平成25年 1月25日(金):初稿 |
○後記毎日新聞憂楽帳での「弁護士業界の不況」と言う記事は、現在弁護士が置かれている状況を端的に示しています。私が弁護士になった33年前と現在は弁護士に対する評価が全く違います。その理由は、弁護士が増えたと言うこともありますが、それ以上にお客様の方が賢くなっているところにあるようです。 ○後記記事での「最近は、インターネットで簡単に専門的な情報が手に入るから、依頼者は当時と比べものにならないくらい『賢く』なっている。」ことは私も実感しています。当事務所では交通事故事件が多いのですが、8,9割は当HPでの交通事故に関する私の記事を見てご依頼されます。このHPをご覧になってご依頼される方は、当事務所のHPだけでなく交通事故に関するHP情報をつぶさに検討して来られる方が殆どです。このHP情報をつぶさに検討する過程で相当勉強して知識をつけて来られますので、生半可なことを言うと、先生、HPにはこんな情報もありますが、なんて私の知らない情報をご教示頂くこともあります。 ○従って専門家を自称する弁護士は、その分野について徹底した勉強が必要な時代になりました。更に弁護士が増えて大競争時代に入っていますので、昔のように事務所でふんぞり返っていてもお客様が訪れる時代ではありません。弁護士にも営業が必要な時代です。 ○資格ちゃんねると言う2ちゃんねる資格板のまとめブログに、この憂楽帳:弁護士業界の不況についての、2チャンネルスレッドが掲載され、耳に痛い言葉が連ねられています。以下、私の備忘録です。 (弁護士業は)日本に於いては隙間産業みたいなもんだからな○極めつけは、以下の意見です。 元々、人様の不幸、弱みに付け込んで素人からお金をムシリ取るヤクザ稼業だからね。。。こんな意見に素直に同意したくはありませんが、このように見る人々も居ると言うことをシッカリ自覚すべきと思っております。 ************************************** 憂楽帳:弁護士業界の不況 毎日新聞 2013年01月10日 東京夕刊 知り合いの弁護士と久しぶりに会ったが、どうも元気がない。「何があったんですか?」と尋ねると、「事務所の経営が危ないんですよ……」。 彼が弁護士になったのは90年代。例えば、内容証明書を1通作れば、さして難しいことではなくても、依頼者から「さすがは弁護士の先生」とありがたがってもらえたという。でも最近は、インターネットで簡単に専門的な情報が手に入るから、依頼者は当時と比べものにならないくらい「賢く」なっているとか。 「あのころはよかったです。それが今では、『内容証明なんて当たり前でしょ? 別の弁護士事務所なら、もっといろいろやってくれる……』なんて、言われてしまうんですよ」 加えて法曹人口の増加だ。90年ごろまでは毎年500人前後だった司法試験の合格者が、近年は2000人程度に増やされている。弁護士は激増し、事務所間の競争は激しくなるばかりだ。「一時は本当に思い詰めて……」と話は続いた。弁護士業界の不況も深刻だ。【渡辺暖】 以上:1,681文字
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