平成26年 4月10日(木):初稿 |
○ここ数年自動車総合保険は弁護士費用特約付きが多く、この特約を利用して交通事故事件を弁護士に依頼する例が増えています。4,5年前の交通事故の場合、弁護士費用特約に未加入の例も多くありますが、最近の交通事故事件では7,8割は弁護士費用特約に加入しています。損保ジャパングループのおとなの自動車保険「弁護士費用特約」での説明では、保険料は50代運転者で1210円で限度額300万円弁護士費用特約が付けられ、その加入率は70.3%と言うことです。 ○この自動車総合保険の弁護士費用特約は、「自動車にかかわる被害事故に関する損害賠償請求のために必要な弁護士費用や、弁護士などへの法律相談費用などを保険金としてお支払いします。」交通事故で被害者になった場合の損害賠償請求事件に限定して、最大300万円まで保険金を支払うというものです。 ○ところが、表記弁護士費用保険Mikata(ミカタ)は、次の画像説明によると、被害者に限らず加害者の場合も、急激かつ偶然な外来の事故による身体傷害もしくは疾病または財物の損壊による損害賠償請求事件だけでなく、物権法・債権法・親族法・相続法・その他一定の法的トラブルが対象とあり、保険適用の範囲が相当広いものになっています。 / ○これは医者にかかった場合に適用になる医療保険に近いものですが、保険料が月々僅か2980円というのも驚きです。月々僅か2980円で、1年間の法律相談保険金10万円(30分当たり5000円として)、1事件について300万円を限度に弁護士等に事務処理の委任を行った費用を補償するとのことです。画像説明は以下の通りです。 / ○医者にかかった場合に適用になる医療保険の保険料は、自治体によって多少のデコボコはありますが、国民健康保険で国民健康保険ガイド国民健康保険保険料の計算方法によると、世帯所得200万円、40歳代夫婦と未成年の子2人の4人家族、?固定資産税額5万円のモデル世帯で年額50万円近く、月額で4万円になります。おそらく最高限度額は月額7,8万円です。厚生保険の健康保険料は収入によってさらにべらぼうに高くなる例もあります。 ○それが収入に関係なく月々僅か2980円で、交通事故等の偶然の事故による損害賠償請求事件だけなく、広く民法上の事件まで弁護士費用が一事件300万円まで補償されるのですから、極めて安い保険と言えなくもありません。弁護士に依頼する交通事故事件は、ここ2,3年相当増えつつあるのは、交通事故事件に積極的に取り組む姿勢をアピールする弁護士HPが増えたこともありますが、弁護士費用特約によって弁護士費用を負担せず済むことが大きな理由です。 ○この弁護士費用保険Mikata(ミカタ)のような保険が広く普及すれば、弁護士利用率が高まり、弁護士需要も増えると思われます。しかし、弁護士費用保険Mikata(ミカタ)の発売元は、プリベント少額訴訟短期保険株式会社と言うことで、全く聞いたこともない保険会社で、そのHPには会社概要説明も見当たりません。参議院議員の丸山和也弁護士が、「私がはじめ、プリベントさんの弁護士保険の話を聞いたとき、正直に言いますと、『これは売れるな』と思いました。」と宣伝文句を書いていますが、果たしてどれだけ売れているのでしょうか。 ○会社概要はよく見たらありました(^^;)。なんと「仙台本社:宮城県仙台市青葉区本町2-10-33 第二日本オフィスビル1F」とのことです。 以上:1,419文字
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