平成28年12月 5日(月):初稿 |
○「ネットで長時間かけて調べた各種数値データ紹介3」の続きです。 桐師匠【多遊】さんに入力を協力して頂いて現時点で出来ている桐ファイルの一覧表印刷画面を、再度、紹介します。 私が気になったデータの推移・変遷は以下の通りです。 ・交通事故関係 交通事故件数は、平成16年約95万3000件が、その後、徐々に減少し、平成26年には約57万4000件と約38万件も減少しています。 自動車の事故防止機能がより充実し、完全自動運転自動車の発売も間近に迫っており、交通事故件数は減る一方になると思われます。 交通事故死者数は、昭和45年ピーク時約1万6800人が、平成13年以降減る一方となり、平成26年はピーク時の4分の1以下となる約4100件です。 シートベルトの普及率が高まり、自動車の安全装置機能強化・充実、さらに交通事故事件罰則強化等により、重大事故の発生が激減しているからと思われます。 死亡事故が減ると言うことは、重大事故が減ると言うことで、死亡事故に準ずる重傷事案事故も減る一方となると思われます。 実際、弁護士に相談に来る事案の多くは、追突等による頸椎捻挫事案が多く、脊髄損傷等の重傷事案は減っております。 弁護士業務としての交通事故紛争は、多重債務・過払金事案ほど極端ではないとしても、同様に、今後は減少することが間違い亡く、弁護士業務としては先細り分野でしょう。 ・男女問題関係 婚姻件数は、昭和47年約110万件が、平成27年約63万5000件と減少する一方ですが、離婚件数は、平成14年約29万件が、平成27年約22万5000件と微減です。離婚件数の結婚期間別内訳のデータも探していますが、30年以上の熟年離婚は増えているような気もします。 弁護士業務としての男女問題事件は横ばいと思われます。 初婚年齢ですが、昭和22年夫26歳・妻23歳が、平成26年は夫31歳・妻29歳と夫6歳・妻6歳晩婚化しています。最近の若い方を見ていると、今後、益々晩婚化が進むような気がします。 ・少子高齢化問題 出生数は、昭和22~24年いわゆる団塊の世代は約268~270万人だったものが、平成26年約100万人と3分の1近く激減し、今後、益々減ると思われます。 これに対し、65歳以上人口は、昭和20年約370万人が平成27年約3395万人と、100歳以上人口は、昭和53年153人が、平成24年約5万1400人と超激増しています。 平成28年は、おそらく全人口約1億2700万人中約3500人が65歳以上で、3.6人に1人が65歳以上でしょう。 まもなく3人に1人が65歳以上高齢者の時代になると思われ、相続問題に限らない高齢者の法的需要を色々探していく必要があります。 ・弁護士数と民事行政訴訟事件数 弁護士数は昭和61年約1万2800人だったものが、30年後平成28年はおそらく約3万7000人程度に、約3倍弱に増加しているのに対し、民事行政訴訟事件数は、ピーク時平成15年約352万件だったものが、平成26年約146万件に半減しています。弁護士業務は訴訟事件だけではありませんが、紛争が減少していることは間違いありません。これまでのように弁護士業務は紛争の発生を待っているだけでなく、紛争に至る前のサービス提供も真剣に検討する必要があると痛感しています。 以上:1,360文字
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