決定を見送った。麻生氏も表立って派内を引き締める動きをみせていない。首相は同日、9月中旬の衆院解散で総裁選を先送りする日程を探ったが、この案を聞きつけた安倍氏は強く反対した。二階派も首相への反発を強めている。安倍、麻生両氏への秋波のはずだった「二階切り」は、かえって首相の支持基盤を揺るがしている。 無派閥出身で党内基盤の弱い首相は、人気のある議員を取り込もうと躍起だ。首相は2日まで4日連続で小泉進次郎環境相と首相官邸で会談。小泉氏や河野太郎行政改革担当相、石破茂元幹事長らの要職起用を検討している。だが、首相に近い議員は「派閥が人を出さず、人事はうまくいっていないようだ。大型の内閣改造を目指したかったが、小型になるかもしれない」と漏らす。人事が政権浮揚につながる見通しは立たず、主要派閥の幹部は「首相は総裁選に出ると言ったけど、何があるかわからないな」と話した。【小山由宇】 ******************************************** 岸田氏、菅首相の党人事白紙化も 総裁選勝利なら 産経新聞9/2(木) 21:20配信 自民党総裁選(17日告示、29日投開票)への出馬を表明している岸田文雄前政調会長は2日夜、BS―TBS番組に出演し、菅義偉首相が6日に実施する予定の党役員人事について「常識で考えれば、(岸田氏が)総裁になれば自分の思う、しっかりとした人事を行うことは当然だ」と述べ、自身が総裁選で勝利した場合、白紙化する考えを示した。 岸田氏は、首相が総裁選の直前に人事に踏み切ることに関し「『どうしてやるんだろう』とは思う。(首相は)人事をやる理由を説明するだろうから注目したい」と語った。 以上:1,939文字
|