平成19年 2月 6日(火):初稿 |
○財団法人判例調査会の2006年版裁判所データブックの抜粋を入手しました。意外な内容も含んでおり、備忘録として一部掲載します。 ①昭和27年~平成17年までの全裁判所の新受事件数 民事・行政事件は平成15年352万件をピークに平成16年317万件、平成17年271万件と減少中。 刑事事件は、昭和60年304万人をピークに平成元年171万人に激減し、以降基本的に微減で平成17年はピーク時の半分強の156万人 家事事件は、昭和45年28万件を最小に微増を続け平成17年71万件 少年事件は、昭和40年108万人をピークに減少を続け、平成17年はピーク時の4分の1以下の23万件 ②民事事件新受事件 地方裁判所は平成2年10万件から増加し平成15年15万7833件をピークに減少に転じ平成17年は13万2654件、 簡易裁判所は平成2年9万6635件から増加し続け平成17年は35万5386件 ③民事調停事件 平成元年5万6115件から増加を続け平成15年61万5313件をピークに減少に転じ、平成17年は32万2987件 ④破産事件 法人個人合わせた全体では、平成元年1万0319件が増加を続け平成15年25万1800件をピークに減少に転じ平成17年は19万3179件 内個人は平成元年9433件が増加を続け、平成15年24万2849人をピークに減少に転じ、平成17年18万4923人 尚、個人再生事件だけは平成13年6210人が平成14年1万3498人と倍増し、平成15年2万3612人、平成16年2万6346人、平成17年2万0648人と減る傾向にはありません。 ⑤家事調停事件 平成元年8万5219件が増加を続け、平成15年13万6125件をピークに減少に転じ平成17年12万9876件 ⑥家事審判事件 平成元年25万2587件が増加し続け平成17年54万8834件と2倍以上に増加しています。その他家裁事件では人事訴訟事件、成年後見事件も増え続けており、ここだけは事件数全体が増え続けています。 ○全体的に裁判所事件は平成15年をピークに減少傾向にあります。驚いたのは少年事件がピーク時の4分の1以下に減っていることです。弁護士のドル箱であった破産事件も確実に減る傾向にあります。簡易裁判所事件だけは増加していますが、クレジット訴訟の増加で弁護士業務にはなりません。また唯一増え続けている家事関連事件は、弁護士がどれだけ関与しているか不明です。ちなみ当事務所ではここ10年家事事件は多数あり、家事審判事件も成年後見申立中心に年間数件は扱っています。 ○今後、弁護士数はこれまでに比較し、毎年飛躍的に増加します。今後の弁護士職域の確保が必要ですが、これをどこに求めるか大きな問題です。 以上:1,122文字
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