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弁護士が扱う“紛争”が減っている理由-裁判所統計で確認-民事行政事件

平成27年 4月 3日(金):初稿
○ビッグローブニュースで以下の「弁護士が増えているのに、弁護士が扱う“紛争”が減っている理由」との記事を見つけましたが、肝心の「“紛争”が減っている理由」について「日本に住んでいる人は皆仲良くなっているのかもしれません。また、破産するほどの債務に悩んでいる人も減っているのかもしれません。」、「きっと他にも様々な理由があると思われます。」と記載されているだけです。

○平成21年に比較して平成25年は「訴訟が約35%減、執行が約23%減、破産が約43%減」と記載されていますが、最高裁判所HP司法統計のページで、「民事・行政 平成25年度 1-1  民事・行政事件の新受,既済,未済件数  全裁判所及び最高,全高等・地方・簡易裁判所 」を見つけて内容確認しました。その画像を後記します。その画像見出しは次の通りです。

民事・行政事件新受総数はピーク平成12年305万件が平成25年152万件と半減
地方裁判所訴訟事件新受件数もピーク平成12年25万件が平成25年17万件
破産事件は平成16年22万件が平成25年8万件、個人再生事件は平成19年2万8000件が平成25年8374件
簡裁調停事件は平成16年44万件が平成25年4万2821件

○弁護士が主に扱うのは地裁訴訟事件、数年前まではは破産等多重債務事件でしたが、大雑把に言って、ピーク時に比較して地裁訴訟事件数が3分の2に、多重債務事件は3分の1に減少しています。ここ10年で弁護士数は倍増していますので、1人当たりの事件数は、ピーク時の数分の1でしょう。収入も減って当然です。しかし、この厳しい環境の中で売上を伸ばしている事務所もあります。さらなる意識変革が必要です。

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弁護士が増えているのに、弁護士が扱う“紛争”が減っている理由
All About4月1日(水)9時45分


弁護士は急増しています。弁護士は社会の医師です。したがって、弁護士急増は、世の中のためには大変よいことなはずです。
弁護士は紛争を主に扱います。弁護士が増えたのですから、弁護士が扱う紛争も増えているはずです。

しかし、そうでもないようです。
司法統計によると、平成21年には全国の地方裁判所で、訴訟が約26万件、執行(財産の差押えなどをする事件)が約27万件、破産が約14万件が新しい事件として受理されていました。

しかし、平成25年には全国の地方裁判所で、訴訟が約17万件、執行が約21万件、破産が約8万件が新しい事件として受理されたに過ぎません。
訴訟が約35%減、執行が約23%減、破産が約43%減になったのです。

とにかく、軒並み減少で、日本に住んでいる人は皆仲良くなっているのかもしれません。また、破産するほどの債務に悩んでいる人も減っているのかもしれません。
それであれば、素晴らしいことです。と思ったのですが、そうでもないようです。

最高裁判所に係属した事件(訴訟と抗告)はどうかというと、平成21年が約7,000件、平成25年が約8,000件で、微増しています。
最高裁判所に係属するということは、紛争が揉めるなどして、地裁(家裁)、高裁でも解決できずに、最高裁まで事件がもちこまれたということを意味します。

以上から、日本人は仲良くなって、もめ事は減っているけれど、一度揉めるとなかなか解決できない、ということでしょうか……なわけはありません。きっと他にも様々な理由があると思われます。

ただ、弁護士が扱うべき紛争が減っていることは間違いないということです。
(弁護士今西順一)

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民事・行政事件新受総数はピーク平成12年305万件が平成25年152万件と半減


地方裁判所訴訟事件新受件数もピーク平成12年25万件が平成25年17万件


破産事件は平成16年22万件が平成25年8万件、個人再生事件は平成19年2万8000件が平成25年8374件


簡裁調停事件は平成16年44万件が平成25年4万2821件

以上:1,687文字

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