令和 2年 8月30日(日):初稿 |
○「安倍首相健康問題で辞意表明-平成19年9月12日辞意表明より余裕?」を続けます。 安倍長期政権の功罪について色々言われていますが、私は、先ず、常に隙あらばつけ込まれる権力闘争の最先端に居て8年近い長期政権を維持したこと自体が凄いことだと評価しています。小泉元首相のあとの日本の首相は、第一次安倍政権も含めて1年交替になり、国際的にも信用を失っていたところ、8年近い安定政権を作ったことだけでも並の首相ではありません。官僚を忖度せざるを得ない状況にしたこともマイナスに評価されていますが、それだけ力をつけたことが凄いことです。 ○アベノミクスについても色々言われていますが、次のようなブログ記事がありました。 「国民は安倍さんの凄さが分かっていないが、この間、老人ホームの医師をずっとやっていたぼくは、世の中の変化がよく分った。 アベノミクスが、実行されるまでは、不景気で、高卒や大卒も就職がなく、老人ホームの就職説明会に大挙して集まった。 毎回、ホールが一杯だった。毎年20名以上、高卒や大卒が、老人ホームに就職してきた。 ところが、アベノミクスの実行と共に年々、大卒・高卒が来なくなって、この3年ほどは、ずっとゼロだった。 (中略) 安倍さんが二度目の首相であった間、有効求人倍率は常に1以上だった。その有難さを、言う人は少ない。」 ○トランプ大統領との関係も色々言われていますが、ボルトン氏の次の記述があります。 「ボルトン前米大統領補佐官は28日、ワシントン・ポスト紙への寄稿で、辞意を表明した安倍晋三首相を「戦後の日本で最も重要な指導者」と評価し、北朝鮮の非核化への対応などで迷走しがちなトランプ大統領を「現実の近くにつなぎとめる重い金属の鎖のような存在だった」と指摘した。」 ○安倍氏の強運も色々言われていますが、次のビートたけし氏の言葉には共感します。 「安倍さんは加計(学園)とか森友(学園)とかいろんな問題起こして、話題がコロナにうつって…。またコロナの問題とかいろんな問題(起こして)、持病で勇退。総理大臣としての政治的な汚点を残さずに、病気が原因としてやめていくんだから、失礼な言い方かもわかんないけど、運がよかったなと思ってる。」 ○3年前でしたか、希望の党ができたときの勢いに、私は、安倍政権もいよいよ終わりだと確信しました。私の選挙区で宮城1区の自民党候補者は、希望の党の女性候補予定者に到底勝てないと思われたからです。ところが、肝心の希望の党が、党首小池百合子氏の「排除します。」の一言で分裂し、希望の党は男性候補者に変わり、女性候補者は立憲民主党候補者となって、野党候補者が2人となり、宮城1区自民党候補者が辛勝でした。野党が一本化されていたら確実に自民党候補者は落選でした。同様な例が全国に生じて、自民党は選挙に大勝し、安倍政権は維持されました。この時の安倍首相は、正に敵失で救われ、その強運ぶりに驚きました。強運も実力の一つです。 以上:1,216文字
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