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弁護士大量増員時代を迎えての弁護士求人緊急調査

平成18年 6月 8日(木):初稿
○日弁連から「弁護士大量増員時代をむかえての弁護士求人に関する緊急の調査のお願い」と題するアンケート用紙がFAX送信されてきました。その趣旨は、2007年には約2400人から2500人が司法修習を終了し、現在の約2倍の人数の大多数が弁護士登録することになり、それ以降も弁護士登録する人は増加すると予想され、今後の弁護士求人事情を調査して、弁護士就職問題に適切な対応を取りたいとのことです。

○仙台弁護士会への新人弁護士入会は、私が入会した昭和55年前後は、昭和53年が6名、昭和54年1名、昭和55年7名、昭和56年5名、昭和57年5名、昭和58年5名の平均5名前後で、その後昭和60年から平成になっても近いところでは平成16年2名、平成15年1名、平成14年6名、平成13年6名、平成12年6名と平均して5名にも達しませんでした。

○それが平成17年は8名となり、この平成18年10月には一気に18名の新人弁護士の入会が決まっています。平成18年全国での新人弁護士は1300名程度と思われますので、2400人の新人弁護士が誕生する平成19年(2007年)は、仙台弁護士会では平成18年入会18名の2倍近い30数名を入会させなければなりません。

○私は、仙台弁護士会で平成18年によく18名もの新人弁護士を採用する事務所があったものだと驚きましたが、平成19年に更に30数名も採用する事務所が仙台弁護士会にあるとは到底思えません。

○私自身もアンケートには「現時点で新人弁護士を採用する計画は全くありません」とつれない回答を出しました。私の事務所では3人の常勤事務員が居て、訴状起案を含めて本来弁護士がしてきたことを可能な限り事務員にやって貰っており、新人弁護士の採用の必要性を全く感じないからです。

○私の事務所では事務員に対し10年以上前には「弁護士に近づけ」が標語でしたが、7,8年前からは「弁護士を超えろ」を標語として、私自身がやっていた仕事を出来る限り事務員に回すようにし、他の事務所と比較して事務員が行う割合が大変高くなっているはずです。勿論、仕事の最終責任は私が取るものですから、事務員の仕事の最終チェックは私がしますが。

○これから弁護士になろうとする方には申し訳ありませんが、私の様なスタイルの事務所も増えており、弁護士需要が今後急激に増加するとは思えません。合格者が増え、資格が取りやすくなれば資格の価値が下がるのは当然であり、資格取得後の精進が一層重要になります。資格を取ったから食えるとは考えずに資格取得後の生活も考慮に入れて初志貫徹して頂きたいと思っているところです。
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