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気仙沼の打ち上げ漁船”来月にも解体着手”

平成25年 3月26日(火):初稿
○保存か、解体かで様々な意見のあった気仙沼市鹿折地区に漂流・保存されていた大型漁船「第18共徳丸」(330トン)の解体が決まりました。気仙沼市長は保存を目指して「第18共徳丸」を賃借し、鹿折地区に東日本大震災の津波で流されたままの状態にしておいて、気仙沼の名所になっていました。私も3、4回訪れていますが、いつ行っても、見物人がいました。
以下、平成21年4月3日、ようやくガソリンを入手でき、大震災後初めて気仙沼を訪れたときの感想文と写真を再掲載します。

ほぼ全域壊滅状態の鹿折地区です、正に戦後の焼け野原状態ですが、鉄骨がれきの山に暗澹たる気持ちになります
    

平成21年4月3日現在の気仙沼鹿折地区中心部全景、呆然として立ちすくむだけでした



○保存派の意見は、震災の記憶を長く残す必要性の強調と思われますが、YouTubeに大量の動画が掲載されているだけでなく、報道機関にも大量の動画・画像データが残されており、わざわざ多額のお金をかけて現地に残すまでの必要性はないとの意見に合理性があるようにも感じます。鹿折地区でも津波や火災で多くの犠牲者が出ており、そのご遺族の中には、見る度に悔しさがこみ上げてくる方も多いことでしょう。「第18共徳丸」所有会社の柳内社長は、船の保存に反対する市民が多いことを理由に挙げていますが、市民から同社に対し、直接苦情が寄せられていることも想像できます。

○菅原市長は、「これから住民の意向調査を行う。」と述べたそうですが、いまさら何言っているのよとも感じます。気仙沼市長が何と言おうと、所有権絶対の原則によって、所有者が解体すると言う以上、どうすることもできません。確かに気仙沼の津波被害の象徴ともなっていた「第18共徳丸」ですが、シッカリと瞼に焼き付けてお別れです。

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気仙沼の打ち上げ漁船「来月にも解体着手」
河北新報2013年03月25日月曜日配信記事


 東日本大震災の津波で宮城県気仙沼市鹿折地区に打ち上げられたままになっている大型漁船「第18共徳丸」(330トン)について、船を所有するいわき市の水産会社「儀助漁業」の柳内克之社長(40)が24日、気仙沼市役所を訪れ、4月にも船の解体作業の準備に着手する意向を伝えた。

 市や地元関係者ら12人との会合で明らかにした。柳内社長は、船の保存に反対する市民が多いことや保存した場合の維持費用が多額に及ぶことなどを挙げ、「4月中には(解体に)着手できる段取りで進めている」と語った。

 保存を目指す菅原茂市長は「これから住民の意向調査を行う。(保存のため)復興交付金や技術的な面の見通しも付ける。その結果で判断してもらいたい」と述べ、最終的な判断を半年間ほど延期するよう要請した。

 柳内社長は「たとえ半年でも残すことを良しとしない市民がいる。半年でさまざまな課題が解決できるとは思えないし、価値のある作業とも言えない」と応じない姿勢を示した。

 会合後、柳内社長は取材に対し「これから本格的な解体準備に入る。4月以降、具体的に日程などを決めていきたい」と解体・撤去の意思が固いことを強調した。

 共徳丸は気仙沼港に係留中に津波で流され、600メートル離れたJR鹿折唐桑駅近くに上がった。一時は海に戻すことも検討したが、費用面などで断念。市の要請もあって現場に残してきた。柳内社長は昨年8月、市に解体の意向を伝え、今年2月には市と結んでいる無償の貸借契約を3月末で打ち切ることを通告した



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