令和 2年 5月27日(水):初稿 |
○令和2年4月7日から実施されていた緊急事態宣言は、5月25日夜、全面的に解除されました。裁判期日も、5月中に予定されていたものが全て取消になるかと危惧していましたが、宮城県内に関しては、5月半ば頃から徐々に予定通り実施されるようになってきました。 ○令和2年5月26日はある事件での証拠調べ期日-証人尋問・原告本人質問-が予定されていた事件がありましたが、取り消されず予定通り実施されました。法廷は、傍聴席は、入場者数を3席に1席と3分の1以下に制限され、入り口扉も開いたままで廊下が丸見えの状態での開催でした。 ○傍聴席には、5名の傍聴者と裁判当事者、書記官、速記官、裁判官、いずれもマスク姿で始まりました。私は、補聴器を普段使用している小型耳穴式から、昨年購入した強力な耳かけ型に代えて証拠調べに臨みました。普段使用している小型耳穴式補聴器は、日常の会話や打合せには何とか間に合いますが、裁判所で離れた位置に居る裁判官との遣り取りでは、裁判官の声が聴き取りづらくなっていたため、令和元年6月、より強力な耳かけ型補聴器を購入し、裁判期日があるときは、こちらを装着して臨んでいました。 ○しかし、この強力耳かけ型補聴器をもってしても、マスクをかけて話されると、ちと聴き取りづらくなるため、事前に裁判官に、難聴者で補聴器を使用しておりマスクを外して話して貰わないと聴き取りづらい旨を伝えて、私の依頼者側で申請した証人についてはマスクを外しての証言を認めて貰いました。 ○裁判で最も神経を使い疲れるのは、証人尋問・原告被告本人質問の証拠調べです。私の場合、裁判になっても10件中8~9件は和解等で解決し、法廷での証人尋問・原告被告本人質問には至りません。最も取扱件数が多い交通事故訴訟でも判決に至る場合、陳述書等書証のみの取調で済ませ、法廷での証人尋問・原告被告本人質問に至らない場合が多くあります。 ○ここ数年事件数が減少中で、多いときは200件以上抱えていた事件数は、100件を軽く割っています(^^;)。その中で、現在、一審・控訴審・審判等裁判所での「審」のつく裁判所での事件は30件前後ですが、この中で法廷での証人尋問・原告被告本人質問まで至ると思われる事件は10件もないと思われます。 ○難聴が進行し、あと何年弁護士稼業を継続できるか分かりませんが、令和2年5月26日の法廷での証人尋問・原告被告本人質問を強力耳かけ型補聴器の使用でなんとかこなせました。コロナ騒ぎもあり、相談件数は激減していますが、兎に角、一つ一つの事件を丁寧に誠実に取り組むしかありません。 以上:1,071文字
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