平成18年 1月24日(火):初稿 |
○ライブドアの堀江貴文社長が平成18年1月23日に逮捕され、世間はこの話題で持ち切りです。堀江氏は、一昨年の球団買収騒ぎ、昨年のフジTV買収騒ぎ、衆議院選立候補等とここ数年、話題には事欠かない方で、今回の逮捕劇はその話題の最大のものです。 ○堀江氏は、「人の心はお金で買える」と拝金主義を標榜してこの点も色々言われて、今回の逮捕騒ぎで益々批判が多くなりそうです。しかし、私は、「人の心はお金で買える」との堀江社長のこの言葉は半分正しく、半分間違いと思っております。 ○と言うのは、「人は力で倒せるけれど、情けは心は力じゃとれぬ」からです。 この言葉は村田英雄歌唱柔道一代2番の歌詞ですが、作詞家星野哲朗氏は人間の本質を看破しています。 ○今の時代、「力」の代表は言うまでもなくお金です。このお金と言う力で、人は倒すことができます。ここでの倒すとは、人を従わせるということです。この意味でお金で人の心は買えるのであり、堀江社長の言葉も半分当たっています。 ○しかしこの「倒す」とは、お金という圧力によって無理矢理従わせることであり、私から言わせると「屈服」させることです。従って「屈服」状態では、この圧力が弱くなったり、無くなったり、或いは、従っていた人がお金を掴み、圧力をはね除ける力を得たときは、容易に離脱します。 ○これに対し、その人が圧力無くして、自ら自発的に従っている場合は、私は「情けや心をとる」状態であり、私はこの状態を「心服」と評価します。お金では、この「心服」を買うことは出来ず、この意味では、堀江社長の「人の心はお金で買える」との言葉は間違いです。お金等圧力無くして取るのが「心服」だからです。 ○今後、堀江貴文社長にお金の力がなくなったとき彼にどれだけの人が従っていくかで彼の真価を試されるものでしょう。案外、お金が無くなっても堀江社長の人柄で人を従わせる即ち「心服」している人がいるかも知れません。 ○日本では有罪が確定するまで無罪が推定されるとの大原則が全く無視され、逮捕によって有罪確定された如くに評価され、堀江社長について一時は時代の寵児と持て囃したマスコミが、一転罵詈雑言ばっかりになるのはいつものことで、マスコミの無節操を感じているところです。 ○私は、証券取引法等企業法務は専門外で良く判らず、今回の堀江社長らの行動が、本当に悪質極まるものかどうか評価できませんが、株価が砂上の楼閣であることだけはハッキリ見せつけていただきました。 以上:1,015文字
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