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交通事故事件弁護士費用と取扱例等

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平成 6年 9月23日(金):初稿
1.弁護士費用
弁護士費用については、弁護士会としての基準が無くなりましたので、当事務所では、交通事故の場合の特殊性に応じて、原則として、以下の通りに定めています。

○自賠責保険金請求の着手金は、原則3万3000円(消費税込み、以下、現行10%消費税込み金額を掲示します)とし、
報酬金は、原則、取得自賠責保険金額の
500万円未満の部分は6%(500万円では33万円)
500万円以上1000万円未満部分は4%(1000万円では、500万円×0.04=22万円)
1000万円以上の部分は2%(4000万円では、3000万円×0.02=66万円)
相当額とします。

例えば後遺障害等級第9級の自賠責保険金616万円を回収した場合、着手金3万3000円、500万円未満部分の6%相当額報酬金33万円、500万円以上の部分116万円の4%相当額報酬金5万1040円の合計41万4040円が弁護士費用になります。

※過失相殺等の争いがあり、相当の労力を費やした場合相応の追加費用が発生する場合があります。

○示談交渉は、対任意保険会社の場合、
着手金は、請求金額の多寡にかかわらず一律11万円、
報酬金は原則として取得金額(上乗せ金額)の15%相当額とします。

○訴訟事件は、実質任意保険会社相手の場合、
着手金は、請求金額の多寡にかかわらず一律22万円(但し、印紙・郵券代等の実費は別です)、
但し、示談交渉から依頼されて訴訟手続に移行する場合は、一律16万5000円、
報酬金は原則として取得金額(上乗せ金額)の20%相当額とします。

自賠責保険金請求、示談交渉、訴訟事件いずれの場合も
※着手金は、直ぐに準備できない方は自賠責保険金回収後、回収金からの支払でも結構です。

 相手方に任意保険がついてない場合は、一般訴訟事件基準と同じです。


○私の交通事故事件取扱要領の原則は、
①先ず取得可能な自賠責保険の請求をして、自賠責保険金で裁判費用をまかない、
②次に、原則として訴えを提起します。
 又、着手金と報酬金の割合については、事件の規模、結果についての見通し等を詳しく説明した上で、依頼をご希望される方と十分に協議して、ご納得頂いたことを確認して、報酬契約を締結致します。

○上記の着手金準備が大変な場合、相談の上、上記着手金は、現実に回収した後に回収金の中からお支払い頂く方法も取りますので、ご遠慮なくご相談下さい。

○交通事故の被害者で、ご自分の自動車保険に「弁護士費用担保特約」がついていれば、通常300万円までの弁護士費用を保険会社に請求できることになっています。この金額の範囲内であれば、あなたは弁護士費用を一切持ち出すことなく弁護士に依頼し、示談交渉や裁判をすることができますますので、自分の自動車保険を、ご確認ください。

2.取り扱い具体例の紹介
 私が取り扱った事件での保険会社提示額と最終獲得金額について以下のとおり報告します。
(1)予備校生片足切断事件
<事案>交差点内でバイクで直進した予備校生と右折自動車が衝突し、予備校生は1年以上入院し、最終的には片足切断、片手麻痺で後遺障害2級認定。当初保険会社提示額 :1600万円
<主な争点>過失割合、労働能力喪失率(片足切断例では40~90%と多岐)、予備校生の逸失利益算定収入基準額(高卒、専門学校卒、大卒と多岐)。保険会社はいずれも最低基準を主張。弁護士介入後も3000万円程度の回答に対し、約1億1000円 の支払いを求めて提訴。
<最終結論>地裁で損害金付き9200万円の判決を得たが、被告側が控訴し、高裁で8800万円の即時支払で和解。
当初保険会社提示額1600万円が8800万円で解決したもので最終的に7200万円アップしました。

(2)老婆惚け事件
<事案>対向車線にはみ出して自転車運転した老婆が対向車と衝突し2年以上入院して最終的に惚け老人となり後遺障害2級認定。当初保険会社提示額:1500万円
<主な争点>過失割合、老婆の収入(魚介類販売行商、申告なし)、介護料金額。保険会社は自賠責で認める金額を越える支払を全面拒否回答に対し、自賠責保険金1500万円を受領して5000万円の支払を求めて提訴。
<最終結論> 第一審で2500万円で和解。総額4000万円取得。

(3)風俗経営者精神障害事件その他多数の取り扱い案件あり
以上:1,775文字

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