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平成22年 1月23日(土):初稿 |
○「交通事故被害(傷害)治療費と健康保険に関する通達」で、交通事故による傷害についても健康保険が使える根拠である厚生省保険局保険課長国民健康保険課長通知と根拠となる法律条文を紹介しました。しかし、昔は医師によっては、交通事故傷害については健康保険は使えない如く説明して、自由診療として高額医療費を保険会社に請求する問題医師も多くいたようです。 11年前の新聞記事で、以下のような記事がありました。備忘録として掲載します。 ***************************************** 交通事故を食い物にする悪徳医師会に運輸省がNO 1999年10月26日(火) 12時00分 自賠責保険の交通事故の治療で、高額な自由診療で請求している11府県について診療報酬基準で請求させるため、運輸省は日本医師会や日本損害保険協会が協議するよう通達を出した。 交通事故で医者にかかった場合、以前は通常の保険診療でなく、自由診療で行われていた。しかし、自由診療は請求単価がマチマチで、とくに交通事故の場合は保険金から治療費が払われるため「取りっぱぐれの無いおいしい商売」で中には高額な治療費を請求するケースもあった。 このため、日本医師会と保険業界が協議して診療報酬基準の策定で89年に合意、自賠責保険を使っての交通事故の治療費の請求は労災保険と同額の1点12円までとし、技術料はほとんどがこの2割増までの範囲内とした。これを受けて、各都道府県と医師会が協議して合意した都道府県から診療報酬基準を実施しており、現在までに36都道府県で実施している。 しかし、合意から10年以上が経過しても残る11府県は依然として自由診療で治療を行なう余地を残しており、1点20?30円での治療というケースもある。これらの医師の中には、交通事故の保険による治療と聞くと患者に自由診療にすることを迫り、強引に自由診療にするケースもあると言う。 自由診療による治療費の高騰は、交通事故被害者の保障を医者が横取りするようなもので、さらに自賠責の保障料の支払いが増えれば、将来的な自賠責保険の値上げにも結び付き、ドライバーの負担も増える。 先に開かれた運輸省の「今後の自賠責のあり方にかかる懇談会」でも、自由診療の単価が高過ぎることが問題に上がっており、今月8日には、会計検査院が運輸省に対して実施していない11府県と協議を進めるよう指導しいる。 運輸省はこれを受けて医師会、損保協会、自動車保険料率算定会が協議するよう通達を出した。すでに、いくつかの県は今年度内に実施する方針だが、悪徳医師のが発言力の強い県は、それでも自由診療を続ける可能性も十分にある。 現在、診療報酬基準を実施していない11府県は以下の通り。京都、群馬、埼玉、千葉、神奈川、山梨、静岡、三重、岡山、愛媛、沖縄。 以上:1,176文字
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