平成24年 2月19日(日):初稿 |
○「私が心から畏敬するA弁護士紹介序文」を続けます。 平成23年12月22日急逝されたA弁護士の通夜が平成24年1月20日、葬儀が翌1月20日開催され、A弁護士生前の人望の高さを示すように会場の葬祭会館には多くの弔問客が訪れました。通夜の席でA弁護士の長弟BさんからA弁護士が大学生時代に作成してた大学ノートの写しを頂きました。表題には、「我が法典 東北大学 A」と記載されており、その法典の長く且つ詳細なことに驚き、一条一条読み進む毎に、A弁護士の生き様を納得しました。 ○先日、A弁護士の実質相続人である弟さん2人、妹さん1人の3名の方とお会いし、A弁護士が東北大学学生時代に作成し生涯の目標として実践された「我が法典」のHPでの紹介を快く承諾頂きました。私なんぞには耳に痛い言葉が多数掲載されています。私には、到底、この法典全てを実践することなど不可能ですが、一つでも多く実践出来るよう努力すべく、ここに紹介します。勿論、A弁護士自身は、このような公開は余計なお世話もよいところで、また、小松の奴、余計なことをしてとお怒りになることが目に見えています。 ○改めてじっくり読むと正にA弁護士の生き様を示している条文が多数掲載されていますが、流石のA弁護士も実践が不足していたのではとの条文も散見されます。例えば 一.悩みごとなどは一人で苦しむよりは人に相談してみるようにせよ 一.体にはいつも気をつけること 等です。A弁護士は、他人の悩み事の相談にはよくのって頂き、真摯に考えて頂きましたが、自らの悩みを打ち明け相談することは殆どありませんでした。奥様のご病気のこと、また逝去されたことも、他人に余計な心配をかけないとの信念で全く他には漏らしませんでした。これはA弁護士にとって悩みごとではなかったからでしょう。また、弁護士会の定期検診でA弁護士を見かけたこともなく、健康に自信があって健康診断も受けていなかったのではと推測されるのが残念なところです。 *********************************************** A弁護士作成「我が法典」 「以下に揚げる50条は毎日必ず守るように努めること」 一.努むれば必ず達する(達必力) 一.偉大な意欲をもち、それを貫くだけの技量と堅忍力をもつことが大切である 一.自分を自慢したりすることは極力避けなさい 一.いつも謙虚な気持ちを忘れないこと 一.”親しき仲にも礼儀あり”いかに親しい間柄でも礼儀を失わないこと 一.読書は心の糧、常に読書に親しむことは大切である 一.何事からもまた何人からも常に学びとろうとする態度が大切である 一.自分の気持ちに素直に生きること 一.人を馬鹿にしたりすることは慎め 一.人はたとえどんな人でも差別してはいけない 一.うそは絶対に言ってはいけない 一.つまらない事やささいな事は気にするな 一.人と約束した事は必ず守ること 一.守られない約束は絶対にするな 一.ムダ使いはしないこと 一.他人を妄りに避難したりすることは慎め 一.たとえ不快な事があったとしても、その事によって自分の生き方を変えるような生活態度は絶対にとるな 一.自分には厳しく、他人には寛大であれ 一.自分を実際以上に考えたり、そういうふうに人に見せかけたりするような態度は絶対にとってはいけない 一.人づきあいではエチケットを守ることが大切である 一.いつも計画性をもち、それに従って行動すること 一.卑屈になることもうぬぼれることも、ともに大きなまちがいであることを銘記せよ 一.常に自分の意見をもち、人の意見に動かされ自分を失うことがないようにせよ 一.その日その日の自分を反省したりする意味においても毎日必ず日記をつけよ 一.時間の浪費は避けること 一.挨拶するすべての人に先ずやさしく挨拶を返しなさい 一.いつも誠意をもって行動すること 一.勇気をもって根気強く、何事にもたちむかうことが大切である 一.人の注意や非難などはよく反省し、素直に受け入れなさい 一.勝って甲の緒を締めよ 一.友人は大切にすべし 一.悩みごとなどは一人で苦しむよりは人に相談してみるようにせよ 一.その人がどのように思っているかではなくて、その人がいかになしたかによってその人を判断せよ 一.いつも規則正しい生活をするように心がけなさい 一.仕事をするときは熱中してやりなさい。また遊ぶときはおもいきり遊びなさい 一.人と話をするときには自分だけしゃべって人に話させないようなことは慎め 一.人にはいつも親切にせよ 一.体にはいつも気をつけること 一.いかなる困難にあってもくじけない根性と冷静な心が大切である 一.人の悪口を言ってはいけない 一.人の気分を害するような行動をとったり、ものを言ったりすることは堅く慎め 一.人の中に気軽に入っていくように心がけよ 一.すでにやってしまったことを悔やんでもしかたがない、それよりもそれを生かすことに心を労すべきである 一.自分の義務はあくまでもこれを果たしなさい 一.人と話をするときは、どんなときでも軽はずみでものを言ってはいけない 一.人をやたらに疑ったり、誤解したりしてはいけない 一.人に聞くことを恥とせず、わからないことは謙虚に人にたずねてみよ 一.ちょっとした事で腹をたてたりしないこと 一.常に真面目な生活態度を失わないこと 一.目上の人はうやまいなさい 以上:2,183文字
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