平成21年 7月22日(水):初稿 |
○プレジデント2009.8.3号に「法律の新知識Q&A60」と題して弁護士や法律問題について特集記事を組んでいます。その記事の冒頭「法律の新知識入門」で執筆者荘司雅彦弁護士は、いつトラブルに巻き込まれ、訴えられるか誰も判らない大訴訟社会が到来しており、その要因の一つが,弁護士大増員で食い詰めた弁護士が「飯の種=訴訟沙汰」を血眼になって探し始めているからと指摘しています。 ○その記事では「聞くところによると、経験十数年のベテラン弁護士でも、しばらく稼ぎがなくなると、容赦なく事務所を解雇されたり放擲されたりすることが多くなっているそうだ。借金をしながら食いつなぎ、やっと見つけた事務所の年棒は500万円以下。会社勤めをしていたほうが、よっぽど実入りがいい。」とあります。 ○この「経験十数年のベテラン弁護士でも、しばらく稼ぎがなくなると、容赦なく事務所を解雇」と言う実態は、仙台弁護士会等の中規模以下の弁護士会ではあり得ません。「解雇」されるということは、経験十数年でまだ雇用されていることを示しており、仙台弁護士会等の中規模以下の弁護士会では、経験十数年にもなれば、殆どが独立自営であり、或いは事実上のパートナー弁護士となっており、経験十数年の弁護士が稼ぎが悪いため「解雇される」ことは考えられず、また実際、そのような話を聞いたことはありません。 ○ですから、荘司弁護士の記事は,弁護士が軽く1万人以上は居る東京のことに限られるのではと思われます。 以上:619文字
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